コラム
2025.06.25
家づくりの転換点

急速に進むインフレを解消すべく昨今、賃上げが声高に叫ばれていますが、コロナ以降の物価急騰を加味するとわずか5%程度の賃上げでは全く生活の足しにならないというのが本音ではないでしょうか。
毎月の出費を見る限り食料品にせよ、衣料品にせよ、ゆうに10%以上は上がっているし、こと家に関しては10%どころか30〜40%ほど上がっています。
ずいぶんとウッドショックによる木材価格高騰が落ち着いてきた現状ででもです。
そんなわけで、今家を建てようという方は、コロナ前に建てた方に比べて毎月の返済負担が3〜4万円ほど確実に上がっているのですが、これを受けて個人的には家づくりの考え方や進め方をこれまでとは大きく変えた方がいいと考えています。
現在のインフレが起こる前までは、アパートやマンションの家賃と同じかあるいは少し足せば手が届くという存在だったマイホームがそうじゃなくってしまった上、家とは切っても切り離せない電気料金も過去に建てた方より確実に負担が大きくなっていますしね。
では、これから家を建てる方は何をどのようにしていけばいいのか?ということになりますが、例外なく全ての方が取り組むべきことは
・預金ではなく投資に目を向ける(金融知識をつける)
・少しでも家づくりのコストを圧縮するこの2つです。
✔️金融知識をつけないといけない理由
この理由はこれまで当たり前とされていた金融知識を元に暮らしていったのでは今後、生活苦になる可能性が以前に比べて圧倒的に高くなったからです。
今後もインフレが続くとなると手元にある現預金の価値は落ちていく一方だし、今回のように賃金が上がらない中物価高だけが進んでいくと貯金をする余裕すらなくなってしまい、将来に備えることが出来なくなり、不安ばかりが増大していくのは火を見るよりも明らかなことです。
なので、これまでの常識である
「貯金=銀行預金」
「保険に手厚く入る」
「投資=危険」
という偏った知識を全て一掃していただいた上で家づくりに取り組んでいただきたいと考えています。
要するに
「貯金は銀行にはしない」
「基本、保険には入らない」
「投資は早い段階から始める」
というマインドに切り替えた上で家づくりに取り組んでくださいということです。
✔️家のコストを圧縮すべき理由
この理由は、少しでも家計の中の固定費を減らしその資金を長期積立投資に回していただきたいからです。
仮に、家づくりにかける費用を毎月25,000円減らすことが出来、その資金を長期積立投資に退職するまで回すことが出来た方と、全く削らず長期積立投資が出来ないまま過ごした方とでは、きっと老後資金に数千万円単位で差が生まれるでしょう。
つまり、それだけで不安を感じることなく気持ちにゆとりを持って老後が過ごせるか、たとえ体調が悪くなろうともお金を稼ぐためにずっと働きつづけざるを得なくなるか、くらいの差が生じることになるというわけですね。
なので、家を持ってもいつまでも気持ち的にも経済的にもゆとりを持ちながら暮らし続けていただくために、これから家を建てる方は今回申し上げた2つのことに取り組みながら家づくりをしていただけたらと思います。