快適の定義

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青空に映える装飾物がない白く美しい平屋のおうち。

斜めにカットされた壁の奥から
チラリと顔を覗かせた天然の木が、
まるでメイン料理の添え野菜のようにその美しさに拍車をかけてくれます。

こんにちは!小笠原です。

今回は交通量が多い場所に建つこちらのおうちをご紹介していきたいと思います。

天然の木をあしらった玄関アプローチを進んだ先にある
玄関ドアを開けると、
その目の前には光が差し込む玄関が広がります。

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そしてその窓からは美しい空が見え、
圧倒的な解放感を感じさせてくれるとともに、
まるで外に居るかのような圧倒的な明るさにきっと驚かれるでしょう。

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玄関を上がりホールを奥に進むと、
いつも空を眺めながら過ごすことができる、
明るくて解放感に溢れたリビングダイニングキッチンへと続きます。

ソファに腰掛けながら・・・
無垢の床にゴロゴロ寝そべりながら・・・
食卓でご飯を食べながら・・・
キッチンで料理をしながら・・・
空を眺めることができる空間です。

また、その窓の奥にある「中庭」には
一面ウッドデッキがあしらわれており、
天気が良い時期はここで食事をしても良し、
そして夜はここでお酒を飲んでも良しの最高のアウトドアリビングです。

道行く人たちからはもちろん、両隣のおうちの方からも
全く見えない場所にあります。

「中庭」を隔てた正面には、
夫婦の寝室があるのですが、この部屋のメインの採光は
北から採り込むようにしました。


1日中安定した光を採り込め、
また、その光量も優しく柔らかいのが、北から差し込む光だからです。

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そして、この窓を開けると
空を眺めることができるので、
春や秋などは、夜空を見ながら眠りについていただくのも
とても風情があっていいのではないでしょうか?

洗面室はキッチンから続く動線にしています。
なので、日中は洗濯干し場としての
役割も果たす「中庭」までも、あっという間にたどり着くことができます。


外から全く見えないので、
せっかくの美しい外観を乱すこともないし、防犯的に考えても安心感があります。

また、それだけではなく、
「中庭」はリビングと寝室のどちらにも繋がっているため、
洗濯物の取り込みもとても楽です!!

上下移動がないだけではなく、水平移動でありながら
ちょっと動いただけで全部できてしまいます!!
平屋だと、畳んだ後の片付けも楽になるはずです。

いかがだったでしょうか?

ただ単に外観が美しいだけではなく、
そうしている意味やその中身の充実感を味わっていただけたのではないでしょうか?

ということで、間取りはその土地で考えられる
デメリットを全て解消できるように考えなければいけないということを
頭の片隅に置きながら、
これから家づくりをしていただければと思います。

そうすることによって
ほんとに住みやすいおうちになります!!

南向き信者が陥る罠

南向きの土地に家を建てる場合、
多くの方がすべての部屋を南向きでつくり、
また、その南に大きな窓をつくります。

しかし、この考え方を基本に家づくりを進めてしまうと、
2階建ての家を建てることになり、
結果、これが今後の暮らしに様々な支障をきたしてしまうかもしれないので、
今回は、そのことにつてシェアしていきたいと思います。

こんにちは!、松岡です。

例えばこちらのおうちは南向きの土地に建てたおうちなのですが、
南面には一切窓をつくっていません。
また、土地の広さは50坪なのですが、2階建ではなく平屋です。

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その理由は明白で、
南に大きな窓をつくった場合、道路から丸見えになってしまうからです。

単純に、丸見えの中過ごすのは居心地が悪いし、
視線を遮るためにカーテンをつけたらつけたで、
丸見えは回避できるものの今度は、家の中が暗くなったり、
風通しが悪くなってしまいます。

また、全ての部屋を南向きで作ろうとすれば
2階建てにせざるを得ないのですが、
そうなればさらに丸見えになる部屋が増えてしまうだけだし、
海が近く風の影響を受けやすい地域では、
ただただ耐震性と耐久性を劣化させる原因となってしまいます。

さらに、南向きの土地に建つ2階建ての家の多くが、
2階にベランダをつくっていますが、
ここで洗濯を干すのって決して防犯上良いとはいえませんよね?
家族構成や道行く人たちにバラしているようなものだからです。

窓から漏れる光でどこの部屋に居るかまでわかってしまうし、
そもそも窓を見ただけで、その部屋が何の部屋かまでわかってしまうのが
この南向きの土地です。

実は1番間取りづくりが難しいのが、
この南向きの土地なのですが、
この南向きの土地の設計をさらに難しくさせているのは、
せっかく南向きの土地を買ったにもかかわらず、
南に窓をつくらないことに対する抵抗感です。

なので、設計をするにあたって
まずはこのバイアスを外すようにしないと、
どうあがいても住み心地に優れたおうちを建てることはできないというわけです。

住みやすさのカギは
南向きの部屋と窓をどこにつくるか

こちらのおうちは
道路面に窓が全くありませんが、
かといって、南向きの窓が全くないわけではありません。

光をたくさん入れたいリビングダイニングは南向きでつくり、
かつ、その南面には大きな窓をつくっています。

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そして、洗濯物にも日が当たり、風が通る場所で干せるようになっているし、
また、道行く人たちから、
洗濯物が全く見えないようになっています。


反面、明るくできるのであれば
それが必ずしも南向きではなくていい部屋、
つまり寝室や子供部屋といった主な目的が寝ることである部屋などは、
全て南以外の方向から採光をとるようにしています。

結果、全ての部屋を1階だけで納めることができ、
耐震性も耐久性も高くなり、
家全体がより使いやすくなったというわけです。

つまり、土地の良し悪しを理解した上で
間取りを考えた結果、
安全性と住居性が格段にアップしたというわけですね。

これぞ「デザイン」の神髄です!!

ということで次回は、そんなこちらのおうちがどうなっているのかについて
さらに詳しくお伝えしていきたいと思います!

窓に対する固定概念

多くの方が、
「窓が多い家ほど明るい」
「窓が大きい家程明るい」と考えですが、
実際は大して相関関係ありません。

理由は、窓をたくさんつくっても
また、窓を大きくしても窓の位置が悪いために
視線が気になり、対策のためにカーテンをつけやることで、
そこから入ってくる光を閉ざしてしまうからです。
採光や解放感のための窓だったはずなのにです・・・。

他方、窓の数を減らしたとしても
また、それらの窓がそれほど大きくなくても、
カーテンがいらない窓さえつくることができれば、
日中ずっと自然光だけで、過ごすことができる家になります。

また、それだけではなく
窓が少なくなればその分コストカットもできるし、
窓という家の開口部分が少なくなることで、
断熱性と耐震性が高くなり、
外壁が汚れる原因が減り、なにより窓掃除の手間を減らすことができます。


こんにちは!竹上です。

さて、今回も前回に続いて窓のことについて
お伝えしていきたいと思います。

今回は、窓の本数を減らすための現実的な考え方についてです。

部屋に2つ窓は必要なのか?

一般的に寝室や、子供部屋には2か所窓を設置します。
理屈としては、2か所窓があれば風が通るからと、
2か所窓がないと部屋が暗いような気がするからだと思います。

しかし、4面ある部屋の壁のうち
2面に窓をつくってしまった場合、
部屋に十分な壁がなくなってしまいます。
残りの2面もクローゼットのドアと部屋への入口のドアによって
壁がなくなっているからです。

その結果、家具をどこに置くか、エアコンをどこにつけるか、
換気扇をどこにつけるか、コンセントをどこにつけるか・・・などに
頭を悩ますことになります。

つまり、壁が少なくなればなるほど、
そのあとの詳細打ち合わせが難しくなってしまいます。

2つの解決策

では、この解決策を考えてみましょう。

1つは部屋を大きくすることです。
部屋の面積を広げれば、その分壁面積も広がるからです。

しかし、この方法はコストが上がってしまうという
デメリットがあります。
仮に1.5帖広げたとしたら、ざっと45万円くらいは
高くなってしまいます。

そして、もう1つの解決策が窓の本数を1本にすることです。
そうすれば4つの面のうち1つは、全ての壁になるからです。

これだけで、随分と家具などの打ち合わせがしやすくなると思うし、
窓が減った分、家のコストを下げることができます。

ただし、この場合家の中が暗くなるんじゃないか?
という不安と風が通らなくなるんじゃないか?とう不安が
頭をよぎると思うので、
この2つを解決しなければいけません。

家の中を暗くしてしまわないためには、
カーテンがいらない窓にするということです!

では、風通しに関しては、どのように考えればいいのでしょう?

これに関しては、窓を開けて換気するときの状況を
頭に思い浮かべてみてください。

換気するとき、あなたは部屋のドアを閉め切ったままするでしょうか?
おそらく室内のドアも全部開けて、家全体で風が通るように換気するのではないでしょうか?

また、四季がある日本では、季節によっては
窓だけでは十分な換気ができないことから、24時間換気システムが義務化されており、
その結果、窓を開けて換気しなくても、必然的に家の中の空気が入れ替わるようになっています。

なので、風通しに関して、
そこまで神経質になる必要はないと思います。

1つ1つ良く考えてみること


このほか、収納にも本当に窓が必要なのかどうかをよく考えるべきです。

北以外の方角に窓をつくれば、
日光で日焼けしてしまうかもしれないし、
窓をつくればその分壁が減ってしまうので、
それに連動して収納力も減ってしまうからです。

トイレに関しても、
実は窓がなくても全く問題ありません。
トイレには24時間換気システムの排気がついていて、
そこから家の中の汚い空気や湿気を外に排出しているからです。

つまり、換気システムさえオンにしておけば、
トイレが臭くなることはないということですね。

トイレの窓は開けっ放しにしやすいし、
開けっ放しにしてしまうと、そこから排気した汚い空気を
再び家の中に入れてしまうかもしれません。
また、風によって室内のドアが【バタン・バタン】と閉まるため、
その音がストレスになってしまう可能性もあります。

お風呂に関しても、
窓がないとカビが生えやすいイメージがありますが、
ここも24時間換気しているため、
実は窓がなくても問題ありません。

とはいえ、お風呂に関しては
個人的には窓があった方がいいと思っているので、
わざわざ無くす必要はないかと思います。

これらは、あくまで私の個人的な意見なので
ほどほどに参考にしてもらえたらと思います。

大事なことはカーテンありきの窓をつくらないということ、
そしていらない窓はつくらないよいうことなので、
その点は覚えておいてくださいね