家事動線を気にしなくていい家とは?

間取りを考える上で、
「家事動線の良さ」はとても重要なことです。

仕事に家事に、そして育児に忙しい
奥様の負担を和らげるためには、
絶対に欠かせない要素です。

しかし、この問題はある固定概念に縛られていたままだと、
実はどれだけ考えてもスッキリ解決できません。

こんにちは!
小笠原です。

例えば、洗濯機が1階にあるのに
干す場所が2階だとしたら、
これはスムーズな動線だとは言えません。
たとえキッチンと脱衣室を隣り合わせに
つくったとしても、です。

水気を含んだ思い洗濯物を持って
階段を上がるのはしんどいし、
ましてや何回にも分けて
持ち運びしなければいけないとしたら、
それだけで結構な労力ですからね。

そこで、この労力を少しでもカットするために
1階のキッチンか脱衣室に勝手口をつくり、
そこから出たところに干し場をつくるというアイデアを
多くの家が採用しているのが、
これはこれで洗濯物の取り込みが大変だという
壁にぶち当たります。

勝手口を通してリビングと外を
何回も行き来しないといけないですよね。

その上、勝手口から外に出て干すとなると
お隣さんやご近所さんと
鉢合わせをすることが多くなるため、
さすがにパジャマやノーメイクといった
油断した状態では出にくいですよね。

これも完璧な解決策とはならないということです。

では、2階に洗濯機を置くという
アイデアはどうでしょうか?

つまり面倒な階段の行き来をなくせるし、
干し場は近いし、片づけるのも近いし、
人目も気になりにくいというアイデアです。

この場合、洗濯機とともに
お風呂場も2階になると思いますが、
リビングダイニングキッチンと水回りが離れるのが
不便かどうかが争点となります。

あと、衣類をどこに収納するのかも
よく考えないといけませんよね。

いつも使うものや、いつも着るものは、
リビングの近くにないと不便だし、
この不便さの積み重ねこそが、
結果的にリビングにリビングの散らかりにつながりますよね。

では、それを解決するために、
水回りと共にリビングダイニングキッチンも
2階に上げてみましょう。
また、2階に衣類収納をつくってみましょう。

そうなると、ずいぶん生活がしやすそうになりますが、
この場合の問題は歳をとってからですね。
足腰が悪くなってしまったら、階段が苦痛になってしまいます。

もちろん、土地面積や立地上
そうせざるを得ない場合は、
そんなことも言っていられないですが 、
もし敷地にゆとりがあるとしたら、
これもあまり現実的な解決策ではなさそうですよね。

ある前提をなくしてみるだけ

ここまで、家事動線が良くなりそうな解決策を
いくつか考えてみたんですが、
これらにはある前提条件があることに
お気づきいただけたでしょうか?

そうです!
どれも家が2階建てであることが
前提条件なんですよね。

つまり2階建てである以上、
どんなに工夫してもどこかしら
家事動線に問題が発生するというわけですね。

では、平屋だと家事動線の問題は
完璧に解決するのでしょうか?

まず、平屋の場合、
洗濯機も干し場も取り込み場所も衣類の収納場所も
全て同じフロアになるので、
その移動はかなり楽になります。

しかし、干し場が勝手口から出た場所だとしたら、
先程と同様に取り込む作業には手間がかかるし、
お隣さんやご近所さんと鉢合わせしてしまいます。

なので、周りのおうちとの兼ね合いも考えつつ、
どこに干し場をつくるかをよく考える必要があります。

つまり、お隣さんやご近所さんから
見えない場所に干し場をつくるためには、
どうしたらいいかを考えなければいけないということです。

これさえできれば、
家事動線なんて気にしながら
家を建てる必要がなくなります。

平屋だとそもそも移動が水平だし、
その距離もほんのわずかだからです。

また、すべての部屋と同じフロアにあるので、
それぞれの部屋と収納をフル活用しやすいからです。

ということで、
「家事動線がいい家にしたい」とお考えであれば、
そもそも2階建てありきで家を考えないようにしてしてください。

とはいえ平屋の場合は、
プライバシーが担保されてないと、
2階建て以上に居心地が悪くなっちゃうかもしれないので、
あくまでその点のは要注意です!!


住宅ローン金利の考え方と対処法

家を建てることによって、
余分に出ていってしまうお金と逆に入ってくるお金があります。

出て行くお金とは住宅ローン金利のことで、
入ってくるお金とは住宅ローン控除によって
返ってくる所得税・住民税のことです。
(この他、補助金や給付金などもある場合があります)

このことは家を建てようと思っている方なら
知っている方が多いとは思いますが、
とはいえ、さすがにこれらがどれくらいなのかまで
把握している方は少ないのではないでしょうか?

こんにちは!
松岡です。

では、今回は例を挙げて
その金額を具体的に出してみた上で
住宅ローンをどのように考えるべきかについて
お伝えしていきます。

年収を500万円、住宅ローン借入れを300万円、
借入れ金利を1%、返済期間を35年と仮定した上で、
計算してみます。

まず入ってくるお金である
「住宅ローン控除」からですが
この方の場合13年分を全て合計すると
約273万円となります。

均して考えてみると、
13年間ずっと毎月17,500円くらいお金が
返ってきます。

では、今度は家を建てることによって
出ていってしまうお金である
「住宅ローン金利」ですが、
途中、繰上げ返済をせず、返済が遅れることも滞ることもなく
返していったとすると、
送支払金利の合計は567.8万円となります。

(※注意:途中で返済事故があった場合、
優遇金利がなくなってしまい、金利とともに
返済金額がアップしてしまうので、
その点も知っておいてくださいね!)

この金利を高いと感じたでしょうか?

あるいは思ったより高くないと感じたでしょうか?

高くてもったいないと感じた方は、
できるだけ自己資金を入れて圧縮すればいいし、
ガンガン繰り上げ返済をして、
圧縮していけばいいかと思います。

そしたら、もしかしたら
家を建てることによって
返ってくるお金よりも少ない金利で
家を建てられるかもしれません。

ただ、個人的な意見としては、
貯金にゆとりがあって
銀行の口座の中にそのお金を置きっぱなしにしておくくらいなら、
その貯金を頭金として入れて
借入れを減らすのも1つの手ですが、
1%の金利の借り入れを減らすよりも、
年利で6~7%ずつ増え続けるであろう積立投資にその資金を
回した方がいいかなと思っています。

そして、そう考えるなら
繰り上げ返済に関しても
一切する必要がないかなと思っています。

理由は、その資金を利息の圧縮に使うよりも
積立投資に回した方がよりお金が増えるから、
そして住宅ローン金利の中には、
もしものことがあった時のための
生命保険が組み込まれるからです。
つまり、早く返済するということは、
せっかくの生命保険を放棄してしまうということもあるからですね。

いくら昔に比べて長生きするようになったとはいえ、
人生何が起こるか分からないですからね。

というわけで結論としては、
①超低金利なので自己資金があっても
金利圧縮のために入れず積立投資に回すこと
②住宅ローン借入れだけで家づくりをすることになるので
返済負担を上げないために家づくりにお金をかけすぎない事
③超低金利なので固定金利の住宅ローンを選ぶこと
④積立投資でお金が増えたとしても繰り上げ返済はしないこと

これがベストな家づくりの資金計画ではないでしょうか。

現金と資産と三大固定費と

銀行の普通預金金利がいくらで、
定期預金金利がいくらなのかまで知っている人は少なくても、
銀行にお金を預けていても増えないということは、
知っている人が多い事実だと思います。

しかし、その事実を頭ではわかっていても、
それ以外の貯蓄方法を知らないか、
あるいは知っていてもなかなか一歩踏み出せないという方も
いらっしゃるのではないでしょうか?

こんにちは!
竹上です。

日本人は金融機関における金融投資の割合が
世界的に見てものすごい低いということを
聞いたことがあります。

つまり、株や投資信託をはじめとした
金融投資にものすごく消極的だということですね。

おそらく、損をすることに
ものすごく拒否反応があったり
知らないことをものすごく嫌う傾向があったり、
そもそも親からそういうことを教えてもらえていないというものもあると思います。


また、働かずしてお金を儲けることが
悪いことという刷り込みが頭の中にあるからかもしれません。

その理由を分析しても仕方がないので、
これ以上は触れませんが、
確実に言えることは
日本人は金融投資に後ろ向きだということですね。

データ的に見ても、
金融資産における金融投資比率が
47%のアメリカや25%のヨーロッパに対し、
日本はたった16%であり、
そのほとんどが富裕層のようです。

実際、2017年にメガバンクのUFJ銀行が
調査した結果、企業勤めの人の45%の人が
投資経験がゼロのようなので、
日本人の投資や資産運用に対するイメージが悪いのかが、
このデータからも伺い知れますよね。

現金だけで資産を持つことのリスク

しかし、考えなければいけないことは、
現金だってリスクが全くないわけではないということです。

というのも、インフレによって物価が上がってしまった場合
持っている現金の価値は
それに逆行して減ってしまうからです。

仮に、現在貯金が300万円あるとして、
100円で買えていたものが
200円に値上がりした場合、
300万円の価値は150万円に目減りしてしまうということですね。

実際、コロナ禍の中
世界の中央銀行が金融緩和で
ジャブジャブとお金をばらまいたことによって、
一気にインフレの波が押し寄せてきているし、
この流れはまだまだ続くどころか、
景気が悪いのに物価だけが上がるスタグフレーションになる可能性も出てきています。

まずは資産形成の原資づくりから

現実的には、現金だけで貯蓄していくのではなく、
資産形成のためにコツコツと
積立投資をしていかないといけないので、
そのためにまずは家計の中から、
そのための資産を捻出しなければいけません。

そして、そのためには
共働きで働くことは当たり前として、
いかに家計における固定費を合理的に減らすかが重要なポイントとなります。

まずは、住宅ローンの返済額です。
そして、そのためには家づくりのやり方からよく考える必要があります。

続いてが生命保険です。
これに関しても家を建てると
余計な死亡保障を外すことができるので、
子どもが巣立った後は
必要以上の保険はいらないと思うので、
その辺も考えた上で入るべきです。

さらに、車持ちの方も良く考えるべきです。

高い車を買えば
単純にその分出費が増えるわけなので、
できるだけ車にはお金をかけない方が賢明だし、
もし、かける場合は価値が落ちにくく、売却時にトントンかあるいは
価値の目減りが少ない車種を調べて買うようにすべきかと思います。

この3つが三大固定費となるので、
将来のことを考えて
この3つのお金の使い方に気を付けていただければと思います。

ほぼ家づくりとは関係ない話でしたが、
とっても大事な話なので、
家づくりを始める前にまずはご夫婦でこれらのことについて
よく話し合っていただければと思います。

家づくりと3つの投資

人生で1番高い買い物が「家」で
2番目に高い買い物が「生命保険」だと言われています。


そして、多くの方が家庭を持つと同時に
この2つが必要だと考え、購入するわけですが、
その上で大切なことは、
その購入の仕方とそこに投じる金額です。

なぜなら、この2つの大きな買い物は、
いずれも長きに渡って
払い続けなければいけないものであり、
その予算を間違えると老後のための
余力資産がなくなってしまうからです。

こんにちは!
小笠原です。

今回は、人生100年時代に備えた
豊かな老後を過ごすために必要な「3つの投資」について
お伝えしていきたいと思います。

これら3つの投資ができるよう
余力を残しながら家づくりをすべきなので、
今回の記事を参考にしつつ、
そうしていただけたらと思います。
例外なくこれから家を建てる人すべてに
大切なお話です。

自分への投資

例えば100歳まで生きるとして
65歳でリタイアしてしまうと、
残り35年もの長い間年金と貯金だけで
やっていくのは難しいのではないかと思います。


また、そんな長い間
ずっと働かないまま過ごしていくのも
退屈だと思うので、
そう考えても働けるところまで働くのが、
これからの当たり前になるのではないでしょうか?

とはいえ、80歳まで頑張って働くぞー!と
意気込んでいても、雇ってくれるところが
あるかどうかと、雇ってくれもて賃金がどうなのか、
という問題が発生してきます。

なので、今のうちから
自己投資をすることによって、
常に勉強・挑戦し、
スキルを身につけていく必要があります。

また、自己投資というと、
教材や本を買うとか、
セミナーに行くとか、
資格を取るという風に勉強する方向に偏りがちですが、
長く働くためには、
【健康】に配慮することも大切です。

なので、スキルを身につけると同時に、
健康を維持するために、
定期的に運動をするとか
普段から食事に気を付けるなど、
継続的に自己投資していかないといけませんね!

子どもへの投資

続いては子供への投資です。
子どもたちが自立して
生活していってくれるようになるかどうかも、
老後に大きくかかわってきます。

そのためには、子どもたちに十分な教育投資を行い、
将来の可能性を高めてあげることが親として
大切な役割となります。

なので、その資金が出してあげられなくなるくらい
家や保険や車などにお金を投じるのは
子どもにとっても悲劇だし、それが結果的に
あなたに跳ね返ってくることになるので、
子どもに投資ができる余力を残しつつ、
家の予算設定をしていただければと思います。



金融資産を増やす投資

そして、3つ目の投資が、
資産形成のための投資です。

というのも、
自己投資をすることによって長く健康で居続け、
独自のスキルを身につけることで、
より収入にレバレッジを
かけることが大切ではあるものの、
そう絵に描いたようにいかないのが人生だからです。

もしかしたら体調を崩し、
早くから働けなくなるかもしれないし、
働けたとしても大して収入が期待できないかもしれません。

そうなると、それをカバーするだけの資金を
つくっておかないといけません。

つまり、勤労収入だけに頼るのではなく
勤労によって得たお金の一部を
常に資産形成のために積み立てていかないといけないということです。

それでは、そのためにはどうすればいいのかについて
次回お伝えできればと思います。

今回お伝えした3つの投資にお金が
回せなくなるような予算で、家づくりをしない事を
心がけてみてください!

家づくりの予算が高くなる土地

前回お伝えさせていただいたように、
家を建てる誰もが
日当たりが良い家にしたいがために、
南向きの部屋が作りやすい南向きの土地を
選ぼうとしますが、
そうすれば確実に家づくりの予算が
跳ね上がってしまうことになります。

土地代はもちろん、家代も高くなるし、
外構代も高くなるからです。

こんにちは!
松岡です。

では、その理由を1つ1つ紐解いていってみます。

まず、日当たりがいい南向きの土地は、
日当たりが良くないそれ以外の土地に比べて、
土地の価格が割高に設定されています。

それを欲しいと思う人の数が、
供給できる土地の数よりも多いからです。

また、人気がある土地は
基本値引き交渉もできません。
他にもほしい人がいるということは、
わざわざ値引きして売らなくても
値引きせずにそのまま買ってくれる人に
売った方が得だからです。

そんなこんなで、まず土地取得コストが割高になります。

続いて家のコストについてです。

南向きの土地を買った場合、
確実により多くの部屋を南に配置し、
その南面に大きな窓をつくるでしょう。

そうするために、より高いお金を出して
南向きの土地を買ったわけですからね。

しかし、その窓からは
たくさんの光が入ってくると共に、
たくさんの視界も入ってくることになります。
結果、そこにはカーテンが必需品となります。

また、防犯や安全のために
重ねてシャッターも設置する方が
数多くいらっしゃいますが、
このシャッターもカーテンも同様に
オプション費用となります。

そして、これらのコストを合わせると
ざっと100万前後はかかります。

最後に、外構費用についてです。
庭をつくるための工事ですね。

家を建てる時、
家とセットでほしいのがウッドデッキですよね?

以前に比べておうちで過ごす時間が増えた現在は、
ウッドデッキが欲しいという方も増えているのではないでしょうか?

しかし、家の中同様
周囲から丸見えの場所につくったウッドデッキは、
決して使いやすいものではありません。

なので、使いやすくするために
目隠しもセットで工事しなければいけません。
あるいは塀を高くつくるか、
あるいは植栽を目隠し代わりに植える
といった工夫をしなければいけません。

結果、外構工事コストも
どんどん膨らんでいくことになります。

このように、南向きの土地を買い
南向きで部屋と窓をつくれば、
土地代が高くなるだけではなく
家代も庭代も高くなってしまいます。

そしてその結果、家づくりの予算が膨らみ、
その負担が毎月の返済にのしかかってきます。

なので、南向きの土地は
家づくりの予算が上がりやすいということも頭にいれつつ、
土地選びをしていただければと思います。


また同時に、そういったおうちが本当に暮らしやすく
快適な家なのかどうかということも
よく考えながら
家づくりをしていただければと思います。

南向きという固定概念

家づくりをするにあたって、
リビングを含めた居室は
「できるだけ日当たりを良くしたい」と
お考えになると思います。

そして、そうするために
誰もが日当たりが良い土地を買おうとします。

しかし、現実の土地の日当たりの良さと
家の明るさや快適性には
大して相関関係がありません。

むしろ土地の日当たりの良さが
かえって家の快適性を損なう傾向があるのではないでしょうか?

こんにちは!
竹上です。

例えば、あなたが日当たりの良い南向きの土地を
買ったとしたら、
あなたは家を建てるにあたって
一体どのような希望を住宅会社に伝えますか??

おそらく大体の方が、
できるだけ全ての部屋を南向きにしてほしいと
お伝えになると思います。

せっかく高いお金を出して
日当たりが良い土地を買ったのですから、
その恩恵を最大限に受けたいというのが
当たり前の感情だと思います。

しかし、日当たりが良い土地は
そこに大きな落とし穴があります。

暮らしている姿を想像していますか?

南向きの土地に
南無向きの部屋をたくさんつくり、
大きな南向きの窓をつくった場合、
そこからはたくさんの光が入ると同時に
たくさんの視線も入ってくることになります。

そうなると、その窓には視線を遮るための
カーテンが必需品となります。

そして、カーテンによって
光を遮断してしまうことになります。

また、視線が気になるおうちは
防犯的に不安を抱えることになります。

外から見たら間取りも分かってしまうし、
夜になると、照明によってどこに居るのかまで
分かってしまいます。

防犯強化のために、シャッターをつけざるを得なくなります。
シャッターをつけておけば、
台風の時に何か飛んできたときも
窓が割れるのを防止できるので一石二鳥ですね。

そして、南から容赦なく差し込む直射日光の
眩しさや暑さを緩和するために、
カーテンどころかシャッターまで閉めっぱなしに
してしまうことになります。

さて、このおうちは
本当に明るくて、快適な住まいなのでしょうか?

カーテンが開けられないということは、
そこに壁があるのと同じと言っても過言ではないし、
更にシャッターまで閉めてしまうと
もはや何のためにそこに窓をつくったのか、
その意味すらなくなってしまいます。

実に多くの方が、このジレンマの中で暮らしているのですが、
この原因は確実に
「南向きに部屋をつくらなければいけない」という
思い込みです。

確かに、寝ている時間以外の全ての時間を過ごすことになる
リビングは、日当たりが良い南向きで窓をつくるのが理想的です。

しかし、明るさと快適性を担保するためには、
それに加えてプライバシーも担保しなければいけません。

逆に言うと、
プライバシーが担保されていない状態で
どれだけたくさん南向きの窓をつくっても、
それは意味がないということです。

なので、家づくりをするときには、
部屋の位置をどこにするのかまで指定しないように
気を付けていただければと思います。

リビングを南向きにつくることは大切ですが、
リビングの配置は、
その土地の環境に合わせながら決めないと、
プライバシーと明るさ・快適性が両立した
リビングをつくることができません。

そして、土地選びにおいても
決して南向きだけにこだわらないように
していただければと思います。
南向きの土地は価格も相対的にも高く設定されています。

では、次回は南向きの土地について
コスト面にもう少し突っ込んでお伝えしていきたいと思います。


家を建てることによる節税効果

家を建てると年末時点の借入残高の0.7%を上限に
13年間納めた所得税を還付してくれます。
また、所得税だけでは控除しきれなかった分は、
住民性から控除してくれます。

この制度のことを
「住宅ローン控除」と呼ぶのですが、
この制度は非常に大きな節税効果があるので、
今回は、その概要について簡単にお伝えさせていただくと同時に
その効果について、数字をあてはめて考えていきたいと思います。

こんにちは!松岡です。

まず、住宅ローン控除を利用するためには、
10年以上ローンを組まないといけません。
そして、基本的には金融機関にて
住宅ローンを借りなければいけません。
(親からの借り入れは×)
(会社からの借り入れは金利が0.2%以上必要)

また、この制度は別荘や家賃などには適用されず、
自宅であることが必須条件となっており、
かつ、床面積が50㎡(約15坪)以上で、
店舗併用住宅にする場合は
住居部分の床面積が半分以上ないといけません。

簡単に言ってしまうと、
銀行からお金を借りて家を建てる人は
ほぼほぼみんなこの制度が適用になるということです。



実際の節税効果はどんなものか?

では、ここから実際の節税効果を
数字を当てはめてお伝えしていきたいと思います。

では、年収500万円の方が
(手取り金額だと毎月27万円で
ボーナスが71万円くらいのイメージです)
銀行にて35年返済で2800万円借りたと仮定して
考えていきたいと思います。

分かりやすく、13年間ずっと所得金額が同じであり、
初年度の年末時点の借入残高が2720万円で、
毎年80万円ずつ借入残高が減っていくと仮定し、
数字を当てはめて考えていきたいと思います。

この計算をするにあたって、
まず知っておくべきことは、
納めている所得税と住民税の額です。

年収500万円の方の場合だと、
所得税が年間約15万円で、
住民税が年間約26万円といった感じです。

所得税にせよ、住民税にせよ
給与明細書に金額が記載されているはずなので、
一度ご確認いただけたらと思います。
(所得税の額は年末か年始に会社から渡される
源泉徴収書にも記載されています)

では、計算してみましょう!

1年目は、年末借入残高が2720万円なので、
その0.7%である19.04万円が控除の上限となります。

なので、まずは19.04万円から
納めた所得税15万円を差し引きます。

となると、控除枠として残っている金額が
4.04万円となるのですが、
続いてこれが住民税から差し引かれます。

つまり、上限いっぱいの19.04万円を
全て使い切ったというわけですね。
(住民税は上限が13.65万円と決まっており、
これを超える金額は控除対象にならないので、
その点も覚えておいてください)

では、2年目はどうでしょうか?

2年目の借入残高は80万円減って、
2640万円となるので、
その0.7%である18.48万円が控除の上限いっぱいいということになります。

なので、18.48万円から納めた所得税15万円を差し引き、
残りの3.48万円を住民税から差し引きます。

そして、3年目以降も同じように計算してみると、
19.04万円+18.48万円+17.92万円
+17.36万円+16.8万円+16.24万円
+15.68万円+15.12万円+14.56万円
+14万円+13.44万円+12.88万円
+12.32万円=203.84万となり、
要するに、家を建てたことによって、
203.84万円も節税できたということになります。

もちろん、銀行からお金を借りていて、
その分利息がかかっているので、
単純にそれだけお金が増えたというわけでもないんですけどね。

でも、このお金を貯蓄や投資に回すことができると
考えるとかなり大きいですよね!

ぜひ、今回の節税効果についても
覚えておいてくださいね!

家づくりの前に整理すべき項目

家を建てるにあたり
住宅ローンを借りると、
必然的に名義人には
掛け捨ての生命保険が掛けられます。

つまり、名義人にもしものことがあった時は、
その生命保険が実行され
ローン残高が「0」になるため、
残された家族はローン返済という
重い負担を引く次ぐ必要はないということですね。

なので、家を建てるときは
できるだけご主人だけの名義だけで
家を建てていただくことをおすすめします。

こんにちは!
小笠原です。

言い換えると、家を建てるということは
家族に資産が残せるということなので、
ここから言えることは、
ずっと賃貸で暮らしていくよりは、
家を持った方がいいということです。

歳をとるにつれて間違いなく
賃貸物件を借りにくくなってきます。
収入によるリスクや、死亡リスクが高くなるからです。

一般論としては、
家を持った方がいいとなるのですが、
とはいえここで重要となってくるのが、
どのように家を持つかということです。

重要なのは
お金の掛け方だということです。

ここで頭を整理していきましょう!

では、ここからは
これから家を建てるにあたって、
費用面に直結することで、
考えておくべき材料を
思い浮かぶだけ書き出してみます。

・高い確率で100歳まで生きるかもしれない

・ということは(100年−現在の年齢)を
この家で過ごすことになる

・死ぬまでずっと使いやすい間取りとは?

・やがて夫婦だけで暮らすようになる

・一体何歳まで働けるのだろうか?

・退職後は年金だけでやっていけるのか?

・やっていけないとしたら、
その不足費用をどうつくっていくか?

・子供たちはやがて家を出て行く

・ということは、
その後その部屋をどう使うか?

・大学の進学資金はどうするかと
県外に行った場合、
追加でかかる家賃や生活費をどうするか?

・家の外壁の塗り替えは
どれくらいの周期で必要となるのか?

・そして、その費用にどれくらいかかるのか?

・固定資産税がどれくらい必要なのか?

・火災保険料がどれくらい必要なのか?

・家電の買い替え周期はどれくらいなのか?

・そして、その費用にどれくらいかかるのか?

・老朽化した住宅設備入れ替えに伴う
数十年後の家の中の改修工事費用は
どのように捻出するのか?

・そして、その際
出来るだけ余分な出費が出ないように
今のうちからしておくべきことがあるか?

・年3%の割合で上がっていっている
電気料金の負担をどう軽減していくか?

・そしてその電気料金は生涯コストとなること

こんな感じでしょうか。

あまり住宅社会では、こういったことを言ってくれないかもしれませんが、
これらは家づくりをするときに考えておかないといけない重要なことばかりです。

なので、耐震や温熱や設備機器や材料や仕上がりなども
家づくりのとっても重要なことですが、
それに並行して、そこには予算があり、
そのバランスをとることが重要だということ、
そして、その予算はこういったことを考慮した上で
決めなければいけないということも覚えておいてください。

まずは、これらについて夫婦で話し合った上で
家づくりを進めるようにすれば、
生涯、豊かな暮らしが保証された家づくりができるのではないでしょうか?