暮らしを差別化する家づくり

「家」はそれそのモノが収益を生まないし、
とてつも長い期間
ずっとその返済に縛られることから、
「絶対に建てない方がいい」と
お考えになる方もいらっしゃると思います。

しかし、個人的には
できることならみんな家を建てた方がいいと考えています。

理由は2つ。
1つは家を建てた時点で、
家族への保証が手厚くなるから。
2つ目は家を建てることによって、
暮らしの基盤が違うからです。

ではこの2つのを
もう少し掘り下げてご説明します。
1つ目の話は、
少しシュールな話になりますが、
大切な話なのでこのままお付き合いください。

「家族への保証が手厚くなる」とは?


家を建てるとき、
大半の方が住宅ローンを組みますが、
住宅ローン金利の中には
団体信用生命保険という生命保険の掛け金も含まれています。

なので、ローンの債務者に
もしものことが起こった場合、
その保険が実行されて住宅ローン残金は0円になります。

そうなると、毎月の返済がゼロになるのですが、
とはいえ、もしものことがあれば
当然、収入も丸々減るわけなので、
あまり役にたたないのでは?と思ってしまうかもしれません。

しかし、債務者にもしものことが起これば、
収入と同時に出費もその分なくなります。
車の維持費とか生活費全般です。

つまり、住宅ローンも含めると、
かなりの出費が軽減できるというわけですね。

また、これに加えて、
未亡人となったあなたには
遺族年金が国から支給されるし、
小さいお子様がいるとしたら、
更に上乗せの年金が支給されます。

そうなると、
実は経済的には今までとそう変わらず
暮らしていくことができます。

もちろん、ずっと家族一緒に居られるのが一番ですし、
どんどん長寿化しつつある現在は、
こんな可能性は限りなくゼロに近いと思いますが、
とはいえ、ゼロ%ではないので、
一応知っておくことが大事かと思います。

「暮らしの基盤が整う」とは?

こちらに関しては言わずもがなですが、
第一に自らの資産である持ち家で暮らすのと、
他人の資産であるアパートで暮らすのとでは、
気持ちの持ちようが違うと思います。

そして、ご夫婦ともに
資産とともに家族を守っていくために
仕事を頑張る活力になるでしょうし、
たっぷりと思いを込めて
つくった理想の住まいだからこそ、
愛情をこめて使うようになるでしょう。
子どもたちには、実家をつくってあげられます。

子どもたちも、自分だけの部屋があることを喜ぶでしょうし、
心おきなく遊べる庭があることを喜ぶでしょう。

アパートの時のように、
音や隣近所に頭を悩ますことも無ければ、
気を使いながら暮らす必要がなく、
のびのびと暮らしていただけます。

そんなこんなで個人的には、
家を持った方がいいと思っているのですが、
私が考える問題点はその持ち方です。

つまり、持った方がいいとはいえ、
そこにかける予算をもっと注意深く考えるべきだ、ということです。

将来に大きな差を生む予算設定


例えば35年ローンを組んだとして、
毎月の返済が10万円の人と、
毎月の返済が7万円の人では、
家にかける総支払額が
3万円×35年×12ヶ月=1260万円違ってきます。

しかし、これに加えてその3万円を年利3%で
35年間ずっと運用していったとしたら?

1年目:360,000円×3%=370,800円
2年目:(370,800円+360,000円)×3%
=752,724円
3年目:(752,724円+360,000円)×3%
=1,146,106円
4年目:(1,146,106円+360,000円)×3%
=1,551,289円
5年目:(1,551,289円+360,000円)×3%
=1,968,628円

ー以下、割愛ー

35年目=22,429,340円となり、
さらに1000万円弱、
手元に残るお金が違ってくることになります。
これがいわゆる複利によるマジックです。

なので、個人的には
家にかける費用をできるだけ減らし、
リスクを恐れずその余剰金で
資産運用していってほしいと思っています。

これは、先行きが見通せない
これからの時代には
問答無用で必要な考え方だと思います。

なので、
家は絶対に建てるべきだと思いますが、
それと同時に不透明な将来にも
備えていっていただきたいので、
まずは運用に回すお金を少しでも多くつくるために、
家づくりにかけるコストを夫婦で
よく話合っていただければと思います。

あなたの資産や家族は、
あなたの知識とチカラで
しっかり守っていってください!

設計図の盲点

最近は3Dで立体画像を見ていただきながら
プランの説明をしているので、
家のイメージがつかみやすくなったと思います。

外観についても、360度回転しながら見ることができるし、
内観も、まるでそこに居るかのよな状態で
見ることができるし、
光の入り具合も、月ごと、そして時間ごとに見ていただけます。

こんにちは!
小笠原です。

現在家を建てている方は家が仕上がった時、
「なんか思っていたのと違う・・・」
という状況に遭遇することが
ほとんどなくなったと思いますが、
とはいえ、この立体画像にも盲点があるので、
今回はその点についてお伝えしていきたいと思います。

表示されない部材がある

実は、立体画像には実際あるものなのに
表示されない部材がいくつかあります。
(設計図の立面図にも表示されません)

・エアコンの室外機
・エアコンの配管
・水回りの換気扇
・給湯器
・雨樋
などです。

なので、立体画像を見るときには、
これらが一体どこに配置されるのか想像しながら、
注意深く外観を見なければいけません。

例えば、北向きの土地の場合、
一般的に水回りを北に並べて
配置することが多いのですが、
そうなれば、玄関と同じ面にたくさんの窓とともに、
たくさん換気扇があらわれます。

そして、そうなると
窓から垂れジミとともに、
換気扇からの黒い汚れが
正面の壁に付着することになります。

北面は太陽の日が当たらないため、
汚れやすいだけではなく
汚れも分解されにくいです。

また、水回りを北に配置すれば、
その近くに給湯器を置くことになるので、
家の正面に給湯器が出てきてしまう
なんてことも珍しくありません。

これらの結果、余分な部材によって
不細工な仕上がりになってしまうとともに、
家が汚れやすくなることで
よりいっそう不細工になりやすく、
メンテナンスに余分なコストが
かかりやすくなります。

次に南向きの土地の場合、
日当たりの恩恵を最大限享受するために、
玄関と共に、リビングやダイニング、
そしてキッチンまで全て南向きで
間取りをつくっているおうちがたくさんありますが、
この場合、まず玄関のすぐ横に、
リビングの室外機があらわれてくることになります。

また、この場合、 
キッチン脇に勝手口をつくった方が
ゴミ出しが便利なので、
必然的にキッチン脇にドアがつき、
そうなれば外には勝手口の下り段ができることになります。

そして、そこには壁付けの照明と、
雨をしのぐための庇がつga
くことになり、
また、ゴミやゴミ箱が並べられることになるので、
正面の景観悪くなると同時に、
それらの正面の壁を汚す原因となります。

設計図を見るときの注意点

間取りはとても大切ですが、
かといって間取りばかりに夢中になって
外観を厳かにしてしまうと、
このような残念な結果になってしまいます。

そして、これらに
後から気づくのですが、
気づいた時には「時すでに遅し」です。

なので、提案してもらっている設計図を見るときは、
エアコンや換気扇がどこにつくのか、
雨樋がどのようにつくのかまで
意識しながら見るようにしてみてください。

また、それと同時に
部屋の窓から外がどのように見えるかと、
外から部屋の中がどのように見えるかを
想像しながら見るようにしてみてください。

単純に障害物がないからと
大きな窓をつくっても、
そこが外から丸見えになってしまうのでは、
結局カーテンが開けられなくなり、
せっかくの光を殺してしまうことになるからです。

想像力が必要となるので、
難しいと感じるかもしれませんが、
これらのことは動線や使い勝手に
匹敵するくらいとても大切なことです。

なので、今回の内容を頭に入れていただきつつ、
間取りばかりに夢中になりすぎず、
もっと家全体を見ながら
家づくりをしていただけたらと思います。

大きさの固定概念

一般的には35~40坪くらいが
家の適切な大きさとして認知されています。
そして、実際それぐらいの大きさのおうちが
たくさん建っているので、自分自身も
それくらいの大きさの家を
建てようとお考えになると思います。

現在住んでいる賃貸は、
収納は少ないし、部屋数も少ないしで
荷物が納まらなくて
うんざりしていませんか?

せっかく家を建てるのなら、
部屋や収納に困らない家にしたいと
思うのが普通ですもんね。

こんにちは!
松岡です。

とはいえ、実際のところは
そこまで面積はいらなかったりします。

ということで今回は、
その理由を家の大きさを分解しながら
お伝えしていきたいと思います。

36坪の間取りとは?

現在建てられているおうちの多くは、
1階と2階の大きさがほぼほぼ等しい2階建てのおうちです。

そうなると、このおうちの1階と2階は
それぞれ18坪ずつということになり、
これを帖数に換算すると
36帖ずつということになります。

(36帖の1階を分解)
・玄関&ホール:2帖
・玄関土間収納:3帖
・LDK:16帖
・和室:6帖
・収納:1帖
・洗面脱衣:3帖
・トイレ:1帖
・風呂:2帖
・階段:2帖(うち1帖階段下収納)
*リビング階段を前提

(36帖の2階を分解)
・階段:2帖
・廊下:3帖
・トイレ:1帖
・寝室:10帖
・ウォークインクローゼット:3帖
・子供部屋:6帖×2室
・クローゼット:1帖×2室
・書斎or納戸:3帖


一般的にはこういった感じになるかと思います。
では、ここからちょっと突っ込んで
考えていってみたいと思います。

平屋が高くない理由

仮にあなたが家を建てる土地が
55坪以上あるとしたら、
そこには平屋を建てることができます。

そして、平屋を建てるとしたら、
先程からいらなくなるものが出てきますよね?

階段・2階のトイレ・2階の廊下です。
そうなると8帖分家が小さくなります。

また、全ての部屋と収納が
1階にある平屋の場合、
和室も必要なくなります。
自分たちの部屋をフル活用できるため、
わざわざ余分な部屋をつくる必要がなくなるからです。

子どもたちのものは子ども部屋に片づければいいし、
自分たちのものも寝室に片づければいいし、
そうなればLDKをいつもきれい状態で保ちやすく、
来客をLDKに招くことができるからです。


ということで、
和室の6畳も省くとすると、
合計で14帖(7坪)省くことができます。

つまり、2階建てという選択肢ではなく、
平屋という選択肢にしてみただけで、
家の大きさは36坪から29坪まで縮んだということですね。

もちろん、なにかに不自由することも無ければ、
むしろ使い勝手が格段によくなったうえで、です。
全ての部屋と収納が同じフロアにあることによって、です。

となると、
実は建築コストも安く納まりやすくなります。
仮に36坪の2建てが
坪60万円で建てられるとしたら、
建築費は2160万円になりますが、
これが平屋となることによって、
坪単価が10万円上がったとしても、
建築費用は2030万円になるわけですからね。

そんなこんなで結論

一般的には、
35~40坪くらいの家を建てることが
当たり前となっていますが、
建てる家を「平屋」にすれば、
ざっと計算しただけでも、
7坪くらい小さくなりますし、
もっと突き詰めて考えていけば、
さらに3~5坪くらい小さくしても全然問題なかったりします。

そして、そうなると
更に建築コストを抑えることができます。

なので、居住性という観点でも、
そして経済性という観点でも、
これからの暮らしの質を高めたいとお考えであれば、
家の大きさの固定概念に縛られることなく
家づくりをしていただければと思います。

家づくり予算の合理的圧縮方法

家は持った方がいいと思うものの、
そこにかけるコストは
よく考える必要があります。

理由は、目下の暮らしに
ゆとりを持たせるためではなく、
不透明な将来に向けて
十分な準備をしていくためです。

前々回リアルな数字を当てはめて
お伝えしたように、
家づくりへのお金の掛け方次第で、
老後資金が2000万円以上
変わってくるかもしれませんからね。

なので、今回は家づくり予算の
合理的な圧縮方法について
ダイジェスト的にお伝えしていきたいと思います。

それぞれの具体的なやり方については、
また別の記事でお伝えするつもりなので、
まずは大枠を掴んでもらえたらと思います。


家づくり予算を圧縮する方法は
大きく分けて4つあり、
この4つを全て実践しなければいけません。

家をコンパクトにする


これは最も基本的なことです。
家のコストは面積に比例するし、
そもそも家のコストをカットしないことには、
予算圧縮なんて無理かなと思います。

とはいえ、これの難しいところは、
面積カットのやり方を間違えると、
狭苦しくて、住みにくい家になってしまうところです。

なので、面積カットを実現するためには、
いらないものだけを抽出し、
省くようにしないといけないのですが、
実はこれさえできれば、
実はあなたが考えているよりも
10坪近い小さい面積で、十分暮らしやすい家を建てることができます。

土地もミニマムにする

2つ目の理由がこれです。
理由は2つ。
そもそも土地が広いと、
その分土地代が高くなってしまうからです。

そして、もう1つの理由が、
土地が無駄に広いとその分余白ができてしまうからです。

つまり、外構工事が必要以上に高くなってしまうからです。

また、土地が広くなると、
外構工事というイニシャルコストとともに、
固定資産税という生涯必要なランニングコストも
高くなってしまいます。

つまり、これは老後資産を
さらに圧迫する原因となってしまいます。

敷地に余白をつくりすぎない

3つ目は、2つ目と若干似ていますが、
少し意味合いが違うので、
別々に記載することにしました。

先程はそもそも土地を広く買い過ぎない
という意味合いでしたが、
これは土地をミニマムにした上で、
更に余白を最小限にするという意味合いです。

簡単に例を挙げるとすれば、
平屋が十分に建てられるにもかかわらず、
わざわざ2階建てを建てないといった感じでしょうか。

2階建てより平屋の方が住みやすいし、
敷地に余白がなくなれば、
その分、庭の維持管理も楽になるし、
何より外構工事費用を
圧縮することができます。

そんなこんなで、
敷地を有効活用することは
予算面においても、
とても大事だということですね。

土地の向きにこだわらない

そして、最後がこれです。
みんな南向きの土地に固執しますが、
南向きも100%の土地ではありません。

理由は、南向きの土地に建っている
家をご覧いただくと一目瞭然です。

カーテンがずっと閉まっているし、
間取りもすぐ分かるし洗濯物は丸見えだし、
という感じではありませんか?

つまり、防犯、プライバシー、デザイン、
この3つ全てが悪くなりやすいのが
この南向きの土地なんです。

そして、この3つを少しでも良くするために、
外構工事により多くのお金をかけざるを得なくなってしまいます。

つまり、土地の選び方によって、
土地代だけではなく、外構代も変わってくるということです。

これまでお伝えしてきたように、
家づくり予算を合理的に圧縮するためには、
単純に家を安くするだけではだめで、
土地、外構費用も同時に安くしないといけません。

そして、そのためには、
まずは自分にとって適切な家の広さと
その概算予算を知らなければいけません。

それが分かれば、
それに必要な土地の広さが分かるし、
そうなれば自ずと、
土地にかけるべき予算も明確になります。

なので、家づくりをするときには
まずはそれを知ることから始めてください。

2階建てと子ども部屋

「家」と聞くとまず頭に浮かんでくるのが
「2階建て」というキーワードですが、
そうなれば必然的に2階につくられるのが
「子供部屋」です。

ですが、自分自身の経験も踏まえて
この当たり前は、
建てる前に本当にそれでいいのかを
よく考えるべきだと感じています。

今回は、2階に子ども部屋をつくった場合、
これからの暮らしがどうなりそうなのか、
一緒に考えていきたいと思います。

こんにちは!
竹上です。

では、たいていの方が
お子様が小さいうちに家を建てられると思うので、
✓子供が小さいうち
✓子供が思春期になった時
✓子供が出て行った後
✓自分たちが歳をとった時

この4つのステージに分けて考えていきたいと思います。

子供が小さいうち

子ども部屋を2階につくった場合、
小さな子どもたちはほぼ確実に
自分の部屋を使うことはありません。
小さなこどもたちは、
絶対にお母さんの近くで遊ぶからです。

そして、子どもたちのおもちゃや絵本が
いつもリビングに散乱することになり、
片付いていない生活感に溢れた家になってしまいます。
持ってくるにしても、片づけるにしても、
階段を上り下りするのは面倒ですよね。

子供が思春期になった場合

思春期になると、
子どもたちはやっと自分たちの部屋を
フル活用しだします。

そして、友達や恋人と電話したりするとき、
親と適度な距離がとれる
2階のプライベートルームは
子どもにとって最高の空間になります。

つまりこの時期を中心に考えるなら、
子ども部屋は2階の方が
良さそうな気がするということですね。

子供が出て行った後

子どもたちがいつ家を出て行くかなんて
全くわかりません。
高校卒業と同時に出て行く子もいれば、
大学卒業まで居る子もいるし、
もしかしたら結婚するまで居る子もいると思います。

ですが、子どもたちは
いつかは出て行くものだとしたうえで
間取りは考えるべきだと思います。

つまり、子どもたちが出て行った後、
今よりも歳をとった自分たちがいかにその部屋が
使いやすいか考えておくべきだということです。
"家を建てる前に"です。

そして、その部屋を収納として
使う可能性が高そうな気がするなら、
2階と1階ではどちらの方が使いやすいのでしょうか。

自分たちが歳をとった時

自分たちがさらに歳をとり、
老後生活を送っているとしたら
寝室は2階と1階ではどちらが使いやすいでしょうか。

洗濯物をわざわざ2階に持って行ったり、
わざわざ2階まで服を着替えに行くよりも、
1階で全て事が足りた方がいいのではないでしょうか。

そうなると、1階を充実させておいた方が
良さそうな気がしますよね。

とはいえ、それに備えて和室か洋室を
もう1室余分に1階につくろうとしたら、
200万円くらい建築コストが上がってしまうので、
やがて使わなくなる子ども部屋を
将来上手く活用する事を
考えておくのも1つの手ですよね。

いかがだったでしょうか?

2階建ての家と
子ども部屋を2階につくることは、
現在の家づくりの当たり前となっていますが、
本当にそれが正解なのか
少し考えてみていただけないでしょうか?

ということで、家を建てるときは実際の暮らしをよく考え、
また、先のことまで想像を巡らせ、
合理的に間取りを考えていただければと思います。

これが無駄なコストカットしながら、
部見やすい家をつくる最善の思考です!!


家づくりの前提を見直す

家づくりをしていると、
知らない間に常識や当たり前が
たくさんアンカリングされていきます。

その代表的なこととして、
「部屋は南につくり、
部屋じゃないところは北につくる」

という常識がありますが、
ではこのルールに則って間取りを考えると、
一体どんな家になるのでしょうか?

こんにちは!
小笠原です。

ということで、
土地の向きごとにどんな家になるのか
それぞれ考えてみます。

土地が北向きの場合

土地が北向きの場合
家の正面が北になりますが、
部屋以外を北につくると
家の正面が不細工になってしまいます。

理由は水回りが北にあることによって、
窓と換気扇が北面のたくさんできてしまうこと、
また、階段が北にあることによって
中途半端な位置に窓が出来てしまうことです。

しかも、外壁の汚れは
窓や換気扇を原因として発生するうえ、
直射日光が当たらない北面は
さらに汚くなりやすいので、
経年と共により不細工になっていってしまいます。
外壁の塗り替えの周期も早まりかねないです。

土地が南向きの場合

土地が南向きの場合、
家の正面には大きな窓がたくさんできます。
全ての部屋が南に配置されるからです。

結果、間取りが全部わかってしまいます。
また家の中も外から丸見えになってしまいます。
さらに台風の時に1番強烈に風が当たることになります。

なので、これらの問題を解決するために
外構工事(庭)により多くのお金をかけることになり、
大きな窓にカーテンが必要となり、
大きな窓にシャッターが必要になります。

要するに、悪い防犯性とプライバシー性、
そして低い安全性をカバーするために
余計なコストをかけざるを得なくなってしまうということです。

土地が東・西向の場合

土地が東向きと西向きの場合、
南に部屋を配置しても正面である道路から
部屋の中が丸見えになりにくいし、
水回りや階段が北にくれば、
見た目も悪くなりにくかったりします。

しかし、これらの土地の場合、
土地の間口が広くないと
せっかく南に大きな窓をつくっても、
そこにほとんど光が入ってこない、
という最悪の減少が起こります。
(これは北向きの土地も同じですね)

また、それに加えて
リビングから見える景色が家の裏側(北側)なので、
外構工事によってこの問題を解決しておかないと、
最悪の景観の中で暮らし続けないといけなくなってしまいます。
(これも北向きの土地も同じです)

これらの問題の解決策

このように、常識を前提に間取りを考えてしまうと、
どんな土地でも暮らしていく上で
なんらかの問題を抱えることになるし、
この前提ありきではこれらの問題に対する
いい解決策はありません。

では、どのようにすれば
これらの問題は解決できるのか?

その答えは簡単で、
「この前提を頭から消し去ること」です。
要するに「部屋は南で部屋以外は北」
という概念を取っ払えばいいんですよね。

そうすると自ずと解決策は出てきます。
北向きの土地であれば、
北に水回りや階段を配置しなければいいだけの話だし、
南向きの土地であれば、
南に全部の部屋をつくらなければいいだけの話です。

例えば、階段というスペースは、
吹き抜けになっていることから
とても光が採り入れやすいのですが、
仮に南にくっついて家が建っていて、
十分な光がリビングに採れそうにないのであれば、
あえて階段を南につくり
吹き抜けとなっている高い位置から
光を入れてやるようにすれば、
それだけで自ずとリビングは明るくなります。

なのに、階段は南につくるものではないという考えに
固執してしまえば、
その解決策を自ら潰してしまうことになります。

また、あなたが洗濯物を室内干しにするのであれば、
脱衣室を北ではなく、
南につっくった方がいいと思いませんか?

北では確実に日光があたらないし、
風通しも悪いのに対し、
南であれば日光もガンガン当たるし、
風通しもいいと思います。

なのに、そのスペースを
南につくるなんてもったいないという固定概念にこだわってしまうと、
また自らベストな解決策を
潰してしまうことになります。

ということで、土地に合わせた
ベストな間取りを完成させ、
そこで快適な暮らしをしていくために、
まずはこの代表的な固定概念を
頭から取っ払っていただけたらと思います。

これだけでも、より理想的な間取りが出来上がると思います。

お金を掛けずに暮らし続けるために必要な3つのコト

前回、お伝えしたように
家は絶対に持った方がいいものの、
できる限り予算を圧縮し、
その浮いた資金を
今後の資産形成に回さないといけません。

また、家の費用を見直すとともに、
家づくりと同じタイミングで
見直すべき支出が「生命保険」です。

前回お伝えしたように、
住宅ローン金利の中には
掛け捨ての生命保険が含まれており、
それだけでもしものことがあった時、
残された家族を守ることができるからです。

なので、家づくりをするときは、
現在加入している生命保険を一旦すべて見直し、
仮に住宅ローンを組むことによって
過剰保険になりそうな保険があれば、
解約することをおすすめします。

そして、その浮いた費用を家づくりに回すのではなく、
資産形成に回してください。

また、これは家と同じタイミングでは
難しいかもしれませんが、
資産形成にかける費用を
少しでも増やすためには
車にかけるコストも見直すべきです。

例えば、5年ローンで車を買うとして、
300万円の車と450万円の分割払いでは、
返済金額が毎月2.5万円違いますが、
仮にこの差額費用を資産運用に回すことができたら、
長期間の複利効果によって
お金が増えることになり、単純にその値段差だけの
違いではなくなってきます。


なので、私個人の意見としては
車にも必要以上にお金をかけるべきではないかなと思っています。

車も家同様に
それそのものが直接的にお金を生むものではないですからね。

とはいえ、
乗っていてテンションが上がらない車に
乗るのもどうかとも思うので、
そのあたりのバランスを考えながら
車を買っていただければと思います。

なにより大事なこと


そして、資産形成をしていただくために
何より大事なことは、
夫婦そろって働き続けていただくことです。

つまり、収入を少しでも増やすために
仕事・家事・育児を夫婦で協力し両立させてください、
ということです。

ご主人と共に、奥様も
ずっと働き続けることができれば、
夫婦それぞれのお財布から
資産形成のための資金を捻出できます。

また、将来もらえる年金を
少しでも多くすることができます。

結果、ゆとりを持って
老後を乗り切りやすくなります。
不安を感じることなく、
日々を過ごしていただきやすくなります。

将来に対する漠然とした
不安を消すためには、
少しでもお金にゆとりを持って
暮らしていくべきです。

また、人生の選択肢を少しでも増やすためにも、
お金はあるに越したことではありません。

なので、そのためには、
しっかりと働くことはもちろんのこと、
住宅ローン、車、保険といった
長期間固定されてしまう支出を
できるだけ抑えること、
そして、積極的に資産形成していくこと、
この3つを覚えておいていただければと思います。