アップデートすべき8つの常識

✓貯金は定期預金でしている
✓生命保険に入っている
✓住宅ローン金利は安いほど良い
✓太陽光発電はつけても無駄だ
✓家は35坪以上欲しい
✓土地は南向きじゃないとだめだ
✓土地は少しでも広く買いたい
✓投資は危険だから絶対にしない

この8つの項目は、
多くの方にとって当たり前に
なっていることかもしれませんが、
これら8つの全てか、
あるいはその多くに該当するとしたら、
将来、苦しい生活になる可能性が高くなる
と言っても過言ではありません。

一方で、この8つに該当しない方は、
家を建てた後もお金の不安なく暮らし続けられる
可能性が高くなります。

というのも、
これを知っているか知らないかで、
35年後に手元に残る資金が
数千万円違ってくるかもしれないからです。

そんなわけで、
これから家を建てようと思っているあなたに
家を建てる前に絶対に知っておいた方がいいお話を
数回に渡ってしていきたいと思います。

まずは、貯金の選択肢を
銀行だけにしてはダメですよ!
というお話からです。

現在の銀行の預金金利を
知っているかどうかにかかわらず
多くの方が薄々気づいている話かとは思いますが、
より「なるほど!」と思ってもらいやすいように
具体的に数字をあげて説明していきますね。

定期預金ってお得なの?

定期預金はいつでもお金が引き出せない代わりに、
普通預金より金利が高いのが特徴ですが、
問題点はその金利がかなり低いということです。

以前(と言っても数十年前)は数%もあった金利が、
今や10年定期ですらわずか0.01%ですからね。

では、これがどれくらい低いのか
計算していきたいと思います。
ということで手元に300万円があって、
これを全額10年の定期預金に入れると
仮定して計算していきましょう。

ほんとは増えたお金に対しては
約20%の税金がかかるのですが、
計算を簡単にするために割愛させてもらいますね。

(1年目)
300万円×1.0001=300万300円
(2年目)
300万300円×1.0001=300万600円
(3年目)
300万600円×1.0001=300万900円
(4年目)
300万900円×1.0001=300万1200円
(5年目)
300万1200円×1.0001=300万1500円
(6年目)
300万1500円×1.0001=300万1800円
(7年目)
300万1800円×1.0001=300万2100円
(8年目)
300万2100円×1.0001=300万2400円
(9年目)
300万2400円×1.0001=300万2700円
(10年目)
300万2700円×1.0001=300万3000円

こうやって数字にしてみると
けっこう酷い数字だと思いませんか?

10年間もの長い間ずっと寝かしておいて、
たったの3000円しか利息がつきません。

他の銀行宛に3万円以上振り込んだら、
それだけで一発で2~3年分の金利が
吹っ飛んでしまいます。

また、振込手数料とともに
気を付けておかないといけないのが、
時間外手数料です。
平日の18時以降とか休日に預金を
引き出す際に取られる手数料のことですね。

この手数料も110円とか220円かかるので、
一度やってしまっただけで、
利息がけっこう吹っ飛ぶことになります。

そんなこんなで、お金を増やしたいと思っているなら
銀行には貯金していくべきではないし、
銀行の使い方もよく考えた方がいいというわけです。
(毎月の支払いと突然の出費に備えて
普通預金口座に最低限のお金だけは
預金しておくところだと思ってください)

昔のように銀行にお金を預けておけば、
10年後には預金が2倍になっていたなんてことは、
99.9%起こるわけがありませんからね。

では、預金は一体どこにしておけばいいのか?

生命保険に預けておけば、
保証という恩恵も受けながら中長期で
お金が増えそうだから
終身保険や養老保険を上手く使って
貯めていくのが正解なのか?
そのように保険会社から言われ、
保険を充実させている人も
決して少なくないのではないでしょうか。

ということで、次回は
生命保険についてお伝えしていきたいと思います。

数とコストと管理のしやすさと

「明るくて開放的で風通しの良い家にしたい」
という願いから、
ついつい窓の数が多くなってしまうのですが、
窓が多くなれば、耐震性も悪くなるし、
断熱性も悪くなるし、
掃除場所も増えるし、
外壁も汚れやすくなるし、
戸締りの心配も増えます。

なので、窓のつくり過ぎで後から
後悔しないために、
今回は、窓をつくり過ぎた方が
どんな風に暮らしているのかを
お伝えしたいと思います。

多くの方が家を建てる前は、
賃貸アパートかマンションに
住まれているかと思いますが、
これらの住まいにはそもそも窓がそれほどありません。

おそらくベランダに出られる窓が1つか2つと、
玄関脇の共有部分に面した窓が1つの、
計2つか3つといったところでしょうか。
なので、賃貸住宅では、
窓の管理が全然大変ではありません。

一方で、家を建てると窓の数が一気に増えます。
賃貸では2方向しか窓がなかったのに対し、
東西南北4方向全てに窓ができるし、
かつ、それが1・2階両方となるからです。

また、防犯性や意匠性を考慮してか、
小さなデザイン窓をたくさん使うので、
窓だらけになってしまいます。

これまで2~3か所だった窓が
一気に20か所以上になってしまうというわけです。
(30か所くらいになる家もあります)

そして、最初のうちは
風通しを良くするために、
こまめに窓を開けたりするのですが、
これが新たな心配事を発生させます。

「あれ?あの窓閉めたかな?」
「あれ?あの窓鍵かけたかな?」

という心配事を。

そして、いつの間にか
窓を開けなくなっていきます。
開けてしまうと、いつ閉めたかどうかが
気になるからです。

そして、いつしか決まった窓しか
開けなくなってしまいます。
それどころか、開けない窓はカーテンも
閉まったままになり、
光すら入ってこなくなるかもしれません。

管理できる範囲で作る

この事実から言えることは、
窓はやみくもに増やすべきではないということです。
増えたら増えた分だけ管理が行き届かなくなり、
する必要のない心配事が増えるからです。

また、冒頭でもお伝えしたように、
確実に耐震性も悪くなるし、
確実に断熱性も悪くなるし、
確実に家も汚れやすくなるし、
確実に掃除の手間も増えるからです。

そして、窓が増えれば、
それに反比例するかのように
収納も減ってしまいます。

窓が増えるということは、
イコール家の壁が減ることであり、
家の壁が減れば、
設置できる棚の範囲が少なくなるからです。

その結果、思っていたよりも
モノが置けず収納の中に所狭しと、
ギュウギュウ詰めにモノを詰め込まざるを得なくなり、
どこに何があるのか分からなくなってしまいます。

つまり、収納までも
管理しにくくなってしまうというわけですね。

ということで、
これから家を建てるあなたは、
明るさや解放感にこだわるあまり
窓をつくり過ぎないように注意しつつ
家づくりをしていただければと思います。


提供すべき品質以外の2つの価値

以前に比べると、
平屋を建てる方が増えているようですが、
求められているニーズからすると
これは意外でもなんでもなく
ごく当たり前の事実だと思います。

というもの、
家が満たしておくべき
安全・快適・便利の3つの条件を
天然で満たすのが平屋だからです。

「安全」という点では、
=耐震と考えると、
当然重心が低い方が
大きな地震の時はもちろん、
強風の風圧抵抗や
重量車両通行による振動も受けにくくなるし、

「快適」という点では、
=家の中の温度差と考えると、
当然、階層が分かれてない方が
温度差が生まれにくいし、
家をコンパクトにすれば、
より快適に過ごしやすくなります。

また「便利」という点では、
=家事や掃除の楽さと考えると、
上下を行き来する必要がなく、
同じフロアで作業できる平屋は、
動線の工夫なんてしなくても
十分便利な住まいではないでしょうか。


とは言ったものの、
間取りによっては
かえって住みにくくなる場合もあるし、
金額が高くなることもあるので、
もちろん、住みやすかどうかは
設計次第です。

でも、安全で快適な
家にしたいと思っているなら、
迷わず平屋一択でいいのではと思っている次第です。

住宅会社が提供する価値

先程お伝えした
安全・快適・便利の3つは
私たち住宅会社が
例外なくすべての方に提供すべき
最低限の要素なのですが、
私たち住宅会社がすべきことは、
これらを当たり前のように
提供するとともに、
別の付加価値をお客様に
提供することだと思っています。

そして、付加価値に関しては
各社考え方が違うものだとは思いますが、
弊社が考える付加価値は以下の2つです。

暮らしの豊かさ

自分が心底気に入ったものを
手に入れることができれば、
とても心が豊かになります。

想像してみてください・・・・
出かけるとき、そして帰ってきたとき
美しい我が家を見たときの感情を。
そして、友達から
「私もこんな家建てたかったなー!!!」
と言われる快感を。

想像してみてください・・・・
空を眺めながら過ごす優雅さを。
カーテンがなく自然の光に包まれた明るく
開放感に満ちた心地よい時間を。

想像してみてください・・・・
星空と月明りの下、
人目を気にすることなく
外で食事が楽しめる楽しさを。
家に居ながらアウトドア気分が味わえる贅沢さを。

ここでするバーベキューはもちろん、
きっと朝マックやカップヌードルを
ここで食べるだけでも、
幸せを感じていただけると思います。
これらが、私たちが
あなたにぜひ提供したい価値です。

経済的な豊かさ

そして、私たちがもう1つ
提供すべきだと思っている価値が、
建てた後の経済的な豊かさです。

具体的には、家を建てた後も、
時々は外食したりお出かけしたり、
旅行に行けるゆとりを持ちながら家を建てることです。
さらにしっかりと貯金できるような
ゆとりを持ちながら家を建てることです。

そんなこんなで、弊社では
この2つが 充たせる範囲内で予算を設定し、
家を建てるべきだと思っていて、
そのつもりで資金計画を行っています。

この経済的な豊かさは
とても大事なことなので、
真摯に向き合って、
無理なく家づくりをしていきましょう!!!

単独名義と共有名義

家を建てるにあたって、
名義は単独の方がいいのか?
それとも夫婦共有にするべきなのか?で
悩まれている方もいらっしゃると思います。

基本的には、単独名義をおすすめしているのですが、
事情によっては
共有名義にせざるを得ない場合があるのと、
共有名義にした方がいい場合があるので、
今回はこの2つの場合について
お伝えしていきたいと思います。

では、まずは
共有名義にせざるを得ない場合から
お伝えしていきますね。

収入合算が必要な人

仮に、あなたが家を建てるにあたって
銀行から3000万円借りたいとしても、
あなたのご主人の年収が400万円以内では、
基本、銀行から満額借りることができません。

銀行が貸してくれる限度額は、
年収の5~6倍程度だからです。
(常識的に考えると、
この範囲を超えてお金を借りるのは、
ローン破綻の可能性を高めるだけです)

なので、この場合、
奥様が働いているとしたら、
奥様の収入も合算して
ローンを申し込まざるを得なくなります。

結果、奥様も名義人になるということですね。
(名義を入れなくていい場合もありますが、
住宅ローン控除のことも考えると
名義人になった方がいいので詳しくは後ほど)

では、続いて
共有にした方がいい場合について
お伝えしていきますね。

住宅ローン控除を最大に使い切る

例えば、
住宅ローン控除の対象となる金額が3500万円で、
ご主人の年収が400万円、
奥様の年収が200万円だとしたら、
ご主人の持分を3分の2、奥様の持分を3分の1、
にすると、住宅ローンの控除の枠を
いっぱいまでに使い切ることができます。

では、ご主人の所得税を8万円、
住民税を16万円、
奥様の所得税を4万円、
住民税を8万円と仮定して、
簡単に計算していってみましょう。

1年目の年末の借入残高を
3430万円とし、毎年70万円ずつ
借入が減っていくと仮定すると、
このご夫婦が受けられるローン控除額は、
1年目:24.01万円
2年目:23.52万円
3年目:23.03万円
4年目:22.54万円
5年目:22.05万円
6年目:21.56万円
7年目:21.07万円
8年目:20.58万円
9年目:20.09万円
10年目:19.6万円
11年目:19.11万円
12年目:18.62万円
13年目:18.13万円

となるのですが、
仮にご主人の単独名義で借入をした場合、
この恩恵を上限いっぱいに受けることができません。

今後13年間、ご主人の給料が変わらないとしたら、
ご主人が受けられる控除のマックスは
所得税8万円+住民税13.65万円を
合わせた計21.65万円だからです。
(住民税は控除の上限は13.65万円です)

つまり、13年のうち、
最初の5年間は控除枠を
使い切れていないということですね。

一方で、ご主人の名義を3分の2にし、
奥様の名義を3分の1入れてみると、
1年目から上限いっぱいまで
使えることになります。

以下、1年目の計算式です。

1年目の借入残高の0.7%=24.01万円
(↓控除可能な所得税と住民税の合計額↓)
ご主人:24.01万円×3分の2=約16万円
奥様:24.01万円×3分の1=約8万円
(↓返してもらえるお金の上限↓)
ご主人:8万円+13.65万円=21.65万円
奥様:3万円+6万円=9万円

共有名義にし、
持分比率さえ間違えなければ、
住宅ローン控除の恩恵を最大まで
引き出すことができるということですね。

予算設定の基本

この2つに該当する場合は、
夫婦で住宅ローンを申し込むことになるのですが、
忘れてはいけないのが、
自分たちの収入とバランスが取れないような借入は、
絶対にしてはいけないということです。
ここで、この話をすると長くなるので、
今回は割愛しますが、
これからの暮らしのことを考えると、
銀行から借りてもいい額は、
年収をベースで考えるとしたら、
ご主人の年収の6倍までに
とどめておくべきだと思います。

400万円としたら2400万円だし、
500万円だとしたら3000万円だし、
600万円だとしたら3600万円ですね。

これを超えて借り入れするのは、
これからの不確実で不安定な社会の中では、
かなり危険だと思っています。

なので、できれば収入合算しなくていい範囲で、
家づくりをしてもらえたらと思います。

建築コストが上がってしまった現在、
これは難しい話かもしれませんが、
できるだけこれを心がけながら
資金計画をしてもらってくださいね!