家づくりの現実

4.全体を見る力(知識)をつける

家の価格を比較する時、
単純に家の見積書だけを横並びにしてしまうと、
一番価格が高い家を建てる可能性が高くなります。

オプションとして必要となるコストがそこには入ってなかったり、
実は、外構代がべらぼうに高かったり、
電気代やメンテコストといった、住んでから必要となるコストに
大きな差が生じるかもしれないからです。

ゆえに、家の価格を比較する場合はもっと全体に目を向けること、
つまり、オプションや外構も含めた上で一体いくらになるのかと、
住んでから必要となる維持費に今後どれだけのコストがかかりそうなのか
にまで目を向けながら考えなければいけません。

例えば、延床面積30坪(100㎡)の平屋を建てる場合、
中庭がある家とない家では家の価格がけっこう違ってくるのですが、
これは同じ30坪でも工事面積が違ってくるからです。

真四角で家が建てられると仮定した時、
中庭がない家の場合、縦横ともに10mで建てられるため、
壁の全周が40mで済むのに対し、
中庭がある家の場合、仮に中庭を10㎡(=6帖)分つくるとしたら、
中庭を含めた総面積が110㎡となるため
壁の長さがその分増えるし、かつそれにプラスして
10㎡ある中庭部分の壁も工事しなければいけなくなるからです。

このような理由から、
中庭がある家はコストが割高になってしまうのですが、
他方、中庭がある家は割安になり、
中庭がない家が割高になるものも当然出てきます。

まずはカーテンにかかるコストです。
周囲の人からの視線を一切気にする必要がない中庭には、
基本的にカーテンが必要ないからです。

また、採光を中庭から確保することが出来れば、
外周部に大きな窓を設置する必要もなくなるため、
外周部に設置する窓にもカーテンをつける必要がなくなります。

他方、中庭がない家はカーテンなしでは家の中が丸見え過ぎて、
よほどの田舎でもない限り、
とてもじゃないけどリラックスして過ごすことが出来ません。
ゆえ、ほとんどの窓にカーテンという高額オプションがひっついてきます。

シャッターにかかるコストも
中庭がある家とない家とでは大きく違ってきます。
中庭の大きな窓には直風が当たらないのに対し、
外周部の大きな窓には台風時などの強烈な直風がモロに当たるからです。

そんなわけで、中庭がある家とない家では、
単純に家の価格が100万円違ったとしても、
オプション費用でトントンになる可能性が高いのですが、
それ以上に大きな違いが生じるのが外構コストです。

中庭がある家には
建築代の中にウッドデッキの工事代が含まれているのに対し、
中庭がない家には、
ウッドデッキ工事代が建築代に含まれていないし、
(外構工事として見積るからです)
防犯性とともにデザイン性が高い中庭がある家には
目隠しや防犯対策が必要ないと同時に、
家のデザインを引き立てるために庭を飾る必要もないのに対し、
中庭がない家は、目隠しや防犯対策とともに
庭を飾ることによって家のデザインの悪さを補充しなければいけないからです。

そして、おそらくこの外構費用に関しては、
少なくとも100万円ぐらい差が生まれるでしょうし、
場合によったら200万円以上差が生まれるかもしれません。

ウッドデッキをつくるとなればそれだけで50万円ぐらいはするし、
そのウッドデッキを使えるようにするために目隠しを設置するとなれば、
さらに50万円ほど余分に必要となるし、
見た目にこだわって塀を木目調でつくるとなれば、
50万円どころか100万円ぐらい高くなってしまうかもしれません。

以上のような理由から、
価格を比較する時は単純に家だけに目を向けるのではなく、
それに付随する工事やコストにまで目を向けた方がいいというわけです。



ランニングコストという落とし穴


また、家を建てた後にかかるコストについても
建てる時に目を向けておくべきです。
電気代、メンテナンスコスト、そして増改築コストです。

これも分かりやすく一つ例を挙げると、
建売住宅によくある総二階建ての家のことを
一般的に「ローコスト住宅」と言いますが、
これは、単純に建築コストは安くなるものの、
先程ご説明したように家に付随してかかるコストが割高になるとともに
(カーテン、シャッター、ウッドデッキ、外構)
将来、増築する可能性がグンと高くなるため、
老後を目前に大きな出費が必要になってしまうかもしれません。

将来、足腰が悪くなるかどうかなんて今の段階では誰にも予想出来ませんが、
もしそうなってしまったら上下移動がとっても大変になるからです。

他方、平屋にすれば間取りのつくり方によっては
2階建てよりも高くなってしまうこともありますが、
将来増築する可能性は圧倒的に低くなります。
全ての部屋と収納が同じフロアにあるし、
やがて子供たちは家を出ていくため部屋が余る可能性が高いからです。
というわけで、家を建てる時は
全体的なところまで目を向けるようにしてもらえたらと思います。
それでは、、、

図面の正しい見方 その2

家の間取りを考える時、
動線や広さばかりに気を取られがちになるのですが、
周囲の環境も同時に考えなければいけません。

というのも、
砂漠の真ん中にポツンと家を建てるわけじゃなく、
基本的に家に囲まれた環境の中で家を建てるからです。

つまり、家はその土地が持つ環境、
言い換えるなら近隣との兼ね合いを考えながら
間取りを考えるべきだということなのですが、
これを怠ってしまうと、
暮らし面や金銭面においてなんらかの支障が生じることになります。


例えば、南向きの土地では
出来るだけ全ての部屋を南向きでつくるのが一般的ですが、
ここで考えて欲しいのが、
その家で実際暮らした場合どんな風にして暮らすのかです。

まず、リビングは
道を行き交う周囲の人たちから丸見えになってしまうため、
それを防御するためにカーテンが必需品となります。
結果、リビングはまだしも
奥の方に配置されるキッチンにはほとんど光が届かないため、
日中ずっと照明なしではいられないキッチンが出来上がってしまいます。

また、リビングから続くウッドデッキも、
道路を行き交う人たちから常に丸見えの状態となりますが、
さて、こんな場所で落ち着いてバーベキューが楽しめるでしょうか?
リクライニングチェアーに座ってひなたぼっこが出来るでしょうか?
子供たちはまだしも、自分たちも水着になってプールが出来るでしょうか?

このように南向きの土地に建つ家の多くは、
プライバシー性が低くなってしまうのですが、
それと同時に防犯面も悪くなってしまいます。

1つ目の理由が、窓を見ただけで間取りがほぼ完璧に分かってしまうから。
そしてもう1つの理由が、夜、電気がついているかいないかで、
どこに誰がいるのかまで分かってしまうからです。

そんなわけで、
南向きの土地でこのような設計をしてしまった場合、
外構工事に想定外のコストをかけて、
これらを緩和するという方法を取らざるを得なくなります。
目隠し、植栽、塀を強固につくることによって。

それゆえ、計画した予算から大幅にはみ出ないようにするためにも、
また、より暮らしやすい住まいをつくるためにも
そもそも環境を配慮しながら間取りを考えるべきだ、
というわけなんですよね。


日当たりが悪い土地なのに?


そして、この南向きにリビングをつくるという当たり前は、
日当たりが悪い土地でも最悪の状況を引き起こします。
南向きに窓をつくっても前に建つ家によって光が遮断され
窓から充分な光が入ってこないからです。

さらに、この家は
前に建つ家の裏側を見ながら毎日過ごすことになるため、
違う意味でカーテンが必需品となります。
なんせ、勝手口やゴミや給湯器や室外機や汚れた壁を見ながら
過ごさないといけなくなりますからね。

それゆえ、どう考えても日当たりが悪い土地では、
前に建つ家に隣接した場所に
陽光を採り込みたいリビングなどを配置すべきではないんです。

でも現実は、常識に囚われるあまり
そして動線や広さばかりに気を取られるあまり、
こんな状況になってしまっている家がたくさんあります。

なので、家の間取りを見る時は、
その周りの環境を想像しつつ実際その家の中に立ったつもりで、
周りから自分の家がどう見えるのかまで
俯瞰しながら見るようにしていただけたらと思います。

これが出来れば、間取りに対する考え方が少し違ってくるはずですから。
ぜひ参考にして下さい。

図面の正しい見方

プリントアウトされた図面を見るということは、
上から間取りを見下す形で見るということなのですが、
この状態で間取り図と睨めっこをしていると
家のコストが上がりやすくなります。

この視点から図面を眺めていると、
なんだか部屋や収納が狭いような気がしてくるし、
収納に至っては数も足りないような気がしてくるからです。
つまり、それらの不安を解消するために
家の面積が大きくしがちになってしまうというわけです。

収納に至っては、
現時点での自分たちの持ち物を十分に把握出来ていないとなると、
なおのこと「これで大丈夫だろうか?」という不安に
頭の中が支配されてしまうでしょう。


というわけで今回は
図面の正しい見方と言いますか、
「収納」の正しい見方についてお伝えしていきたいと思います。

「とにかく収納はたくさん欲しい」というのが
多くの人に共通した要望ですが、
収納を増やしたとてそれだけで収納力が上がるわけじゃなく、
その一方でコストだけは順調に上がってしまうので、
そんな無駄なことを防止するためにも
ぜひプランへと進む前に知っておいて下さい。


床の広さは重要ではない


収納は「床」の広さだけで分量が決まるわけではなく、
「壁」の広さによっても分量に大きな違いが生じます。

例えば、幅と奥行きがどちらも91cmの収納と
幅が2倍で奥行きが半分の182cm×45.5cmの収納は
床の広さは全く同じですが、そこに置ける分量は
棚の枚数が同じ場合、単純に2倍違います。

布団以外の荷物はほぼ全てと言っていいぐらい
そんなに深い奥行きを必要としません。

もちろん、奥行きが深い収納も
前後2列に陳列すれば2倍の収納力にはなるのですが、
ここで問題になってくるのが、
前後2列に並べて荷物を置かないといけない収納は
使いやすいのかということです。

奥の荷物を取り出すために
わざわざ手前の荷物を一旦退けないといけないし、
この置き方をしていると、
奥に何を置いているのか分からなくなりやすいでしょう。

そんなわけで、収納は管理しやすくつくるというのが鉄則であり、
そのためには奥行きよりも棚の長さに重点を置いて考えるべきなのですが、
コストを無駄に上げることなくそれを実現する最良の方法が、
「壁」の数を最大化するということなんです。

なので、図面を見る時は収納が一体どれだけの広さなのかではなく、
一体どれだけの壁があるのかに着眼していただけたらと思います。


回遊動線のメリットとデメリット


また、収納の分量が気になる方がやらない方がいいのが回遊動線です。
玄関からリビングダイニングキッチンに直接行けると同時に、
収納~脱衣~洗面を通してリビングダイニングキッチンに行けるようにした
いわゆるグルグルと家の中が回れる動線のことです。

理由は、収納を通り抜けることが出来るということは、
イコール収納の中に通路が出来てしまうからです。

つまり、収納の中の壁量がそれだけでガクンと減ってしまい、
通り抜け出来ない場合の半分以下の収納力になってしまうということです。
その上、ドアの数が1枚増えるし、スイッチの数も1つ増えるため、
コストは上がってしまいます。

洗面や脱衣に関しても、
通り抜けにすれば入り口が2ヶ所になってしまうため、
ドアとドアがかち合う可能性が高くなり使いにくくなるかもしれないし、
これを避けようとしたら余分な廊下を増やさざるを得なくなり、
無駄にコストが上がってしまうだけです。

なので、インスタや見学会などで回遊動線や通り抜け動線を見て、
その利便性の良さに憧れを抱くかもしれませんが、
「陽」の部分だけじゃなくその裏に隠れた「陰」の部分にも
目を向けられるようにしておいてもらえたらと思います。

この見方が出来るようになれば、
収納に対する不安を解消するために
無駄に収納を広げる必要がないことが分かるし、
他の部分にも応用すれば、
無駄なコストをガンガン削ることが出来るようになるので、
ぜひ覚えておいて下さい!

快適な室内に欠かせない3つの工夫

家の中の急激な温度差によって
血圧が大きく変動することで心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすことを
「ヒートショック」と言いますが、
これによって命を失う方の数は交通事故の3倍以上だと言われています。

実際、今でも一軒家で暮らす多くの家庭が、
冬にお風呂に入るとなれば極寒の脱衣室でブルブル震えながら服を脱ぎ、
一目散で暖かい湯船に飛び込み冷えた体を温めていると思いますが、
これから家を建てるあなたは、
そんな暮らしとは無縁の快適な暮らしを送りたいですよね?


では今回は、そんな快適な住まいをつくるためには
どうしたらいいのかについてお伝えしていきたいと思います。

3つあるのですが、
お施主様の理解なしでは3つ全てを網羅出来ないので、
ぜひこの機会に覚えておいていただければ幸いです。


家の断熱性と気密性を強化する!


快適な住まいをつくる上で
まず基本となるのが断熱と気密の強化です。

断熱を強化する理由は、
外気の影響を受けにくくするためです。
暑い夏は外から入ってくる熱を防ぐことで、
寒い冬は外から入ってくる冷気を防ぐこと、
という感じでしょうか。

そして、気密を強化する理由は、
空気が外へ逃げていくのを防ぐためです。
暑い夏は冷房で冷えた空気を外に逃さないことで、
寒い冬は暖房で暖まった空気を外に逃さないこと、
という感じでしょうか。

この2つを強化すれば、家全体に空気が流れやすくなり
家の中の温度差を最小化出来るため、
昔の家のように脱衣や風呂が激寒になることも激暑になることもない、
というわけです。

今やこれらは当たり前となっているのですが、
とはいえ、実際はこれだけでは充分だとは言えなくて、
これに付加して間取り面でも工夫が必要となります。


廊下をなくす!


まず、1つ目の間取りの工夫がこれです。
廊下が出来ると廊下が空気を遮断してしまうし、
実際、昔のお家が寒かったのは、断熱と気密の悪さもありますが、
それと同時に無駄に廊下がたくさんあったからです。
言い換えるなら、廊下が断熱材的な役割を果たしていたというわけです。

廊下に通じるドアを開けっ放しにしていたら、
なんとなく空気が逃げているような気がしてしまうため、
反射的に閉めてしまいます。
ゆえ、断熱と気密の強化と共に廊下をなくす設計をすることも、
快適な住まいをつくるためには欠かせない要素だというわけです。

廊下をなくせばその分床面積が小さくなり家のコストを抑えられるし、
ドアの本数やスイッチの数も減らすことが出来るので
さらにコストカット出来ます。

また、空気の分断を防ぐためには、
平屋が建てられるのであれば2階建てではなく平屋にすべきです。
2階建てになれば、階段によって上下階の空気が分断されてしまうからです。
かつ、2階建ての場合、廊下も多く出来やすいからです。

以上のような理由から、
弊社では「廊下のない平屋」を提案の基本としているわけです。


水回りも日が当たる場所に!



そしてもう1つの間取りの工夫がこれです。
ほとんどのお家が脱衣場やお風呂を北に配置しているのですが、
これこそが脱衣場やお風呂を寒くしている最大の原因ではないでしょうか。

最近は、共働きが常識化していることもあってか、
室内干しをしたいという奥さんが急激に増えています。

そんなわけで、基本的には日光が射し込む場所に
洗面や脱衣場をつくるようにしているのですが、
こうすることによって水回り特有のジメジメ感もなくなり、
カラッとした状態を保ちやすくなるし、
明るくて清々しい場所で身支度することも出来ます。

カラッとした脱衣になれば、
脱衣室にフェイスタオルやバスタオルはもちろん、
下着やちょっとした着替えまで置けるようになります。

いかがでしたか?
間取り面での2つの工夫は意外だったかもしれませんが、
「言われてみると確かにそうだなー」という感じじゃありませんか?

というわけで、若干非常識ではあるかもしれませんが、
より快適な住まいにするためにはこんな方法もあるんだよ、
ということをぜひ覚えておいていただけたらと思います。

当たり前から外れる勇気

前々回お伝えしたように
住みやすさや使いやすさは家の大きさに比例しないため、
少しでもコストを抑えるためにも
家のサイズは最小限にとどめるのがベストだというのが個人的な意見です。

また、これからの長い人生の中で、
夫婦2人だけで暮らす時間の方が圧倒的に長いと考えると、
2人の手に余るサイズの家を持てばその分維持管理も大変だし、
それにかかるコストも増えるので、
その観点からしても目先のことばかりに囚われず、
先々まで考えた上で家の大きさを決めるべきではないでしょうか?

とまあ、これが弊社の基本的な家に対するスタンスであり、
私自身は心底そうすべきだと思っているのですが、
家は30坪あるのが普通だという先入観と
みんなと同じであることの安心感から、
この考え方に足を突っ込めない方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
家が小さくなるほど坪単価も上がってしまいますしね。

そんなこんなで今回は、家の価格についての正しい考え方と、
みんなと同じは実は間違っていることが多い
という話をしていきたいと思います。


坪単価<総額


坪単価は家が大きくなれば必然的に安くなり、
逆に家が小さくなれば必然的に高くなります。
また、使う材料によって違ってくるのはもちろん、
同じ材料を使い同じ面積で建てたとしても、
家の形や土地の形によって違ってきます。

なので、坪単価というものは、
価格を判断するには決して適切なものではなく、
それどころか、そこにこだわるとただただ大きな家を建てることになり、
家の総額は高くなるわ、固定資産税も高くなるわ、電気代も高くなるわ、
メンテ費用やリフォーム費用も高くなるわ、
とお金のかかる家になってしまいます。

例えるなら、
坪単価70万円の35坪の家と坪単価80万円の25坪の家では、
後者の方が坪単価は10万円も高いけど、
総額は450万円も安いといった感じです。

そして、この違いは毎月の返済に直すと15,000円ほど違ってくるのですが、
仮に、これをずっと銀行に貯金していったとしたら、
35年後、手元に残るお金は630万円も違うし、
仮に、これを銀行貯金ではなく長期積立投資に回し続けたとしたら、
35年後、手元に残るお金は、
630万円の2倍どころか3倍ぐらい違ってくるかもしれません。
ゆえ、個人的には少しでも家にかける費用を減らし、
そのお金を積立に回して欲しいと思っているというわけです。

家を持つことは幸せなことですが、
その幸せは、必ずしもかけたお金に比例するわけじゃないし、
自由や安心感を手に入れるためには、
お金に余裕があることが絶対条件だからです。


みんなと同じ安心感が失敗の素


そして、もう1つお伝えしたいことが、
みんなと同じという安心感は
自由や安心感を手放す大きな原因になるということです。
つまり、この安心感が家の浪費につながり、
あなたの元からお金の余裕を奪ってしまうということです。

例えば、周りの友達が建てている家が
35坪ぐらいが普通だったとして、
建築費用に3000万円かけているのが普通だったとしても、
それと同じ選択をすることによって
あなたの家計が苦しくなりそうだとしたら、
その選択はどう考えても間違っています。

それゆえ、友達に劣ったような気持ちになるかもしないし、
恥ずかしいという気持ちになるかもしれないし、
あるいは、もっと大きな家にした方がいいと親から言われ
迷うかもしれませんが、
そんな感情よりもあなたにとってベストな予算と
ベストな家づくりの計画を立てることを一番に考えるべきです。

優先すべきは「家族の幸せと心の豊かさ」であり、
現実的に考えるとそれを実現するためには、
お金にゆとりがあることは絶対に外せない条件だと思います。

というわけで、ぜひ前々回の記事も合わせて読んでいただき、
正しい家づくりの選択をしてもらえたらと思います。
当たり前は、誰かにとって都合がいいルールであることが多いので、
当たり前から外れる勇気さえ持てればきっと成功への道が開けます!

合理的な土地探し

土地探しは、土地にかける予算とどんな家を建てたいかを
ある程度明確にしてから始めるのが理想的です。

というのも、この2つを分かっていないと、
価格が高過ぎる土地や面積が広過ぎる土地を選んでしまう可能性が高くなり、
家に充分な予算がかけられなくなるか、
あるいは、家も妥協出来ないとなると銀行からの借り入れが増えることとなり、
家計にゆとりがなくなる可能性が高くなってしまうからです。

なので、土地を買わないといけない方は、
まずは「資金計画」を行い土地と家の予算をそれぞれ明確に出してから
土地を探し始めることをオススメしています。

では、土地の予算を明確に出してないまま
土地探しをした場合どんなことになりやすいのか、
今回は一緒に考えていきたいと思います。


日当たりがいい土地がいい


土地を買うなら「日当たりが良い土地がいい」
家を建てるほとんどの方がそう思い、
誰もが自分が住みたい地域で、
日当たりが良い土地に絞って土地を探します。

しかし、日当たりが良い土地は、
そうじゃない土地よりも高めに価格が設定されているため、
そこに固執してしまうと、
ほぼ確実に土地に多額の予算を注ぎ込むことになります。

では仮に、
あなたが本来土地に使える予算の上限が600万円なのに、
その2倍の1200万円の土地を買ってしまったら一体どうなるでしょうか?

イメージとしては、
本当は坪12万円ぐらいで50坪ぐらいの土地を買うべきなのに、
坪20万円する土地を広めが良いからと60坪も買ってしまった場合です。

この場合、これだけで毎月の返済額が20,000円ほど変わってきます。
35年間合計すると840万円手元に残るお金が違うということですね。
(この浮いた20,000円を35年間ずっと積立投資していったとしたら、
840万円どころか、この2倍も3倍も手元に残るお金が違ってきます)

いかがですか?
土地の選び方によってずいぶんと違ってくるのを
ご理解いただけたのではないでしょうか。

ただ、ここで心配なのが、
日当たりがいい土地を買わないと家に影響があるのではないか
ということですよね?

しかし、この問題に関しても実は全く心配することはありません。
そもそも、家の設計は土地に合わせてするものだからです。
つまり、日当たりが悪ければ悪いなりの光の採り方が出来るのが
自由設計だということです。

そんなわけで、
土地の日当たりにそこまでこだわることなく
土地選びをしていただけたらと思います。


ちょっとでも広い土地がいい


予算をわかっていないまま土地探しをしてしまった場合、
やってしまう2つ目のことが広い土地を買ってしまうことです。
ゆったりとした庭が欲しいとか、
家庭菜園がしたいという憧れに頭の中が支配されちゃいますからね。

しかし、これも日当たりいい土地同様に、
金銭的な苦難に陥りやすくなってしまいます。
土地が広くなったことにより、土地代はもちろん
外構工事費用も高くなるし固定資産税も高くなるからです。

では、あなたが建てたい家を
建てるには60坪もあれば充分だとして、
100坪も買ってしまったら一体どうなってしまうのでしょうか?

まず土地代が12万円だとしたら、
40坪余分に買ったことによって480万円予算が増えますよね。
外構代に関しても、価格が坪当たり2.5万円必要だとしたら、
これだけで100万円工事費用が高くなってしまいます。

固定資産税に関しても、
60坪を超える部分は2倍の税金が課せられるため、
その分、税金の支払い負担が大きくなります。

仮に、土地の評価を12万円だと仮定したら、
200㎡(=60坪)までは、評価が2万円なのに対し、
200㎡を超える部分は、評価が4万円になるため、
4万円×40坪×1.4%=22,400円
余分に税金を納めないといけなくなるというわけです。

そして、固定資産税は土地を持ち続ける限りずっと払うので、
仮にこの家で、これから60年住むとしたら、
合計約135万円も余分にお金を払わないといけないというわけです。

そんなわけで、まずは予算を知り、
かつ、どんな家を建てたいかを知った上で土地を探すことで、
賢く家を手に入れていただけければと思います。

小さな家の間違った思い込み

一般的に家は30坪が最低ラインで
35〜40坪ぐらいがポピュラーだと思われていますが、
個人的には25坪前後あれば充分だと思っているし、
実際、弊社では約90%の方が25坪前後の大きさで家を建てます。

というのも、25坪前後あれば
子供たち一人一人の部屋もとれるし、
ゆったりとしたLDKもつくれるし、
家族みんなで暮らすのに充分な広さが確保出来るからです。
家を小さくしたら、その分家の価格も安くなります。

そんなわけで、弊社では25坪前後という大きさが
最もポピュラーなサイズになっているのですが、
とはいえ、みんながみんな最初から
25坪前後の家を希望していたかというとそういうわけではなく、
多くの方が「35坪ぐらいの家にしたいなー」から始まり、
話をするにつれて25坪前後という広さに着地していったんです。


では、今回はコストを抑えながら
カッコ良くて最高な住み心地を誇る「平屋」を建てるために、
乗り越えるべき2つの壁についてお伝えしていきたいと思います。

言い換えるなら、この2つの壁をクリア出来れば、
人に自慢したくなる家を手に入れることが出来るので、
そうしたいなーと思っている方は読み進めていただけると幸いです。

収納が少ないんじゃない? まず1つ目の心理的な壁がこれです。 家を小さくすれば、 必然的に収納も少なくなってしまうんじゃないか と考えてしまうのが当たり前です。

しかし、家を小さくする場合でも
実は収納を減らす必要は全くありません。

例えば35坪から25坪まで縮めるとなると、
10坪(=20帖)何かを削ることになるのですが、
まず真っ先に削るのが「階段」です。
平屋にするなら階段はそもそも必要ないものです。
となると、実はこれだけで2坪(=4帖)も削ることが出来ます。

また、平屋にすればトイレも1つでいいし、
設計によって無駄な廊下もほとんど削ることが出来ます。
そして、これによってさらに2坪(=4帖)削ることが出来ます。

さらに、平屋になれば全ての部屋と収納が1階にあるため
2階建てのように余分な部屋を1階につくる必要がなくなります。
結果、部屋1室分、3坪(=6帖)を削ることが出来ます。

この他、寝室もただ寝るだけと考えるなら6帖もあれば充分だし、
子供部屋も部屋そのものは4.5帖ずつあれば充分なので、
おそらくこれらを削ることによって
3坪(=6帖)ほど小さく出来るのではないかと思います。

そして、これら全てを合わせると10坪(=20帖)削れたわけですが、
さて、この中に「収納」は含まれていたでしょうか?


住みにくいんじゃない?


そしてもう1つの心理的な壁が、
家が小さくなれば住みにくくなるのではないかということです。

しかし、これに関しても全く心配はありません。
先程お伝えしたように

まず「収納」不足に困ることもなければ、
平屋にすることによって家事時間がグンと短縮されます。
洗濯に関しては上下を行ったり来たりする必要がないし、
掃除に関してもルンバを昼間動かしていたらそれで済むからです。

また、子供部屋が1階にあることによって
子供たちに自分の部屋を活用してもらいやすくなるため、
そもそもリビングが子供のモノでごった返す可能性がグンと低くなります。
つまり、片付けもいくらか楽チンになるというわけです。

この他、弊社では「中庭」をつくることが多いのですが、
これによって明るさや開放感も高まれば
プライバシーも担保されるため格段に居心地が良くなるし、
なにより光や空を感じながら四六時中過ごすことが出来るので、
とっても癒されるし、とっても心が豊かになります。

いかがでしたか?
家を小さくしても収納不足に陥りそうだとも、
また住み心地が悪くなりそうだとも思えなかったのではないでしょうか?

というわけで、この2つの懸念点について
よりリアルにご理解いただくために
ぜひ実際に建った家を見に来ていただければと思います。

知らないことによる損失

今の時代、最良な貯蓄方法だと個人的には思っていて、
余計なお節介で色んな人に「つみたてNISA」を勧めているのですが、
実際に積立を開始するためには2つの壁を突破してもらわないといけません。

1つは、どこでやればいいかが分からないという壁。
銀行がいいのか?証券会社がいいのか?
そしてどこの会社がいいのか?ということですね。

そしてもう1つが、何を買ったらいいかが分からないという壁です。
見たことも聞いたこともないかもしれないモノの中から
買うものを選ばないといけませんからね。

そんなこんなで、その壁を突破し一歩を踏み出すことが出来るように、
必要ならば僕もお手伝いさせていただくことがあるのですが、
その際によく思うことが、
知っているか知らないかで大きな差が出てしまう、ということです。


例えば、多くの方が楽天のクレジットカードを持ち、
楽天のサイトで買い物をしていると思いますが、
では、楽天銀行の口座をお持ちかというと、
おそらく、まだそこまで多くないのではないでしょうか。

しかし、仮にあなたが楽天のクレジットカードを持ち、
それをメインで使っているとしたら、
「つみたてNISA」を始めるにあたり楽天証券で口座を開設しつつ、
同時に楽天銀行の口座も開設するとなると、
銀行の預金金利が0.1%になるので、絶対に楽天銀行で口座を開設し、
出来れば貯金の多くをこっちに移すべきだと思います。
なんせ0.1%という利率は、単純に地方銀行の100倍ですからね。
そんなわけで、ただ単に
クレジットカードのポイントを運用するだけじゃなく
証券口座と銀行口座を同時に開設し、
「つみたてNISA」と預金もやっていただくことをオススメします。
楽天の場合は、ポイントを積立投資に使うことも出来ますしね、

「知らない=損失」である事実 このように知っているか知らないかで、 機会損失を起こしていることが度々あるのですが、 こと家づくりにおいても、 知らないことがあなたに損失をもたらすことが結構あります。 例えば、太陽光発電。 これを売電収入だけに目を向けていたのでは、 全く設置する気になれないと思いますが、 電力会社から買う金額を知っていれば、 設置しないという選択は一瞬で消え去ります。 また、家庭で消費する電力の中で、 エアコンをはじめとした冷暖房機器の割合が いかに少ないかという真実をあらかじめ知っていれば、 過度なスペックアップはしつつも太陽光は設置しないという選択肢が いかに愚かなものかお分かりいただけると思います。 さらに、今の社会の流れを知っていれば、 電気料金は今後も確実に上がり続けていくことが分かるでしょうし、 家計の負担を減らすためには、太陽光の設置が必至であるのは 火を見るよりも明らかなことだと思います。 住宅ローンに関しても、充分な知識がないままに、 不動産屋やハウスメーカー、銀行の言いなりに選ぶべきではありません。 もちろん、そうじゃない場合もありますが、 多くの場合、あなたのためにではなく、 向こうにとって都合がいいものを勧められることが多いからです。 また、ただ金利が安いだけで住宅ローンを選ぶ方もありますが、 その仕組みを知らなければ、 結果的に数百万円余分に利息を支払うことになってしまう なんてことも十分あり得ます。 そして、先程の電気料金と住宅ローン金利を合わせただけで、 1000万円ぐらい手元に残る資金に差が生まれるなんてことになりかねません。 というわけなので、 世の中には知らないことで多大な損失をもたらすことがたくさんあるので、 家づくりに関しても、またお金のことに関しても それなりに勉強した上で取り組んでいただけたらと思います。

トータルバランス

土地から買って家を建てるとなると、
4000万円〜4500万円ぐらいの予算になる方が多いと思いますが、
自己資金がたくさん準備出来るなら、無職になった場合でも
向こう半年は暮らしてけるぐらいのお金だけを手元に残し、
残り全てを頭金として入れることをオススメします。

仮に、家づくりの総予算が4000万円で、
あなたの貯金総額が500万円、親からの援助が500万円、
毎月の総出費が25万円だとしたら、
500万円+500万円-(25万円×6ヶ月)=850万円を
頭金として入れることによって
銀行からの借り入れを3250万円にした方がいいというわけですね。

理由は、借り入れが小さくなればその分毎月の返済負担が小さくなり、
フローのお金が出来るからであり、
このフローのお金を積立投資に回すことが出来るからです。
なんせ、お金は現金のまま手元の残しておいても1円も増えないし、
銀行に貯金していても全く増えません。

とはいえ、これだけの自己資金を準備するのは
かなり難しいのが現実だと思います。
なので、今回は自己資金がほとんど準備出来ない方や
全く準備出来ない方はどうするべきか?
お伝えしていきたいと思います。

該当していない方も、
前向きに取り組んだほうがいいことだと思うので、
ぜひ最後までお付き合い下さい。


とにかく毎月のフローを増やす


自己資金が少ない場合、
必然的に銀行からの借入れが増えることになり
毎月の返済が上がってしまうのですが、
そんな中でもしっかりと積立投資はやっていくべきです。
借金が多くなればなるほどお金に対する不安も増えるだろうし、
お金に対する不安を唯一掻き消すことが出来る手段が積立投資だからです。

なので、借り入れが4000万円を超える方は
金利が割高な固定金利ではなく、
金利が割安な変動金利を選び毎月の返済を少しでも小さくしてください。

しかし、これだけでは積立投資の額がまだまだ不十分だと思うので、
同じタイミングでやって欲しいことが、
今入っている生命保険(学資・医療含む)全ての見直しです。

簡潔に理由を詳述べると、
生命保険がいらなくなる理由は、
住宅ローンを借りると掛け捨ての定期保険が引っついてくるからで、
学資保険がいらない理由は、昔のようにお金が増えないからで、
医療保険がいらない理由は、そもそも医療が3割負担な上、
高額療養費制度を使えば治療費がそこまでかからないからです。

そんなこんなで、
最低限の医療(ガン)保険のみを残し
あとは全て見直してもいいというのが僕の考え方です。
そして、見直すことによって出来たお金を全て積立投資に回して下さい。

続いてやって欲しいことが、
車にかけるお金を出来るだけ減らすことです。
車に関しては、ほぼ全ての車種が
買った瞬間から価値が目減りしていくからです。

ゆえ、車は毎月の負担が少しでも小さくなるように
出来るだけ価格の安い車にするか、
あるいはリセールバリューの高い車(買った値段より高く売れる車)を
選ぶようにしてもらえたらと思います。

というわけで、
以上の3つ(金利・保険・車)の選び方を間違えないようにし、
浮いた資金を全て長期積立投資に回していただければと思います。


そもそも論


そして最後に、そもそも論として
家づくりにかける予算を出来るだけ減らすようにして下さい。
諸経費を削減するのは難しいにしても、
土地にかけるお金、家にかけるお金、外構にかけるお金、
この3つは、やり方によってはそれなりに削減出来るからです。

とはいえ、家づくりの予算の削減は、
先程申し上げた金利の選択や保険・車の見直しに比べると
はるかに難しいのが現実です。
また、コストの削り方を間違えると、
居住性が悪くなるという最悪の事態を招くことだって十分あり得ます。

なので、思い立ったらすぐに家づくり始めるのではなく、
また、周りがこうしているからと自分も同じようにするのでもなく、
まずは自らの予算を知り、その予算の中でどうすべきなのかを理解した上で
家づくりを進めていただければと思います。

変動金利と3つの条件

毎月の返済額を70,000円とした場合、
金利が0.6%の変動金利だと2651万円借りることが出来ますが、
金利が1.2%の固定金利だと2399万円しか借りることが出来ません。

つまり、変動金利と固定金利では、
借りられる額が252万円も違ってくるのですが、
これに加えて固定金利は、
銀行に融資手数料という余分な手数料も最初に払わないといけないので、
さらに50万円ほど家づくりにかけられる予算が減ることになります。

ゆえ、毎月の返済負担を上げることなく固定金利を選ぶためには、
家づくりにかける予算を圧縮しなければいけません。

とまあ、これが固定金利を選ぶ場合の基本的なセオリーなのですが、
どっこい現実はというと、
そう簡単には300万円も予算を減らすことが出来ないという方が
ほとんどではないでしょうか。

なので、今回はこの場合のように
仮に300万円思っていたよりも予算オーバーしてしまった時、
どうすればいいのかについて個人的な意見を述べていきたいと思います。


固定金利にする?変動金利にする?


この場合、毎月の返済は上がるけど
ずっと返済が変わらない固定金利を選ぶか、
あるいは、途中で返済が上がってしまうかもしれないけど、
とりあえずは予定通りの返済額となる
変動金利を選ぶかの選択をすることになります。

固定にした場合、
ざっと1万円ぐらい返済が上がってしまうことになるという感じです。

さて、あなたならどちらを選択されるでしょうか?
安定・安心を優先するか?はたまた目先の返済額を優先するか?

この場合、僕は固定金利よりも変動金利をオススメします。
理由は簡単。
固定にしてしまうと毎月の負担が増えることになり、
その分積立投資にお金が回せなくなってしまうからです。
銀行の利息よりも長期積立投資によって増えるお金の方が、
少なく見積もったとしても利率が高いです。

そんなこんなで個人的には、
あくまで積立投資を優先して欲しいと思っている次第です。
もちろん「つみたてNISA」や「iDeCo」といった
国が推奨する制度を利用しつつです。


変動金利の2つの心得


では、変動金利を選ぶことを前提とした場合、
どんなことに注意しておけばいいのかについて、
ここからはお伝えしていきたいと思います。

まず1つ目が、
金利の見直し時点で必ず銀行と金利の交渉をすることです。
地方銀行が取り扱う当初期間固定型の住宅ローンは、
たとえ市場の金利水準が今と変わってなかったとしても、
金利の見直し時点では必ず金利が上がってしまうからです。
なので、金利見直しのタイミングで
銀行と交渉しないといけないということを忘れず覚えておいて下さい。

そして、もう1つが常に健康管理に気を付けることです。
理由は、金利見直しのタイミングで運悪く銀行との交渉が折り合わない場合、
他の銀行に借り換えするという選択肢をとることになるかもしれないからです。

つまり、再び住宅ローンを借りるにあたり、
団体信用生命保険という掛け捨ての定期保険に加入しなければいけないから
健康に注意しといてくださいね、というわけです。

大病を患ってしまっていたら、
入りたくても入ることが出来ないかもしれないし、
あるいは、入ることは出来ても
金利アップの条件付きになってしまうかもしれません。

いかがでしたか?

個人的には、家づくりの予算を少しでも落とし、
固定金利を選べるようにした方が、
ローンや健康管理のことを過度に気にしながら暮らさなくて良くなるので
絶対にいいと思っているのですが、
仮に変動金利を選ばざるを得なくなったとしても、
以上の3つ(積立投資・銀行交渉・健康管理)さえ心得ておけば
別段何の問題もないと思っています。

とはいえ、金利が安い変動金利を選んだにもかかわらず
積立投資が出来なくなる予算で家づくりをするのは99.99%間違っているので、
家づくりの予算設定だけは絶対にミスらないように
気を付けて資金計画を行ってもらえたらと思います。

住宅ローンの個人的見解

住宅ローンには途中で金利が変わる変動金利と、
ずっと金利が変わらない固定金利がありますが、
個人的には、基本的に固定金利(全期間固定)を
選んだ方がいいと思っています。

そして、自己資金を可能な限り入れて、
借入額は出来るだけ減らした方がいいと思っているのですが、
返済期間については出来るだけ長くしておいた方がいいというのが、
住宅ローンについての個人的な見解です。

では今回はなぜ私がそう考えているのか?
その理由をお伝えしていきたいと思います。
あくまで、個人的な考えであり、
正解かどうかも分からないし、
これに従う必要もないので、
参考程度に読んでもらえたら幸いです。


全期間固定がいい理由


まず1つ目の理由が、返済金額がずっと同じだということです。
つまり、今後ずっとこの固定費に狂いが生じないからです。

変動金利の場合、途中で必ず金利が変わるため
そうなれば返済金額も変わることになり、
都度、銀行と金利の交渉をしなければいないし、
仮に、その交渉がうまくいかず
返済金額が上がってしまうことになれば、
家計の収支が狂ってしまいますからね。

また、今の金利水準の低さも
固定を選んだ方がいいと思っている
もう1つの理由です。

もちろん、変動金利と比べると高くはなるのですが、
それでも1%代中盤の金利というのは、
かなり安いと言っても過言じゃありませんからね。
この2点が、僕が全期間固定を基本的にオススメする理由です。


自己資金を入れた方がいい理由


この理由は、毎月の返済金額を少しでも小さくするためです。
そして、手元に残るお金を積立投資に回してもらうためです。

積立投資に回すべき理由は、
銀行に貯金するよりもはるかにお金が増える可能性が高いからです。
なので、出来るだけ自己資金を入れることによって返済金額を小さくし、
この浮いたお金を「つみたてNISA」を利用しつつ
積立投資をしていってもらえたらと思います。

完全にとは言い切れませんが、
まだお子さんが小さいなら、今から積立投資を始めれば、
子供たちの進学資金の大部分が賄えるぐらい
お金が増えるかもしれません。

そんなこんなで、現金を必要以上に手元に残したり、
全くお金が増えない銀行の口座の中に預けておかずに、
ギリギリいっぱいまで頭金として入れていただけたらと思います。


返済期間は長い方がいい理由


返済期間が長い方がいい理由は、
1つが毎月の返済金額が小さく出来ること。
先程も申し上げた通り、積立投資に浮いたお金を回してもらいたいからです。

そして、もう1つの理由が、
おそらく35年後も当たり前のように働いている可能性が高いことです。
つまり、35年後も安定収入がある可能性が高いということです。

これからは定年となる年齢もどんどん伸びていくでしょうし、
年金をもらう年齢を遅らせた方がもらえる年金額も多くなるし、
そもそも住宅ローンには、団体信用生命保険という
名義人にもしものことが起こった場合、
ローンの残債がゼロになるという定期保険が含まれています。

以上の理由から、
返済期間を短くする必要はないと思っている次第であります。

いかがでしたか?
ざっとしたご説明なので少し分かりにくい部分もあったかと思いますが、
なんとなくご理解いただけたでしょうか。

とはいえ、日本は基本的に金融教育がなされていないため、
投資に対するネガティブな印象があり、
なかなかこの考え方を受け入れられないかもしれません。
あるいは、そうすべきだと思っていても
今一歩踏み出せていないという方もいらっしゃることと思います。

なので、そんな方はぜひ一度弊社にお越しいただければ、
詳しくお話しさせていただきますのでお気軽にご連絡ください!

2階建てをオススメしない理由

弊社が基本的に「平屋」をオススメし
「2階建て」をオススメしない理由の1つに耐震性があります。
2階建ては、2つの理由からバランスが悪くなる上に、
強風や重量車両の通行などの影響を受けやすいからです。

また、2階建てならでは、のこれらのデメリットは、
耐震等級3を取りつつ制震ダンパをつければ緩和することが出来るものの、
これらを合わせると60万円〜70万円ほどコストがかかるため、
コスト的な観点から考えても率先してオススメ出来なかったりします。

というわけで今回は、
2階建ての耐震性が悪くなる
2つの理由についてお伝えしていきたいと思います。

言われてみると「なるほど!」となるのですが、
言われるまで、ほとんどの方が気が付くことすらないことなので、
この機会にぜひ知っておいてください。


上下のバランスが悪い


まず、1つ目の理由がこれです。
1階の柱や壁の量よりも2階の柱や壁の量の方が多くなるからです。
1階には大空間のLDKをつくるのに対し、
2階は細かく部屋をいくつもつくります。
つまり、下よりも上の方が重いため
上からの荷重負担が大きくなるということです。

また、LDKを明るくするために
1階の窓はサイズを大きめに、かつ多めにつくろうとしますが、
こうすれば1階の壁がもっと少なくなるため、
さらに上下のバランスが悪くなってしまいます。

そんなこんなで、2階建てにして
1階をパブリックスペース、2階をプライベートスペースとする
間取りをつくろうとした段階で、
必然的に上下のバランスが悪くなり耐震性が悪くなるというわけです。


南北のバランスが悪い


そして、もう1つの理由がこれです。
南に出来るだけたくさん部屋をつくり、
その部屋には出来るだけたくさん大きな窓をつくるのに対し、
北には水回りを配置することが多く、
窓をつくったとしても小さめの窓ばかりにするからです。

つまり、ほとんどの家が南と北の壁のバランスが悪いというわけです。
(北は自然と壁が多くなり、南は自然と壁が少なくなるということです)
その上、南の2階部分には、
南に突き出してベランダをつくるのが一般的になっていますが、
こうすればさらに南に荷重がかかることになるため、
必然的に家のバランスも悪くなります。

そんなこんなで、先程の上下のバランスに加えて
南北のバランスまでも悪くなってしまうのが2階建てのお家というわけです。


2階建てのコストが安いは嘘!?


この他、2階建ては平屋に比べて家事動線も悪いし、
掃除や片付けにも手間がかかります。
なのに、ほとんどの人が2階建ての家を建てている理由は何か?

それは、「平屋は高く2階建ての方が安い」
という間違った情報が市場に流通しているからではないでしょうか。
つまり、平屋にしたくても経済的な面で
ハナから諦めてしまっている方がたくさんいるからということです。

しかし、結論から申し上げると、決して平屋が高いわけでもないし、
予算を抑えたいと思っている方はむしろ平屋にすべきだと思っています。

平屋が安くなる理由は、
2階建てよりも床面積を大幅に抑えることが出来るからです。
階段も必要なくなるし、2階のトイレも必要なくなるし、
設計によっては廊下もなくせるし、余分な部屋もカット出来るからです。

また、平屋を建てるためには、
土地もかなり広くないといけないと思っている方がいらっしゃいますが、
実は60坪もあれば、充分平屋を建てることが出来るし、
それ以下の面積でも、例えば50坪や55坪でも
家族4人がゆったり暮らせる平屋を建てることが出来ます。

まー、あくまでこの理論は僕自身の個人的な意見であって
決して一般的ではないと思うので、
こんな考え方もありかなと思った方は、
いつでもお問い合わせいただければと思います。

大切な資産の守り方

家を建てる時に、
自分にとって少しでも有利だと思われる住宅ローンを選ぶことで、
金利という出費を減らそうとすることと同じように、
私たちは少しでも多くお金の知識をつけ、
合理的にお金を増やしていくことを覚えていく必要があります。

例えば、貯金。
貯金は「銀行」にするのが当たり前と思われていますが、
現実は銀行に預金しても全くお金は増えません。
無論、たとえ定期預金だとしても、です。
なのに、多くの方がなぜ銀行に預金するのかというと、
「それしか手段を知らないから」ではないでしょうか。

言い換えると、おじいちゃん・おばあちゃんから
あるいはお父さん・お母さんからそうするものだとインプットされていて、
それを頑なに守っているといった感じです。

もちろん、収入のうちのいくらかは銀行に預けていってもいいとは思いますが、
率直に申し上げて、その資金の多くは「積立投資」に回すべきだと考えています。
「積立投資」とは投資信託商品をこれからずっと毎日、あるいは毎月
欠かすことなく買い続けていくということです。


なぜ積立投資をやるべきなのか?


理由はものすごく単純で、
世界の経済は右肩上がりに成長し続けていっているからです。
つまり、積立投資とは右肩上がりで成長し続ける世界の名だたる大企業の株を
少しずつ分散して買い続けていくことによって
その成長の恩恵を授かってお金が増えていく、ということなんですよね。

個人的には、自分で頑張って働いて収入をアップしていくよりも、
名だたる企業の成長の恩恵を受けてお金を増やしていく方が
はるかに可能性が高いのでみんな絶対にやるべきだと思っています。

もちろん、自分自身の収入を
どんどん上げていくこともとっても大事なことです。
収入が増えれば、積立投資に回せるお金が増えることになりますし。

また、毎日あるいは毎月少しずつ買い続けていく理由は、
企業の株価というものは業績や時流によってアップダウンするものであり、
いつが買うのにいいタイミングなのかなんて
専業でその仕事をやっている人ですら分からないからです。
ゆえ、高い時にはあまり買わず安い時にいっぱい買えるように、
毎日毎日(毎月毎月)同じ額を無心で積み立ていくというわけです。

いわば、この長期・分散・積立投資に関しては、
放りっぱなしでいいので誰でも出来るという感じです。

いかがですか?
これまで思っていた投資に対するイメージが
少しは改善されたのではないでしょうか。
おそらく、これまでは「投資=破産」ぐらいの、
極端なイメージが頭にこびりついていた方も決して少なくないと思うので。

というわけで、まずは貯金に対する選択肢を増やしてもらえたらと思います。
ましてや現在は、通常増えた分に課税される約20%の税金が全額免除される
「つみたてNISA」という超絶素晴らしい制度がありますしね。

以上、家と関係ない話について今回は最後までお届けしてみました。

パートナーとやるべき土地探し

基本的に、土地探しは自分たちだけでやるべきではありません。
理由は、土地によって建てられる家も違えば、建てるべき家も違うからです。

つまり、あなたが暮らす家の間取りは、
その土地によって決まると言っても過言ではないことから、
また、建てる家によってどんな土地が最適なのかが異なることから、
土地探しをする前に建築のパートナーを決定し、
ともに土地を探すのが理想的だというわけです。


例えば、南向きの土地は一見日当たりが良さそうに見えますが、
日当たりがよくなるように部屋を全て南につくってしまうと
外から中が丸見えになるため、必然的にプライバシーも低くなるし、
同時に間取りがバレバレで防犯性も低いし、
結局カーテンを締め切っているので明るい家にはなりません。

それゆえ、弊社では日当たりの良さを活かしつつ、
プライバシーと防犯に優れた住まいになるよう間取りを考えるのですが、
そうなれば、必然的に視線が気になる南面に
窓をつくる必要がない間取りが出来上がることになります。

つまり、せっかく日当たりがいい南向きの土地を買ったのに、
全くと言っていいほどそうした意味がなくなるというわけです。

そんなこんなで、弊社で家を建てる方には、
南向きの土地を買うだけお金がもったいないので、
出来ればやめといた方がいいですよとお伝えするのですが、
では、どんな土地をオススメするのかというと、南向き以外の土地です。

南向き以外の土地だと、仮に南向きに部屋をつくったとしても
道路から家の中が丸見えになりにくいというのが1つ。

そしてもう1つが、南向き以外の土地でも、
リビングに直射日光が入る間取りをつくることが出来るからです。
「中庭」や「吹き抜け」などの手段を利用しつつです。

ただ、個人的にオススメしないというか
絶対にオススメしたくないのが「2階リビング」ですね。
単純に歳をとったら不便になる可能性が高いだろうし、
自力で2階に上がれなくなった場合、かなり大きな出費が必要になるからです。

まー、それはいいとして、何が言いたいのかと言うと、
これはあくまで弊社の考え方であり、
工務店によって建てる家の考え方も違えば、
その家に適した土地も違ってくるということです。

なので、まずはいきなり土地を探し始めるのではなく、
自分がどんな家に住みたいのか?
そして、どこでお願いするのか?
を先に決めてから土地を探し始めることをオススメします。

土地によって出来ることと出来ないことがあるし、
どんな土地が最適なのかは工務店によっても違ってくるので、
この順番を覚えておいて下さいね。

土地から買って家を建てる人のマスト条件

土地から買って家を建てなければいけない人は、
土地を買う必要がない人に比べて
銀行からの借り入れが大きくなるため、
夫婦いずれかの所得だけで満額借りるのが難しくなってきます。

結果、夫婦で収入を合算しつつお金を借りる場合が多くなるのですが、
もちろん、現在は夫婦そろって働き続けることが当たり前ではあるものの、
個人的には、どっちもがフルタイムで働き続けることを前提として
お金を借りるべきではないと思っています。

理由は、これから先もずっと今と同じように
働き続けることが出来るかどうか分からないからです。
今の給料のまま同じ会社で働き続けられる保証がないのが一つ。
そして、親御さんたちがまだまだ現役で働き続けているとしたら、
子供たちの世話を頼むにしても限界があるし、
また、その親御さんたちが、介護が必要になる可能性もゼロではないからです。

そんなこんなで、土地から買って家を建てなければいけない人は、
家づくりの予算を抑える方法を知った上で家を建てるべきだと思います。


では今回は、
家づくりの予算を抑える現実的で具体的な方法について
ダイジェストでお伝えしていきたいと思います。


平屋にする

家の予算を抑えるためには平屋にすべきです。
平屋にすれば階段がなくなるし、
間取りのつくり方によっては廊下もなくすことが出来るため、
面積を抑えることが出来るからです。


なくてもいいものをなくす


ただし、ただ平屋にしただけでは、
充分にコストが落ちるわけではありません。
なので、なくてもいいものをなくすという作業をしなくてはいけません。
それぞれの部屋の広さや部屋の数などですね。

これによってさらに面積を抑えることが出来るため、
この時点でみんなが建てている
2階建ての普通の家より安いコストで建てられます。


土地は必要な広さに止める


建てる家がコンパクトに出来そうなら、買う土地もコンパクトに出来ます。
そして、探す土地の広さの目安は、あなたが必要な平屋の建築面積の他、
家の周囲に10坪程度、車1台につき4.5坪なので、
あなたが必要だと思う台数分、これらを足した広さで充分です。
仮に建築面積が30坪の平屋で置きたい車の台数が3台だとしたら、
53.5坪ぐらいの広さを目安として土地を探せばいいというわけです。


余分な外構工事をなくす


これまでお伝えした内容で土地を買い、家を建てれば、
必然的に外構工事の面積が最小限になります。
そして、外構工事のコストをさらに下げるために必要な要素が、


プライバシーが担保された家にする


ということです。
つまり、周りからの視線が気にならない家をつくるということです。

これが出来れば、防犯のために塀の工事にお金をかける必要がなくなると共に、
目隠しのための植栽や塀をつくる必要がなくなります。
かつ、プライバシーが担保された住まいは、
必然的に家の外観も美しくなるので、
庭にも余分な装飾をする必要がなくなります。


土地の日当たりは気にしない


そして最後に、一番大事なこととしてこれを覚えておいてください。
これを知っていれば格段に土地の価格を落とすことが出来ます。

なぜ、土地の日当たりを気にしなくていいのかというと、
日当たりを良くしたい部屋は
日が入ってくる場所につくればいいだけだし、
どんな土地でも、土地全体が、日当たりが悪いわけではないからです。

つまり、土地に合わせて間取りを考えさえすれば、
どんな土地でも明るく日当たりがいい家をつくることが出来る
というわけですね。

いかがでしたか?
ものすごくダイジェスト的にお伝えしたのですが、
これが家づくりのコストを最小限に抑えるために必要な全ての要素です。

これらを知っていたら、
他の人たちに比べて圧倒的にコストを抑えながら、
他の人より格段にいい家を建てることが出来ます。
そしてお金の不安を小さくすることが出来るので、
ぜひこの内容を覚えておいていただけたらと思います。

それでは、、、


家づくりの予算と4つの投資

10年ごとに2年ずつ寿命が伸び続けてきた結果、
私たち日本人は人生100年時代を迎えたと言われているのですが、
ゆえ、この長い道のりを安心して暮らしていくために
4つの投資を意識した上で
家づくりの予算計画を立てないといけないと考えています。


というわけで今回は、
これから家を建てる誰もが意識しておいた方がいいと考えている
4つの投資についてお伝えしていきたいと思います。



その1:自己投資


働く期間が50〜60年となると、
勤めている会社がずっと存在するかも分からないし、
そこに最後まで勤め続ける可能性もほぼないと思います。

ゆえ、これだけの長い期間を働き続けるためには、
セカンドキャリアも視野に入れつつ、
常に自己投資をしておくべきではないでしょうか。

そして、そのためには、本を読んだり、学びに行ったり、
旅に出たり、新しい人と交流することで視野や見聞を広げ、
変化する時代の流れを感じ、それに対応する力や
周りから必要とされる能力をつけておいた方がいいと思っているのですが、
もちろん、これらには時間とお金が必要なのは言うまでもありませんよ

その2:健康のための投資


これも自己投資の中の1つですが、
長く働き続けなければいけない以上、
健康を維持するための努力も常にしていくべきだと思っています。

もちろん、そうは言っても不運にも病気になる可能性はあるのですが、
とはいえ、出来るだけそうならないように、
そして良いパフォーマンスで仕事が出来るようにしておくことが
大事だと思っています。

このためには、常日頃から食べるものに気を付けることと、
適度な運動をすることだと思いますが、
栄養がある食事を中心にすると食品コストも高くなりやすいし、
適度な運動を維持するためには、
お金を払ってジムに通うことが一番手っ取り早いのではないでしょうか。
常に誰かに監視されていたらやらないわけにはいかないですもんね(笑)


その3:子供への投資


そして、忘れてはいけないのが子供たちへの投資です。
子供たちが早く自立してくれないと、
いつまでも子供たちに手間とお金がかかり続けますからね。

ゆえ、子供たちへの教育資金についても
余力を残しておくべきだと思っています。
超現実的な話になりますが、データや調査によると
親の所得や家計が子供たちの学力にかなり強く影響を及ぼすようですしね。

なので、子供たちの未来の選択肢をより広げたやるために、
そして、子供たちが早く自立出来るようになるために
子供への投資余力も残しておいて欲しいと考えています。


その4:積立投資

その4:積立投資

そして、最後の投資がこれです。
この理由は、体調を崩し働けなくなった時、
あるいは十分な状態で働けなくなった時に備えるため、
そして老後に備えるためです。

要は、自分が働くことによる収入だけじゃなく
同時にお金にも働いてもらうことによって
もし自分に何かがあったとしても困らないようにするという考え方です。

この手段としてやって欲しいのが「長期積立投資」です。
つまり、一攫千金を狙って
まとまったお金をハイリターンが期待出来るものに突っ込むのではなく、
毎月(毎日)コツコツと小さな金額を積み立てていくということです。
かつ、このお金は必要になる時まで絶対におろさないと心に決めることです。

いかがでしたか?

個人的には、以上の4つの投資は
長い人生を心にゆとりを持って歩んでいくためには
例外なく誰もが必要だと思っているのですが、
家や車にお金を使い過ぎてしまうと、
これらに回すお金の余力がなくなってしまいます。

ゆえ、思い立ったらいきなり家づくりに進むのではなく、
まずはこういった費用についても家族で話し合った上で、
家づくりや家づくりの予算について考えてみてもらえたらと思います。

それでは、、、



数字だけでは分からないこと その2

前回、リビングダイニングは数字上同じ広さだったとしても
仕上げや間取りによって感じ方が大きく違ってくる
ということをお伝えしましたが、
断熱性能もまた、数字だけで判断しがたいものの1つです。

というのも、性能を表す数値は、
そこまで良くないものが実は体感的にはかなり良い場合もあるし、
逆に性能を表す数値は良いのに、
体感的には全然良くない場合もあるからです。

具体的には、発泡系(吹き付け)の断熱材が前者で、
グラスウールやロックウールが後者といったところでしょうか。

しかも、困ったことに
後者の断熱材は数値的が良いだけじゃなく、
コストも安いという特徴も持っています。

ゆえ、コストと性能の話だけを聞いただけで、
実際の住まいを体感していない人は、
「じゃあ、こっちでお願いします!」となってしまいやすいというわけですね。
まー、ここは北海道や東北ではないので、
グラスウールやロークウールでも別段問題ないんですけどね。

とはいえ、これまで建てたお施主さんの住まいや
建築現場を数多く見てきた自分としては、
体感が驚くほど違うのを知っているし、
なにより現場で働く職人さんたちから聞く感想が違うので、
"数字よりも体感が大事"ということを何とか伝えたいと思っている所存です。

いざ、住みだすと夏の暑さの感じ方も違えば、
冷暖房の効きの良さや速さも違うし、
冷暖房効果の持続性も全く違います。

また、多くの方が2階建ての家を建てますが、
これも快適性を損なう原因の1つなので、
建てることが出来るなら平屋に出来ないかをまずは優先して考えるべきです。
理由は、階段があることによって空気の流れが分断され、
上下階で温度差が生まれやすくなるからです。

つまり、移動するたびに温度差を感じることになり、
あまり家が快適じゃなくなってしまうというわけですね。
体感上良くない断熱材だとしたら
なおのこと、この不快さを感じることになりますしね。

そして、それを解決するために、
空気が全ての部屋を循環する空調システムを設置するようになり、
結局、数百万円ものコストが上乗せされることになります。
もちろん、断熱材の差額なんて全く比べ物になりません。

そんなわけで、出来れば平屋を建て、
体感上良い断熱材を使うことをオススメしているというわけですね。
平屋だと屋根から入ってくる熱が多くなる分、
使う断熱材によってさらに違いが出やすくなりますからね。


✔︎耐震等級3<平屋


そして、数字だけではなんとも判断しきれないものがもう1つ。
「耐震等級」です。
もちろん、確認申請が通る基準となる
耐震等級1よりも耐震等級3にした方が頑丈であることは
火を見るより明らかなことです。

ですが、ただそうしただけで良いのかというと、
決してそうではありません。

例えば、耐震等級3をとった家に囲まれていない土地に
ポツンと建つ2階建ての家と、
耐震等級3はとってないけどぐるりと家に囲まれた土地に建つ平屋では、
必ずしも前者の方が耐震性や耐久性が高いとは言い切れません。

ポツンと建つ家は、台風の時などの強風をまともに受けるのに対し、
周囲に家がある平屋は、強風をまともに受けないのに加え、
そもそも風を受ける面も2階建てよりも少ないからです。
平屋は上からの荷重も少なく足腰もしっかりしていますしね。

そんなこんなで、耐震的な理由からも
出来れば平屋を建てることをオススメしているというわけです。

もちろん、平屋にしつつ耐震等級3をとった方が
なお安心だとは思いますが、
そうするにしても20万円ほどコストが余分にかかるので、
その判断はお任せしているんですけどね。
どんな家でもほぼ確実に耐震等級3がとれますから。

ということで、断熱にせよ耐震にせよ、
数字で表すことが当たり前になっていて
それももちろん大事なことですが、
「それだけでもないんだよ」ってことも
知っておいていただければと思います。

面積が重要じゃない理由

家を建てる多くの方が、
35坪くらいの家にしたいと
おっしゃるのですが、
ほとんどの方にその広さは必要ありません。

というわけで今回は、
家の広さが35坪も必要ではない理由について
お伝えしていきたいと思います。

では、まずは35坪という広さの家が、
どれくらいの家なのかを解剖していきたいと思います。
その上で、これっていらなくない?
という流れで進めていきますね。

最もポピュラーな家の内訳

35坪の家を総2階建てとするならば、
(1階と2階の面積が同じ家です)
この家は1・2階それぞれ17.5坪ずつとなり、
これを帖数に変換すると35帖ずつです。

そして、それぞれのフロアに必要な
部屋と広さを当てこんでいくと、

(1階)玄関・ホール2帖、土間収納3帖、
LDK16帖、階段2帖、水回り6帖、和室(洋室)6帖

(2階)階段2帖、廊下3帖、トイレ1帖、
寝室10帖、ウォークインクローゼット3帖、
納戸(リモート部屋)2帖、
子ども部屋7帖(クローゼット含)、
子ども部屋7帖(クローゼット含)

といった感じになります。

おそらく、等身大と謳われているモデルハウスや
完成見学会でご覧になる家の多くが
こんな感じではないでしょうか?

では、仮にあなたが資金計画の結果、
ここから家の予算を削らないといけないとしたら
この中の何をどのように削ればいいのでしょうか?

住みやすさや使いやすさを
一切損なうことなく、
また将来も困ることなく暮らし続けられる家に
するためには、
どのように考えればいいのでしょうか?

用途を特定しない

まず、考えるべきことが、
部屋の用途を1つに絞り込まないということです。

例えば、この家では1階に
LDKとは別で部屋を1つつくっていますが、
その理由は、子どもたちが小さいうちは、
この部屋をおもちゃ置き場や遊び場にしようと思っているから、
そして、親御さんが泊まりに来た時に使ってもらえるから、
さらに、老後2階に上がるのが億劫になった時
寝室として使えるから、
この3つではないでしょうか。

しかし、こう考えれば、
この部屋を丸ごと削ることができます。
「子ども部屋をあえて1階につくる」と。

2階建住宅がまだまだ当たり前の中
この発想は一見非常識に感じますが、
こうすれば、子どもたちのおもちゃ置き場や
遊び場を子ども部屋と別につくる必要がなくなるし、
親御さんが泊まるとしても
この部屋を使ってもらえます。

また、子どもたちはやがて家を
出て行くでしょうから、
老後、その部屋を寝室や、
あるいは別の用途として使えるようになります。

そんなわけで、発想1つで
和室(洋室)を6帖丸ごとカットすることが
できるというわけです。
もちろん、この部屋がなくなったことで
不自由になることもなく。

また、この発想は2階にできる廊下も
カットできます。
子ども部屋が1階になれば、
廊下から出入りする部屋が少なくなるからです。
ということで、この発想の副産物として
2階の廊下も2帖カットしますね。

適切な部屋の広さ

では、続いて部屋の広さについてです。
言及するのは寝室と子ども部屋です。

部屋の広さを考える時に、
想像してもらいたいことが、
・その部屋で過ごす時間とタイミング
・その部屋にどんな家具を置くのか?
の2つです。

まずは寝室からいきますが、
寝室で過ごすのは、
おそらくというか確実に「寝るときだけ」
ですよね?
そして置くのはベッドだけですよね。

併設してウォークインクローゼットがあるため、
荷物は全部そこに置くでしょうし、
もはや部屋にテレビすら必要ないかもしれません。

なので、ただ寝るだけの寝室には
10帖もとる必要はないんですよね。
ということで、あっさりと4帖削り
6帖という広さに調整したいと思います。

子ども部屋に関しても
寝室同様にそれだけの広さが必要なのかを
考えるべきなのですが、
合理的な判断をする上で知っておいてもらいたいことが、
「子供たちはいつか家を出て行く」
ということです。
つまり、LDKや寝室とは違って、
いつまでも1つの用途で使わない部屋ということですね。

なので、そこにどんな家具を置くのかも
踏まえた上で、
広さを考えていただければと思います。
面積は価格に直結しますからね。

そんなわけで子ども部屋に関しても
6帖ではなく4帖半で十分ではないでしょうか?
部屋と別にクローゼットもありますからね。

住みやすさが損なわれると感じますか?

ここまで考えてきたことを
全て合計すると実は面積が7.5坪小さくなります。
つまり、35坪から27.5坪まで縮まったわけですが、
では、そうなったことで
住みやすさが損なわれるでしょうか?
使いやすさが損なわれるでしょうか?

決してそんなことありませんよね。
このように、部屋のつくり方や使い方、
そして間取りの発想1つで家づくりは
大きく違ってくるので、
家を建てるときには
「〇〇坪は欲しい」と決めたり、
家の価値を面積で計るようなことは
しないでくださいね!

では、家の話は一旦ここまでとして、
次回からは土地の話をしていきたいと思います。

住宅ローンよりも恐ろしい電気料金

家を建てる時、太陽光発電を設置した方がいいと思っているのですが、
10年前に比べて随分と買い取り金額が下がったことから、
設置しても採算が合わないという理由で
後ろ向きな方もけっこういらっしゃるのではないでしょうか。

また、10年もしたら発電が悪くなるとか、
廃棄処分料が高いとか、
廃棄が環境に悪いという話を人から
聞かされたことで、
設置に後ろ向きになっている方もいらっしゃることと思います。

しかし、仮にあなたがこれらを理由として設置せず、
結果的に35年後手元に残るお金が設置した方より
400万円以上少なくなってしまう可能性が高いとしたら、
一体どちらの選択をされるでしょうか?

というわけで、
今回は賛否両論ある太陽光発電について、
お伝えしていきたいと思います。

電気代が高くなっている2つの理由

太陽光発電を設置した方がいい理由は、
電気代が高くなっているからと、
今後さらに高くなっていく可能性が高いからです。

電気代が高くなっている理由は、
1つが売電金額の原資となるお金を電気代に加算して、
国民全員が払わされているからです。
電気料金の明細をご確認いただくとわかりますが、
「再生可能エネルギー賊課金」と書かれている項目ですね。

そして、この賊課金は
売電制度が始まって以来毎年値上がりし続けていて、
電気使用量が多い家庭では、
実は月3,000円~4,000円も電気代にプラスして
この賊課金を払っています。

2つ目の理由は、
そもそもの電気料自体がどんどん高くなっているからです。
10年前に比べて3倍くらいに上がっています。

この理由は、ざっくり言うと
発電コストが安い原発が東日本大震災をきっかけに
停止になってしまったからなのですが、
加速する脱炭素の流れからすると、
電気代はさらに高くなっていくと
考えた方がいいのではないでしょうか。

脱炭素の目標を実現するためには、
火力発電の比率を大幅に減らし、
再生可能エネルギーの比率を
増やしていくことになるのですが、
再生可能エネルギーは
発電コストが火力発電より高いからです。

では、仮に今後電気料金が毎年3%ずつ
上がっていってしまうとしたら
一体どうなるのか?

恐ろしいことに24年後には
電気料金が2倍になります。
「さすがにそれは絶対にありえない!!!」
と思った方もいらっしゃると思いますが、

リアルにそれぐらいの比率で、
電気代が上がっているのが現実です。

そんなわけで、太陽光発電は
高騰していく電気を電力会社から買わないようにするために
設置しなければいけないというわけですね。

省エネ住宅だけでは無意味

巷では、省エネルギー性を高めることによって
電気料金を抑えるという提案が普及してきていますが、
実は、家の性能を高めただけでは、
電気代はほとんど安くなりません。

家庭に占める電気使用量の中で、
エアコンをはじめとした冷暖房機器が占める割合は、
わずか10%にも満たないからです。

つまり、仮に電気代が毎月平均15,000円だとしたら
そもそも冷暖房機器には
わずか1,500円しかかかってないということですね。

なので、断熱を強化しこの電気代が20%カットできたとしても、
それこそ採算が合わないのではないでしょうか。
毎月に換算すると300円の節約効果ですが、
断熱強化にはこれ以上のコストが確実にかかるはずです。

そんなわけで、省エネ住宅は快適な住まいには
してくれるものの、
決して電気代を安くする家ではないということを、
覚えておいてもらえたらと思います。

かつ、高騰する電気代を抑えるためには
太陽光発電の設置が必須であることも覚えてもらえたらと思います。

太陽光発電だと冷暖房機器はもちろん、
給湯器や冷蔵庫、照明、テレビといった
全ての電気をまかなうことができます。

もちろん、設置方法や載せるパネルの品質、
そして建てる家によって享受できる経済効果の恩恵は
バラバラですが、
まずは太陽光に対する偏った見方だけは頭の中から
取り除いてください。

太陽光パネル自体の保証も25年もあるし、
パワコンの保証も15年もあり、
たった1年しか保証がない食洗機やIHクッキングヒーターなどの
電気製品とは比べものにならないくらい手厚い保証証がついてきます。

参考にしてみてください!!

住宅ローン選びで大事な2つのコト

家を建てるとなれば、
ほとんどの方が、住宅ローンを利用すると思いますが、
この住宅ローン金利は高いより、
安いに越したことありませんよね。

仮に3000万円借りるとした場合、
0.6%という金利で貸してくれるのと、
1.2%という金利で貸してくれるのとでは、
毎月の返済が8,302円も違うし、
利息を35年トータルすると、3,486,840円も違います。

そんなわけで、多くの方があっさりと
安い金利を選んでしまうのですが、
果たしてほんとに金利は安い方がいいのでしょうか?
そこに落とし穴はないのでしょうか?

では、今回は貯金・保険の話に引き続き、
住宅ローンのことについてお伝えしていきます。

理解しておくことはたった2つだけ

住宅ローンで知っておくべきことは2つです。
1つが住宅ローンの種類とそのメリットとデメリット。
そしてもう1つがそれを踏まえた上で
あなたがどれに向いているのかということです。

まず住宅ローンの種類ですが、
大きく分けると
「変動金利」と「固定金利」の2つがあります。

変動金利とは、文字通りで途中で金利が変動するローンで、
固定金利はその逆で最後まで金利が変わらないローンです。

「フラット35」という住宅ローンが固定の代表的な商品ですね。

ちなみに地方銀行が取り扱っている
変動金利の住宅ローンは、
「3年固定」とか「10年固定」と
パンフレットに書かれているため、
固定と誤解しそうになるのですが、
変動金利なので間違えないようにしてください。

では、まずは「変動金利」について
分かりやすく説明していきますね。
先程の3年固定や10年固定ですね。

これらの最大のメリットは、
固定金利よりも金利が安いということです。
つまり冒頭でもお伝えした通り、
同じ金額を借りるとしたら
毎月の返済が安くなるというわけですね。

そして、返済が終わるまでずっと
固定よりも金利が安い状態が続いた場合、
固定に比べて圧倒的に利息が少なく済むことになります。
しかし、そう上手くいくかどうかが誰にも分からないのが
変動金利の怖いところであり、
デメリットでもあります。

過去にバブルがはじけて以来、
日本はずっとデフレが続き物価が上昇せず、
金利も低い水準を推移しているので、
もしかしたら、35年後も変わらず
こんな状態かもしれないのですが、
とはいえ、これから先のことなんて
誰にも予測できませんからね。

また、変動金利で知っておかないといけないことが、
3年や10年という固定期間が終わるとき、
金利が上がるということです。

なので、変動金利を選ぶ場合、
その期間が満了するときに銀行と金利の交渉をするか、
あるいは他の銀行に借り換えるか、
あるいは繰上げ返済をすることで返済負担が増えないようにする、
のいずれかを選択しなければいけません。

ざっと言うとこれらが変動金利の特徴です。
あとは、銀行によって設定されている金利が微妙に違うこと、
交渉やその人の属性(仕事・会社・収入など)によって
金利が違ってくるといったところでしょうか。

では、続いて「固定金利」について。
固定金利に関しては変動金利より金利が高く設定されていて、
かつ、変動金利のように人によっては金利が安くなる
ということは基本ありません。
なので、パンフレットやネットに
記載されている金利がそのまま適用になるという感じです。

また、固定金利を選ぶ場合、
融資手数料という手数料がどの銀行でも余分に発生するのですが、
この手数料は変動金利には存在しないので、
この分、家そのものに掛けられる費用が減ってしまうというのも
固定金利のデメリットとなります。

要するに、固定金利を選ぶ場合、
変動金利に比べて
家そのものに掛けられる予算が減るにも関わらず、
返済額は大きくなってしまうというわけですね。
そして、その代わり返済額はずっと一定となるため、
安心感があるという感じですね。
これが固定金利の特徴です。

いかがでしたか?

住宅ローンは大きく分けるとこの2つしかないのですが、
自分はどっちが向いているか
なんとなくお分かりいただけましたか?

ぜひ参考にしてみてください!

家を建てるタイミングで生命保険を見直すべき理由

家を建てるにあたり銀行からお金を借りるとしたら
団体信用生命保険という
掛け捨ての定期保険に加入することになるため、
現在入っている生命保険を見直すべきだと思います。

また、生命保険の仲間には
医療保険や学資保険などがありますが、
これらも家を建てると同時に見直すことを
おすすめしています。

そもそも学資保険は、
以前のように掛け金以上にお金が増えることも
なくなってしまいました。
今の日本の金利水準を見る限り、
当たり前と言えば当たり前のことですが・・・

では、その理由について
もう少し詳しくお伝えしていきたいと思います。
まずは生命保険からです。

保険はお金が増えるのか?

生命保険には、
「定期保険」「養老保険」「終身保険」の3つがあり、
後者2つは死亡保障と同時に貯蓄機能を
備えているのですが、
もしもの時の保証に備えつつ、
ほぼノーリスクでお金が増えるという
魅力に惹きつけられ、
銀行にお金を預けるくらいなら
こっちの方がいいなと思い、
加入している方も決して少なくないのではないでしょうか?

確かにこれらの保険は
中長期的に保険料払い続けていくことによって
それなりにお金は増えるので、
銀行に貯金するよりはいいとは思いますが、
自分自身で積立投資を長期的に
していった方が、比べものにならないくらい
お金が増えていくので、
保険よりも積立投資を優先するべきかなと思います。

とはいえ、積立投資の商品には
保険のように死亡保障がついていないし、
リスクもゼロではないので、
それも考慮したら保険の方がいいのでは?
と思ってしまいますよね・・・

死亡保障はそこまで必要ない?

しかし、実際のところ、
そこまで死亡保障を手厚くする必要はありません。

債務者にもしものことが起こった時、
ローンが全額返済される掛け捨ての保険に
住宅ローンを申し込むと同時に加入するからです。

仮にご主人が単独名義でローンを借りた数年後、
不幸にも亡くなってしまったとしましょう。

この場合、あなたのご主人の給料は
全くなくなってしまいますが、
逆に必要じゃなくなる費用もたくさんできます。

まずは住宅ローンの返済です。
そして、ご主人に掛けていた保険も
全ていらなくなるし、
車の維持費もいらなくなります。
また、携帯代や食事、雑費、交際費...
といった費用も全ていらなくなります。

また、これに加えて
遺族には国から年金が支給されることになります。

となると、おそらくトントンか
あるいは、今より家計に少しゆとりが生まれるかもしれません。
あるいは、あなたががっつり仕事をしているとしたら、
けっこうゆとりが生まれるのではないでしょうか。

さらに、お子様が成長し大学に行きたいとなった時も、
最悪、その家を売却し実家に帰り親御さんと
一緒に暮らせば、
その資金の多くを捻出できるでしょう。

そんなわけで、家を建てた瞬間に
全ての保険を見直し、
なんならその多くを解約してもいいと
思っている次第です。

あるいはもし入るとしたら、
子どもたちが大学を卒業するまでの間、
掛け捨ての定期保険に
ちょっとだけ入っているぐらいで
いいのではないでしょうか。

もはや子どもたちが仕事をし始めた時点で、
もしもの時に備える必要はありませんからね。

医療保険が最小限で良い理由

医療保険に関しても、
国民健康保険が充実している
日本ではほぼ入る必要がないと思います。
治療費がわずか3割しかかからないからです。

また、日本では国民健康保険さえ
きちんと払っていれば、
高額療養制度が適用されるため、
大きな病気をしたとしても
それほど大きな治療費を請求されることがありません。
そのほとんどを国が負担してくれるからです。

そんなわけで基本的には医療保険にも
入る必要がないし、
仮に入るとしても高額療養費でまかなえないものにだけ
入るくらいでいいと思っている次第です。

以上を踏まえて、家を建てる機会に
今入っている生命保険をしっかりと見直し、
浮いた資金を積立資金に回すという
マインドに切り替えていただければと思います。

では次回は、家づくりでとても大切な
住宅ローンについて
お伝えしていきたいと思います。

アップデートすべき8つの常識

✓貯金は定期預金でしている
✓生命保険に入っている
✓住宅ローン金利は安いほど良い
✓太陽光発電はつけても無駄だ
✓家は35坪以上欲しい
✓土地は南向きじゃないとだめだ
✓土地は少しでも広く買いたい
✓投資は危険だから絶対にしない

この8つの項目は、
多くの方にとって当たり前に
なっていることかもしれませんが、
これら8つの全てか、
あるいはその多くに該当するとしたら、
将来、苦しい生活になる可能性が高くなる
と言っても過言ではありません。

一方で、この8つに該当しない方は、
家を建てた後もお金の不安なく暮らし続けられる
可能性が高くなります。

というのも、
これを知っているか知らないかで、
35年後に手元に残る資金が
数千万円違ってくるかもしれないからです。

そんなわけで、
これから家を建てようと思っているあなたに
家を建てる前に絶対に知っておいた方がいいお話を
数回に渡ってしていきたいと思います。

まずは、貯金の選択肢を
銀行だけにしてはダメですよ!
というお話からです。

現在の銀行の預金金利を
知っているかどうかにかかわらず
多くの方が薄々気づいている話かとは思いますが、
より「なるほど!」と思ってもらいやすいように
具体的に数字をあげて説明していきますね。

定期預金ってお得なの?

定期預金はいつでもお金が引き出せない代わりに、
普通預金より金利が高いのが特徴ですが、
問題点はその金利がかなり低いということです。

以前(と言っても数十年前)は数%もあった金利が、
今や10年定期ですらわずか0.01%ですからね。

では、これがどれくらい低いのか
計算していきたいと思います。
ということで手元に300万円があって、
これを全額10年の定期預金に入れると
仮定して計算していきましょう。

ほんとは増えたお金に対しては
約20%の税金がかかるのですが、
計算を簡単にするために割愛させてもらいますね。

(1年目)
300万円×1.0001=300万300円
(2年目)
300万300円×1.0001=300万600円
(3年目)
300万600円×1.0001=300万900円
(4年目)
300万900円×1.0001=300万1200円
(5年目)
300万1200円×1.0001=300万1500円
(6年目)
300万1500円×1.0001=300万1800円
(7年目)
300万1800円×1.0001=300万2100円
(8年目)
300万2100円×1.0001=300万2400円
(9年目)
300万2400円×1.0001=300万2700円
(10年目)
300万2700円×1.0001=300万3000円

こうやって数字にしてみると
けっこう酷い数字だと思いませんか?

10年間もの長い間ずっと寝かしておいて、
たったの3000円しか利息がつきません。

他の銀行宛に3万円以上振り込んだら、
それだけで一発で2~3年分の金利が
吹っ飛んでしまいます。

また、振込手数料とともに
気を付けておかないといけないのが、
時間外手数料です。
平日の18時以降とか休日に預金を
引き出す際に取られる手数料のことですね。

この手数料も110円とか220円かかるので、
一度やってしまっただけで、
利息がけっこう吹っ飛ぶことになります。

そんなこんなで、お金を増やしたいと思っているなら
銀行には貯金していくべきではないし、
銀行の使い方もよく考えた方がいいというわけです。
(毎月の支払いと突然の出費に備えて
普通預金口座に最低限のお金だけは
預金しておくところだと思ってください)

昔のように銀行にお金を預けておけば、
10年後には預金が2倍になっていたなんてことは、
99.9%起こるわけがありませんからね。

では、預金は一体どこにしておけばいいのか?

生命保険に預けておけば、
保証という恩恵も受けながら中長期で
お金が増えそうだから
終身保険や養老保険を上手く使って
貯めていくのが正解なのか?
そのように保険会社から言われ、
保険を充実させている人も
決して少なくないのではないでしょうか。

ということで、次回は
生命保険についてお伝えしていきたいと思います。

数とコストと管理のしやすさと

「明るくて開放的で風通しの良い家にしたい」
という願いから、
ついつい窓の数が多くなってしまうのですが、
窓が多くなれば、耐震性も悪くなるし、
断熱性も悪くなるし、
掃除場所も増えるし、
外壁も汚れやすくなるし、
戸締りの心配も増えます。

なので、窓のつくり過ぎで後から
後悔しないために、
今回は、窓をつくり過ぎた方が
どんな風に暮らしているのかを
お伝えしたいと思います。

多くの方が家を建てる前は、
賃貸アパートかマンションに
住まれているかと思いますが、
これらの住まいにはそもそも窓がそれほどありません。

おそらくベランダに出られる窓が1つか2つと、
玄関脇の共有部分に面した窓が1つの、
計2つか3つといったところでしょうか。
なので、賃貸住宅では、
窓の管理が全然大変ではありません。

一方で、家を建てると窓の数が一気に増えます。
賃貸では2方向しか窓がなかったのに対し、
東西南北4方向全てに窓ができるし、
かつ、それが1・2階両方となるからです。

また、防犯性や意匠性を考慮してか、
小さなデザイン窓をたくさん使うので、
窓だらけになってしまいます。

これまで2~3か所だった窓が
一気に20か所以上になってしまうというわけです。
(30か所くらいになる家もあります)

そして、最初のうちは
風通しを良くするために、
こまめに窓を開けたりするのですが、
これが新たな心配事を発生させます。

「あれ?あの窓閉めたかな?」
「あれ?あの窓鍵かけたかな?」

という心配事を。

そして、いつの間にか
窓を開けなくなっていきます。
開けてしまうと、いつ閉めたかどうかが
気になるからです。

そして、いつしか決まった窓しか
開けなくなってしまいます。
それどころか、開けない窓はカーテンも
閉まったままになり、
光すら入ってこなくなるかもしれません。

管理できる範囲で作る

この事実から言えることは、
窓はやみくもに増やすべきではないということです。
増えたら増えた分だけ管理が行き届かなくなり、
する必要のない心配事が増えるからです。

また、冒頭でもお伝えしたように、
確実に耐震性も悪くなるし、
確実に断熱性も悪くなるし、
確実に家も汚れやすくなるし、
確実に掃除の手間も増えるからです。

そして、窓が増えれば、
それに反比例するかのように
収納も減ってしまいます。

窓が増えるということは、
イコール家の壁が減ることであり、
家の壁が減れば、
設置できる棚の範囲が少なくなるからです。

その結果、思っていたよりも
モノが置けず収納の中に所狭しと、
ギュウギュウ詰めにモノを詰め込まざるを得なくなり、
どこに何があるのか分からなくなってしまいます。

つまり、収納までも
管理しにくくなってしまうというわけですね。

ということで、
これから家を建てるあなたは、
明るさや解放感にこだわるあまり
窓をつくり過ぎないように注意しつつ
家づくりをしていただければと思います。


提供すべき品質以外の2つの価値

以前に比べると、
平屋を建てる方が増えているようですが、
求められているニーズからすると
これは意外でもなんでもなく
ごく当たり前の事実だと思います。

というもの、
家が満たしておくべき
安全・快適・便利の3つの条件を
天然で満たすのが平屋だからです。

「安全」という点では、
=耐震と考えると、
当然重心が低い方が
大きな地震の時はもちろん、
強風の風圧抵抗や
重量車両通行による振動も受けにくくなるし、

「快適」という点では、
=家の中の温度差と考えると、
当然、階層が分かれてない方が
温度差が生まれにくいし、
家をコンパクトにすれば、
より快適に過ごしやすくなります。

また「便利」という点では、
=家事や掃除の楽さと考えると、
上下を行き来する必要がなく、
同じフロアで作業できる平屋は、
動線の工夫なんてしなくても
十分便利な住まいではないでしょうか。


とは言ったものの、
間取りによっては
かえって住みにくくなる場合もあるし、
金額が高くなることもあるので、
もちろん、住みやすかどうかは
設計次第です。

でも、安全で快適な
家にしたいと思っているなら、
迷わず平屋一択でいいのではと思っている次第です。

住宅会社が提供する価値

先程お伝えした
安全・快適・便利の3つは
私たち住宅会社が
例外なくすべての方に提供すべき
最低限の要素なのですが、
私たち住宅会社がすべきことは、
これらを当たり前のように
提供するとともに、
別の付加価値をお客様に
提供することだと思っています。

そして、付加価値に関しては
各社考え方が違うものだとは思いますが、
弊社が考える付加価値は以下の2つです。

暮らしの豊かさ

自分が心底気に入ったものを
手に入れることができれば、
とても心が豊かになります。

想像してみてください・・・・
出かけるとき、そして帰ってきたとき
美しい我が家を見たときの感情を。
そして、友達から
「私もこんな家建てたかったなー!!!」
と言われる快感を。

想像してみてください・・・・
空を眺めながら過ごす優雅さを。
カーテンがなく自然の光に包まれた明るく
開放感に満ちた心地よい時間を。

想像してみてください・・・・
星空と月明りの下、
人目を気にすることなく
外で食事が楽しめる楽しさを。
家に居ながらアウトドア気分が味わえる贅沢さを。

ここでするバーベキューはもちろん、
きっと朝マックやカップヌードルを
ここで食べるだけでも、
幸せを感じていただけると思います。
これらが、私たちが
あなたにぜひ提供したい価値です。

経済的な豊かさ

そして、私たちがもう1つ
提供すべきだと思っている価値が、
建てた後の経済的な豊かさです。

具体的には、家を建てた後も、
時々は外食したりお出かけしたり、
旅行に行けるゆとりを持ちながら家を建てることです。
さらにしっかりと貯金できるような
ゆとりを持ちながら家を建てることです。

そんなこんなで、弊社では
この2つが 充たせる範囲内で予算を設定し、
家を建てるべきだと思っていて、
そのつもりで資金計画を行っています。

この経済的な豊かさは
とても大事なことなので、
真摯に向き合って、
無理なく家づくりをしていきましょう!!!

単独名義と共有名義

家を建てるにあたって、
名義は単独の方がいいのか?
それとも夫婦共有にするべきなのか?で
悩まれている方もいらっしゃると思います。

基本的には、単独名義をおすすめしているのですが、
事情によっては
共有名義にせざるを得ない場合があるのと、
共有名義にした方がいい場合があるので、
今回はこの2つの場合について
お伝えしていきたいと思います。

では、まずは
共有名義にせざるを得ない場合から
お伝えしていきますね。

収入合算が必要な人

仮に、あなたが家を建てるにあたって
銀行から3000万円借りたいとしても、
あなたのご主人の年収が400万円以内では、
基本、銀行から満額借りることができません。

銀行が貸してくれる限度額は、
年収の5~6倍程度だからです。
(常識的に考えると、
この範囲を超えてお金を借りるのは、
ローン破綻の可能性を高めるだけです)

なので、この場合、
奥様が働いているとしたら、
奥様の収入も合算して
ローンを申し込まざるを得なくなります。

結果、奥様も名義人になるということですね。
(名義を入れなくていい場合もありますが、
住宅ローン控除のことも考えると
名義人になった方がいいので詳しくは後ほど)

では、続いて
共有にした方がいい場合について
お伝えしていきますね。

住宅ローン控除を最大に使い切る

例えば、
住宅ローン控除の対象となる金額が3500万円で、
ご主人の年収が400万円、
奥様の年収が200万円だとしたら、
ご主人の持分を3分の2、奥様の持分を3分の1、
にすると、住宅ローンの控除の枠を
いっぱいまでに使い切ることができます。

では、ご主人の所得税を8万円、
住民税を16万円、
奥様の所得税を4万円、
住民税を8万円と仮定して、
簡単に計算していってみましょう。

1年目の年末の借入残高を
3430万円とし、毎年70万円ずつ
借入が減っていくと仮定すると、
このご夫婦が受けられるローン控除額は、
1年目:24.01万円
2年目:23.52万円
3年目:23.03万円
4年目:22.54万円
5年目:22.05万円
6年目:21.56万円
7年目:21.07万円
8年目:20.58万円
9年目:20.09万円
10年目:19.6万円
11年目:19.11万円
12年目:18.62万円
13年目:18.13万円

となるのですが、
仮にご主人の単独名義で借入をした場合、
この恩恵を上限いっぱいに受けることができません。

今後13年間、ご主人の給料が変わらないとしたら、
ご主人が受けられる控除のマックスは
所得税8万円+住民税13.65万円を
合わせた計21.65万円だからです。
(住民税は控除の上限は13.65万円です)

つまり、13年のうち、
最初の5年間は控除枠を
使い切れていないということですね。

一方で、ご主人の名義を3分の2にし、
奥様の名義を3分の1入れてみると、
1年目から上限いっぱいまで
使えることになります。

以下、1年目の計算式です。

1年目の借入残高の0.7%=24.01万円
(↓控除可能な所得税と住民税の合計額↓)
ご主人:24.01万円×3分の2=約16万円
奥様:24.01万円×3分の1=約8万円
(↓返してもらえるお金の上限↓)
ご主人:8万円+13.65万円=21.65万円
奥様:3万円+6万円=9万円

共有名義にし、
持分比率さえ間違えなければ、
住宅ローン控除の恩恵を最大まで
引き出すことができるということですね。

予算設定の基本

この2つに該当する場合は、
夫婦で住宅ローンを申し込むことになるのですが、
忘れてはいけないのが、
自分たちの収入とバランスが取れないような借入は、
絶対にしてはいけないということです。
ここで、この話をすると長くなるので、
今回は割愛しますが、
これからの暮らしのことを考えると、
銀行から借りてもいい額は、
年収をベースで考えるとしたら、
ご主人の年収の6倍までに
とどめておくべきだと思います。

400万円としたら2400万円だし、
500万円だとしたら3000万円だし、
600万円だとしたら3600万円ですね。

これを超えて借り入れするのは、
これからの不確実で不安定な社会の中では、
かなり危険だと思っています。

なので、できれば収入合算しなくていい範囲で、
家づくりをしてもらえたらと思います。

建築コストが上がってしまった現在、
これは難しい話かもしれませんが、
できるだけこれを心がけながら
資金計画をしてもらってくださいね!

頭金は入れた方がいいのか?

資金計画の時に
良く質問されることの1つが
「頭金を入れた方がいいのかどうか?」
というとです。

もちろん、いれなかった頭金を
そのまま銀行の口座の中に
ずっと眠らせておくつもりなら、
99.9999%入れた方がいいのですが、
(住宅ローン金利1%に対して、
普通預金金利が0.001%だからです)
今回は、少し違った視点から
この答えを考えていってみたいと思います。

では、総予算を3500万円として、
500万円を頭金として入れる場合と
全く入れない場合とで比較してみましょう。
それぞれ35年返済、全期間固定型、金利1%で
数字をはじき出していきますね。

頭金を入れない場合

この場合、
毎月の返済額は98,799円となり、
総支払額が41,495,820円となります。
(98,799円×12ヶ月×35年)
つまり、支払利息は
6,495,820円ということですね。

一方で、一切手をつけていない
頭金として準備していた500万円を、
今後35年間、毎月コツコツと
積み立て投資していくと仮定します。
500万円÷35年÷12ヶ月=11,905円を、
毎月積み立てていくというわけですね。

そして、その運用利率が毎年約2%だとしたら、
ざっくりと計算してみると、
この500万円というお金は、
35年後には約2倍の1000万円にまで
増えることになります。

では続いて、この比較対象として、
頭金として500万円入れた場合、
どうなるのかについて
計算していきたいと思います。

頭金を入れる場合

この場合、借入額が3000万円となるので、
毎月の返済額は84,685円となり、
3500万円借りたときよりも、
毎月の返済額が14,114円少なくなります。

そして、総返済額が35,567,804円となるので、
支払利息が5,567,804円となり、
3500万円借り入れする時よりも、
928,016円少なくなります。

では、毎月のフローとなる
この14,114円を先程と同じように、
今後35年間、毎月積み立てし、
同じ利率(2%)で増えていったとしましょう。

となると、
14,114円×12ヶ月×35年=5,927,880円
が約2倍に膨れ上がることになるので、
ざっと35年間で600万円弱増えた
ということになります。

結論

このように数字で表してみると
非常に分かりやすいのですが、
頭金は入れないよりも
入れた方がいいということが
お分かりいただけたのではないかと思います。

この例で言うなら、頭金を入れた方が
利息を約90万円圧縮しつつ、
積み立てによって約100万円
余分にお金が増えています。

もちろん、この比較は
選ぶ住宅ローン会社の種類や、
積み立ての方法によって違ってくるので、
一概には言えませんが・・・。

とはいえ、
単純に理屈で考えてみたところ、
頭金は入れないより入れた方が
よりお金を手元に残しやすくなる
ということなので、
もしそれに迷われているようならば、
頭金は入れるようにしてもらえたら
いいのではないかなと思います。

ただし、頭金を入れるからといって、
不用意に予算を上げてしまわないようにだけ
注意していただけたらと思います。

手元に残る貯金はなくなってしまいますし、
毎月のフローもなくなってしまったり、
増やす元手がなくなってしまうだけですからね。

短期的思考と中期的思考

家を建てれば、
隣近所に気をもむことなく
子どもたちをのびのびと
遊ばせてあげられるようになります。

また、子どもたちに自分の部屋を
与えてあげることができるので、
自分の部屋を持てることに
きっと大喜びすることでしょう。

そして、子どもたちが喜ぶ姿を想像すると、
より家を建てることに
わくわくしてくると思いますが、
家を建てるときは
子育て中のことだけではなく、
子育て後のことまで見据えて
間取りを考えなければいけません。

言い換えるなら、子どもたちは
やがて家を出ていく可能性が高いので、
そうなった時に備えて、
子ども部屋は使い勝手よくつくっておいた方がいい
ということですね。

では、これからの暮らしを
時系列で考えてみた上で、
子ども部屋はどうつくるのがベターなのかを
一緒に考えていきたいと思います。

子供たちが小さいうち

多くの方にとって家を建てるときは、
おそらく子どもが小さい時だと思いますが、
では、小さな子どもたちにとって使いやすい部屋とは、
一体どんな部屋なのでしょうか。

例えば、一般的に
子ども部屋は2階につくられることが多いですが、
残念ながら小さな子どもたちは
2階にある自分の部屋を全く使いません。

小さなこどもたちは
親から離れた場所で過ごさないからです。

となると、子どもたちのおもちゃや絵本などは、
自分たちの部屋ではなく、
リビング周辺に置かざるを得ないか、
あるいはそれが嫌なら
1階にもう1つ部屋か大きな収納を
つくらざるを得なくなります。

結果、前者の場合、
リビングが片付かなくなり、
イライラしながら過ごすことになるし、
後者の場合、家づくりのコストが
跳ね上がり、ローンに負担がかかってきます。

一方で、子ども部屋を1階につくると
余分な部屋も収納も作る必要がなくなります。
子どもたちが自分の部屋を使いやすくなるからです。

結果、家づくりのコストを抑えやすくなる上、
リビングが片付きやすくなり、
いつもスッキリした家を保ちやすくなります。

つまり、友達が突然遊びに来ても、
焦ることなく迎え入れることができるし、
散らかった部屋にイライラしながら
過ごす可能性も圧倒的に低くなるというわけですね。

そんなこんなで、
子育て期間中にフォーカスすると、
子ども部屋は1階につくる方が
ベターだというわけです。

思春期を迎えた時

では、子どもたちが成長し、
思春期を迎えたときはどうでしょうか。
この場合、子どもたちのプライバシーが
低くなりそうな気がしますよね。

子どもとして、それなりの歳になれば、
親との距離を取りたくなるものですからね。

なので、自分たちの昔のことを
思い出してか、
この時期に備えて子ども部屋を
2階につくるのが
当たり前になっていると思いますが、
1階に子ども部屋をつくりつつも
それなりにプライバシーをとってあげることもできます。

なので、この時期のことが
どうしても気になる方は、
その旨をお伝えいただければと思います。

この時期に最もフォーカスすると、
幼少期はもちろん、
これから説明する将来にも
困ったことが起きやすくなってしまいます。

歳をとってから

子どもたちが出て行ったあとは、
夫婦2人だけの生活がずっと続くことになります。

そして、時が過ぎ、
やがて誰もが歳をとると思いますが、
この家でずっと暮らしていく以上、
これも想像しておかないといけません。

では、子ども部屋も寝室も2階にある
2階建ての家を建てた場合、
数十年後どのような暮らしになるのでしょうか。
おそらく2階は全く使わないと思いませんか?

また、健康ならいいのですが、
やがて足腰が弱くなったり、
体が不自由になってしまったら
どうなるのでしょうか。

日常生活で支障なく
暮らせるように
部屋を増築せざるを得なくなりますよね。

そんなこんなで、
老後のことを想像してみると、
子ども部屋を1階につくっておいた方が
いいというわけですね。

使わなくなった子ども部屋を、
部屋や収納として使えば、
わざわざ貴重な老後資金を捻出して
増築する必要はありません。

家づくりに必要な柔軟な思考

このように考えてみると、
子ども部屋は2階につくるより、
1階につくった方がいいかなとか
1階につくるのもありかなと
思っていただけたのではないでしょうか。

これは
あくまで一例ですが、
実は、家づくりには子ども部屋の考え方のように
なぜか勝手に決めつけてしまっている
セオリーというものがいくつもあります。

そして、それらは家づくりの範囲を大幅に縮め、
さらに暮らしにくさをつくりだす原因になっていたり、
コストがかさむ原因になったりします。

なので、人から聞いた話を鵜呑みにし、
そのまま実行するのではなく、
こういった視点でも考えた上で、
家づくりをしていただけたらと思います。


住宅の現状と予算計画のアップデート

建築価格が急上昇した現在、
これから家を建てる人が心がけておくべきことは、
これまでの価格を基準に考えないこと、
そして、同じ予算で建てるためには、
家のサイズを抑えなければいけないということ、
ではないでしょうか。

今回は、
これからはどのように家づくりをすべきなのか
考えていきたいと思います。

年収400万円の旦那様と年収200万円の奥様の
共働き世帯が家を建てると仮定して、
世帯年収600万円のご夫婦の場合、
どのように考えた方がいいのか
個人的な意見を述べていきたいと思います。

まず、この世帯の手取り収入を
毎月に換算するとざっと36万円くらいに
なるのですが、
このうち奥様の収入は
できるだけ多く【貯金】していくべきだと考えています。

子どもたちの教育資金、
家の維持管理費用、やがて必要となる増改築資金、
老後資金の積立など、
これから先に向けて準備しておくべき費用が
たくさんあるからです。

そんなわけで、
個人的には、ご主人の給料の範囲内で
実現できる家づくりを行うことが
ベストであると考えています。

具体的には、毎月の返済額は
手取り金額の3分の1以内、
つまり、手取りが24万円だとしたら
どう頑張っても8万円が限界ではないでしょうか。

8万円の返済でできる家づくり

では、毎月の返済額8万円では、
どのような家づくりができるのでしょうか?

頭金もなくて、固定金利という選択肢が
もっとも現実的な場合で考えていってみましょう。

この場合、銀行から借りられる金額は、
2850万円前後になります。
なので、この予算の中で、
土地を買い、家を建て、外構工事をし、
諸経費を払わなければいけないのですが、
冒頭でお伝えしたように、
家だけで2000万円を超えるのが、
当たり前となりつつある今、
土地を買い、家を建てるのは
なかなか現実的なことではありません。

外構工事と諸経費を合わせると、
ざっと300万円~400万円ほどかかります。

なので、
仮にあなたやあなたの配偶者のご実家に
土地があるとすれば、
有難くその土地を使わせてもらうことを
まずは検討してみても
いいのではないかなと思います。

とはいえ、
どうしてもそれは嫌だ
という方もいらっしゃるでしょうし、
そもそもそんな土地がないため
絶対に買わないといけないという方もいるでしょう。

では、そんな方はどうするべきなのか?
この場合、考えるべきことは
まず家をコンパクトにすることです。
かつ、住むエリアにこだわらないこと、
そして、土地の形や広さ、道路の向きにもこだわらない
ことです。

さらに、それでも家の予算はオーバーすると思うので、
車にかけるお金も圧縮するべきだし、
これにプラスして収入を上げる方法を
夫婦で話し合って具体的に考えるべきだと思います。


奥様の収入を増やす方が現実的だとしたら、
家事や育児の分担を変えるべきだし、
旦那様の収入を増やす方が現実的だとしたら、
負荷をかけてもっと働くといった感じで・・・

もちろん、これから先に備えた貯金を削り、
その資金を家づくりに充てれば
こんなことをしなくても、
買いたい土地を買い、
建てたい家を我慢することなく
建てることもできるでしょう。

しかし個人的には、
それは賢明な選択だとは思いません。
必ず、後からなんらかの皺寄せがやってくるし、
貯金がなければ心にゆとりが全く持てなくなるからです。

なので、これらのことを全て踏まえた上で、
家づくりの予算を計画してもらえたらと思います。


一戸建ての修繕積立金

分譲マンションを買った場合、
住宅ローンの返済とは別に、
共有スペースの維持管理費用として、
「管理費」が必要になるのと、
やがて必要となる外壁の修繕や
エレベーターの故障などに備えて
「修繕積立金」が必要になります。
(駐車場代も別にかかります)

なので、分譲マンションの購入時には
単純にマンションの価格だけを
見ればいいわけではなく、
これらの別途費用のことも考慮した上で
検討しなければいけません。

一方で、一戸建を買う場合は、
そもそも管理費も必要なければ、
駐車場代も必要ないし、
修繕費用の積立も
分譲マンションのように
義務化されているわけではありません。

なので、ついつい修繕費用についての
見立てが甘くなり、
その分、家に予算を突っ込んでしまいがちなのですが、
これでは間違いなく将来困ることになるので、
建てる前にこれらの費用についてもある程度試算し、
コツコツと積み立てていく必要があります。

では、今回は、
それらにどれくらいかかるのかと、
どれくらい積み立てしていった方がいいのか
についてお伝えしていきたいと思います。

60年住むことを前提として試算

家を建てる年齢も、
いつまで生きるのかも人によって違うので、
取り急ぎ35歳で家を建て95歳まで生きる
という前提のもとで考えてみましょう!

まず必要となるのが
外壁や屋根などの外部塗装費用です。

では、これが約15年に1回のペースで
必要になるとして、
毎回その費用に150万円かかるとしたら、
生涯で3回ほどこの費用が必要となります。
つまり150万円×3回=450万円ですね。

また、30年~35年後には、
キッチン・お風呂・洗面・トイレなどの
水回りもリニューアルすることになるでしょう。

なので、これらのリフォーム費用も
計上しておかないといけないのですが、
おそらく、このタイミングで
床や壁などもリフォームすると思うので
これらには360万円くらい予算をとっておきましょう。

さらに、忘れてはいけないのが
家電にかかるお金です。
電化製品は基本10年ごとに故障すると言われているし、
製品のクオリティもどんどん進化していくでしょう。

なので、これらについても拾い出しておく必要があります。
まずはエアコンですね。
子どもたちが2人居るとして考えてみましょう。

この場合、リビングと部屋を合わせると
合計4台のエアコンが必要ですが、
リビングと寝室はずっと部屋を使い続けるので、
5回買い換えが必要ですね。

一方で子どもたちは途中で家を出て行くので
おそらく1回しか買い替える必要がない
可能性が高いのではないでしょうか。

となると、今後エアコンにかかるトータル費用は、
リビング用の価格を取付費も合わせて20万円、
それ以外の費用を10万円ずつと考えると、
20万円×5回+10万円×5回+10万円×2台×1回=170万円
ということになります。

では、続いては冷蔵庫と洗濯機です。
これらは、思っているより高いし、
間違いなくこれから先もずっと必要なものなので、
しっかりと予算に組み込んでおくべきですね。

ということで、
冷蔵庫が25万円で洗濯機が15万円だとして、
(ドラム式or縦型+乾燥機の価格です)
10年ごとに買い替えるとしたら、
これらには合計で200万円ほど必要ですね。

このほか、テレビやパソコン、
電子レンジ、掃除機などなどありますが、
これらを合わせた分にも
10年ごとに20万円くらいかかるとして、
合計100万円の予算をみておきましょう。

いわゆる、これら全てを合わせた金額が、
生涯メンテナンス費用としてかかる
ということになります。
足してみると1280万円です。

では、これらのお金は
今後60年の間で必要となるお金ですが、
できれば働けるうちに
このお金をためておきたいですよね。

歳をとり収入が減ったり、
あるいはなくなった状態で、
大きなお金がまとまって出ていくのは、
精神的にもかなりきついですからね。

となると、かなり高い確率で
健康で働くことができるであろう
これから30年の間で、
これらのお金を貯めていかなければいけません。

つまり、1280万円÷30年=42.6666666万円
月に換算すると約3.5万円ずつは修繕費用として、
お金を置いていった方がいいということですね。

思ったよりだいぶお金がかかりませんか?

そんなこんなで、
この積立資金のことも考えた上で、
毎月の返済金額を決めるべきと
いうわけですね。

間取りづくりの重要性

そして最後に、
もう1つ大切な考え方について
お話したいと思います。

それは、将来増築しなければ
いけないような間取りづくりを
絶対にしてはいけないということです。

将来、水回りも含めたリフォームの時、
増築までしなくてはいけないとなると、
さらに300万円~500万円ほど、
余分な出費が必要となるからです。

つまり、さらに毎月1万円以上の
お金を積み立てしていかないといけないか、
あるいは、大切な老後資金から
そのお金を捻出しなければいけなくなる
というわけです。

ということで、
間取りもお金も将来のことまで
見据えた上で計画していただけたらと思います。


中庭がある平屋の現実

「平屋にしただけでも
家が高くなると思うんですけど、
さらに中庭をつくるとなると、
外壁の面積も増えてしまって
高くなりませんか?」

時々、このようなご質問をいただくのですが、
この質問は、なかなか的を射ているといってもいい質問です。

つまり、この質問に対する答えは
基本的には「YES」であり、
そうなってしまうがゆえに、
平屋や中庭の提案ができない住宅会社もあるのではないでしょうか。
(そもそもその発想さえない会社も多いと思います)

しかし、中庭をつくることによって
カットできるものもあれば、
平屋にすることによってカットできるものもあり、
その2つを上手く組み合わせることさえできれば、
コストを上げることなく「中庭がある平屋」を
建てることができるので、
今回は、このことについてお伝えしていきたいと思います。

では、まずは「中庭」をつくることによって
カットできるものについてからです。

そもそも中庭をつくる理由

SINPLE NOTEの家になぜ中庭が多いのかというと、
本当に居心地のいい空間をつくるためには、
採光の確保とプライバシーの担保を
両立させる必要があるからです。

たとえば、多くの家が
周囲に向かって大きな窓をたくさんつくっていますが、
そこからは光とともに視線も入ってきます。

となると、カーテンなしでは
居心地の悪い家になってしまいますよね?
いつも誰かに見られながら
暮らすことになるからです。

そして、ほとんどの窓にカーテンを設置するわけですが、
となると、当然光まで遮ってしまうことになりますよね?
レースだけでは部屋の中が見えてしまいます。

一方で、中庭をつくると
中庭につくった窓は、
外からの視線を全く気にする必要がありません。
見えるのは自分の家の中のどこかの部屋か
自分の家の外壁のどちらかです。

なので、その窓には視線を遮るために
カーテンを付ける必要がなくなります。
(方位によっては陽射しを調節するために必要となりますが)

また、カーテンいらずの中庭の窓は、
日中ずっと安定的に光を届けてくれることから
家の外周部に大きな窓を設置する必要がなくなるし、
窓の数をやみくもに増やさずとも、
十分家の中を明るくすることができます。

以上のような理由から、「中庭」には、
窓にかかるコストをカットできるという効果と、
カーテンにかかるコストをカットできるという
2つの効果があるということですね。

では、続いては平屋にすることによって
カットできるものですね。

圧倒的な住みやすさが平屋の特徴

平屋には、あなたが想像している以上に
多くのメリットが存在するのですが、
そのうち1つが「圧倒的な住みやすさ」です。

アパート暮らしの方なら、
共感いただけると思いますが、
これまでと同様にワンフロアのまま
部屋や収納が増えるわけですからね。

例えば、2階建ての場合、
子ども部屋を2階につくる方が圧倒的に多いと思いますが、
実はこれがリビングを汚す最大の理由となります。

小さな子供たちは
親と離れた場所に居たがらないし、
いちいち2階まで自分の物を
持っていかないですよね。

なので、このような家には
1階に和室をつくっている場合が多いのですが、
仮に子供部屋を1階につくることができれば
この部屋をつくる必要なんてないような気がしませんか?

となると、この部屋分
丸々家を小さくすることがでできるので、
その分建築コストを縮めることができますよね?

平屋だと階段も必要ないし、
トイレも1つ減らすことができます。

この他、設計のやり方によっては
ただ通るだけの廊下も省くこともできるし、
それぞれの部屋(寝室・子供部屋)の広さも、
寝るだけだと考えると、
最小限にしても支障ないかと思います。

そんなこんなで「中庭がある平屋」を
こなれた価格で建てることができるということですね。

ただし、後者の家をコンパクトにするというアイデアには、
あなたの理解が必要不可欠となります。
部屋の数や広さ、配置を指定されたり、
坪数や坪単価にこだわると
実現できません。

ということで、
上記のような価値観にこだわらず
居心地がよくて住みやすく、
おまけにおしゃれなデザインの家を
こなれた価格で建てたいなーとお考えの方は、
ぜひ、このアイデアを参考にしていただければと思います。

平屋の誤解

前回の記事で、
安全・快適・便利をよりよくするために
弊社が行っている工夫について
お伝えさせていただきましたが、
この3つに共通していた答えが
「平屋にする」ということです。

つまり、平屋にすればよりいい家をつくりやすくなるし、
かつ、家をコンパクトにできれば、
2階建てより割安なコストで建てることができるので、
弊社では、平屋が建てられる土地では
平屋を提案しています。

とはいえ、百歩譲って
たとえ平屋を割安で建てられたとしても
逆に平屋を建てるとなると、
それなりに土地の広さがいるのではないか?
そして、そうなると土地代が高くなり、
結局、家づくりのコストが高くついてしまうのではないか?
と思っている方も少なくないと思うので、
今回はその点についてお伝えしていきたいと思います。

では、具体的に
縦横10mずつの100㎡(約30坪)の平屋を建てるとして、
一体どれくらいの土地が必要なのか考えてみましょう。

自分に必要な土地面積の求め方

この場合、車を置く方向に5.5mとり、
それ以外の方向を全て通路として1mずつとるとしたら、
間口として必要な長さは、
1m+10m+1m=12mとなり、
奥行きとして必要な長さは、
5.5m+10m+1m=16.5mとなります。

なので、12m×16.5m=198㎡(=約60坪)が、
この平屋を建てるに必要な広さということになります。

そして、この場合
車を4~5台置くことができるのですが、
仮にこんなにも駐車スペースが必要ないとしたら
もっと面積を小さくすることも出来ます。

この時に覚えておいていただくといいのが、
車1台あたりに必要な広さは
4.5坪だということなのですが、
仮にあなたに必要な駐車スペースが2〜3台だとしたら、
9坪面積を小さくした50坪強の広さで土地を探してもいい
ということになります。

もちろん、建てる家の大きさや、
土地の形によっては不可能な場合もあるので、
絶対にというわけではありません。
あくまで物理的に可能という意味合いです。

とはいえ、要は50坪あれば
平屋という選択肢がとれるわけなので、
間違えても、平屋を建てたいがために
新規分譲地を2区画買うとか、
やみくもに広い土地を買うなどは
しないようにしてくだいね。

土地代だけではなく、
外構工事代も高くなるし、
ずっと払う固定資産税も高くなってしまいます。

解決すべきは明るさ問題

ただし、平屋を建てるとなると
周りが家に囲まれている場合、
家が暗くなってしまうのではないかという
ネガティブな懸念点が出てくると思います。

駐車スペースが南であれば、
家の中が丸見えながらも
少なからず南からの光が入ってくるので、
その問題も幾分解決されそうですが、
それ以外の土地だと、セオリー通りの間取りでは、
どう考えても薄暗い家になってしまいそうですよね。

先程説明したように
敷地をいっぱいに使って
家を建てるとなればなおのことです。

そこで、家を建てるにあたって
知っておいてほしいことが、
平屋の家で室内に十分な光を採り込むためには
隣家との間に十分な距離が必要だ
ということです。

例えば、すぐ南に家が建っている土地で、
南にリビングを配置しても全く光は入ってきませんが、
南の家の最も遠い位置にある北にリビングを配置してみると、
そして、そのリビングの南に大きな窓をつくってみると、
リビングには南からの光がたっぷりと入ってきます。

つまり、リビングの南に外をつくるということですね。
これが【中庭】です。

すると、必然的に
東に建っている家とも、
西に建っている家とも、
十分な距離をとることができるため、
1日中安定的に光を採り込むことが
できるようになります。

また、南からの光が採れない南に配置した部屋にも、
中庭の壁に反射した光を窓から入れてあげれば、
その部屋も自然光だけで明るさを保つことができます。

これはあくまで一例ですが、
言いたいことが何かというと、
土地に合わせた設計さえできれば、
日当たり問題もあっさりとクリアできるということですね。

なので、たとえあなたが平屋を希望しているとしても、
日当たりを気にしすぎて必要以上に広い土地を買ったり、
南向きにこだわって買う必要は全くない
ということを覚えておいてください。

設計力さえあれば、どんな土地でも
常に安全・快適・便利な家を
建てることができます!!

プラスαの価値

安全・快適・便利の3要素は、
私たち住宅会社が提供すべき最低限の要素です。

まず、1つ目の【安全】とは、
大きな地震からあなたの家族の身を守るということ、
そして犯罪から家族の身を守る防犯性の高さのことですね。

2つ目の【快適】とは、
家の中が明るいこと、
暑い寒いに悩むことなく過ごせるということ、
ゆったり落ち着いて暮らせるといったことですね。

そして、3つ目の【便利】とは、
家事動線がいいこと、
家事の手間や時間が短縮できること、
掃除がラクなこと、といったことですが、
もちろん弊社でもこの3つの価値を提供するために、
それぞれに独自な工夫を凝らしています。

では、今回はその独自な工夫について
お伝えしていきたいと思います。

コストを上げずに質を高める工夫

この3つの要素を高めるにあたり、
弊社が行っている工夫は、
いかにコストを上げずにこれら全てをよくするのか
ということです。

少しいい方は悪くなりますが、
コストを上げながら質を高めるのは、
どこの住宅会社でもできるからです。

また、コストが上がるということは、
その分、あなたの負担が増えることになり、
別の何かが犠牲になるかもしれないからです。

では、1つ1つ具体的にお伝えしていきますね。

まずは【安全】から。
地震に強い家にするために弊社が
推奨していることが、
「平屋」にすることです。
重心が低くなればなるほど揺れにくくなるからです。

その結果、耐震等級3も格段に取りやすくなるし、
2階建ての家では当たり前となっている
「制震ダンパー」もつける必要がなくなり、
これだけでも4~50万円コストを抑えることができます。

そして防犯に関して弊社が行っている工夫は、
間取りを分からないようにすることですが、
これに関しても余分なコストが一切かからないどころか、
むしろ無駄なコストを削ってくれます。

丸見えの大きな窓を隠すための
植栽や目隠しや塀などをつくる必要がなくなるからです。

では、続いて【快適】について。
これに関しては、いい断熱材を使うと共に、
温度差がでにくくなるように2つの工夫をしています。

1つは平屋にすることで、
もう1つはいらない場所を削ることによって
家をコンパクトにすることです。

平屋だと、上下階の温度差ができないし、
家をコンパクトにすれば、
冷暖房の効果が家全体に行き渡りやすくなるからです。
家がコンパクトになれば、
その分、家の価格も安くなります。

また、快適に過ごすためには、
家の中の温度や湿度も大切ですが、
プライバシーが担保されているかどうかも
肩を並べて大切な要素となります。
家の中が外から丸見えだと、
全くリラックスして過ごせないからです。

なので、弊社では
できるだけカーテンが必要ない窓しか
つくらないようにしています。
カーテンがいらないということは、
全く光が遮断されないということなので、
窓をやみくもに増やさなくても、
自然光だけで家の中が明るくなるし、
そうなれば、窓のコストも下がるし、
カーテン代もいらなくなります。

では、最後に【便利】について。
これに関して1番声高に言われているのが、
家事動線だと思いますが、これに関しても、
平屋にすればそれだけで簡単に解決してしまいます。

平屋だと、上下階を行き来する必要がないからです。
動線が悪くなるのは、
上と下を行ったりきたりしなければいけないからです。

片付けに関しても、
平屋にすれば必然的に子供部屋が1階になるので、
それだけでずいぶんと手間がカットできます。
リビングやダイニングが散らかる1番の原因は、
その近くに子どもたちのものを片付ける場所がないことですからね。
誰だって、いつも使うものをわざわざ2階に
持っていくのは面倒くさいと思います。

コストを上げずに安全・快適・便利を実現している理由

以上のように、
弊社では無駄にコストを上げることなく、
より安全で、より快適で、
より便利な家をつくるようにしているのですが、
このような提案をしている理由は、
できるだけ家計の支出を減らすべきだと考えているからです。

今後は、社会保険や税金が上がっていくだけではなく、
歯止めが利かない円安の影響を受けて、
電気料金やガソリン代はもちろん、
全ての物価が高止まりしそうな感じなのに対し、
それに連動して所得が増えていくかというと、
決してそうではなさそうですからね。

したがって、これから先に備えて
できるだけ家づくりのコストを抑え、
少しでも余力資金をつくり
そのお金を積立投資に回していただきたいと思います。

ここまで全て網羅することが、
これからの家づくりに必須なことだというのが、
弊社の基本的なスタンス(考え方)です。

美しい家をつくるたった1つのルール

SIMPLE NOTEの家の特徴の1つに
「窓がないフラットな外観」がありますが、
もちろんこれにもきちんとした理由があります。

1つは、間取りを分からないようにすることで、
防犯性とプライバシー性を高めるため。
つまり、より居住性の高い住まいを実現するためです。

そして2つ目が、窓をはじめとした一切の部材を
正面からなくすことによって
家を汚れにくくするため。
つまり、美しい状態が維持しやすくなれば、
外壁のメンテサイクルが長くなり、
結果、ランニングコストが抑えられるからです。

最後に3つ目が、家がかっこいいからですね。
表向きには言い難いですけどね(;'∀')

家に関しては、
「かっこよさを優先した家=住みにくい家」
というレッテルがありますからね。

とはいえ弊社で建てるお施主様はもちろん、
潜在的にかなり多くの方が、
どうせならかっこいい家にしたいと
内心お考えだと思うので、
今回はかっこいい家をつくるためのルールについて
お伝えしていきたいと思います。

めちゃくちゃ簡単なルールなので、
ぜひ覚えておいてください!

シンプルで簡単なルール

そのルールとは、
「部屋の配置や動線などを指定しないこと」です。

理由は簡単。
そんなことをしたら、
設計士はそれを優先して間取りを
つくらざるを得なくなるからです。
そもそもの要望が、
その土地に合致しているかどうかに関係なく。

例えば、南向きの土地を買ったからといって、
リビングダイニングはもちろん、
寝室も子供部屋も全て南向きでつくってください
などと伝えてしまうと、これだけで描く前から
ほぼ間取りが決まったようなものになります。

1階だと、玄関・リビング・ダイニングが南で、
2階だと寝室・子供部屋が南、
そして、北には水回りと階段がくるといった感じですね。

で、この家がどうなるかというと、
まず、かなり高い確率で玄関の真横に
リビングのエアコン室外機が
置かれることになります。

また、南向きの窓は全て大きな窓になるでしょうから、
パッと見ただけで間取りがほぼ完璧にわかってしまいます。

さらに、洗濯物を寝室のベランダに干すとなると、
いつも周りから洗濯物が丸見えになり、
生活感が漂う住まいになってしまいます。

そして、この住まいは
住居性も決して良いとは言えません。
というのも2階につくった子供部屋は、
子どもが小さいうちは使わないため
リビングが散らかりやすくなるし、
進学とともに子供が出て行ったあとも
別の用途として使いにくいからです。

洗濯も上下を行ったり来たり
しないといけません。
毎日本当に大変です。。。

この他、玄関→玄関土間→ファミリークローゼット
→洗面→リビング(ダイニング)という風に、
通り抜け動線を指定したりするのも、
それだけで間取りを固定してしまうことになるし、
これに関しては、土地の向きによっては、
やるべきではない場合が多々あります。

そもそも通り抜けにすると、
それだけで収納力が大きく低下してしまいます。
(通路を確保しないといけなくなるからです)

そんなこんなで、
勝手に自分自身の中だけで
あれやこれやとつくりあげておかないことが
大事だということですね。
かっこいい外観にするためではなく、
住居性の高い住まいにするためにもです。

あとは設計士のセンス次第!

とはいえ、じゃあ要望を全く伝えない方がいいかというと
そういうわけでもなく、
やりたいと思っていることはしっかり伝えるべきです。
(それによって必然的に間取りが決まってしまうような
要望がNGということです)

しかし、これから家を建てる方に
覚えておいて欲しいことは、
間取りは環境によって決まる」ということ、
そして「外観は環境と間取りによって決まる
ということです。

つまり、間取りはあなたの要望だけでつくるのではなく、
その土地に合わせてつくるべきだということ、
そして、外観はそれによって出来上がった
間取りと環境を配慮しながらつくりあげていくものだ、
ということですね。

後は、設計士さんのセンス次第ですが、
これが居住性の高い住まいとともに、
美しい家をつくるためのたった1つのルールということです!

「賃貸」VS「マイホーム」の盲点

このまま賃貸に住み続けるのか?
いっそ家を建てた方がいいのか?
結婚してからある程度過ぎれば、
誰もがこの2つの選択の間で揺れ動くと思います。

・暮らしがより豊かになること
・電気の自給自足ができること
・住宅ローン金利の中に生命保険が含まれていること
以上の3つの理由から
少しでも早く家を持った方がいいと思っているのですが、
しかし一方で、
持ち方によっては取り返しがつかない失敗となり、
老後はもちろん、これからの暮らしまでも
窮屈になる可能性が高くなってしまうことから、
家を建てずにずっと賃貸で住み続けた方がいい場合も
あるなとも思っています。

ということで今回は、
この2つの比較をリアルな数字を入れつつやっていきたいと思います。

ずっと賃貸という選択肢

では、あなたが
現在支払っている家賃を7万円、
長期積立投資に回せるお金を6万円として、
(貯金ではなくて長期積立投資にしてください)
35年後の状況はどうなっているか
考えていってみましょう。

まず、将来手元に残る不動産という資産は
ありませんよね。
しかし、家を持たない分、
固定資産税や家の修繕費用などが一切かからないため、
これまで通り、ゆとり資金の6万円を
毎月コツコツ積立投資に回すことができます。

そうなると、仮にこのお金が毎年2%ずつ
増えていったと仮定すると、
35年後手元には約5040万円もの
お金が残っていることになります。

なので、仮に将来賃貸物件で
住みにくい状況になったとしたら、
この増えた資金を使って
ご実家をリフォームして住むもよし、
建て替えて住むもよし、
あるいはご実家がない場合は、
住みたい場所で土地を買って家を建ててもよし、
老人ホーム的な所に入ってもよしではないでしょうか。

新築するにしても、
子どもたちは巣立っていると想定すると
家をコンパクトにできるため
割安で家を建てることができるし、
土地を買うにしても
学校のことを考えなくてもいいことから
住む場所を柔軟に考えやすいでしょう。

おそらくそれ以降は、生きている間、
家に手を加える必要もないでしょう。

こういった見方をしてみると、
ずっと賃貸という生活も
決して悪くないとかなと思います。

家を持った場合

では、続いて家を持った場合
どうなるのかを考えてみましょう。

この場合、先程の家賃並みで
家を手に入れようとしたら、
銀行からの借入金額を2500万円前後に
納めなければいけないのですが、
もしこれが無理だとしたら
一体どうなるのでしょうか?

仮に1000万円オーバーの3500万円を
銀行から借りざるを得ないと仮定すると、
家賃よりも3万円も出費が増えることになります。

そして、家を持つことによって
必要となる固定資産税と火災保険、
そして定期的にメンテしていくための
積立費用を合わせると、
毎月さらに3万円程度の出費が
必要になってくると
考えておいた方がいいでしょう。

となると、賃貸暮らしの時より
6万円も毎月の出費が増えるわけですが、
こうなると積立投資をしていく
お金が全くなくなってしまいます。

つまり、家を持ったは良いが
全くお金は増えていかないということですね。

では35年後
一体どのようになっているのでしょうか?

まず、積立投資ができないので、
現金資産はゼロということになりますよね。

続いて、不動産という資産はどうでしょうか?
建物に関しては、価値はゼロですね。
木造建築の償却期間は22年なので、
これを超えると価値はゼロになります。


土地に関してはどうでしょう?
ここは東京や京都ではないので、
今後土地の価値が上がることはないでしょうし、
むしろ下がっていくと考えた方がいいでしょう。

となると、買った値段と同じか、
あるいは幾分価値が下落していると
考えるのが妥当ではないでしょうか。

つまり、仮に買った土地の値段が
1000万円だとしたら、
かろうじて1000万円くらいの
価値が残っているということなので、
売却した場合、それくらいの
現金にはなるということですね。

ただ、この場合土地を売却せず
それなりのリフォーム工事をして
住み続けていくでしょうから、
その費用が必要になりますよね?
キッチンやお風呂やトイレなどの設備品の
入れ替えも含めた大掛かりな工事費用も
必要になります。

となると、500~700万円ほどの
出費が再び必要となるし、
これに加えて1階に
部屋数を増やさないといけないような
家を建ててしまっているとしたら、
さらに増築費用まで必要になってきます。

結果、1000万円くらいの出費が必要となり、
再びローンを組むことになるか、
子どもたちが巣立った後、
できたゆとりで頑張って貯めてきた貯金を
捻出しなくてはいけなくなってしまいます。

これが家づくりのやり方を
間違えてしまった場合のリアルな結末です。

以下がでしたか?
想像したらゾッとする結末だと思いませんか?

というわけで、
こんな結末を迎えないようにするために、
土地探しやプランをする前に
よく考えて資金計画を行うようにしてください。

ポイントは、積立投資の余力を残しつつ
家を建てることができるかどうかですね。

それさえできれば、
絶対に家を持った方が良いというのが
私自身の考えです!!

明るさと開放感の方程式

多くの方がリビングダイニングに求めることが、
「明るさ」と「開放感」だと思います。

そして、その手段として大きな窓をつくり、
天井を高くするのですが、
実はこの2つを採用しただけで、
十分な「明るさ」と「開放感」を
得ることができるとは限りません。

まず、なぜ大きな窓をつくるだけで
十分な明るさが得られないのかと言うと、
基本的にほぼすべての窓が
カーテンありきの設計になっているからです。

つまり、光を採り込むために
窓をつくったにも関わらず、
カーテンで光を遮っているから
家の中が薄暗くなってしまうというわけですね。

そして、大きな窓があるリビングはまだしも
北に追いやられがちなキッチンや、
北に追いやられつつ、
窓のサイズまで小さい洗面などの水回りは、
照明なしでは居られないくらい暗くなってしまいます。

また、天井だけ高くしても、
窓や室内ドアが低いままでは、
天井付近まで光が拡散しないため、
かえって天井付近が薄暗くなってしまいます。

となると、南向きでつくった
リビングやダイニングさえも、
朝から照明に頼らざるを得なくなる
ということですね。

では、開放感についてはどうでしょうか?
朝から夜までずっと
照明に頼り続けないといけない家は、
果たして開放感あふれる住まいなのでしょうか?

視線を遮るために
閉じた状態となったカーテンによって、
全く外が見えなくなってしまうとしたら、
果たしてその空間から開放感を
感じることができるのでしょうか?

カーテンが閉まっているということは、
1面壁に囲まれているのと
変わりないということです。

「明るさ」と「開放感」の方程式

家全体に満遍なく自然光を届けるためには、
まず窓から入ってくる光を遮らないこと、
そして、その光が全体に届くように
しないといけません。

では、そうするためには、
一体どうすればいいのか?

まず、大前提として、
窓は基本的に視線を遮るための
カーテンがいらないようにつくらないといけません。

そして、その上で窓から入ってきた光を
家全体に拡散する工夫を施さなければいけません。

その1つが、
窓と室内ドアと天井の高さを
全て揃えるということです。

こうすることによって、
室内に入ってくる光量が増えるし、
天井付近まで光が拡散しやすくなるからです。

また、
天井とドアの高さを揃えることによって、
空間に奥行きが感じられる視覚効果が得られるので、
窓の高さも相見えて開放感を感じてもらいやすくなります。

そして、光を拡散させるもう1つの工夫が、
内装を白やアイボリーを基調とすることです。

また、床や家具の色なども、
ダークトーンのものではなく、
ライトトーンのものを(オークやメープルなど)
選んでいただくとさらに明るさが増すと思います。

まとめ

リビングダイニングに
「明るさ」と「開放感」を出すためには、
一般的には「大きな窓」+「天井を高くする」
と考えられていますが、
近隣住宅が100mくらい離れているようなところに
家を建てない限り、
これだけでこの2つは実現できません。

一方で、
「カーテンがいらない窓」
     +
「窓とドアと天井の高さを揃える」
     +
「内装を白基調とする」
を全て実現していただくと、
たとえ隣近所が全て家に囲まれていたとしても、
明るくて開放的な住まいを実現することができます。

なので、これから50年以上
住み続けていくであろう住まいを
より良いものにするために、
間違えた方程式ではなく、
この正しい方程式を覚えておいてくださいね!

脱炭素時代に不必要な2つのもの

時代の流れは、
確実に脱炭素へと向かいつつあります。
ガソリン車ではなくEV車。
火力発電ではなく再エネ発電。
そして、新築住宅にも
太陽光発電の設置が義務付けられようとしています。

また、新築住宅には、
脱炭素に向けた重要な取り組みとして、
高断熱化が義務付けられているのですが、
これに加えて間取りの効率化が図れれば、
さらに冷暖房効率が高く、
快適な住まいがつくりやすくなります。

では、今回は
快適な住まいづくりに欠かせない
間取りの効率化について
お伝えしていきたいと思います。

効率化を図ることによって、
快適性が増すだけではなく
それなりにコストカットもできるので
押さえておいてもらうといいと思います。

その前にまずは断熱と気密を強化することで、
どのような効果があるのか?から
簡単にお伝えさせていただきます。

断熱と気密を強化する意味

断熱を強化すれば、
室内が外気の影響を受けにくくなります。
つまり、夏は暑さが中に入ってきにくく、
冬は寒さが中に入ってきにくいということですね。

となると、必然的に冷房や暖房の使用量が減るため、
その分電気料金が安くなるし、
より快適に過ごしやすくなります。

これに加えて気密も強化されれば、
中から外に空気が漏れにくくなり
さらに冷暖房効率が高くなるし、
家全体に出来る温度差を
できるだけ縮めることができるというわけですね。

これが、住宅の断熱と気密を強化することの
メリットというか意味合いです。

そして現在は、断熱と気密が
いずれも強化されているのが
当たり前となっているのですが、
これに加えてある2つのモノをなくせば
さらに冷暖房効率が上がり、
さらに温度差も少なくなり、
さらに快適に過ごしやすくなります。

これができれば、
コストカットできると同時に、
家の使いやすさや住みやすさも
グンとアップするはずです。

なくてもいい場所!?

まず、なくてもいい1つ目のモノが
「廊下」です。
廊下があることによって、
廊下が空気の流れを遮断してしまい、
これが家の中にできる温度差の原因となるからです。

廊下につながるドアって
開けっ放しにしておくと、
なんだか空気が逃げていっているような
感覚になってしまいます。

必然的に空気の流れを遮断する
断熱材的な役割を果たしてしまう
廊下はなくした方がいいというわけです。
せっかく、家全体に空気が循環しやすいように
住宅の断熱と気密を強化していますからね。

もちろん、廊下にも
部屋や収納と同じようにコストがかかっているし、
廊下の分だけドアの本数も多くなり、
それも地味にコストアップにつながります。

そして、もう1つなくした方が
いいモノが「階段」です。

これに関しては、
敷地にゆとりがない場合はなくすことができないので、
あくまで「平屋」が建てられる土地であることかが前提です。

階段がなくなり平屋になれば、
上下階で生じる温度差がなくなります。
(夏は2階が暑く、冬は1階が寒いという
昔の家に「あるある」の最悪の温度差です)

また、2階建ての場合、
各部屋で冷暖房を運転させないと
夏の暑さや冬の寒さに対処できませんが、
平屋で、かつ廊下がない場合、
リビングの冷暖房の空気が
家全体にうっすらと流れていくため、
そもそも2階建てほど温度差が出にくいので、
冷暖房の使用を抑えながらも、
快適な環境をつくることができます。

そして、もちろんこの階段にも、
先程の廊下同様にコストがかかっているので、
(階段には上下合わせて2坪あるので、
最低でも120万円くらいのコストがかかっています)
その分のコストカットもできます。

以上のような理由から、
これからの住宅においては、
「廊下」と「階段」はいずれも
できることならなくした方がいいというわけです。

とはいえ、
「言うは易く行うは難し」で、
この2つをなくすのは簡単そうで、
そう簡単なことではありません。

あなたがお持ちである要望を
叶えることを優先すれば、
必然的にそれらができてしまうからです。

なので、住宅会社で
間取りを描いてもらうときは、
結果的に間取りを指定してしまうような
要望はできるだけお伝えしないようしてくださいね。

これが、よりコストを抑えながら、
より使いやすく住みやすい
快適な住まいをつくる秘訣です!

窓は少ない方がいい理由

「窓を増やせば増やすほど
家の中は明るくなる!」
多くの方が、このように思うかもしれませんが、
残念ながら窓の多さと家の中の明るさには、
ほとんど相関関係はありません。

つまり、やみくもに窓を増やしたとしても
それだけで家の中が明るくなるわけではない
ということなのですが、
この行為は逆に様々なデメリットを生んでしまいます。

例えば、窓が増えれば、
その分窓掃除をする場所が増えます。
ガラスを拭いたり、網戸を拭いたり、
サッシそのものを拭く場所が
増えるということです。

また、それらの窓の多くにカーテンが必要だとしたら、
窓が増えればその分カーテン代が高くなってしまいます。

しかし、カーテンがあることによって
ガラスやサッシの結露に気づきにくくなり、
これがカビを増やす原因になることも
決して少なくないのではないでしょうか。

窓が増えれば、
その分家の断熱性能も悪くなってしまいます。
いくら以前に比べて、
ガラスやサッシの性能が良くなったとはいえ、
壁に入っている断熱材よりも、
断熱性能が良いわけではありませんからね。

そして、断熱性能同様に、
窓が増えることによって悪くなるのは家の耐震性です。

窓があるところは耐力壁にできなくなるので、
窓が増え、逆に壁が減れば、
その分耐震性が悪くなるということですね。

さらに、窓は外壁を汚す1番の原因でもあるため、
窓を増やせば、その分外壁の汚れも目立ちやすくなります。

家の正面に窓をたくさんつくってしまうと、
家の正面が汚れやすくなるので、
外壁のメンテ周期が早まることになるし、
訪問販売のリフォーム会社のターゲットになり、
出費が増えることになりかねません。

この他、窓が増え、壁が減ることによって
収納が減ってしまうという隠れデメリットもあるので、
できる限り窓が少なくなるように設計しないといけません。

もちろん、明るさや解放感を一切犠牲にすることなく、です。

窓が少なくていい家の条件

では、窓を最小限にするためには、
どのようにすればいいのか?

この答えは、
「カーテンありきの窓をつくらないようにする」
ということです。

視線の遮断と共に、
光まで遮断してしまうのが、
カーテンだからです。

視線を遮るためのカーテンが、
必要ない窓をつくることができれば、
その窓からはふんだんに光が入ってきます。
そして、壁や天井に反射して
家全体が自然光だけで明るくなります。

つまり、カーテンありきの窓にしなければ、
やみくもに窓をたくさんつくらずとも
家の中が明るくなるということです。

なので、設計をするときは
方位や環境に配慮しながら、
それぞれに適した窓の形やガラスの種類を
選んでいただければと思います。

外観をシンプルに仕上げる5つの理由

施工事例をご覧いただければ一目瞭然ですが、
SINPLE NOTEの家には正面に窓がありません。

そして、それが家の美しさを際立たせているのですが、
とはいえ、ただ単に美しさだけを追求して
そうしているわけではなく、
そこには、それなりにちゃんとした意味合いがあります。

では、今回は5つあるその理由について
お伝えしていきたいと思います。

結論としては、
この5つが全て絡み合うことによって
住まいにとって大切な
居住性と経済性を高めているというお話です。

理由①汚れにくいから

まず1つ目の理由がこれです。
外壁が汚れる最大の原因は、
窓や換気扇といった外壁から突起した部材です。
窓からダラーっと流れる垂れジミと
換気扇から出てくる黒ずんだ汚れですね。

なので、家の正面にそれらをつくらないことによって
そもそも汚れの原因を排除しているということです。

北が正面になる場合は、
直射日光が当たらない分、
余計に汚れやすいです。

そして、あまりにも汚れが目立つことになれば、
外壁の塗り替え頻度が高くなり、
維持管理コストが高くついてしまいます。

また、汚れが目立つおうちは、
訪問販売のリフォーム業者にも目をつけられやすく、
さらに出費がかさむことになるかもしれません。
(不安を煽られて工事する方向に持っていかれちゃうからです)

そんなこんなで、
建てた後の維持管理費を少しでも抑えるために、
汚れの原因を元から排除しているというわけです。

理由②:間取りが分かりにくいから

そして、2つ目の理由がこれです。
言うなれば泥棒に狙われにくくしている
という感じです。
日本は外国に比べて治安がいいので、
そこまで心配する必要もないかもしれません。

とはいえ、パッと見ただけで
間取りが分かってしまう家より、
どこからどう見ても間取りの想像つかない家の方が、
安心して暮らせそうな気がしませんか?

理由③:プライバシーが担保しやすいから

3つ目の理由がこれです。
家の正面には何も建たないため光も採り入れやすいですが、
その分、視線も入ってきやすいという
隠れデメリットがありますからね。

そして、視線を遮るために
カーテンを閉め切ってしまったら、
家の中が暗くなってしまいますよね。
これに関しては特に注意しなければいけないのが、
南向きの日当たりが良い土地ですね。

南向きの土地の場合、
南から光を家の中にたっぷり採り込みたいあまり、
大きな窓をたくさん正面につくってしまいがちですが、
そうなれば防犯性もプライバシー性も
最悪の状態になってしまいます。
なので、家の中への
光の採り込み方を工夫することによって
家の正面からの採光に頼らなくていいように
している次第であります。

理由④:意匠性を高めるため

ちょっとカッコよく書いてみましたが、
要はデザイン性を高めるということです。
携帯電話や家具や車同様に、
かっこ悪いデザインのものより
かっこいいデザインの方が良いからです。

あくまでこれに関しては、
理屈ではなく感情的な要素となるので、
説明はこのくらいにしておきます。

しかし、デザイン性を高めることは、
実は裏に隠された大きなメリットがあります!

理由⑤:外構費が安くなるから

それが、この最後の理由です。
家のデザインが美しくなると、
庭に装飾をする必要がなくなります。

家そのものが美しい場合、
庭もそれに合わせてシンプルに仕上げた方が、
家をより引き立たててくれるからです。

そしてその結果、
庭の予算を押し上げる余分な工事の
一切をなくすことができます。

また、防犯性とプライバシー性を
高めるための植栽や目隠しや塀などの
余分な工事も一切必要なくなります。

庭に掛ける費用も、
安くなるというわけです。
もちろん、無意味に広い土地を買ってしまうと
この限りではありません。

いかがでしたか?
端的に説明させていただきましたが、
こんな外観にしている理由を
大体ご理解いただけたでしょうか?

とはいえ、間取りが分かりにくい分、
家の中身がどんななのか
いまいち掴めないと思うので、
弊社のおうちを見きてくださいね!

使い勝手VS見た目

弊社が提案する家の特徴の1つに
キッチン裏にガッツリつくる
巨大なパントリーがありますが、
(これです↓)
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その意図は、
リビングやダイニングからキッチンを見たときに、
雑然としないようにするためです。

つまり、通常キッチンの背面に
あることが当たり前とされている冷蔵庫や家電類を、
全てこの収納の中に入れ込んでしまうことで
キッチン周辺に出がちな生活感を滲み出さないようにする
というわけです。

では、今回は
このパントリーをつくった場合の
メリットとデメリットについて
お伝えしていきたいと思います。

何事もそうですが、
デメリットがない万能なものなんて
ほとんど存在しないと思うので、
メリットだけではなくデメリットについても
正直にお伝えしていきたいと思います。

その上で、自分はどうしたいのか
考えてみていただければと思います。

メリット

キッチンの背面に冷蔵庫を置いた場合、
冷蔵庫にペタペタと貼ってしまう
学校や塾の予定表やゴミの日程表などが、
リビングやダイニングから丸見えになり、
これが生活感を滲み出してしまいます。

他方、パントリーの中に
冷蔵庫を置くようにすれば、
リビングやダイニング側から
冷蔵庫の姿が見えなくなるため、
冷蔵庫に予定表や日程表などを貼っても
リビングやダイニングから見えなくなります。

また、同じように
オーブンやレンジや炊飯器をはじめとした
家電類も全てパントリーの中に置くことになるし、
食品ストックなども全て
パントリーの中に置くことになるのですが、
これらも全てリビングやダイニングから
見えないようになるので、
少々雑然としていても生活感が出る心配もありません。

そして、パントリーをつくることによる
1番のメリットが、
リビングやダイニング側から見たとき、
死角の壁ができることです。

丸見えにならない壁があることによって、
予定表や日程表はもちろん、
子どもの名付けや連絡票など
見えるところで管理しておきたい書類関係を
全て心置きなく壁に貼り付けておくことができるからです。

つまり、パントリーという死角となる隠れ部屋を
キッチン裏につくることによって、
生活感が出やすいキッチン周りを
無理なくスッキリ維持しやすくなるのが、
パントリーが担う役割ということですね。

キッチンの背面は、
リビングやダイニングから見たら、
ただのスッキリとした壁になります。

デメリット

しかし、ここで多くの方が悩むことが、
冷蔵庫や家電が裏に隠れてしまうと
遠くて不便になってしまうのではないか
ということです。

確かに、コーヒーメーカーやポットなどは
使う時にキッチンに出してくることもできますが、
簡単に移動できないオーブンレンジなどは、
パントリーの中まで自分が移動していかないといけません。

また、食器などを片付けるのも
パントリーの中になると思うので、
それが面倒くさそうという方もいらっしゃると思います。

なので、振り向いたところに
それらがあってほしいと思う方にとっては、
この大型パントリーは
「良いけど、どうなんだろう?!」
と思ってしまうかもしれません。

冷蔵庫に関しては、
扉の向きが変わるものの位置に関しては、
キッチン背面に冷蔵庫を置く場合と変わらないので、
不便さは感じにくいかなと思います。

もちろん、家電置き場だけキッチン背面につくるという
この不安を解消するアイデアもあるんですが、
これを採用すると、
キッチンの背面の壁に凹凸ができてしまうことになります。

となると、
あくまで見た目の話になるのですが、
空間のスッキリ感が消えてしまうと同時に、
生活感が滲み出やすくなります。
キッチン背面にモノを置けるようにしたことで、
油断すると、そこに何でも置いてしまいやすくなるからです。

LDKのカッコよさは、
リビングやダイニングからがっつり見える
キッチンの背面のスッキリ感にかかっていると言っても
過言ではないと思います。

ということで、
「使い勝手」VS「見た目」という
この甲乙つけがたい難しい問題。
さて、あなたならどっちを選びますか?

家の性質と外構予算

土地と家それぞれに掛けられる
自分にフィットした予算を知り、
かつ、どんな家を建てたいのかを
分かった上で土地選びをすれば、
家にフィットしそうなサイズの
土地を選びやすくなります。

結果、土地にできる無駄な余白を
ミニマムに抑えることができ、
外構工事(庭)にかかるコストを
ミニマムに抑えやすくなるのですが、
外構工事というものは、
建てる家によっても価格差が大幅に変わるという
性質も持っているので、
予算の取り方に注意しないといけません。

例えば、SIMPLE NOTEの家は正面から見ると
装飾のないシンプルな箱となっているため、
このイメージに合わせた庭にしようと思うと、
塀や、アプローチ、門柱、花壇・・・といった
余計な装飾をする必要がありません。

というより、
たくさん装飾をしてしまうと、
せっかくのシンプルで美しい外観が、
台無しになってしまいます。

なので、ほとんどの方が、
車を置くところにのみコンクリを打ち、
残りは全部砂利、という
シンプルな仕上げになってくるのですが、
その結果コストは安く抑えられます。

他方、装飾することによって
デザインを整えているおうちは、
こういうわけにはいきません。
庭も家に合わせてコーデしないと、
せっかくのイメージが台無しになってしまうからです。

となると、
家のイメージに合わせた塀や、門柱、植栽、
アプローチ、花壇・・・
などを装飾することで、
家とのバランスをとっていくことになります。

結果、その1つ1つのコストが
外構工事費を押し上げしていきます。

また、SIMPLE NOTEのおうちは、
プライバシーの担保と防犯性も重視した結果、
外から見たら正面に窓がない
倉庫みたいな家になっているのですが、
この結果、プライバシーの担保や防犯性アップのために
塀や植栽や目隠しを一切する必要がありません。

家の外壁そのものが、
塀のような存在と化しているからです。

したがって、さらに外構工事費用を
カットすることができるということです。

他方、プライバシーが担保されておらず、
防犯性の低そうなおうちは、
つまり、外から家の中が丸見えとなるおうちは、
塀や植栽や目隠しなどによって、
それらを強化せざるを得なくなります。

そして、この結果、
外構工事費用がさらにかさむことになります。

このように、外構工事の予算は、
あなたがどんな家にしたいのかにもよって
大きく違ってきます。

また、これに加えて、
選ぶ土地のサイズを間違えてしまうと
さらに外構工事が高くなってしまうし、
平屋が建つ土地なのに
わざわざ2階建てを建ててしまうのも、
不用意に外構工事を高くする大きな原因となります。

なので、この事実を理解した上で家づくりを行い、
また資金計画を行っていただければと思います。

現地での土地の見方

新しく造られた分譲地の利点は、

・基本的に土地の形が整っていること
・道路幅がゆったりしていること
・水道や排水が整っていること
・隣地との境界が明確なこと
・親子ともに同世代の人たちがご近所さんになること
ですが、基本的に価格が
高めに設定されています。

他方、新しく造られた分譲地ではない場合、
それらの利点のいくつかが欠けていることもあって、
新規分譲地に比べると価格が安いことが多いのですが、
予算的な都合であなたがこっちの土地を
選ばないといけないとしたら、
現地での土地の見方を知っておく必要があります。

では、今回は
こういった土地を選ぶ際に
現地で確認しておくことについて
お伝えしていきたいと思います。

おそらく
・日当たり、形の良し悪し
・浸水しそうな場所かどうか
・近隣の雰囲気や環境
・道路の広さや車の止めやすさ
・学校や職場へのアクセス
などはみなさんチェックすると思うので、
それらは割愛して
コストに直結する部分に絞って
お伝えしていきたいと思います。

境界がどうなっているか?

まず1つ目が「境界」の状況です。
隣地との間に境界がない場合、
境界をつくらないといけないため、
その費用が土地代と別に掛かるからです。

また、境界があったとしても、
塀が古く傾いている場合や
壊れてしまっている場合は、
一旦それらを壊してつくり替えないといけません。

したがって、土地を見に行った際に、
境界がどんな状況なのかまで
チェックしておく必要があります。

そして、不動産屋さんに
これらを売主負担でやってくれるのか、
あるいは自己負担でやらなければいけないのかを
確認しなければいけません。

そもそも境界が明確ではない場合、
境界を明確にするための境界確定を
売主負担でやってくれるかどうかも、
買う意思表示をする前に
確認しておかないといけません。

水道があるかどうか

次に見ておくことが、
水道が敷地内に入っているかどうかです。

過去に入ってた場合は、
水道メーターボックスがあるか、
ここに引き込まれていますよという目印が
現地にあるかもしれませんが、
これも見落とさずに確認するべきです。

もし入っていなければ、
前の道から引き込まないといけないし、
そうなれば、結構な工事代が
別で掛かることになります。

あるいは、敷地内に引き込まれていても
現在の基準を満たしていない場合は、
基準を満たした太さに新たに引き込み直さないといけないので、
この場合も同じだけの費用がかかります。

なので、これも現地にて
チェックすることを忘れないようにしてください。

ちなみに、これは確実に
自己負担でやらないといけない工事です。

道路に側溝があるかどうか

そして、水道ついでに見ておくべきことが
道路の端に蓋がされた溝があるかどうかです。
つまり、排水先があるかどうかですね。

自分が検討している土地に沿って
溝があるなら問題ないのですが、
仮に自分側ではなく道路の反対側にある場合は、
そっちに排水を接続しなければいけないので、
その分水道工事が余分にかかるし、
もし、排水先が見当たらないとなれば、
そもそも建築することができません。

なので、これも水道とともに
しっかり現地でチェックし、
排水先がある場合、
排水のために別で費用がかからないかまで
確認するようにしてくださいね!

多くの地域で、溝を管理している
水利組合という組織があり、
そこに支払う費用が必要だったりします。

見えない費用に注意!

ここまで、境界・水道・排水の3つについて
お伝えしてきましたが、
分譲地とそうでない土地の1番大きな違いは、
この3つが整っていることが当たり前か否かです。

そして、これらが整っていない場合、
例え土地価格が安かったとしても、
場合によってはこれらの工事代によって
土地にかかる総額が新規分譲地より高くなる
可能性もあります。

したがって、この3つを確認し、
これらの工事がもし別途で必要そうなのであれば、
これらの費用を算出した上で、
土地の価格が妥当なのかどうかを
見極める必要があります。

ということで、
見える価格だけではなく、
見えない費用まで知った上で、
価格も含めた土地の良し悪しを
判断していただければと思います。


土地を安く買う秘訣

多くの方が、
新しく造られた分譲地を好んで購入しようとしますが、
この場合、やってはいけないことが、
南向きの土地を買おうとすることです。

理由は簡単。

1番価格が高いからです。
かつ、値段交渉も不可能だからです。

土地探しをするときは、
できれば南向き以外の土地にしていただくことを
推奨しているのですが、
その理由は一体なんなのでしょうか。

日当たりがいい土地をスルーするべき理由

それは、日当たりがいい土地ほど、
想像とかけ離れた家になってしまいやすいからです。

例えば、南向きの土地で南向きに部屋をつくり、
その南面に大きな窓をつくれば、
とっても明るい家の完成を想像するでしょう。

しかし、いざ住みだすと、
そこに設置したカーテンを開けることができません。
中が丸見えになってしまうからです。

結果、室内に十分な光が採り込めず
奥の方に配置した部屋が全て暗くなってしまうし、
同時に、風を家の中に入れることもできません。

また、リビングの外に設けた
ウッドデッキを使えるようにするために、
目隠しや塀や植栽などが必要となり、
外構工事(庭づくり)にコストが必要となります。

つまり、土地を買う時の期待値と
実際得られる成果との間に大きな開きが出てしまう上、
土地に加えて外構工事まで価格が跳ね上がることによって、
経済的な負担をさらに押し上げてしまいます。

他方、土地の日当たりの良さと
家の明るさや心地よさには全く相関関係がなく、
むしろ一見条件が悪そうな土地の方が、
明るくて心地いい家を設計しやすいと
家づくりをする前に知っていれば、
日当たりを無視して土地選びをすることができます。


そして、南向きの土地に建つ家より、
明るくて心地いい家を
南向きの土地よりも価格を抑えながら
建てることができます。

美しく整えられた分譲地がいいという方には、
南向き以外の土地はもちろん、
1番価格が安い土地をおすすめしている次第です。

土地の探し方

推奨している土地の探し方ですが、
資金計画で出た現実的な土地価格の範囲内で、
できるだけ情報を集めて
1つ、1つ現地を見に行くことです。

これは、弊社が実際にやっている方法で、
とにかく良い悪いに関係なく、
その予算の範囲内である土地情報を集めて
それを全て下見した上で、
良さそうな土地を厳選して
ご提案させていただいています。

この方法で土地選びをすると、
リアルに同じ地域で買う分譲地よりも、
数百万円も価格を抑えながら土地を買うことができます。
(場合によっては半値くらいのこともあります)

ただし、この方法をやるためには、
土地を探す前にどんな家を建てたいのかを
ある程度決めておかないといけません。

あなたが家に掛けられる予算がどれくらいなのか?
その予算でできる家はどれくらいの広さになりそうなのか?
平屋が良いのか?2階建てでも良いのか?
などなど・・・です。

これが分かっていると、
そのために必要な土地の広さが
どれくらいなのかがわかるため、
土地探しの依頼をしやすくなります。

そして、集まってきた土地情報に対して、
どんな家になるのかをイメージしながら
下見に行くことができるため、
より土地選びがしやすくなります。

ただ、分譲地ではない土地を狙っていく場合、
境界や水道や排水などを現地でチェックしておく必要があるので、
その点に注意しながら土地を見なければいけないし、
それらに余分な費用がかかる場合が多々あるので、
それらも考慮した上で、
土地の良し悪しや価格の良し悪しを
判断しないといけません。

とはいえ、大胆に土地価格を抑えるためには、
こういった分譲地ではない土地も
視野に入れるべきだと思うので、
どうしても土地を買わなければいけない状況の方は、
ぜひ参考にしてもらえたらと思います。

家づくりの現実と打ち手

昨今、住宅の価格は
原材料費の上昇と税負担の上昇、
そして基本スペックの上昇によって、
上昇の一途を辿っています。

また、それに加えて
インターネットやSNSの普及に伴い
追加オプションがどんどん加わり、
より家の価格が押し上げられていっているのが現状です。

結果、3年前と比べると、
ざっと400万円~500万円くらい
価格差があると感じているのですが、
これを踏まえた上で
私たちが考えなければいけないのが、
今後はどのような家づくりを提案すべきか
ということです。

これまで通りの家づくりをしていたら、
明らかに家を建てる人が背負う負担が大き過ぎ、
これから迎える人生100年時代を
豊かに生きていくことが出来なくなってしまいます。

ということで今回は、
家づくりの負担を下げる打ち手を
一緒に考えていきたいと思います。

家づくりは大きく分類すると
「土地」「家」「庭」
の3つがあるのですが、
まずは、負担額の最大のカギを握る「土地」から
行きたいと思います。

毎月の返済額の基準

今までに何回かお伝えしていますが、
個人的には、毎月のローン返済額は、
ご主人の手取り金額の30%以内に
抑えるべきだと思っています。

家以外にも、子どもの将来や
自分たちの老後のための
積み立てをしていかないといけないし、
家を持ったらそれで終わりではなく、
家を維持していくためにも
それなりの費用がかかり続けるからです。

そして、それらの費用に
奥様の給料は全額飛んでいくと言っても
過言ではないからです。

仮にご主人の毎月の手取りが
25万円だとした場合、
返済額の上限は75,000円ということになるのですが、
この場合、35年ローンで逆算した借入額は
ざっと2650万円になります。

なので、このローン額に
自己資金を合わせた額が
あなたが家づくりに掛けられる
上限ということですね。

では、350万円自己資金があり、
建てる家に2200万円かかるとしたら、
あなたはどのように家づくりをすべきなのでしょうか?

外構工事(庭)に100万円、
地盤改良工事に100万円、
諸経費に150万円かかるとして
考えてみてください。

この場合、土地に掛けられる費用は、
土地に掛かる別途経費も含めて、
450万円ということになります。

なので、土地から買わなければいけない場合、
土地そのものに掛けられる予算は、
350万円~400万円ということですね。

「話にならない!!」
と思われたかもしれませんが、
実は、これが家を建てるほとんどの人たちが
目を向けなければいけない現実です。

経済的な面を重視してみたら、
とてもじゃないけど
土地に1000万円も予算をかけている場合ではないんです・・・
全額、親からの援助でもない限りは。

1000万円の土地を買った場合、
100万円ほど別途経費が掛かると考えると、
ざっと650万円予算が押し上がり、
毎月の返済負担が20,000円くらい
上がってしまいます。

かつ、それは35年もの長い間、
固定されてしまいます。

負担が増えた分、
貯金の原資も減るため
繰上げ返済のために貯金するにしても、
思っている以上にお金も貯まらないでしょう。

それに加えて、今後は
ますます社会保障費や税負担が上がり、
20,000円手取りを増やそうと思うと、
40,000円近く給料が上がらなければ
いけないようになると思うので、
その点から見ても、
住居費の割合を抑えることは大事なことです。

土地を買わないという選択肢

そこで、個人的におすすめなのが、
土地を買わないという選択肢です。
つまり、実家に土地が余っているなら、
そこに建てるということです。

もちろん、
実家に土地が余っていない人は、
土地を買わざるを得ないし、
「親の近くで暮らすのは嫌だな」と
思っている方もいると思うので、
絶対にそうした方が良いというわけではありません。

ですが、「それもありかも!?」と
思える余地があるのなら
もう少し具体的に検討してみても
いいんじゃないかなと思います。

仮に、実家に土地があり、
土地に掛かる負担を
全額親が負担してくれたとしたら、
あなたは丸ごと土地に掛かる費用を
削り落とすことができます。

先程の場合であれば、
2550万円で家づくりをすることができる
ということですね。

また、ご両親の年齢や
仕事状況にもよりますが、
実家の近くに住めば、
お子さんを見てもらいやすくなります。

結果、夫婦そろって
がっつり働き続けることができるし、
お子さんが休んだり早退するようなときも
仕事を休む必要もなくなるでしょうから、
仕事の選択もしやすくなります。

実家に住んだ場合の、
メリットばかり挙げてみましたが
とはいえ、親の近くに住むということは、
逆に言うと生活に干渉される恐れもあるため、
感情的に大丈夫なのかが結構大きいと思います。

なので、その点も夫婦でじっくり話し合った上で、
最良な家づくりの選択を行ってください。

とにかく、土地は
家づくりの予算を最も左右する材料なので、
ここを1番よく考えてから
家づくりを始めてくださいね!


コストを下げる打ち手も知る

家のコストを最も左右するのは家の面積ですが、
これは、みんなができるだけ広くつくりたいと思っている
リビングダイニングキッチン(LDK)とて
決して例外ではありません。

つまり、LDKも広くつくればつくるほど
それに連動して家の価格が高くなるということですね。

となると、
①家の価格が高くなるか
家の価格が高くなるのが嫌であれば、
②高くならないようにLDKを削る
③LDKを削るのが嫌なら別のところを削る
の3つのうちのどれかを
選択していただくことになるのですが、
あなたならどの選択をされるでしょうか?

では、具体的に数字を当てはめて
考えてみましょう。
個人的には、LDKの広さは
16帖がちょうどいいと思っているので、
独断と偏見でこの広さを基準として、
数字を当てはめてみます。

(対面式のキッチンに4~6人掛けのダイニングテーブル、
そして3人掛けのソファが収まるのがこの広さです)

①の選択の場合

例えば、あなたがLDKを
20帖でつくりたいとお考えだとしたら、
4帖家が大きくなるということになります。

となると、2坪家が大きくなるのですが、
そうなれば約120万円家の価格が高くなります。

なので、それでもLDKを大きくしたい
とお考えであるとしたら、
また、予算的にも全く問題ないのであれば、
そうした方が良いでしょう!!

②の選択の場合

他方、LDKは広くしたいけど、
それに逆行して予算は削らなければいけないとしたら、
LDK以外で削れるところがないか
考えてみていただきたいのですが、
それが難しいとしたら、
余分に広くつくろうとしている
LDKを削らざるを得なくなります。

つまり、20帖ではなく
16帖でつくるということです。

この場合、そうするかしないかを判断する基準は、
LDKに置こうと思っている家具のサイズが
16帖になったとしても問題ないかどうかです。

例えば、L型の大型ソファを
リビングに置きたいとお考えであれば、
もしかしたら、ダイニングとリビングの間に
全くゆとりがなくなってしまうかもしれないし、
ソファを置かないのであれば、
そうしていただいても全く問題はないでしょう。

なので、LDKの広さを決める基準として
どんな家具を置こうと思っているのかと
そのサイズ感を把握してもらっておくと
どうするかの判断がよりつきやすいかと思います。

③の選択の場合

LDKは広くつくりたい・・・
でも予算は上げたくない・・・
おそらくこうお考えの方が大多数ではないでしょうか。

ここで大半の時間を過ごす
と言っても過言ではないことから、
できるだけ開放感のあるLDKにしたいという方が多いと思います。

例えば、10帖にしようと思っていた寝室を6帖にすれば、
コストを増やすことななく
LDKを広くつくることができます。

あるいは、6帖にしようと思っていた
子ども部屋を4帖半にすれば、
そして子ども部屋が2部屋だとしたら、
わずかなコストアップでLDKを広くつくることができます。

あるいは、壁面を有効活用して収納をつくれば、
床面積を減らしながらも
よりたくさんのモノが片づけられる
収納にすることができるし、
そもそも平屋にすれば、
階段分面積を削ることができるし、
廊下をなくすことができれば、
部屋も収納も縮めずとも
面積を縮めることができます。

なので、どうしてもLDKを
小さくしたくないという方は、
これらをバランスよく採用することによって、
コスト調整していただければと思います。

最後に

LDKは16帖でちょうどいいと思っているので、
個人的におすすめなのは、
「LDKも小さくしながらそれ以外の所も削る」という
また別の選択肢です。

理由は、家にお金を掛け過ぎるよりも
もっと別のことにお金を掛けるべきだと
思っているからです。

例えば、この選択をすることによって
240万円コストが下がったとしましょう。

となると、ローンの利息も含めると
300万円お金が浮いたことになるのですが、
そうなれば家族で旅行に行く回数が増えるし、
旅行プランもより良いものにでき、
思い出づくりや子供たちに貴重な体験価値を
与えてあげることができます。

また、そのお金を老後のための
運用資金に回すことができれば、
これからの暮らしの不安を少しでも
和らげることができます。

もちろん、せっかく建てるので
妥協したくない気持ちがあるでしょうし、
SNSやインターネットの普及によって
かつてないほど広告にまみれた世界に生きているため、
その誘惑に負けてしまうのもある程度仕方ないと思います。

ですが、35年と言う長期間
負債を背負ってしまうのが家づくりでもあるため、
未来とも向き合ったうえで予算を考えるべきだと思います。

なので、これから家づくりをしようと思っている方も、
今まさに家づくりをしている方も、
コストが上がるコトばかりではなく、
コストを下げるための知識も、
同時に身につけていっていただければと思います。

合理的に考えるべき子供部屋

子ども部屋の広さは
6畳がスタンダードですが、
ここ最近は4帖半へ変わりつつあるようです。

実際、弊社も4帖半で
提案させていただくことが多いのですが、
2.6m×2.6mのこの空間に
置こうと思っているものが
シングルベッドと学習机だとしたら
これでも問題ありません。

また、子どもたちの多くは、
高校卒業とともに家を出て行くでしょうし、
となると、そのまま帰ってこないかもしれないので、
その点も考慮すると、
そこにかけるコストを最小限にしておくことは、
賢明な選択ではないでしょうか。

ということで、前回の寝室に引き続き、
今回は子ども部屋について
お伝えしていきたいと思います。

主な論点としては、
子ども部屋の広さではなく、
2階につくるべきなのか、
それとも1階につくるべきなのか、
ということです。

子どもが小さいうち

まず、子どもが未就学の時に
家を建てる方が多いと思いますが、
では、子ども部屋を2階につくった場合、
果たして子どもたちは
自分の部屋を使いやすいのでしょうか。

もちろん答えは「NO」ですよね。
子どもたちは、お母さんの姿が
見える場所でずっといますからね。

つまり、子どもたちは
ずっとリビングやダイニング付近で過ごすため、
そこに子どもたちの絵本やおもちゃなどを
集中して置くことになり、
いつもリビングダイニングが
散らかった状態になってしまいます。

全く使われてもなく散らかってもいない
2階の部屋とは裏腹に、です。

一方で、子ども部屋が1階にあると、
絵本やおもちゃを
子ども部屋に置いておきやすくなるし、
常に母親の姿が見え、気配が感じられれば、
自分の部屋でも安心して過ごすことが出来ます。

結果、リビングやダイニングを
比較的片付いた状態のまま保ちやすくなります。

子どもたちは、片づけてもすぐに散らかすでしょうから、
それが自分の部屋であるなら、
少々散らかっていても全く気にならないし、
来客時もそのドアさえ締めておけば、
片付けにあたふたすることもありません。

子どもが思春期に入ってから

多くの方が、
主に思春期のことを想定して
子ども部屋をつくろうとします。

十分なプライバシーを担保するために、
親が居るリビングやキッチンとは
階層を隔てた2階にすべきだと。

もちろん思春期のこどもたちにとって、
これは嬉しいことかもしれませんが、
この時期に重視すると、
2階に子ども部屋をつくってしまう可能性が
高くなります。

結果、先程お伝えした通り、
子どもが思春期に入るまでの間、
リビングやダイニングが散らかりやすく、
10年余りもの長期間片付けや掃除に悩みながら
過ごし続けることになります。

なので、子どもの思春期の時を
重視したいという方は、
必要な時、子どものプライバシーが確保してあげられるように
1階に子ども部屋をつくることを
おすすめしています。

子供が出て行った後

悲しい現実かもしれませんが、
進学や就職、結婚を機に
やがて子どもたちは家を出て行きます。

となると、子どもたちの部屋は空き部屋となるのですが、
家を建てるときは、
そうなることを想定した上で、
間取りを考えておくべきです。

そして考えると、子ども部屋は
2階にあるより1階にある方が、
使い勝手がいいような気がしませんか?

自分たちの部屋として使うにせよ、
収納部屋として使うにせよ、
客間として使うにせよ、です。

また、もっと長い目で考えると、
歳をとり足腰が悪くなったとしても、
1階だけで過ごせるようにしておけば、
生活に困ることもなければ、
1階に部屋や収納が足りないことによる
増築工事をする必要もなくなります。

いかがですか?

子ども部屋に関しては、
ずっとその用途で使い続ける空間ではないため、
この部屋をライフスタイルに応じて活用できれば、
より使いやすく、利便性に富み、
暮らしやすい住まいをつくることができます。

なので、この子供部屋に関してもまた
固定概念に縛られず、
柔軟に考えてみてもらえたらと思います。


寝室の適切な広さ

住宅展示場に行くと、リビングはもちろん、
寝室もかなりゆったりとつくられているし、
普通に建てられているおうちでも、
寝室は子ども部屋よりも広めにつくられるのが一般的です。

なので、家を建てえるにあたって
いくつか家を見て回っているうちに、
「どの家も、寝室は広めに設計されている」
  ↓
「寝室は広めなのが普通なのかな」
「寝室は広めがいいんだな」
  ↓
「我が家も寝室は広めにしておこう」

となり、自然とゆったりとした寝室を
つくることになります。

しかし、家の床面積が増えれば
家のコストも高くなってしまうので、
できれば大きくする必要がない場所は、
最小限のサイズでつくるべきではないでしょうか。

例えば、寝室で多いのが10帖という広さですが、
そもそもこの広さがいったいどれくらいなのか
ご存知でしょうか?

感覚的にどれくらいとかではなく、
縦横それぞれ何㎝ずつあるのか
知っているかどうかということです。

10帖という広さは、
長手方向の有効寸法が4m42㎝で、
短手方向の有効寸法が3m51㎝なのですが、
これを知ったうえで考えていただきたいことが、
この部屋には一体何を置く予定なのかということです。

シングルベッドを2台並べるのか?
それともクイーンサイズのベッドが1台なのか?
それともダブルベッドを2台並べるのか?
それともベッドは置かず布団を敷いて寝るのか?

そして、もしベッドを置くとしたら、
それぞれのベッドのサイズを知っておくことも重要です。

一般的なサイズとしては、
シングルベッド=幅90㎝
セミダブルベッド=幅120cm、
ダブルベッド=幅140cm、
クイーンベッド=幅180cm、
といったところでしょうか。
(長さは全て2mくらいです)


では、これを踏まえたうえで、
あなたはどのベッドを何台置く予定でしょうか?

ここで、仮にダブルベッドを
2台並べて置くとして考えてみると、
ベッドが占有するスペースは
140cm×2台=2m80cmとなり、
どちらも長さは2mなので、
4m42cmー2m80cm=1m62cm、
3m51cmー2m=1m51cmとなり、
かなりの余白が部屋にできることになります。

では、寝室に隣接して
広々したウォークインクローゼットを
つくっていると仮定して考え、
そこに衣類も布団も雑貨も全て片付けられるとしたら、
あなたはベッド以外寝室に置くものはあるでしょうか?

タンス?
おそらく持ち込まない人が多いだろうし、
持ち込んだとしても、
ウォークインクローゼットの中に
納めるよう設計しますよね?

ドレッサー?
おそらく化粧も洗面かリビングでするので、
これもいらないですよね?
だとしたら、リビングや洗面に
それらを片づける場所を確保しておくことが大事ですよね?

テレビ?
スマホを持つのが当たり前の今、
テレビも寝室には必要ないですよね?
そして、仮に必要だとしても
壁掛けにすれば全く場所を取らないですよね?

そんなこんなで、
寝室は10帖も必要なく、
もっと削ることができるというわけですね。

たとえダブルベッドを2台並べて置くとしても、です。
この部屋は、文字通り寝るだけの部屋なので、
寝ている時間以外ここで過ごすことは
ほとんどないかと思います。

仮に、6帖にすることができれば、
4帖(=2坪)家を小さくすることができるため、
平屋なら約120万円。2階建てなら約100万円、
これだけで建築コストをカットすることができます。

もちろん、資金的にゆとりがあり、
どうしても寝室は広い方がいいとお考えなら、
そうする必要もありません。

でも、この浮いたお金分予算が削れるとしたら、
これを家以外の何かに使うことができるし、
あるいは、この浮いたお金を
グレードアップや本当はやりたかったこと
(漆喰壁や塗り外壁、ステンレスキッチンなど)
に使うことができます。

なので、たとえ他のみんなが、
当たり前のように広々と寝室をつくっていたとしても、
あなたにとってそれは必要ないと思ったら、
そんなの気にせず必要な広さでつくってもらえたらと思います。

今回は、寝室に集中してお伝えさせていただきました。
ぜひ参考にしてみてください!

光の種類と間取りの可能性

前回、土地に合わせて家を建て、
無駄な余白をつくらないことが、
外構工事の予算を大幅に狂わせないために必要だと
お伝えさせていただきましたが、
とはいえ、これを実行するのは、実はそう簡単なことではありません。

なぜなら、できるだけ敷地いっぱいに
家を建てようと思えば、
土地の日当たりの良し悪しに関係なく
建物を配置せざるをえないからです。

つまり、日当たりが悪い場所にも
部屋をつくってもいいですよとならなければ、
この実現は難しいということですね。

例えば、すぐ南に家が建っている土地に家を建てる場合、
真夏以外はその敷地には日陰ができることになります。

なので、一般的には日陰となる部分を避け、
直射日光が入る位置に家を配置します。
そして、できるだけ全ての部屋を南向きでつくります。

結果、必然的に2階建ての家が完成します。
かつ、敷地に余白がたくさんできることになります。

しかし、ここで立ち止まって考えてもらいたいことが、
「すべての部屋の日当たりを
本当に良くする必要があるのか?!」

ということです。

まずは「寝室」です。
なぜなら、寝室は文字通り寝るだけの部屋なので、
太陽が昇っている時間に使うことがないからです。

つまり、それなりに明るくはしたいものの、
そのためにわざわざ直射日光が入り続ける
南に位置させる必要はないのでは?ということですね。

また、「子供部屋」に関しても、
同じことが言えるのではないでしょうか?

子どもたちは、平日の昼間は学校に行っているし、
休日も自分の部屋ではなく、
広々としたリビングで家族と共に過ごすでしょう。

そして、やがて受験を迎え、
部屋で過ごすことが多くなったとしても、
直射日光が日中ずっと差し込む部屋では
かえって勉強に集中しにくいのではないでしょうか?

光は直射日光だけではない?

家づくりをするときに知っておくべきことが、
光=直射日光だけではないということです。

例えば、北の窓からは
1日を通してずっと直射日光が入ってきませんをが、
かといって北窓は暗いわけでもなければ、
むしろ日中ずっと安定した光を室内に採り込んでくれます。

また、家の中の壁を白くする理由は、
室内に入ってきた光を反射させ
家全体に拡散するためです。

この2つのことから言えることは、
光は何かに反射して拡散していくということなのですが、
この反射光をうまく使えば、
家全体に満遍なく光を届けることができます。

とはいえ、
カーテンで光を遮ってしまうと、
光が入ってくることもなければ、
光が拡散していくこともないので、
そもそも論として、
いかにカーテンがいらない窓をつくることが出来るかが
鍵になってきます。

しかし、光にはこの2種類がると
建てる前に理解しておけば、
どの部屋にどちらの光が必要なのかがわかるため、
部屋の配置に柔軟性を持たせることができます。

また、日陰にも部屋を配置することができるため、
わざわざ直射日光のために、
部屋を2階につくる必要もなくなり、
敷地をより有効活用できるようになります。

そして、外構工事のコストを落とすことができます。
同時に、1階が大きくなれば、
家の使い勝手もいいでしょうし、
将来的にもその方がいいかもしれません。

ということで、家を建てる前に
「光は直射日光だけではないよ」ということを、
ぜひ知っておいてくださいね!

家づくりの3つの基本

外構工事にかかるコストは、
建てる家や土地の状況によって
大きく異なるのですが、
その相関関係をよく理解していないまま
家づくりを進めてしまうと、
終盤で家づくりの予算が
大きく狂ってしまうことになります。

結果、泣く泣く貯金を切り崩すか、
親に援助してもらうか、
中途半端な状態で放置するか、
の選択を迫られることになります。

なので、後からそんな悲惨な状態にならないためには、
外構工事のことまで考えて、
予算、土地、家の計画を立てていかなければいけません。

では、今回は
外構工事の予算が大きく狂わされないために
知っておくべき3つのことについて
お伝えしていきたいと思います。

どれも言われてみると、
「確かにそうですよね!!」と思うことですが、
案外気が付いていなくて、
この3つを原因に工事費用がかさんでしまっているので、
ぜひこの機会に知っておいてください!

土地は広くしない!

当たり前のことですが、
土地を広くすればするほど、
外構工事は高くなります。

なので、新たに土地を買うにせよ、
田んぼや畑を造成するにせよ、
できるだけ土地は小さくすべきです。

ですが、いざ土地を探しだすと、
更地の状態では土地は狭く感じてしまうがゆえに、
土地を広げようとしてしまいます。

また、田んぼや畑を造成する場合は、
「せっかくなので広めにしておこう!」となりやすく、
意味なく広い土地をつくってしまいがちです。

結果、工事面積が広がり、
想定以上の工事見積が出てきて、
後からびっくり(゚д゚)!となってしまいます。

土地に合わせて家を建てる!

土地を広げ過ぎると
外構工事面積が広がるのと同じように、
土地に余白をつくり過ぎるのも、
外構工事面積が広がる原因になります。

例えば、土地面積が60坪もあれば
十分平屋を建てることができるのですが、
多くの方が当たり前のように、
この広さの土地に
総2階建ての家を建てようとします。

もし、30坪の平屋を建てれば、
外構工事面積は残りの30坪だけで済むのに、
ここに上下15坪ずつの2階建てを建ててしまったら、
さらに15坪分外構工事面積が増えることになりますよね?

もっと酷いのは、
平屋を建ててもまだ余り過ぎるくらい
広い土地であるにも関わらず、
総2階建ての家を提案することです。

おそらく、これはそうした方が
家のコストが安くなるから
そういう提案をしているのだと思いますが、
そうすることによって
安くなった家のコスト以上に
外構工事のコストがかかってしまうとしたら、
意味がないと思いませんか?

家と外構は必ずセットで考える!

最後に覚えておいていただきたいことがこれです。

例えば、SIMPLE NOTEのおうちは見た目がおしゃれなので、
庭に華美な装飾を加える必要もなければ、
防犯性とプライバシー性に配慮した住まいになっているので、
目隠しや塀や植栽などをする必要もありません。

結果、最低限の外構工事だけで良いので、
工事費用も最小限に抑えられます。

他方、失礼な言い方にはなりますが、
見た目がおしゃれではないおうちは、
庭に装飾を施すことによってそれをカバーしなければいけません。

また同時に、防犯性とプライバシーが担保されていないおうちは、
目隠しや塀や植栽などによって、
そのどちらも補ってあげないといけません。

となると、外構工事にかかる予算は、
最低でも2倍は違うし、
場合によっては3~4倍のコストがかかることも
決して珍しくありません。

なので、外構工事のコストは、
建てる家によっても違ってくるということも
建てる前に覚えておいていただければと思います。

理想の予算とその実現方法

今や共働きはごく当たり前となっていますが、
共働きであることを前提としても、
毎月の返済額は
ご主人の手取りの30%以内で抑えるべきかなと
考えております。

仮に手取りが
30万円だとしたら9万円以内、
25万円だとしたら7.5万円以内、
20万円だとしたら6万円以内、
といった感じですね。

理由は、家という資産を持った以上、
資産を維持するためには
それなりの費用がかかるため、
その時に備えてコツコツと貯めていかないといけないし、
子どもたちの進学の費用も
コツコツと貯蓄していかないといけないし、
働き続けるために自分への投資も怠ってはいけないし、
豊かな老後を過ごすために
長期積立投資もしていかないといけないからです。

そして、旅行に行ったり、遊びに行くなど
非日常を体験するためには、
まとまった資金が必要になってくるからです。

つまり、こういった費用に
おそらく奥様の給料の大部分が
消えていくことになる可能性が高いから、
できるだけご主人の収入の範囲内で
家づくりをした方がいいということですね。

とはいえ、そんな想いとは裏腹に、
無情にも建築コストは大幅に上がってしまったので、
これから家を建てる方は、
これまでの常識を一掃しなければ、
この作戦を実現するのが難しいのではないでしょうか。

例えば、ご主人の手取りが25万円だとしたら、
あなたが設定すべき毎月のローン返済額は
7.5万円以内ということになりますが、
仮に35年返済でローンを組み、
1%の固定金利を選択したとしたら、
借り入れできる額は2650万円となります。

そして、これに自己資金に合わせた額が、
あなたが家づくりに掛けていい金額となります。
つまり、貯金の一部と親からの援助を
足した金額が300万円だとしたら、
合計2950万円が総予算ということですね。

では、土地と家と庭以外に250万円かかるとしたら、
あなたは残りの2700万円で
どのような選択をするべきなのでしょうか。

土地がない場合、どこで買うべきなのでしょうか。
どれくらいの予算を土地に掛けるべきなのでしょうか。
そもそも土地を買わず、実家の余った土地に
建てさせてもらうべきなのでしょうか。

まずは、ここから夫婦で話し合って
よく考えて決断しなければいけません。

この場合、個人的には土地を買うとしたら、
土地の予算を500万円以内に抑えるべきかなと思います。
そして、庭に50万円、家に2150万円
という予算設定をします。

理由は、子育て世代の家族が
不便なく暮らしていくための家を建てようと思えば、
家にはこれくらいの予算が必要だからです。

とはいえ、この予算で建てられるおうちは、
周りの人に比べて大きなおうちではありません。
むしろ面積だけ聞くと「えっ?」と驚く広さでしょう。
周りの人よりも部屋数も少なくなるでしょうし、
1つ1つの部屋も少しずつコンパクトになるでしょう。

なので、あなたが家に多くを望むのだとしたら、
土地は買わずに実家に余っている土地に建てる
という選択をおすすめします。

そうすれば、土地を買うよりも
土地に掛ける予算を抑えることができ、
家の予算を増やすことが出来ます。

最悪の選択肢とその理由

家づくりをするうえで
最も取ってほしくない行動は、
予算の枠を大幅に超えてしまうような
土地を買おうとしたり、
家を建てようとすることです。

もちろん、共働きであれば
土地と家の予算を両方増やしたとしても、
ローンも組めるし、
たちどころに返済が苦しくなるわけではないと思います。

しかし、その上がった予算を
奥様の収入から補填するとなれば、
必然的に先程申し上げた費用のどれかを
削らなければいけなくなります。

500万円予算が上がったら毎月1.5万円分、
1000万円予算が上がったとしたら毎月3万円分、
何かを削らないといけないということですね。

仮に「つみたてNISA」を利用した
長期積立投資の掛け金を削ることになったとしたら、
35年後には2000万円~3000万円くらい
持っているお金に違いが生じているかもしれません。

なので、行先が不透明な
これからの時代に備えていくためにも、
まずは家づくりの予算を
ご主人の収入だけでやっていけるくらいに設定すること、
そして、その予算の中でどんな家づくりができるかを
自らの選択肢と照らし合わせて、
これまでの常識や周りの意見に振り回されることなく
冷静にじっくりと考えてみていただければと思います。

家づくりに失敗しないための視点

一般的に北向きの土地は日当たりが悪いか
あるいは悪そうなイメージから敬遠されがちです。

実際、南に隣接して2階建ての家が建っている場合、
日中、土地の半分くらいが
陰になっていることが多いのですが、
仮にあなたが、そんな土地に家を建てなければいけないとしたら、
どのような要望を建築会社にお伝えしますか?

北向きの土地で1番課題になるのが、
リビングダイニングキッチンの
明るさをどのように確保するのかです。

南からの光を採るために、南にリビングを配置しても
光は入ってこないでしょうし、
かといって、光を確保するために、
南に隣接する家からできるだけ距離を離そうとしても、
土地にかなりの奥行きがなければそれもできないからです。

また、南から光が採りにくい場合、
東や西から補助的に光を採ろうとしますが、
この場合も、その方向に家が隣接して建っているとしたら、
光が十分に入ってこないし、
逆に家が建ってないとしても
丸見えになってしまうとしたら
カーテンで光を遮断してしまいます。

周りの家の位置関係も確かめながら、
実際暮らし始めたら
どういう状況になるのかまで考えた上で、
間取りを考えていかないといけません。

間取りは単純に動線や使いやすさだけを
考えてつくればいいわけではないので、
これが家づくりの難しいところです。



固定概念がもたらす後悔

そして、北向きの土地の場合、
「南向きで部屋をつくらなければいけない」と思いながら
家づくりをしてしまうと、
家の見た目が悪くなるとともに、
家が汚れやすくなってしまいます。

トイレ、洗面、お風呂などの水回りが北面、
つまり家の正面に配置されやすくなるからです。

水回りが家の正面に配置されると、
窓がたくさん正面にできると同時に、
サイズや位置も不均一なため、
外観のバランスが崩れやすくなります。

また、水回りには換気扇も必要なので、
外観が崩れてしまいます。

そして、この窓や換気扇が、
外壁を汚す大きな原因となります。
窓や換気扇から伝う垂れジミや、
換気扇から出る黒ずんだ汚れが、
家の正面にその数だけできてしまうからです。

結果、見た目が美しくない家になってしまうだけではなく、
非常に汚れも目立ちやすく、
後悔が絶えない家になりやすいというわけです。

なので、北向きの土地で気を付けるべきことは、
「部屋を優先して日当たりの良い場所に配置しなければいけない」
という思い込みを持ったまま家づくりをしないということです。

安定した採光を確保するためには、
隣接する建物から十分な距離を確保する必要があるのですが、
北向きの土地の場合、
単純に部屋を南に配置するだけでは、十分な採光は確保できません。

また、光を阻害する建物がない方向に
窓をつくることによって採光を確保するにしても、
その方向が丸見えになるのだとしたら、
プライバシーの担保のためにカーテンをせざるを得ません。

この問題を解決するためには、
その部屋の役割と使い方をよく考えた上で、
どんな窓をどこに配置するべきなのかを
考えながら部屋の配置を決めなければいけません。

そして、それには
周りの家の位置関係が密接に関係してきます。

ということで、家を建てるときは
単純に動線や使い勝手だけではなく、
こういった視点も持ちながら、
土地選びと間取りづくりをしていただければと思います。

鍵を握るのはバランス感覚

「土地は南向きでいい形にした方が良い」
「家は2階建てにしてできるだけ広くしたほうが良い」

これらの考え方は、
多くの方の家づくりのベースとなっているのですが、
この2つを採用すると、家づくりにかかる総コストが
確実に高くなります。
土地と家にかかるコストがいずれも
割高になってしまうからです。

なので、個人的にはこの2つとは
真逆の道の家づくりを、
つまり、できるだけ予算を抑えながら
家を建てる方法を推奨しています。

必要かどうか再考してみる

年々、共働き世帯の数は増えていっていますが、
その結果、奥様は家事と育児と仕事に追われ、
ホッと一息つく間もないくらい
忙しい日々を過ごしているのではないでしょうか。

なので、現在は家事負担が減るような
家づくりが主流となっているし、
リビングダイニングが仕切りなく1つの空間となり、
対面キッチンになっているのも、
実は忙しい女性にとって優しいつくりなんです。

例えば、キッチンがダイニングやリビングの方に
向かっているということは、
ダイニングで勉強する子供の様子を見ながら、
食事の準備や片付けができるということですよね。

また、リビングで遊ぶ子供の様子を見ながら、
食事の準備や片付けもできますよね。

さらに、広々としたリビングで勉強したり、
遊んでる子供たちの様子を見ながら、
取り込んだ洗濯物を畳むこともできます。

つまり、現在では
スタンダードとなっている対面キッチンは、
忙しい現代人にとって「ながら作業」ができる
ベストな形ということですね。

そして、そう考えると
わざわざ洗濯物を畳んだり
アイロンがけをするためだけにつくる「家事室」は、
別段つくる必要もなさそうな気がしませんか?
わずか3帖という広さだとしても、
100万円前後のコストがかかってしまいます。

また、客間(和室)も
本当に必要かどうか考えるべきではないでしょうか。
というのも、そもそもの問題は、
使ってない時間の方が圧倒的に高いからです。

仮に親御さんが泊まることがあるとしても、
年に数回でしょうし、その時もわざわざ客間で
寝なくても、リビングに布団を敷いて寝るか、
おそらく寝室として使っていないであろう子供部屋に
布団を敷いて寝てもらえばいいですよね。

ということで、ざっと大体200万円ほどかかるこの部屋も
本当に必要なのかどうかを再考していただくと
いいのではないかと思っています。

最大と最小のどちらも考える

仮にあなたが子育て真最中だとしたら、
家族の人数が最大か、最大になろうとしている
タイミングで家を建てている状態です。
また、現在の暮らしが賃貸アパートだとしたら
リアルタイムで部屋と収納の少なさに
苦しめられている状態だと思います。

なので、保険的な意味合いも込めて
少しでも広い家を建てたいとお考えになるでしょう。

しかし、やがて子供たちは家を出て行き、
いつかは夫婦だけでそこで暮らすことになります。
つまり、やがて部屋は確実に余るということです。
なので、最大の時のことだけを考えて
家づくりを計画するのではなく、
いつか訪れる最小になるときのことも同時に考えながら、
家づくりを計画してもらえたらと思います。

家の価格も含め物価が上昇しつつある現在は、
こういった合理的な考え方を持っていただくことが
より大事なのではないでしょうか。

家と土地と固定概念と

家はたとえ同じ面積でも
形によって価格が異なります。
また、縦横のバランスによっても価格が異なります。

例えば、工事面積が120㎡の平屋を建てる場合でも、
縦12m×横10mの家と
縦15m×横8mの家と
縦20m×横6mの家とでは、
壁の施工面積が異なることから、
建築コストも違ってきます。

縦12mの場合、外周の長さは44mですが、
縦が15mになると外周の長さは46mになり、
縦が20mになると外周の長さは52mになるからです。


つまり、縦横の比率が崩れるほど
家のコストは高くなります。

なので、建築コストを抑えるためには、
縦横の比率を限りなく同じにできる土地を選べばいいのですが、
仮にあなたが建てたい家が、
12m×10mの平屋だとしたら、どんな土地を選べば良いのでしょうか?

必要な土地の広さの求め方

この場合、間口が10mの家を建てるとしたら、
駐車場に奥行き約5.5m
それ以外の建物の周囲に
それぞれ通路として1m確保したとして、
間口12m(通路1m+家10m+通路1m)
奥行き18.5m(通路1m+家12m+車5.5m)
必要となります。

つまり、12m×18.5m=222㎡(約67坪)の土地が
必要ということですね。

また、建物の間口を12mにした場合、
土地の間口が14mで奥行きが16.5mとなり、
231㎡(約70坪)の土地が必要ということになります。

なので、あなたが120㎡の平屋を
建てたいとお考えでしたら、
60~70坪くらいの広さで土地を探せば、
問題なく建てられるということになります。

土地の向きはどの方向が良いのか?

では、土地の向きはどの方向が良いのでしょうか?
南向き?あるいはそれ以外でもよいのか?というお話です。

先程、土地の面積を試算したときに、
車を置くところ以外の方向は全て
ほとんど敷地いっぱいに配置しました。

そうなると、車を置く方向が南であれば、
問題なく家の中に光を採り込めそうですが、
それ以外の方向の場合、
隣接して家が建っているとしたら、
家が暗くなってしまいそうな気がしませんか?

なので、みんな安定した日当たりを求めて
南向きの土地を選ぼうとします。

ですが、南向きの土地で
南面に採光のための大きな窓をつけてしまったら、
一体どうなるでしょうか?


家の中が丸見えになってしまうので、
確実にカーテンが開けられない家になってしいます。
結果、家の中は場所によって明るさにムラができるし、
南向きであるにもかかわらず、
朝から照明なしでは過ごせなくなってしまいます。

でも、南以外の方向を選んだ場合、
そもそも南の窓から光を採り込めなさそうなので、
そうなるよりはマシだと感じる方も少なくないと思います。

採光のカギは南の建物との距離

南向きの土地以外で
先程お伝えした平屋を建てる場合、
リビングを南に配置してしまうと、
確実に家の中に光が入ってこなくなります。

なので、この考え方で平屋を建てる場合、
リビングにたっぷりと光を入れるためには、
近隣の建物から十分離れたところに
中庭を設けながらリビングを配置するという手段を取ります。


この手段を取ることができれば、
土地の日当たりにこだわる必要がなくなり、
土地選びの自由度が格段に増します。

また、土地価格を抑えることができます。
日当たりが悪そうな土地は
そもそも価格が安めに設定されているし、
価格交渉もしやすくなるからです。

なので、こういった家の建て方があることも
ぜひ知っておいてもらえたらと思います。
これが、土地と建物と外構にかかるコストを
最大限に抑えながら
平屋を建てる最良の手段ではないでしょうか。

通り抜け動線の利点と難点

家づくりをするほとんどの方が、
玄関脇に大なり小なりの
土間収納(シューズクローゼット)をつくりますが、
そうするとやりたくなるのが、
土間収納から玄関ホールへと
通り抜ける動線づくりです。

家族が靴を脱ぎ履きする場所を
玄関と別にすることによって、
玄関をいつもスッキリさせておくためです。

しかし、一見便利そうに感じるこのアイデアも、
実は2つのイライラをつくりだす
原因になってしまうかもしれません。

まず1つ目が、
「靴を脱ぎ履きする場所が狭すぎて
朝の混雑時にイライラする問題」です。

せっかく家を建てたのに、
結局アパートで暮らしていた時と
状況が変わらないということですね。

土間収納には棚がある分、
どうしてもホールに上がる幅が
狭くなってしまいます。

ましてや、
この土間収納に冬のアウターを吊っているとしたら、
その袖のかさばりで、家族玄関が圧迫され、
狭く感じるのではないでしょうか。

また、子どもたちが中学生になれば、
雨の日はカッパを着て
自転車で学校に行くと思いますが、
そんな狭いスペースで
カッパを着たり脱いだりするのは、
子どもたちにとってもストレスになるかもしれません。

そして、2つ目が
「思ったより荷物が置けない」ということです。

というのも、
通り抜けしなければいけないということは、
そこに全く荷物が置けないからです。

つまり、通路を確保しなければいけない分、
必然的に収納量が減ってしまいます。

やがて家族の成長とともに
荷物はどんどん増えていくのですが、
そうなると、その棚だけでは
荷物が収納しきれなくなり、
いつの間にか来客用玄関で
靴の脱ぎ履きをするようになり、
家族用玄関は物置と化し、
通り抜けできなくなるということです。

通り抜け動線にする場合、壁がなくなり通路ができることによって、
収納が減ってしまいます。

収納量が変わらないのであれば、
通り抜けをやめて収納スペースを減らした方が
床面積が小さくなり、
その分家のコストが安くなるので、
その方がいいのではないかと思います。

もちろん、これは1つの意見であり、
これが絶対に正しいわけではありません。

通り抜け動線は動線が短くなるというメリットがある反面、
収納が減ってしまうというデメリットがあります。

なので、ご自身の荷物量と
実際の暮らしを想像してみて
考えていただければと思います。

「通り抜け動線の利点と難点」続きを読む

置き家具のすすめ

個人的には収納の中は壁面を最大に活用して、
できるだけ棚を設置すべきだと思っているのですが、
一方でリビングやダイニングキッチンには、
備え付けのテーブルなどを
できるだけ設置してほしくないと思っています。

理由は3つ。
1つは棚やカウンターをつくることで、
空間に凹凸ができてしまい、
妙にごちゃごちゃした家になってしまうことです。

2つ目は、備え付けのものより
デザインが洗練されてる家具の方が
圧倒的にオシャレなことです。

そして、最後の3つ目が、
固定してしまうと気分転換に模様替えもできないし、
インテリアを変えることによる
空間のイメチェンもできないということです。

なので、個人的には
キッチン前にをつくる食卓代わりのカウンターや、
ダイニング近辺につくるスタディカウンターや、
リビングにつくる固定のテレビボードなどを
基本的には推奨していません。

固定してしまうと間違いなく
後から困ったことになってしまいます。
いらなくなったからと簡単に壊せるものでもなければ、
どうしても邪魔だからと壊すことになった場合、
それなりにコスト手間がかかるわけですからね。

お気に入りを買うことのすすめ

テレビがブラウン管から薄型になったように、
またパソコンがデスクトップからノートになり、
あるいはタブレットやスマホで代替されているように、
製品は刻一刻と進化していってるがゆえ、
いっときの流行に合わせてつくった固定の棚は、
時の経過とともに使う必要がなくなり、
ただの物置へと化してしまいます。

利用用途がなくなった後も、
ずっと存在し続けている以上、
物置として使うしかない、からです。

また、ダイニングやリビングなどにつくった棚は、
パッと物が置けてしまうので、
わざわざ収納の中に片付けに行くよりも便利ですよね。

その点、置き家具なら、
いらなくなれば移動させればいいし、
インテリアを変えることもできます。

確かに、気に入ったデザインのものを買おうと思うと、
値段が高く一瞬怯んでしまうかもしれません。
ですが、個人的にはその費用を惜しまず
自分たちが納得のいく気に入ったデザインのものを
買ってもらいたいと思っています。

理由は簡単です。
気に入ったもの、そして少しばかり値段が高いものは、
ずっと愛着を持って大事に扱いたいと思う可能性が高いからです。

なので、家を建てるときには
✓固定のカウンターは極力つけないこと
✓気に入った家具が買えるように、
家具の予算を十分にとっておくこと

この2つに気を付けていただければと思います。

収納の活かし方と殺し方

平成30年の間で、
実は物価が10%ほど上がり
私たちが給料から天引きされている
社会保険などの費用も、
世帯平均で年間40万円ほど負担が上がったと言われています。

そして、平成30年間で
変わったことのもう1つが、
いろんなものが薄型になったことではないでしょうか。

その代表的なものがテレビであり、
パソコンや掃除機なども
どんどん場所をとらなくなっていますよね。

また、現在の家は昔と違って
収納をつくるのが当たり前なので、
タンスやドレッサーなども買う必要もなくなってきましたよね。

つまり、以前に比べて
プロダクトが薄型になったこと、
そして、収納を十分につくるのが
当たり前になったことから、
現在の家は、部屋自体を
以前のように大きくつくる必要性がなくなったのですが、
それにプラスして、
収納のつくり方もよく考えるべきではないでしょうか。

リビングには何がありますか?

いわゆる【押入れ】と呼ばれている
奥行きが深い収納は、
賃貸住宅では超ド定番の収納ですが、
この収納を使いにくいと感じたことはありませんか?

収納ボックスを置くに詰めて置けば、
手前の余ったスペースに
何かしら置いてしまうし、
そうなれば、奥のボックスの中に
何を入れてあるのか忘れてしまったり・・・


さらに、なぜか収納は

棚2枚がスタンダードなのですが、
実はこれもかなりもったいない収納のつくり方なんです!

空間に余白が生まれてしまうからです。
収納ボックスの上が空いているからって
そこに何かを置いたりしませんよね。

なので、収納をつくるときは
そのポテンシャルを最大に活かすように
奥行きや棚を考えるべきなんです。

細々としたものが多い
リビングダイニングやキッチンなどは
そうすべきだと思います。

ということで、
細々としたものが多い
リビングダイニングやキッチンの周りには、
奥行きが浅い収納が必要だ
ということを頭にいれながら、
間取りを考えていただければと思います。

そして、より収納を有効活用するためにも、
棚板の数をケチらないようにしてください。
棚板にはそれなりの費用がかかりますが、
ケチらず十分に棚をつくることができれば、
無駄に面積を増やさずとも
十分な収納を確保することができます。

電気代は生涯ローンという認識

脱炭素の流れが加速することによって、
今後、確実に電気料金は上がっていくと
言われています。

二酸化炭素の排出を下げるためには、
火力発電の比率を減らし、
再生可能エネルギーの比率を
増やさないといけないのですが、
そうなれば電気の製造コストが高くなってしまうからです。

そして、その上昇率たるや
毎年3%くらいだと言われているのですが、
この数字で計算してみると
何と24年後には電気料金が2倍になるという
恐ろしい結果が導き出されます。

私たちは、その煽りをもろに受けないためにも、
家を建てるときに、その防御策を企てておかないといけないのですが、
では 具体的にはどのようにすればいいのでしょうか?

断熱機能に優れた家にする

まず、やるべきことはコレです。
断熱を強化することで、
外気の影響を受けにくくし、
中の熱を逃がしにくくするということです。

とはいえ、これに関しては、
国も明確な指針を出しており、
今やどの住宅会社でも多少の差異はあるものの、
必須で取り組んでいることなので、
これに関してはサラッと流して
次のことをお伝えしていきますね。

家をコンパクトにする


断熱機能に優れた家にした上で、
同時にやるべきことがこれです。
つまり、いらない場所を削ることで面積を最小化し、
結果、体積を最小化するということです。

体積が小さくなれば、
その分さらに冷暖房効果が高くなり、
結果、部屋ごとにできる温度差を
最小化しやすくなるからです。

中でも高断熱化された家に
もっとも不必要な場所が
【廊下】ではないでしょうか。
廊下があるとそこが断熱層となり、
空気の循環を止めてしまうからです。

この他、部屋数や部屋の広さなども
よく考えてつくることが大切です。
自分たちがそうしたように、
子どもたちもやがて家を出て行くわけですからね。

ということで、
そんな合理的なことを考えつつ
頑張って面積を削っていただくと、
さらに無駄な電気料金を防ぎやすいのではないか
と思っています。

太陽光発電をつける

そして、高騰する電気料金を防御する
3つ目の対策がこれです、
理由は、先程の2つの対策は、
あくまで冷暖房コストを抑えることしかできないため、
それだけでは不十分だからです。

実は、冷暖房が全電気の中で占める割合は、
わずか約28%しかないというデータが
国から発表されています。

冷暖房を1年中ずっと
使っているわけではないので、
当たり前と言えば当たり前なんですけどね。

では、電気代は
何にかかっているのかというと、
冷暖房と同じくらいの比率で
かかっているのが【給湯器】で、
冷暖房や給湯器以上にかかっているのが、
【家電製品】です。
【給湯器】も【家電製品】も1年中使っています。

なので、電気料金を抑えるためには、
これらの電気を買わないように
しなければいけないということです。

そして、それらができる唯一の手段が
太陽光パネルを設置するということですね。

また、エコキュートの炊き出しも深夜にするのではなく
昼間にするといった感じです。

ちなみに、蓄電池を一緒に買えば、
夜の電気も買わなくてよくなるのですが、
蓄電池に関しては
出立ちの太陽光パネルまだまだお高いので、
もっと値段がこなれてくるまでは、
といったところでしょうか。

結論

これが個人的に考えている
電気料金という、死ぬまでかかり続ける
厄介なランニングコストを
最小限に抑えるための工夫です。

もちろん、もしかしたら
電気料金が上がっていくどころか
下がっていくかもしれないし、
思った以上に上がらないかもしれません。

つまり、絶対にこうなる!と言い切れるわけではありません。

また、太陽光パネルに関しては、
否定的な意見があるのも事実で、
もしかしたらそっちの方が
正しいのかもしれません。

なので、あくまであなた自身で
社会ニュースや経済ニュースを見た上で、
この提案を受け入れるかどうかを
ご判断いただければと思います。

暮らしを差別化する家づくり

「家」はそれそのモノが収益を生まないし、
とてつも長い期間
ずっとその返済に縛られることから、
「絶対に建てない方がいい」と
お考えになる方もいらっしゃると思います。

しかし、個人的には
できることならみんな家を建てた方がいいと考えています。

理由は2つ。
1つは家を建てた時点で、
家族への保証が手厚くなるから。
2つ目は家を建てることによって、
暮らしの基盤が違うからです。

ではこの2つのを
もう少し掘り下げてご説明します。
1つ目の話は、
少しシュールな話になりますが、
大切な話なのでこのままお付き合いください。

「家族への保証が手厚くなる」とは?


家を建てるとき、
大半の方が住宅ローンを組みますが、
住宅ローン金利の中には
団体信用生命保険という生命保険の掛け金も含まれています。

なので、ローンの債務者に
もしものことが起こった場合、
その保険が実行されて住宅ローン残金は0円になります。

そうなると、毎月の返済がゼロになるのですが、
とはいえ、もしものことがあれば
当然、収入も丸々減るわけなので、
あまり役にたたないのでは?と思ってしまうかもしれません。

しかし、債務者にもしものことが起これば、
収入と同時に出費もその分なくなります。
車の維持費とか生活費全般です。

つまり、住宅ローンも含めると、
かなりの出費が軽減できるというわけですね。

また、これに加えて、
未亡人となったあなたには
遺族年金が国から支給されるし、
小さいお子様がいるとしたら、
更に上乗せの年金が支給されます。

そうなると、
実は経済的には今までとそう変わらず
暮らしていくことができます。

もちろん、ずっと家族一緒に居られるのが一番ですし、
どんどん長寿化しつつある現在は、
こんな可能性は限りなくゼロに近いと思いますが、
とはいえ、ゼロ%ではないので、
一応知っておくことが大事かと思います。

「暮らしの基盤が整う」とは?

こちらに関しては言わずもがなですが、
第一に自らの資産である持ち家で暮らすのと、
他人の資産であるアパートで暮らすのとでは、
気持ちの持ちようが違うと思います。

そして、ご夫婦ともに
資産とともに家族を守っていくために
仕事を頑張る活力になるでしょうし、
たっぷりと思いを込めて
つくった理想の住まいだからこそ、
愛情をこめて使うようになるでしょう。
子どもたちには、実家をつくってあげられます。

子どもたちも、自分だけの部屋があることを喜ぶでしょうし、
心おきなく遊べる庭があることを喜ぶでしょう。

アパートの時のように、
音や隣近所に頭を悩ますことも無ければ、
気を使いながら暮らす必要がなく、
のびのびと暮らしていただけます。

そんなこんなで個人的には、
家を持った方がいいと思っているのですが、
私が考える問題点はその持ち方です。

つまり、持った方がいいとはいえ、
そこにかける予算をもっと注意深く考えるべきだ、ということです。

将来に大きな差を生む予算設定


例えば35年ローンを組んだとして、
毎月の返済が10万円の人と、
毎月の返済が7万円の人では、
家にかける総支払額が
3万円×35年×12ヶ月=1260万円違ってきます。

しかし、これに加えてその3万円を年利3%で
35年間ずっと運用していったとしたら?

1年目:360,000円×3%=370,800円
2年目:(370,800円+360,000円)×3%
=752,724円
3年目:(752,724円+360,000円)×3%
=1,146,106円
4年目:(1,146,106円+360,000円)×3%
=1,551,289円
5年目:(1,551,289円+360,000円)×3%
=1,968,628円

ー以下、割愛ー

35年目=22,429,340円となり、
さらに1000万円弱、
手元に残るお金が違ってくることになります。
これがいわゆる複利によるマジックです。

なので、個人的には
家にかける費用をできるだけ減らし、
リスクを恐れずその余剰金で
資産運用していってほしいと思っています。

これは、先行きが見通せない
これからの時代には
問答無用で必要な考え方だと思います。

なので、
家は絶対に建てるべきだと思いますが、
それと同時に不透明な将来にも
備えていっていただきたいので、
まずは運用に回すお金を少しでも多くつくるために、
家づくりにかけるコストを夫婦で
よく話合っていただければと思います。

あなたの資産や家族は、
あなたの知識とチカラで
しっかり守っていってください!

設計図の盲点

最近は3Dで立体画像を見ていただきながら
プランの説明をしているので、
家のイメージがつかみやすくなったと思います。

外観についても、360度回転しながら見ることができるし、
内観も、まるでそこに居るかのよな状態で
見ることができるし、
光の入り具合も、月ごと、そして時間ごとに見ていただけます。

こんにちは!
小笠原です。

現在家を建てている方は家が仕上がった時、
「なんか思っていたのと違う・・・」
という状況に遭遇することが
ほとんどなくなったと思いますが、
とはいえ、この立体画像にも盲点があるので、
今回はその点についてお伝えしていきたいと思います。

表示されない部材がある

実は、立体画像には実際あるものなのに
表示されない部材がいくつかあります。
(設計図の立面図にも表示されません)

・エアコンの室外機
・エアコンの配管
・水回りの換気扇
・給湯器
・雨樋
などです。

なので、立体画像を見るときには、
これらが一体どこに配置されるのか想像しながら、
注意深く外観を見なければいけません。

例えば、北向きの土地の場合、
一般的に水回りを北に並べて
配置することが多いのですが、
そうなれば、玄関と同じ面にたくさんの窓とともに、
たくさん換気扇があらわれます。

そして、そうなると
窓から垂れジミとともに、
換気扇からの黒い汚れが
正面の壁に付着することになります。

北面は太陽の日が当たらないため、
汚れやすいだけではなく
汚れも分解されにくいです。

また、水回りを北に配置すれば、
その近くに給湯器を置くことになるので、
家の正面に給湯器が出てきてしまう
なんてことも珍しくありません。

これらの結果、余分な部材によって
不細工な仕上がりになってしまうとともに、
家が汚れやすくなることで
よりいっそう不細工になりやすく、
メンテナンスに余分なコストが
かかりやすくなります。

次に南向きの土地の場合、
日当たりの恩恵を最大限享受するために、
玄関と共に、リビングやダイニング、
そしてキッチンまで全て南向きで
間取りをつくっているおうちがたくさんありますが、
この場合、まず玄関のすぐ横に、
リビングの室外機があらわれてくることになります。

また、この場合、 
キッチン脇に勝手口をつくった方が
ゴミ出しが便利なので、
必然的にキッチン脇にドアがつき、
そうなれば外には勝手口の下り段ができることになります。

そして、そこには壁付けの照明と、
雨をしのぐための庇がつga
くことになり、
また、ゴミやゴミ箱が並べられることになるので、
正面の景観悪くなると同時に、
それらの正面の壁を汚す原因となります。

設計図を見るときの注意点

間取りはとても大切ですが、
かといって間取りばかりに夢中になって
外観を厳かにしてしまうと、
このような残念な結果になってしまいます。

そして、これらに
後から気づくのですが、
気づいた時には「時すでに遅し」です。

なので、提案してもらっている設計図を見るときは、
エアコンや換気扇がどこにつくのか、
雨樋がどのようにつくのかまで
意識しながら見るようにしてみてください。

また、それと同時に
部屋の窓から外がどのように見えるかと、
外から部屋の中がどのように見えるかを
想像しながら見るようにしてみてください。

単純に障害物がないからと
大きな窓をつくっても、
そこが外から丸見えになってしまうのでは、
結局カーテンが開けられなくなり、
せっかくの光を殺してしまうことになるからです。

想像力が必要となるので、
難しいと感じるかもしれませんが、
これらのことは動線や使い勝手に
匹敵するくらいとても大切なことです。

なので、今回の内容を頭に入れていただきつつ、
間取りばかりに夢中になりすぎず、
もっと家全体を見ながら
家づくりをしていただけたらと思います。

大きさの固定概念

一般的には35~40坪くらいが
家の適切な大きさとして認知されています。
そして、実際それぐらいの大きさのおうちが
たくさん建っているので、自分自身も
それくらいの大きさの家を
建てようとお考えになると思います。

現在住んでいる賃貸は、
収納は少ないし、部屋数も少ないしで
荷物が納まらなくて
うんざりしていませんか?

せっかく家を建てるのなら、
部屋や収納に困らない家にしたいと
思うのが普通ですもんね。

こんにちは!
松岡です。

とはいえ、実際のところは
そこまで面積はいらなかったりします。

ということで今回は、
その理由を家の大きさを分解しながら
お伝えしていきたいと思います。

36坪の間取りとは?

現在建てられているおうちの多くは、
1階と2階の大きさがほぼほぼ等しい2階建てのおうちです。

そうなると、このおうちの1階と2階は
それぞれ18坪ずつということになり、
これを帖数に換算すると
36帖ずつということになります。

(36帖の1階を分解)
・玄関&ホール:2帖
・玄関土間収納:3帖
・LDK:16帖
・和室:6帖
・収納:1帖
・洗面脱衣:3帖
・トイレ:1帖
・風呂:2帖
・階段:2帖(うち1帖階段下収納)
*リビング階段を前提

(36帖の2階を分解)
・階段:2帖
・廊下:3帖
・トイレ:1帖
・寝室:10帖
・ウォークインクローゼット:3帖
・子供部屋:6帖×2室
・クローゼット:1帖×2室
・書斎or納戸:3帖


一般的にはこういった感じになるかと思います。
では、ここからちょっと突っ込んで
考えていってみたいと思います。

平屋が高くない理由

仮にあなたが家を建てる土地が
55坪以上あるとしたら、
そこには平屋を建てることができます。

そして、平屋を建てるとしたら、
先程からいらなくなるものが出てきますよね?

階段・2階のトイレ・2階の廊下です。
そうなると8帖分家が小さくなります。

また、全ての部屋と収納が
1階にある平屋の場合、
和室も必要なくなります。
自分たちの部屋をフル活用できるため、
わざわざ余分な部屋をつくる必要がなくなるからです。

子どもたちのものは子ども部屋に片づければいいし、
自分たちのものも寝室に片づければいいし、
そうなればLDKをいつもきれい状態で保ちやすく、
来客をLDKに招くことができるからです。


ということで、
和室の6畳も省くとすると、
合計で14帖(7坪)省くことができます。

つまり、2階建てという選択肢ではなく、
平屋という選択肢にしてみただけで、
家の大きさは36坪から29坪まで縮んだということですね。

もちろん、なにかに不自由することも無ければ、
むしろ使い勝手が格段によくなったうえで、です。
全ての部屋と収納が同じフロアにあることによって、です。

となると、
実は建築コストも安く納まりやすくなります。
仮に36坪の2建てが
坪60万円で建てられるとしたら、
建築費は2160万円になりますが、
これが平屋となることによって、
坪単価が10万円上がったとしても、
建築費用は2030万円になるわけですからね。

そんなこんなで結論

一般的には、
35~40坪くらいの家を建てることが
当たり前となっていますが、
建てる家を「平屋」にすれば、
ざっと計算しただけでも、
7坪くらい小さくなりますし、
もっと突き詰めて考えていけば、
さらに3~5坪くらい小さくしても全然問題なかったりします。

そして、そうなると
更に建築コストを抑えることができます。

なので、居住性という観点でも、
そして経済性という観点でも、
これからの暮らしの質を高めたいとお考えであれば、
家の大きさの固定概念に縛られることなく
家づくりをしていただければと思います。

家づくり予算の合理的圧縮方法

家は持った方がいいと思うものの、
そこにかけるコストは
よく考える必要があります。

理由は、目下の暮らしに
ゆとりを持たせるためではなく、
不透明な将来に向けて
十分な準備をしていくためです。

前々回リアルな数字を当てはめて
お伝えしたように、
家づくりへのお金の掛け方次第で、
老後資金が2000万円以上
変わってくるかもしれませんからね。

なので、今回は家づくり予算の
合理的な圧縮方法について
ダイジェスト的にお伝えしていきたいと思います。

それぞれの具体的なやり方については、
また別の記事でお伝えするつもりなので、
まずは大枠を掴んでもらえたらと思います。


家づくり予算を圧縮する方法は
大きく分けて4つあり、
この4つを全て実践しなければいけません。

家をコンパクトにする


これは最も基本的なことです。
家のコストは面積に比例するし、
そもそも家のコストをカットしないことには、
予算圧縮なんて無理かなと思います。

とはいえ、これの難しいところは、
面積カットのやり方を間違えると、
狭苦しくて、住みにくい家になってしまうところです。

なので、面積カットを実現するためには、
いらないものだけを抽出し、
省くようにしないといけないのですが、
実はこれさえできれば、
実はあなたが考えているよりも
10坪近い小さい面積で、十分暮らしやすい家を建てることができます。

土地もミニマムにする

2つ目の理由がこれです。
理由は2つ。
そもそも土地が広いと、
その分土地代が高くなってしまうからです。

そして、もう1つの理由が、
土地が無駄に広いとその分余白ができてしまうからです。

つまり、外構工事が必要以上に高くなってしまうからです。

また、土地が広くなると、
外構工事というイニシャルコストとともに、
固定資産税という生涯必要なランニングコストも
高くなってしまいます。

つまり、これは老後資産を
さらに圧迫する原因となってしまいます。

敷地に余白をつくりすぎない

3つ目は、2つ目と若干似ていますが、
少し意味合いが違うので、
別々に記載することにしました。

先程はそもそも土地を広く買い過ぎない
という意味合いでしたが、
これは土地をミニマムにした上で、
更に余白を最小限にするという意味合いです。

簡単に例を挙げるとすれば、
平屋が十分に建てられるにもかかわらず、
わざわざ2階建てを建てないといった感じでしょうか。

2階建てより平屋の方が住みやすいし、
敷地に余白がなくなれば、
その分、庭の維持管理も楽になるし、
何より外構工事費用を
圧縮することができます。

そんなこんなで、
敷地を有効活用することは
予算面においても、
とても大事だということですね。

土地の向きにこだわらない

そして、最後がこれです。
みんな南向きの土地に固執しますが、
南向きも100%の土地ではありません。

理由は、南向きの土地に建っている
家をご覧いただくと一目瞭然です。

カーテンがずっと閉まっているし、
間取りもすぐ分かるし洗濯物は丸見えだし、
という感じではありませんか?

つまり、防犯、プライバシー、デザイン、
この3つ全てが悪くなりやすいのが
この南向きの土地なんです。

そして、この3つを少しでも良くするために、
外構工事により多くのお金をかけざるを得なくなってしまいます。

つまり、土地の選び方によって、
土地代だけではなく、外構代も変わってくるということです。

これまでお伝えしてきたように、
家づくり予算を合理的に圧縮するためには、
単純に家を安くするだけではだめで、
土地、外構費用も同時に安くしないといけません。

そして、そのためには、
まずは自分にとって適切な家の広さと
その概算予算を知らなければいけません。

それが分かれば、
それに必要な土地の広さが分かるし、
そうなれば自ずと、
土地にかけるべき予算も明確になります。

なので、家づくりをするときには
まずはそれを知ることから始めてください。

2階建てと子ども部屋

「家」と聞くとまず頭に浮かんでくるのが
「2階建て」というキーワードですが、
そうなれば必然的に2階につくられるのが
「子供部屋」です。

ですが、自分自身の経験も踏まえて
この当たり前は、
建てる前に本当にそれでいいのかを
よく考えるべきだと感じています。

今回は、2階に子ども部屋をつくった場合、
これからの暮らしがどうなりそうなのか、
一緒に考えていきたいと思います。

こんにちは!
竹上です。

では、たいていの方が
お子様が小さいうちに家を建てられると思うので、
✓子供が小さいうち
✓子供が思春期になった時
✓子供が出て行った後
✓自分たちが歳をとった時

この4つのステージに分けて考えていきたいと思います。

子供が小さいうち

子ども部屋を2階につくった場合、
小さな子どもたちはほぼ確実に
自分の部屋を使うことはありません。
小さなこどもたちは、
絶対にお母さんの近くで遊ぶからです。

そして、子どもたちのおもちゃや絵本が
いつもリビングに散乱することになり、
片付いていない生活感に溢れた家になってしまいます。
持ってくるにしても、片づけるにしても、
階段を上り下りするのは面倒ですよね。

子供が思春期になった場合

思春期になると、
子どもたちはやっと自分たちの部屋を
フル活用しだします。

そして、友達や恋人と電話したりするとき、
親と適度な距離がとれる
2階のプライベートルームは
子どもにとって最高の空間になります。

つまりこの時期を中心に考えるなら、
子ども部屋は2階の方が
良さそうな気がするということですね。

子供が出て行った後

子どもたちがいつ家を出て行くかなんて
全くわかりません。
高校卒業と同時に出て行く子もいれば、
大学卒業まで居る子もいるし、
もしかしたら結婚するまで居る子もいると思います。

ですが、子どもたちは
いつかは出て行くものだとしたうえで
間取りは考えるべきだと思います。

つまり、子どもたちが出て行った後、
今よりも歳をとった自分たちがいかにその部屋が
使いやすいか考えておくべきだということです。
"家を建てる前に"です。

そして、その部屋を収納として
使う可能性が高そうな気がするなら、
2階と1階ではどちらの方が使いやすいのでしょうか。

自分たちが歳をとった時

自分たちがさらに歳をとり、
老後生活を送っているとしたら
寝室は2階と1階ではどちらが使いやすいでしょうか。

洗濯物をわざわざ2階に持って行ったり、
わざわざ2階まで服を着替えに行くよりも、
1階で全て事が足りた方がいいのではないでしょうか。

そうなると、1階を充実させておいた方が
良さそうな気がしますよね。

とはいえ、それに備えて和室か洋室を
もう1室余分に1階につくろうとしたら、
200万円くらい建築コストが上がってしまうので、
やがて使わなくなる子ども部屋を
将来上手く活用する事を
考えておくのも1つの手ですよね。

いかがだったでしょうか?

2階建ての家と
子ども部屋を2階につくることは、
現在の家づくりの当たり前となっていますが、
本当にそれが正解なのか
少し考えてみていただけないでしょうか?

ということで、家を建てるときは実際の暮らしをよく考え、
また、先のことまで想像を巡らせ、
合理的に間取りを考えていただければと思います。

これが無駄なコストカットしながら、
部見やすい家をつくる最善の思考です!!


家づくりの前提を見直す

家づくりをしていると、
知らない間に常識や当たり前が
たくさんアンカリングされていきます。

その代表的なこととして、
「部屋は南につくり、
部屋じゃないところは北につくる」

という常識がありますが、
ではこのルールに則って間取りを考えると、
一体どんな家になるのでしょうか?

こんにちは!
小笠原です。

ということで、
土地の向きごとにどんな家になるのか
それぞれ考えてみます。

土地が北向きの場合

土地が北向きの場合
家の正面が北になりますが、
部屋以外を北につくると
家の正面が不細工になってしまいます。

理由は水回りが北にあることによって、
窓と換気扇が北面のたくさんできてしまうこと、
また、階段が北にあることによって
中途半端な位置に窓が出来てしまうことです。

しかも、外壁の汚れは
窓や換気扇を原因として発生するうえ、
直射日光が当たらない北面は
さらに汚くなりやすいので、
経年と共により不細工になっていってしまいます。
外壁の塗り替えの周期も早まりかねないです。

土地が南向きの場合

土地が南向きの場合、
家の正面には大きな窓がたくさんできます。
全ての部屋が南に配置されるからです。

結果、間取りが全部わかってしまいます。
また家の中も外から丸見えになってしまいます。
さらに台風の時に1番強烈に風が当たることになります。

なので、これらの問題を解決するために
外構工事(庭)により多くのお金をかけることになり、
大きな窓にカーテンが必要となり、
大きな窓にシャッターが必要になります。

要するに、悪い防犯性とプライバシー性、
そして低い安全性をカバーするために
余計なコストをかけざるを得なくなってしまうということです。

土地が東・西向の場合

土地が東向きと西向きの場合、
南に部屋を配置しても正面である道路から
部屋の中が丸見えになりにくいし、
水回りや階段が北にくれば、
見た目も悪くなりにくかったりします。

しかし、これらの土地の場合、
土地の間口が広くないと
せっかく南に大きな窓をつくっても、
そこにほとんど光が入ってこない、
という最悪の減少が起こります。
(これは北向きの土地も同じですね)

また、それに加えて
リビングから見える景色が家の裏側(北側)なので、
外構工事によってこの問題を解決しておかないと、
最悪の景観の中で暮らし続けないといけなくなってしまいます。
(これも北向きの土地も同じです)

これらの問題の解決策

このように、常識を前提に間取りを考えてしまうと、
どんな土地でも暮らしていく上で
なんらかの問題を抱えることになるし、
この前提ありきではこれらの問題に対する
いい解決策はありません。

では、どのようにすれば
これらの問題は解決できるのか?

その答えは簡単で、
「この前提を頭から消し去ること」です。
要するに「部屋は南で部屋以外は北」
という概念を取っ払えばいいんですよね。

そうすると自ずと解決策は出てきます。
北向きの土地であれば、
北に水回りや階段を配置しなければいいだけの話だし、
南向きの土地であれば、
南に全部の部屋をつくらなければいいだけの話です。

例えば、階段というスペースは、
吹き抜けになっていることから
とても光が採り入れやすいのですが、
仮に南にくっついて家が建っていて、
十分な光がリビングに採れそうにないのであれば、
あえて階段を南につくり
吹き抜けとなっている高い位置から
光を入れてやるようにすれば、
それだけで自ずとリビングは明るくなります。

なのに、階段は南につくるものではないという考えに
固執してしまえば、
その解決策を自ら潰してしまうことになります。

また、あなたが洗濯物を室内干しにするのであれば、
脱衣室を北ではなく、
南につっくった方がいいと思いませんか?

北では確実に日光があたらないし、
風通しも悪いのに対し、
南であれば日光もガンガン当たるし、
風通しもいいと思います。

なのに、そのスペースを
南につくるなんてもったいないという固定概念にこだわってしまうと、
また自らベストな解決策を
潰してしまうことになります。

ということで、土地に合わせた
ベストな間取りを完成させ、
そこで快適な暮らしをしていくために、
まずはこの代表的な固定概念を
頭から取っ払っていただけたらと思います。

これだけでも、より理想的な間取りが出来上がると思います。

お金を掛けずに暮らし続けるために必要な3つのコト

前回、お伝えしたように
家は絶対に持った方がいいものの、
できる限り予算を圧縮し、
その浮いた資金を
今後の資産形成に回さないといけません。

また、家の費用を見直すとともに、
家づくりと同じタイミングで
見直すべき支出が「生命保険」です。

前回お伝えしたように、
住宅ローン金利の中には
掛け捨ての生命保険が含まれており、
それだけでもしものことがあった時、
残された家族を守ることができるからです。

なので、家づくりをするときは、
現在加入している生命保険を一旦すべて見直し、
仮に住宅ローンを組むことによって
過剰保険になりそうな保険があれば、
解約することをおすすめします。

そして、その浮いた費用を家づくりに回すのではなく、
資産形成に回してください。

また、これは家と同じタイミングでは
難しいかもしれませんが、
資産形成にかける費用を
少しでも増やすためには
車にかけるコストも見直すべきです。

例えば、5年ローンで車を買うとして、
300万円の車と450万円の分割払いでは、
返済金額が毎月2.5万円違いますが、
仮にこの差額費用を資産運用に回すことができたら、
長期間の複利効果によって
お金が増えることになり、単純にその値段差だけの
違いではなくなってきます。


なので、私個人の意見としては
車にも必要以上にお金をかけるべきではないかなと思っています。

車も家同様に
それそのものが直接的にお金を生むものではないですからね。

とはいえ、
乗っていてテンションが上がらない車に
乗るのもどうかとも思うので、
そのあたりのバランスを考えながら
車を買っていただければと思います。

なにより大事なこと


そして、資産形成をしていただくために
何より大事なことは、
夫婦そろって働き続けていただくことです。

つまり、収入を少しでも増やすために
仕事・家事・育児を夫婦で協力し両立させてください、
ということです。

ご主人と共に、奥様も
ずっと働き続けることができれば、
夫婦それぞれのお財布から
資産形成のための資金を捻出できます。

また、将来もらえる年金を
少しでも多くすることができます。

結果、ゆとりを持って
老後を乗り切りやすくなります。
不安を感じることなく、
日々を過ごしていただきやすくなります。

将来に対する漠然とした
不安を消すためには、
少しでもお金にゆとりを持って
暮らしていくべきです。

また、人生の選択肢を少しでも増やすためにも、
お金はあるに越したことではありません。

なので、そのためには、
しっかりと働くことはもちろんのこと、
住宅ローン、車、保険といった
長期間固定されてしまう支出を
できるだけ抑えること、
そして、積極的に資産形成していくこと、
この3つを覚えておいていただければと思います。


今から取り組むべき2つのこと

ニッセイ基礎研究所の調査によると、
現在65歳である平均年収500万円(40年勤務)の夫と
妻がパートの世帯の年金額は、
月額21.6万円のようなのですが、
これが現在40歳の方となると
約20%ダウンの17.2万円となり、
現在30歳の方となるとさらに約20%ダウンの13.1万円になるとのことです。

これに対し、リタイアした後の夫婦の最低生活費は
約22.5万円だと言われているので、
これまで通りの価値観で年金を考えていると、
これからは年金だけでは暮らしていくことさえもできない社会になるようです。

こんにちは!
松岡です。

どうやら私たちには
相当厳しい未来が待ち受けているようなのですが、
今のうちからコツコツ準備していけばなんとかなりそうなので、
今回はこのことについてお伝えいきたいと思います。

年金の支給を遅らせる

まずこの年金支給額は、
そもそも65歳から受け取ることが
前提となっているのですが、
実は年金支給時期は早めることもできれば
逆に遅らせることもできます。

早めようと思えば、
60歳から受け取ることができるし、
遅らせようと思えば、
75歳まで遅らせることができるという感じですね。

そして、早めればその分支給額が割安になるし、
遅くすればその分支給額が割高になるのですが、
もちろん私たちは減額される年金を
少しでも増えすために遅らせるしか方法はなく、
かつ、できれば年金額が1.84倍になる75歳から
受け取った方がいいと思います。
(1ヶ月遅らせるごとに0.7%支給が増えるので、
120ヵ月遅らせると0.7%×120回=84%という計算です)


計算すると、
17.2万円×1.84=31.64万円(40歳の方)
13.1万円×1.84=24.104万円(30歳の方)
となり、75歳以降は年金だけで、
なんとか暮らしていけそうですよね。


とはいえ、これを前提とすると、
私たちは75歳までずっと
問答無用働き続けないといけないわけなので、
そのためには、自分への投資を
今のうちからしていかないといけません。

ずっと収入を得るための備え

では、具体的にどのように考え、
どのように行動していくべきなのか、考えてみましょう。

まず考えるべきは、
そもそも現在勤めている会社が
ずっと存在するのかということです。

その可能性が高く、
また、歳をとってもずっと
そこで在籍していられそうだとしたら、
働きつつ新たなスキルを
身につける必要はなさそうですよね。

しかしその可能性低そうだとしたら?
あるいは、その仕事をずっと
やり続けられなそうだとしたら?
あるいは、その会社でずっと雇ってくれなそうだとしたら?

今のうちから自分なりのスキルを
身につけていかないといけません。

死角を取得する、教材や本を購入し独自なことを学ぶ、
人脈を広げるなど様々な手段によってです。
それなりのコスト(投資額)が必要となります。

また、それなりの収入を維持するためには、
高いパフォーマンスで働き続けることが前提になると思いますが、
そのためには健康で居続けなければいけません。

そしてそのためには
今のうちから食事に気を付けたり
運動江尾したりする必要があり、
もちろんこれにもそれなりのコスト(投資額)が必要となります。

ゆとり資金への備え

さらに、今のうちから
もう1つ取り組んでおくべきことが
老後に向けた貯蓄(投資)です。

というのも、
趣味を楽しむとか旅行に行くといった
余生を楽しもうと思えば、
最低生活委に上乗せして、
さらに10万円くらいは必要になるからです。

なので、仮にあなたが現在40歳で
95歳まで生きるとしたら、
老後20年のゆとり資金を働くことができる間に
貯めていかないといけないのですが、
子どもたちが卒業するまでは
貯蓄するゆとりを持てないはずなので、
実質は、子どもたちが巣立ってから
このお金をためていかないといけません。

現在の子供の年齢を7歳とし、
22歳で大学を卒業するとしたら、
働ける35年のうち
15年は子供への投資のために貯蓄をし、
残りの20年は老後のために
貯蓄をしていくというイメージですね。

10万円×20年×12ヶ月=2400万円
20年×12ヶ月=240回
2400万円÷240回=約10万円は、
子どもが巣立った後の20年間
最低でも毎月貯めていくべきだというわけですね。

結論

を、まとめようと思います。
あくまで個人的な意見ですが、
これからは友働きが必須であることは間違いなく、
お互い働き続けていくべきだと思います。

そして、子どもたちへの投資と老後のゆとり資金のために、
奥様の給料には
一切手をつけないようにすべきだと思います。

なので、これからあなたが家を建てるとしたら、
ご主人の所得の範囲で家づくりをすべきだと思います。
もちろん、建てた後の維持管理コストも含めて、です。

もしかしたら、これはかなりシビアに
将来も見積もり過ぎているのかもしれないですが、
楽観的に考えていて後から取り返しがつかなくなるよりは、
悲観的に考えておいて、
後からより一層ゆとりができた方が絶対に良いと思うので、
ぜひこの記事を頭の片隅に置いていただき、
無理のない予算で家づくりを行っていただければと思います。


窓のつくり方について考える

「最近のおうちは窓が小さいなー」
「最近のおうちは窓が少ないなー」
親御さんも交えて打ち合わせをしていると、
時折親御さんからこのように言われることがあります。

そして、続けざまに
「窓が小さいと家が暗くなるよ」という
意見が飛んでくるわけですが、
では、窓のサイズや数と家の明るさとの間には
一体どれくらい相関関係があるのでしょうか?

こんにちは!
竹上です。

と、その前になぜかここ最近のおうちは窓が小さく、
また少なくなっているのか?

その理由について簡単にお伝えしておきますね。

構造の安定のため


まず、1つ目の理由が構造の安定のためです。

窓がつくところは、耐震壁をつくることが
できなくなってしまいますからね。

ただし、高い耐震壁を持たせるためには、
ただ単純に壁を増やせばいいというわけでもなく、
いかにバランス良く壁をつくることができているのかも
合わせて大切なこととなります。

快適性を高めるため

続いての理由がこれです。

いくら以前に比べて窓の断熱性能が高くなったとはいえ、
壁に充填する断熱材よりも
断熱性能が高いわけではないですからね。

そして、断熱性能が高いおうちの方が、
冷暖房も効きやすく日々心地よく過ごせると同時に
温度差が生じにくいことから、
冷暖房器がより少ないパワーで働くことができるので、
結果、電気料金の節約にもつながります。

家を汚れにくくするため

続いての理由がこれです。
外壁を汚れさせる1番の原因は実は窓だからです。
窓の横から垂れじみがダラーっと
流れている光景をよく目にしませんか?

家の汚れが目立ちやすくなると、
必然的にメンテナンス周期が早まってしまうのですが、
そうなればランニングコストが割高になってしまうので、
よく目につく面は
窓のつくり方に気を付けるべきです。

より収納力を高めるため

最後がこの理由です。
なんの関係があるのか
いまいち意味が分かりませんよね?
でも大いに関係があります。

例えば、3帖という広さの収納の
長手方向の長さは2.6mあるのですが、
この壁面に6段分棚をつくれば、
そこには15.6m分の棚ができますよね?

しかし、換気がしたいからという理由で
この壁面に窓をつくってしまったら、
一体どうなるでしょうか?

その窓の前には何も置けなくなり、
その窓のサイズ分丸々収納が減ってしまう
ということになりますよね?

具体的に、窓のサイズを
横幅1.5m、高さ1mとすると、
1.5m幅×3段分=4.5m分、
つまり約30%分も収納が減ってしまうことになります。

比例しない窓の数と明るさ

そんなこんなで、
ちゃんとした意味を持って
ここ最近のおうちは窓が小さく、
また少なくなっているのですが、
そうなると大事なことが、
窓本来の役割を果たすことができる窓が
つくれているかどうかということです。

つまり、光を採り込み風邪を通せるかどうか、
ということです。

例えば、光が入ってくる方向に大きな窓をつくり、
この窓からたくさんの光を期待していたものの、
そこが外から丸見えだった場合、
そこにはカーテンをせざるを得なくなります。

そうなると、多かれ少なかれ
光を遮ってしまうことになります。
また、場合によってはレースにとどまらず、
遮光まで閉めざるを得なくなってしまうかもしれません。

こんな状態では、
窓の役割を果たしてないと言っても
過言ではありませんよね。

なので、家を建てるときは
周りから家がどう見えているのか
ということまで想像しながら、
間取りとにらめっこしてくださいね。

窓が多ければ多いほど明るいわけでもないし、
窓が大きければ大きいほど明るいわけもありませんが、
カーテンありきの窓つくってしまうと、
窓がより少なく、より小さくなった現在の家は
よりいっそう家の中が暗くなるので、
気を付けていただければと思います。

キッチンの生活感を薄めるアイデア

現在の住まいは対面式キッチンが一般ですが、
この場合対面式キッチンの前に壁を立ち上げて
手元を隠すように仕上げます。

また、その壁の天端には
キッチンから食卓へ料理の受け渡しがしやすいように、
お皿が置けるくらいの奥行きでカウンターをつくります。

と、これが現在の家のスタンダードなのですが、
この仕上げはいざ暮らしてみると
生活感を漂わせる大きな原因となります。

こんにちは!
小笠原です。

理由は簡単です。

そのカウンターの上に調味料や薬や手紙や
鍵や爪切りやハサミなど、
細々としたものをついつい置いてしまうからです。
(心当たりありませんか・・・?)

料理の中継をするにしても
使う時間なんてほんのわずかだし、
その高さが一番モノを置きやすいので
仕方ないんですけどね。

気づいてみたら、
結局カウンターキッチンを回り込みながら
料理を運んでいるって感じです。
キッチンカウンターの上に
無造作に置かれた物のせいで、
生活感が漂うことになってしまうというわけです。

また、キッチンカウンター同様に
リビング側から1番見えるのは、
キッチン背面に置く冷蔵庫や家電製品などですが、
冷蔵庫ってなんやかんやとペタペタ貼ってしまうし、
オーブンレンジやジャーの付近にも、
ついつい鰹節やパンなんかを
無造作にパッと置いたりしちゃいませんか?


つまりこのキッチンの仕上げ方は、
下手したら住み始め数か月もしないうちに
生活感溢れる家になってしまうかもしれないということです。

というより、角度を変えて考えてみたら
そうならざるを得ない間取りのつくり方を
しているのかもしれません。

この問題の解決策!


ここからは、
この生活感問題の問題策について
考えていきたいと思います。

まずキッチン前のカウンターですが、
単純に何も置けないように
してしまうというのはどうでしょうか?

こうすれば出来上がった料理を
そこに置けなくなりますが、
逆に言うとそこに何も置けなくなるので、
リビングやダイニング側から見たとき
キッチンがスッキリと見えます。

続いて、キッチン背面の冷蔵庫や家電に関してですが、
これらもリビングやダイニング側から
見えないようにしてしまうというのはどうでしょうか?

つまり、キッチンの背面に
大きな収納(パントリー・納戸)をつくり
その収納に全て隠してしまうということですね。

そうすれば冷蔵庫にペタペタ貼っても、
リビングやダイニングから一切見えないし、
家電の周りに無造作に色々なものを置いたとしても、
リビングやダイニング側から一切見えません。

とはいえ、
こうすると生活感は一気に薄れるものの
日常的に使いやすいのかという
疑問が湧いてくると思います。

でも、この場合、実は冷蔵庫に関して言うと、
ドアの方向が変わるだけで冷蔵庫の位置は変わりません。
なので、冷蔵庫に至っては一切使い勝手が悪くなりません。

他方、家電に至ってはすぐ後ろではなく
数歩移動しなくてはいけなくなるので、
これに関して賛否両論だと思います。

それが面倒でなければ隠してしまえばいいし、
それが面倒なら、よく使う家電だけは隠さず
後ろに置くようにすればいいという感じですね。

家電に関しては
使いやすさとの兼ね合いがあると思うので、
あくまで1つの考え方として
頭の隅っこに置いてもらえたらと思います。

死角ができるのも魅力!

そして、キッチン背面に収納をつくった場合、
リビングやダイニング側から
見えない場所に壁ができるのも
実は隠れた大きなメリットです。

冷蔵庫に色々貼らなくても、
その死角の壁にゴミの日程表や子どもの行事表、
お手紙などを貼ることができるし、
ホワイトボードや黒板といった
アイテムを掛けたりできるわけですからね。

見えない壁をうまく活用して、
絶対に出てしまう生活感を見えない場所に止めとく
というテクニックですね。

ということで、
難易度が高いキッチン周りの生活感を
可能なかぎり無くすためのこういったアイデアも
ぜひ覚えておいていただければと思います。


現実的な間取りづくり

寝る時間以外ずっと
家族みんなが過ごすリビングを、
いつもスッキリ生活感ゼロ状態で
保ち続けるのはほんと難しいことですよね。

でも、来客をもてなすのもここだし、
家具も含めて1番気合を入れて
コーディネートしているのもリビングだと思うので、
せっかく家を建てるのなら、
なるべくキレイが維持できるようにしたいですよね。

こんにちは!
松岡です。

そして、この問題を解決する鍵を握るのは、
「間取り」なのですが、
では、どうすればいいのか?
原因を1つ1つあぶり出しながら、
答えを見つけてみましょう!

生活感の原因①
子供のモノであふれかえる

子どもたちは、
お母さんの姿が見える場所で居ようとするので、
リビングかダイニングで大半の時間を過ごします。

そして、そこには子供たちが常時使うものが
溢れかえっていると思います。

おもちゃ・絵本・ゲームなどですね。
(ソファの上も占領するかもです)

なので、
リビングに子どもたちのおもちゃを入れる家具や、
絵本を置く本棚などを置くことによって、
少しでも片づけやすくしようとするのですが、
そもそも子供たちがいちいち使ったものを
きちんとそこに片づけてくれるかというと、
ほぼほぼ無理な話ではないでしょうか。

そして、あなたも
最初のうちは気合を入れて片づけて
生活感のない状態を維持しようとするのですが 、
いつの間にかそのいたちごっこに疲れてきて、
徐々に片づけり気力を失っていくことになる可能性が
かなり高いのではないかと思われます。
極めつけに学校に行き出したら、
ランドセルの定位置もリビングになるかと思います。

生活感の原因②
ソファーと椅子が物置と化す


そして、2つ目の原因がこれです。
いつも着る服を、いちいち自分の部屋のクローゼットまで持っていくのは、
誰でもめんどくさいですよね・・・

つまり、この話は子供たちに限ったことではなく、
大人にも言えるということですね。

解決策について考える

では、ここから解決策を考えていこうと思うのですが、
この2つの原因はさらに深堀りしてみると、
1に関しては「子供部屋をうまく使えてないこと」
2に関しては「リビングに必要な収納がないこと」
だと推測できますよね。

なので、解決策としては、
「子供たちが使いやすい場所に子ども部屋をつくること」
そして、「リビング周辺に必要な収納をつくること」
ということになります。

例えば、子供部屋を2階につくった場合、
小さな子どもたちはその部屋を使いやすいでしょうか?

他方、子ども部屋を1階につくると、
小さな子どもたちは2階にあるのに比べて
自分の部屋を随分と使いやすくなるのではないでしょうか?

そして、おもちゃも絵本もゲームも
自分の部屋に置いてもらってそこで遊ぶようにすれば、
散らかりっぱなしでもそう気にならないですよね。

また、同時に寝室も1階につくることができたら、
リビングと同じフロアに
すべての部屋と収納があることになるので、
衣類の片付けも面倒じゃなくなり
自分の部屋に片付けてもらいやすくなるのではないでしょうか?


子どもたちが自分の部屋を使いやすくなれば、
確実にリビングは散らかりにくくなるでしょうし、
余分なコストも浮くでしょう。

ということで、間取りを考えるときは
実際の日々の暮らしの姿を思い浮かべながら
考えてみていただければと思います。


家事動線を気にしなくていい家とは?

間取りを考える上で、
「家事動線の良さ」はとても重要なことです。

仕事に家事に、そして育児に忙しい
奥様の負担を和らげるためには、
絶対に欠かせない要素です。

しかし、この問題はある固定概念に縛られていたままだと、
実はどれだけ考えてもスッキリ解決できません。

こんにちは!
小笠原です。

例えば、洗濯機が1階にあるのに
干す場所が2階だとしたら、
これはスムーズな動線だとは言えません。
たとえキッチンと脱衣室を隣り合わせに
つくったとしても、です。

水気を含んだ思い洗濯物を持って
階段を上がるのはしんどいし、
ましてや何回にも分けて
持ち運びしなければいけないとしたら、
それだけで結構な労力ですからね。

そこで、この労力を少しでもカットするために
1階のキッチンか脱衣室に勝手口をつくり、
そこから出たところに干し場をつくるというアイデアを
多くの家が採用しているのが、
これはこれで洗濯物の取り込みが大変だという
壁にぶち当たります。

勝手口を通してリビングと外を
何回も行き来しないといけないですよね。

その上、勝手口から外に出て干すとなると
お隣さんやご近所さんと
鉢合わせをすることが多くなるため、
さすがにパジャマやノーメイクといった
油断した状態では出にくいですよね。

これも完璧な解決策とはならないということです。

では、2階に洗濯機を置くという
アイデアはどうでしょうか?

つまり面倒な階段の行き来をなくせるし、
干し場は近いし、片づけるのも近いし、
人目も気になりにくいというアイデアです。

この場合、洗濯機とともに
お風呂場も2階になると思いますが、
リビングダイニングキッチンと水回りが離れるのが
不便かどうかが争点となります。

あと、衣類をどこに収納するのかも
よく考えないといけませんよね。

いつも使うものや、いつも着るものは、
リビングの近くにないと不便だし、
この不便さの積み重ねこそが、
結果的にリビングにリビングの散らかりにつながりますよね。

では、それを解決するために、
水回りと共にリビングダイニングキッチンも
2階に上げてみましょう。
また、2階に衣類収納をつくってみましょう。

そうなると、ずいぶん生活がしやすそうになりますが、
この場合の問題は歳をとってからですね。
足腰が悪くなってしまったら、階段が苦痛になってしまいます。

もちろん、土地面積や立地上
そうせざるを得ない場合は、
そんなことも言っていられないですが 、
もし敷地にゆとりがあるとしたら、
これもあまり現実的な解決策ではなさそうですよね。

ある前提をなくしてみるだけ

ここまで、家事動線が良くなりそうな解決策を
いくつか考えてみたんですが、
これらにはある前提条件があることに
お気づきいただけたでしょうか?

そうです!
どれも家が2階建てであることが
前提条件なんですよね。

つまり2階建てである以上、
どんなに工夫してもどこかしら
家事動線に問題が発生するというわけですね。

では、平屋だと家事動線の問題は
完璧に解決するのでしょうか?

まず、平屋の場合、
洗濯機も干し場も取り込み場所も衣類の収納場所も
全て同じフロアになるので、
その移動はかなり楽になります。

しかし、干し場が勝手口から出た場所だとしたら、
先程と同様に取り込む作業には手間がかかるし、
お隣さんやご近所さんと鉢合わせしてしまいます。

なので、周りのおうちとの兼ね合いも考えつつ、
どこに干し場をつくるかをよく考える必要があります。

つまり、お隣さんやご近所さんから
見えない場所に干し場をつくるためには、
どうしたらいいかを考えなければいけないということです。

これさえできれば、
家事動線なんて気にしながら
家を建てる必要がなくなります。

平屋だとそもそも移動が水平だし、
その距離もほんのわずかだからです。

また、すべての部屋と同じフロアにあるので、
それぞれの部屋と収納をフル活用しやすいからです。

ということで、
「家事動線がいい家にしたい」とお考えであれば、
そもそも2階建てありきで家を考えないようにしてしてください。

とはいえ平屋の場合は、
プライバシーが担保されてないと、
2階建て以上に居心地が悪くなっちゃうかもしれないので、
あくまでその点のは要注意です!!


住宅ローン金利の考え方と対処法

家を建てることによって、
余分に出ていってしまうお金と逆に入ってくるお金があります。

出て行くお金とは住宅ローン金利のことで、
入ってくるお金とは住宅ローン控除によって
返ってくる所得税・住民税のことです。
(この他、補助金や給付金などもある場合があります)

このことは家を建てようと思っている方なら
知っている方が多いとは思いますが、
とはいえ、さすがにこれらがどれくらいなのかまで
把握している方は少ないのではないでしょうか?

こんにちは!
松岡です。

では、今回は例を挙げて
その金額を具体的に出してみた上で
住宅ローンをどのように考えるべきかについて
お伝えしていきます。

年収を500万円、住宅ローン借入れを300万円、
借入れ金利を1%、返済期間を35年と仮定した上で、
計算してみます。

まず入ってくるお金である
「住宅ローン控除」からですが
この方の場合13年分を全て合計すると
約273万円となります。

均して考えてみると、
13年間ずっと毎月17,500円くらいお金が
返ってきます。

では、今度は家を建てることによって
出ていってしまうお金である
「住宅ローン金利」ですが、
途中、繰上げ返済をせず、返済が遅れることも滞ることもなく
返していったとすると、
送支払金利の合計は567.8万円となります。

(※注意:途中で返済事故があった場合、
優遇金利がなくなってしまい、金利とともに
返済金額がアップしてしまうので、
その点も知っておいてくださいね!)

この金利を高いと感じたでしょうか?

あるいは思ったより高くないと感じたでしょうか?

高くてもったいないと感じた方は、
できるだけ自己資金を入れて圧縮すればいいし、
ガンガン繰り上げ返済をして、
圧縮していけばいいかと思います。

そしたら、もしかしたら
家を建てることによって
返ってくるお金よりも少ない金利で
家を建てられるかもしれません。

ただ、個人的な意見としては、
貯金にゆとりがあって
銀行の口座の中にそのお金を置きっぱなしにしておくくらいなら、
その貯金を頭金として入れて
借入れを減らすのも1つの手ですが、
1%の金利の借り入れを減らすよりも、
年利で6~7%ずつ増え続けるであろう積立投資にその資金を
回した方がいいかなと思っています。

そして、そう考えるなら
繰り上げ返済に関しても
一切する必要がないかなと思っています。

理由は、その資金を利息の圧縮に使うよりも
積立投資に回した方がよりお金が増えるから、
そして住宅ローン金利の中には、
もしものことがあった時のための
生命保険が組み込まれるからです。
つまり、早く返済するということは、
せっかくの生命保険を放棄してしまうということもあるからですね。

いくら昔に比べて長生きするようになったとはいえ、
人生何が起こるか分からないですからね。

というわけで結論としては、
①超低金利なので自己資金があっても
金利圧縮のために入れず積立投資に回すこと
②住宅ローン借入れだけで家づくりをすることになるので
返済負担を上げないために家づくりにお金をかけすぎない事
③超低金利なので固定金利の住宅ローンを選ぶこと
④積立投資でお金が増えたとしても繰り上げ返済はしないこと

これがベストな家づくりの資金計画ではないでしょうか。

現金と資産と三大固定費と

銀行の普通預金金利がいくらで、
定期預金金利がいくらなのかまで知っている人は少なくても、
銀行にお金を預けていても増えないということは、
知っている人が多い事実だと思います。

しかし、その事実を頭ではわかっていても、
それ以外の貯蓄方法を知らないか、
あるいは知っていてもなかなか一歩踏み出せないという方も
いらっしゃるのではないでしょうか?

こんにちは!
竹上です。

日本人は金融機関における金融投資の割合が
世界的に見てものすごい低いということを
聞いたことがあります。

つまり、株や投資信託をはじめとした
金融投資にものすごく消極的だということですね。

おそらく、損をすることに
ものすごく拒否反応があったり
知らないことをものすごく嫌う傾向があったり、
そもそも親からそういうことを教えてもらえていないというものもあると思います。


また、働かずしてお金を儲けることが
悪いことという刷り込みが頭の中にあるからかもしれません。

その理由を分析しても仕方がないので、
これ以上は触れませんが、
確実に言えることは
日本人は金融投資に後ろ向きだということですね。

データ的に見ても、
金融資産における金融投資比率が
47%のアメリカや25%のヨーロッパに対し、
日本はたった16%であり、
そのほとんどが富裕層のようです。

実際、2017年にメガバンクのUFJ銀行が
調査した結果、企業勤めの人の45%の人が
投資経験がゼロのようなので、
日本人の投資や資産運用に対するイメージが悪いのかが、
このデータからも伺い知れますよね。

現金だけで資産を持つことのリスク

しかし、考えなければいけないことは、
現金だってリスクが全くないわけではないということです。

というのも、インフレによって物価が上がってしまった場合
持っている現金の価値は
それに逆行して減ってしまうからです。

仮に、現在貯金が300万円あるとして、
100円で買えていたものが
200円に値上がりした場合、
300万円の価値は150万円に目減りしてしまうということですね。

実際、コロナ禍の中
世界の中央銀行が金融緩和で
ジャブジャブとお金をばらまいたことによって、
一気にインフレの波が押し寄せてきているし、
この流れはまだまだ続くどころか、
景気が悪いのに物価だけが上がるスタグフレーションになる可能性も出てきています。

まずは資産形成の原資づくりから

現実的には、現金だけで貯蓄していくのではなく、
資産形成のためにコツコツと
積立投資をしていかないといけないので、
そのためにまずは家計の中から、
そのための資産を捻出しなければいけません。

そして、そのためには
共働きで働くことは当たり前として、
いかに家計における固定費を合理的に減らすかが重要なポイントとなります。

まずは、住宅ローンの返済額です。
そして、そのためには家づくりのやり方からよく考える必要があります。

続いてが生命保険です。
これに関しても家を建てると
余計な死亡保障を外すことができるので、
子どもが巣立った後は
必要以上の保険はいらないと思うので、
その辺も考えた上で入るべきです。

さらに、車持ちの方も良く考えるべきです。

高い車を買えば
単純にその分出費が増えるわけなので、
できるだけ車にはお金をかけない方が賢明だし、
もし、かける場合は価値が落ちにくく、売却時にトントンかあるいは
価値の目減りが少ない車種を調べて買うようにすべきかと思います。

この3つが三大固定費となるので、
将来のことを考えて
この3つのお金の使い方に気を付けていただければと思います。

ほぼ家づくりとは関係ない話でしたが、
とっても大事な話なので、
家づくりを始める前にまずはご夫婦でこれらのことについて
よく話し合っていただければと思います。

家づくりと3つの投資

人生で1番高い買い物が「家」で
2番目に高い買い物が「生命保険」だと言われています。


そして、多くの方が家庭を持つと同時に
この2つが必要だと考え、購入するわけですが、
その上で大切なことは、
その購入の仕方とそこに投じる金額です。

なぜなら、この2つの大きな買い物は、
いずれも長きに渡って
払い続けなければいけないものであり、
その予算を間違えると老後のための
余力資産がなくなってしまうからです。

こんにちは!
小笠原です。

今回は、人生100年時代に備えた
豊かな老後を過ごすために必要な「3つの投資」について
お伝えしていきたいと思います。

これら3つの投資ができるよう
余力を残しながら家づくりをすべきなので、
今回の記事を参考にしつつ、
そうしていただけたらと思います。
例外なくこれから家を建てる人すべてに
大切なお話です。

自分への投資

例えば100歳まで生きるとして
65歳でリタイアしてしまうと、
残り35年もの長い間年金と貯金だけで
やっていくのは難しいのではないかと思います。


また、そんな長い間
ずっと働かないまま過ごしていくのも
退屈だと思うので、
そう考えても働けるところまで働くのが、
これからの当たり前になるのではないでしょうか?

とはいえ、80歳まで頑張って働くぞー!と
意気込んでいても、雇ってくれるところが
あるかどうかと、雇ってくれもて賃金がどうなのか、
という問題が発生してきます。

なので、今のうちから
自己投資をすることによって、
常に勉強・挑戦し、
スキルを身につけていく必要があります。

また、自己投資というと、
教材や本を買うとか、
セミナーに行くとか、
資格を取るという風に勉強する方向に偏りがちですが、
長く働くためには、
【健康】に配慮することも大切です。

なので、スキルを身につけると同時に、
健康を維持するために、
定期的に運動をするとか
普段から食事に気を付けるなど、
継続的に自己投資していかないといけませんね!

子どもへの投資

続いては子供への投資です。
子どもたちが自立して
生活していってくれるようになるかどうかも、
老後に大きくかかわってきます。

そのためには、子どもたちに十分な教育投資を行い、
将来の可能性を高めてあげることが親として
大切な役割となります。

なので、その資金が出してあげられなくなるくらい
家や保険や車などにお金を投じるのは
子どもにとっても悲劇だし、それが結果的に
あなたに跳ね返ってくることになるので、
子どもに投資ができる余力を残しつつ、
家の予算設定をしていただければと思います。



金融資産を増やす投資

そして、3つ目の投資が、
資産形成のための投資です。

というのも、
自己投資をすることによって長く健康で居続け、
独自のスキルを身につけることで、
より収入にレバレッジを
かけることが大切ではあるものの、
そう絵に描いたようにいかないのが人生だからです。

もしかしたら体調を崩し、
早くから働けなくなるかもしれないし、
働けたとしても大して収入が期待できないかもしれません。

そうなると、それをカバーするだけの資金を
つくっておかないといけません。

つまり、勤労収入だけに頼るのではなく
勤労によって得たお金の一部を
常に資産形成のために積み立てていかないといけないということです。

それでは、そのためにはどうすればいいのかについて
次回お伝えできればと思います。

今回お伝えした3つの投資にお金が
回せなくなるような予算で、家づくりをしない事を
心がけてみてください!

家づくりの予算が高くなる土地

前回お伝えさせていただいたように、
家を建てる誰もが
日当たりが良い家にしたいがために、
南向きの部屋が作りやすい南向きの土地を
選ぼうとしますが、
そうすれば確実に家づくりの予算が
跳ね上がってしまうことになります。

土地代はもちろん、家代も高くなるし、
外構代も高くなるからです。

こんにちは!
松岡です。

では、その理由を1つ1つ紐解いていってみます。

まず、日当たりがいい南向きの土地は、
日当たりが良くないそれ以外の土地に比べて、
土地の価格が割高に設定されています。

それを欲しいと思う人の数が、
供給できる土地の数よりも多いからです。

また、人気がある土地は
基本値引き交渉もできません。
他にもほしい人がいるということは、
わざわざ値引きして売らなくても
値引きせずにそのまま買ってくれる人に
売った方が得だからです。

そんなこんなで、まず土地取得コストが割高になります。

続いて家のコストについてです。

南向きの土地を買った場合、
確実により多くの部屋を南に配置し、
その南面に大きな窓をつくるでしょう。

そうするために、より高いお金を出して
南向きの土地を買ったわけですからね。

しかし、その窓からは
たくさんの光が入ってくると共に、
たくさんの視界も入ってくることになります。
結果、そこにはカーテンが必需品となります。

また、防犯や安全のために
重ねてシャッターも設置する方が
数多くいらっしゃいますが、
このシャッターもカーテンも同様に
オプション費用となります。

そして、これらのコストを合わせると
ざっと100万前後はかかります。

最後に、外構費用についてです。
庭をつくるための工事ですね。

家を建てる時、
家とセットでほしいのがウッドデッキですよね?

以前に比べておうちで過ごす時間が増えた現在は、
ウッドデッキが欲しいという方も増えているのではないでしょうか?

しかし、家の中同様
周囲から丸見えの場所につくったウッドデッキは、
決して使いやすいものではありません。

なので、使いやすくするために
目隠しもセットで工事しなければいけません。
あるいは塀を高くつくるか、
あるいは植栽を目隠し代わりに植える
といった工夫をしなければいけません。

結果、外構工事コストも
どんどん膨らんでいくことになります。

このように、南向きの土地を買い
南向きで部屋と窓をつくれば、
土地代が高くなるだけではなく
家代も庭代も高くなってしまいます。

そしてその結果、家づくりの予算が膨らみ、
その負担が毎月の返済にのしかかってきます。

なので、南向きの土地は
家づくりの予算が上がりやすいということも頭にいれつつ、
土地選びをしていただければと思います。


また同時に、そういったおうちが本当に暮らしやすく
快適な家なのかどうかということも
よく考えながら
家づくりをしていただければと思います。

南向きという固定概念

家づくりをするにあたって、
リビングを含めた居室は
「できるだけ日当たりを良くしたい」と
お考えになると思います。

そして、そうするために
誰もが日当たりが良い土地を買おうとします。

しかし、現実の土地の日当たりの良さと
家の明るさや快適性には
大して相関関係がありません。

むしろ土地の日当たりの良さが
かえって家の快適性を損なう傾向があるのではないでしょうか?

こんにちは!
竹上です。

例えば、あなたが日当たりの良い南向きの土地を
買ったとしたら、
あなたは家を建てるにあたって
一体どのような希望を住宅会社に伝えますか??

おそらく大体の方が、
できるだけ全ての部屋を南向きにしてほしいと
お伝えになると思います。

せっかく高いお金を出して
日当たりが良い土地を買ったのですから、
その恩恵を最大限に受けたいというのが
当たり前の感情だと思います。

しかし、日当たりが良い土地は
そこに大きな落とし穴があります。

暮らしている姿を想像していますか?

南向きの土地に
南無向きの部屋をたくさんつくり、
大きな南向きの窓をつくった場合、
そこからはたくさんの光が入ると同時に
たくさんの視線も入ってくることになります。

そうなると、その窓には視線を遮るための
カーテンが必需品となります。

そして、カーテンによって
光を遮断してしまうことになります。

また、視線が気になるおうちは
防犯的に不安を抱えることになります。

外から見たら間取りも分かってしまうし、
夜になると、照明によってどこに居るのかまで
分かってしまいます。

防犯強化のために、シャッターをつけざるを得なくなります。
シャッターをつけておけば、
台風の時に何か飛んできたときも
窓が割れるのを防止できるので一石二鳥ですね。

そして、南から容赦なく差し込む直射日光の
眩しさや暑さを緩和するために、
カーテンどころかシャッターまで閉めっぱなしに
してしまうことになります。

さて、このおうちは
本当に明るくて、快適な住まいなのでしょうか?

カーテンが開けられないということは、
そこに壁があるのと同じと言っても過言ではないし、
更にシャッターまで閉めてしまうと
もはや何のためにそこに窓をつくったのか、
その意味すらなくなってしまいます。

実に多くの方が、このジレンマの中で暮らしているのですが、
この原因は確実に
「南向きに部屋をつくらなければいけない」という
思い込みです。

確かに、寝ている時間以外の全ての時間を過ごすことになる
リビングは、日当たりが良い南向きで窓をつくるのが理想的です。

しかし、明るさと快適性を担保するためには、
それに加えてプライバシーも担保しなければいけません。

逆に言うと、
プライバシーが担保されていない状態で
どれだけたくさん南向きの窓をつくっても、
それは意味がないということです。

なので、家づくりをするときには、
部屋の位置をどこにするのかまで指定しないように
気を付けていただければと思います。

リビングを南向きにつくることは大切ですが、
リビングの配置は、
その土地の環境に合わせながら決めないと、
プライバシーと明るさ・快適性が両立した
リビングをつくることができません。

そして、土地選びにおいても
決して南向きだけにこだわらないように
していただければと思います。
南向きの土地は価格も相対的にも高く設定されています。

では、次回は南向きの土地について
コスト面にもう少し突っ込んでお伝えしていきたいと思います。


家を建てることによる節税効果

家を建てると年末時点の借入残高の0.7%を上限に
13年間納めた所得税を還付してくれます。
また、所得税だけでは控除しきれなかった分は、
住民性から控除してくれます。

この制度のことを
「住宅ローン控除」と呼ぶのですが、
この制度は非常に大きな節税効果があるので、
今回は、その概要について簡単にお伝えさせていただくと同時に
その効果について、数字をあてはめて考えていきたいと思います。

こんにちは!松岡です。

まず、住宅ローン控除を利用するためには、
10年以上ローンを組まないといけません。
そして、基本的には金融機関にて
住宅ローンを借りなければいけません。
(親からの借り入れは×)
(会社からの借り入れは金利が0.2%以上必要)

また、この制度は別荘や家賃などには適用されず、
自宅であることが必須条件となっており、
かつ、床面積が50㎡(約15坪)以上で、
店舗併用住宅にする場合は
住居部分の床面積が半分以上ないといけません。

簡単に言ってしまうと、
銀行からお金を借りて家を建てる人は
ほぼほぼみんなこの制度が適用になるということです。



実際の節税効果はどんなものか?

では、ここから実際の節税効果を
数字を当てはめてお伝えしていきたいと思います。

では、年収500万円の方が
(手取り金額だと毎月27万円で
ボーナスが71万円くらいのイメージです)
銀行にて35年返済で2800万円借りたと仮定して
考えていきたいと思います。

分かりやすく、13年間ずっと所得金額が同じであり、
初年度の年末時点の借入残高が2720万円で、
毎年80万円ずつ借入残高が減っていくと仮定し、
数字を当てはめて考えていきたいと思います。

この計算をするにあたって、
まず知っておくべきことは、
納めている所得税と住民税の額です。

年収500万円の方の場合だと、
所得税が年間約15万円で、
住民税が年間約26万円といった感じです。

所得税にせよ、住民税にせよ
給与明細書に金額が記載されているはずなので、
一度ご確認いただけたらと思います。
(所得税の額は年末か年始に会社から渡される
源泉徴収書にも記載されています)

では、計算してみましょう!

1年目は、年末借入残高が2720万円なので、
その0.7%である19.04万円が控除の上限となります。

なので、まずは19.04万円から
納めた所得税15万円を差し引きます。

となると、控除枠として残っている金額が
4.04万円となるのですが、
続いてこれが住民税から差し引かれます。

つまり、上限いっぱいの19.04万円を
全て使い切ったというわけですね。
(住民税は上限が13.65万円と決まっており、
これを超える金額は控除対象にならないので、
その点も覚えておいてください)

では、2年目はどうでしょうか?

2年目の借入残高は80万円減って、
2640万円となるので、
その0.7%である18.48万円が控除の上限いっぱいいということになります。

なので、18.48万円から納めた所得税15万円を差し引き、
残りの3.48万円を住民税から差し引きます。

そして、3年目以降も同じように計算してみると、
19.04万円+18.48万円+17.92万円
+17.36万円+16.8万円+16.24万円
+15.68万円+15.12万円+14.56万円
+14万円+13.44万円+12.88万円
+12.32万円=203.84万となり、
要するに、家を建てたことによって、
203.84万円も節税できたということになります。

もちろん、銀行からお金を借りていて、
その分利息がかかっているので、
単純にそれだけお金が増えたというわけでもないんですけどね。

でも、このお金を貯蓄や投資に回すことができると
考えるとかなり大きいですよね!

ぜひ、今回の節税効果についても
覚えておいてくださいね!

家づくりの前に整理すべき項目

家を建てるにあたり
住宅ローンを借りると、
必然的に名義人には
掛け捨ての生命保険が掛けられます。

つまり、名義人にもしものことがあった時は、
その生命保険が実行され
ローン残高が「0」になるため、
残された家族はローン返済という
重い負担を引く次ぐ必要はないということですね。

なので、家を建てるときは
できるだけご主人だけの名義だけで
家を建てていただくことをおすすめします。

こんにちは!
小笠原です。

言い換えると、家を建てるということは
家族に資産が残せるということなので、
ここから言えることは、
ずっと賃貸で暮らしていくよりは、
家を持った方がいいということです。

歳をとるにつれて間違いなく
賃貸物件を借りにくくなってきます。
収入によるリスクや、死亡リスクが高くなるからです。

一般論としては、
家を持った方がいいとなるのですが、
とはいえここで重要となってくるのが、
どのように家を持つかということです。

重要なのは
お金の掛け方だということです。

ここで頭を整理していきましょう!

では、ここからは
これから家を建てるにあたって、
費用面に直結することで、
考えておくべき材料を
思い浮かぶだけ書き出してみます。

・高い確率で100歳まで生きるかもしれない

・ということは(100年−現在の年齢)を
この家で過ごすことになる

・死ぬまでずっと使いやすい間取りとは?

・やがて夫婦だけで暮らすようになる

・一体何歳まで働けるのだろうか?

・退職後は年金だけでやっていけるのか?

・やっていけないとしたら、
その不足費用をどうつくっていくか?

・子供たちはやがて家を出て行く

・ということは、
その後その部屋をどう使うか?

・大学の進学資金はどうするかと
県外に行った場合、
追加でかかる家賃や生活費をどうするか?

・家の外壁の塗り替えは
どれくらいの周期で必要となるのか?

・そして、その費用にどれくらいかかるのか?

・固定資産税がどれくらい必要なのか?

・火災保険料がどれくらい必要なのか?

・家電の買い替え周期はどれくらいなのか?

・そして、その費用にどれくらいかかるのか?

・老朽化した住宅設備入れ替えに伴う
数十年後の家の中の改修工事費用は
どのように捻出するのか?

・そして、その際
出来るだけ余分な出費が出ないように
今のうちからしておくべきことがあるか?

・年3%の割合で上がっていっている
電気料金の負担をどう軽減していくか?

・そしてその電気料金は生涯コストとなること

こんな感じでしょうか。

あまり住宅社会では、こういったことを言ってくれないかもしれませんが、
これらは家づくりをするときに考えておかないといけない重要なことばかりです。

なので、耐震や温熱や設備機器や材料や仕上がりなども
家づくりのとっても重要なことですが、
それに並行して、そこには予算があり、
そのバランスをとることが重要だということ、
そして、その予算はこういったことを考慮した上で
決めなければいけないということも覚えておいてください。

まずは、これらについて夫婦で話し合った上で
家づくりを進めるようにすれば、
生涯、豊かな暮らしが保証された家づくりができるのではないでしょうか?

固定資産税について

土地・建物を所有すると、
管轄の市町村に「固定資産税」を
納付しなければいけません。
(毎年4~5月に納付書が届き、
一括で支払うか分割で支払うかを選択できます)

なので、たとえ家賃と同じ金額で住宅ローンの返済を
組めたとしても、
それは決して家賃並みの支払いで
家を持てたわけではないので、
まずはその点に注意しなければなりません。

これに加えて、火災保険の金額も
家賃の時よりも高くなるし、
家を所有すれば維持管理費用も必要になります。

こんにちは!竹上です。

今回は固定資産税についてお伝えしていきたいと思います。

結論から申しあげると
土地も家も必要以上に大きくすると
固定資産税が高くなるだけなので、
なるべく小さくすることを心がけながら
家を建てるようにしてください。

面積が広くなれば
その分高くなるのはもちろんのこと、
軽減措置の幅も小さくなり、
その分、税額が割高になってしまうからです。

トイレや洗面といった設備品が増えただけでも、
固定資産税は高くなってしまいます。

基本的な内容

では、まず固定資産税の基本的な内容から
お伝えしていきたいと思います。

固定資産税の税率は、
各市町村によって若干異なる場合はあるものの、
基本的には1.4%となっており、
国が定める標準基準に基づいて
算出した評価額から課税標準額を算出し、
これに1.4%を乗じた金額が固定資産税となります。

そして、この評価額は土地・建物それぞれ
3年に1度見直されるのですが、
土地に関しては、経年変化によって価値が減少するものではないため、
地価の上下によって価格が修正されるのに対し、
建物に関しては、経年変化によって、
価値が減少していくため、
固定資産税も下がっていくものだと
把握しておいていただくと良いと思います。

新築住宅の特例制度

土地の評価額は、
国税庁が発表している「路線価」に
土地の面積を乗じた金額ですが、
土地に関しては、建物が建っていれば、
200㎡(約60坪)以下の部分に関しては、
課税基準額が評価額の6分の1になり、
200㎡(約60坪)を超える部分に関しては、
課税標準額が評価額の3分の1になるという特例措置があります。
(*注:建物が建っている限りずっとです)


また、新築住宅の建物に関しては、
当初の3年間(長期優良住宅は5年)に限り、
課税標準額が評価額の2分の1になるという特例措置があります。
(*注:当初年度以降はありません)

とはいえ、建物の軽減措置に関しては、
120㎡以内の部分に限るため、
これを超える部分に関しては通常通りの評価額で計算されるので、
この点にも注意しながら
家を建てることも1つのポイントとなります。

では、具体的に計算してみましょう。
例えば、300㎡の土地を購入したとしましょう。
となると、200㎡までは、課税標準額が評価額の6分の1となり、
残りの100㎡が3分の1になります。

そして、課税標準額が1㎡あたり3万円だと仮定すると、
200㎡までに関しては、
3万円×200㎡×6分の1=100万円となり、
残りの100㎡に関しては、
3万円×100㎡×3分の1=100万円となり、
これらに1.4%を乗じた
28,000円が固定資産税ということになります。


一方、同じ場所で購入する土地の面積を
200㎡にすると、固定資産税の金額が半分となります。

なので、購入する土地の面積は
200㎡以下にすることが、
ランニングコストとなる
固定資産税の負担を減らすためには、
欠かせない要素となります。

建物に関しても、
120㎡以下に抑えておくことを意識していただくと良いと思います。


当初3年間の税額を少しでも
抑えることができると同時に、
家が小さくなれば
その分固定資産税も確実に安くなるからです。

では、次に建物の固定資産税をざっと計算してみますが、
建物の課税標準額に関しては、
計算方法が結構複雑なので、
ざっと購入価格の70%くらいで計算すると良いと言われています。

購入価格が2000万円だとしたら、
2000万円×70%×2分の1×1.4%=98,000円
が当初3年間の建物の固定資産税という感じで、
数年後、建物の課税標準額が20%減になったとしたら、
2000万円×70%×80%×1.4%=123,300円
が、そのときの建物の固定資産税になるという感じです。
(建てるとわかりますが実際はもっと安いと思います)


いかがでしたか?


固定資産税は、土地・建物を所有している限り
ずっとかかり続けるランニングコストです。
なので、この費用も考慮した上で、
毎月の返済額を算出すること、
そして、この支払の負担を少しでも小さくするために、
購入する土地と建物をできるだけ小さくすることを
心がけていただければと思います。


家づくりの税金について

家を所有すると2つの税金がかかります。
1つは「不動産取得税」、
もう1つが「固定資産税」です。

いずれも地方税と呼ばれる税金で、
不動産取得税は、土地・建物を
取得した時だけにかかる長野県に払う税金であり、
固定資産税は、土地・建物を所有している限り
ずっとかかり続ける各地方に払う税金です。

こんにちは!
小笠原です。

今回は、あまり存在を知られていないというか、
いきなり納付書が届いて、驚いてしまうことが多い
不動産取得税についてお伝えしていきたいと思います。

結論から申しあげると、
この税金は、新築マイホームの場合、
よほど広い土地を買うとか、
よほど大きな家を建てない限りは、
0円または微々たる金額です。

そんなこんなでついつい、
説明し忘れてしまいますが、
土地を買った数か月後に、
自宅に身に覚えのない税金の納付書を見て
焦って連絡があります。
ぜひ、この税金のことを覚えておいていただければと思います。

不動産取得税について

まず、この税金は
土地・建物それぞれの固定資産税評価額に対して、
3%の税金がかかると言われています。

(本来は4%のようなのですが、2024年3月31日の取得までは
特例で3%のようです)

固定資産税評価額とは、
各市町村が算定する固定資産税の基準となる価格のことで、
実際の売買金額ではなく、
土地の場合、時価の7割程度で、
建物の場合、時価の5~6割程度が目安とされています。

つまり、実際の土地価格が1000万円だとしたら
評価額は約700万円で、
実際の建築費が2000万円だとしたら、
評価額は1000万円~1200万円ということですね。

でも、この不動産取得税は
新築マイホームを購入するにあたっては、
単純にこの評価額に先程の税率を掛けるのではなく、
土地・建物いずれにも軽減措置があり、
それらを控除して計算するようになります。

土地の場合は、そもそも評価額の2分の1が課税標準額になってる上に、
A:45,000円
B:土地1㎡当たりの価格×2分の1×住宅の床面積の2倍
×税率(3%)
(*住宅の床面積は200㎡が限界)
A・Bのいずれか高い方が税額から控除されるし、
建物の場合は評価額から1200万円が控除されます。

文字で見ると少し難しい感じがしてしまうので、
分かりやすく
200㎡(約60坪)の土地を1000万円で購入
100㎡(約30坪)の家を2000万えんで建築したとして
計算してみましょう。

この場合、土地の評価額は700万円となり、
建物の評価額は1200万円となります。
(1000万円~1200万円の間くらいです)


では、税額はどうなるのかというと、
土地→700万円×2分の1×3%-105,000円=0円
建物→(1200万円-1200万円)×3%=0円
となります。

よほど広い土地を買うとか、
よほど大きい家にしない限りは、
ほぼほぼ不動産取得税はかからない
(かかっても知れている)
ということを覚えておいててもらえたらと思います。

とはいえ、土地の不動産取得税の軽減措置は、
家が建っていることが前提であるため、
まだ家が建ってない状態だと
軽減措置がなされていない納付書がどうしても先に
届いてしまうので、
その時は一旦納付して、
家ができた後に還付してもらうか、
あるいは納付先である税事務所に連絡して、
指定の書類を持っていくことで
免除してもらうのいずれかを選択していただくようになるので、
それも一緒に覚えておいてくださいね!

60坪の土地に建つ家

土地の固定資産税額は、200㎡(約60坪)までは
6分の1なのに対し、200㎡を超える部分は、
3分の1となっています。

つまり60坪を超えてしまうと、
超えてしまった部分に関しては、
固定資産税額が倍に跳ね上がってしまいます。

仮に土地の評価額が
坪あたり15万円の土地が100坪あるとしたら、
15万円×60坪÷6=1,500,000円
15万円×40坪÷3=2,000,000円となります。

つまり、60坪以上の土地は
固定資産税額が割高になってしまうので、
この観点からしても
土地を購入する目安としては、
60坪を最大とすることをおすすめしています。

こんにちは!
松岡です。

今回はそんな60坪の土地には
どんなおうちが建つのかについて、
お伝えしていきたいと思います。

これまで同様に、
「家の周囲には約10坪の余白が必要だ」と
「車1台につき約4.5坪必要だ」という
2つの前提条件をベースに考えていきたいと思います。

車を4台置きたい場合

この場合、駐車スペースには
4.5×4台=18坪が必要となり、
これに加えて家の周囲の余白が約10坪必要となるので、
合わせて28坪が家以外に必要になります。

そして60坪から28坪を差し引いた、
残り32坪を家に使うことができます。
帖数に換算すると64坪ですね。

これまで同様に
玄関ポーチ:1帖
玄関:1帖
玄関ホール:1帖
LDK:16帖
トイレ、洗面:1帖ずつ
脱衣場、お風呂:2帖ずつ
必要だと仮定して、
残りの39帖をどうつくるのかを考えてみましょう。
(平屋1本で考えていくので今回も階段を省きます!)

まず、寝室に6帖、寝室用のクローゼットに3帖、
次に子ども部屋を4.5帖ずつ2室と、
クローゼットとして合計1.5帖取るとしたら、
残りは19.5帖となります。

続いて、
玄関収納に2帖、パントリー収納に4帖とるとします。
そうなると、残りは13.5帖になるのですが、
ここから仮に中庭を7.5帖つくったとしても、
まだ6帖ものスペースを何かにつくことができます。

畳コーナーをつくりつつ、書斎をつくるとか、
または畳コーナーや書斎がいらないのであれば、
その分、納戸(収納)をつくるとか、
いつも室内干しされるのであれば脱衣室を広げるとか
といった感じになります。

かなり、フレキシブルに
間取りを考えることができそうですね。



大切なことは広く買い過ぎないこと

このように、60坪広さがあれば、
ゆったりとした平屋を建てることができるし、
置く車の台数がもっと少なくていいのであれば、
さらに広々とした平屋を建てることもできます。

そもそも地域的に、もっと広い土地が
売ってない場合は仕方ありませんが、
そうでない場合は、たとえ平屋を建てる場合でも
これ以上の広さの土地を購入する必要はありません。

理由は、そもそも土地費用が高くなってしまうからです。
そして、土地が広くなり余白ができれば、
外構費用が高くなってしまうからです。

さらに冒頭でもお伝えしたように、
土地にかかる固定資産税が高くなってしまうからです。

つまり、イニシャルコストが高くなると同時に、
ランニングコストまで高くなってしまい、
負担が大きくなるからですね。

また、、それと同時に庭の維持管理にも
余分な手間とコストがかかってしまいます。

ということで、
少しでも土地を広く購入したい気持ちも分かりますが、
やみくもに広い土地を買わないように
気を付けていただきたいと思います。

家づくりを無理のない予算で
行うためには、
土地や、外構費用を
どれだけ抑えられるかにも、
家の費用をどれだけ抑えられるかと
同じくらい大切なことです。

土地探しは、予算とどんな家が建てたいのかを
知ってから始めても決して遅くないので、
焦ってフライングしないように
気を付けてくださいね!!

55坪の土地に建つ家

「家を建てるなら平屋にしたいなあ」
とお考えの方に、おすすめさせていただくことが多いのが
55坪という広さです。

この広さがあれば、
土地の形や日照条件がよほど悪くない限りは、
平屋を建てることができるからです。
駐車スペースが4台必要だとしてもです。


こんにちは!
竹上です。

今回も、これまで同様に
「家の周辺には約10坪の余白が必要だ」と
「車1台につき約4.5坪必要だ」という
2つの前提条件をベースに考えていきたいと思います。

平屋にしたいとお考えの方は、
ぜひ参考にしていただければと思います。

車を4台置きたい場合

この場合、駐車スペースには
4.5坪×4台=18坪が必要となり、
これに加えて家の周囲の余白が約10坪必要となるので、
合わせて28坪が家全体に必要ということになります。

そして、55坪から28坪を差し引いた残り27坪を
家に使うことができます。
帖数に換算すると54帖ですね。

では、これまで同様に
玄関ポーチ:1帖
玄関:1帖
玄関ホール:1帖
LDK :16帖
トイレ、洗面:1帖ずつ
脱衣場、お風呂:2帖ずつ必要だと仮定して考えてみましょう。

(平屋一択で考えていくので今回階段は省きます!)


まず、寝室に6帖、寝室用のクローゼットに3帖とるとしたら、
残りは20帖になりますね。

続いて、子供部屋を4.5帖ずつ2室、
またクローゼットを合わせて1.5帖つくるとしたら。
残りは9.5帖ということになります。


そして、中庭を4.5帖とったとしたら、
残りの5帖は収納スペースとして使うことができます。
土間収納2帖とパントリー3帖、または土間収納1帖と
パントリー4帖といった感じですね。

車を止めるとしたら、
理屈上はこんな感じの平屋を
つくることができるということです。

車は3台で良い場合

車の台数が1台減れば、
家に使える面積が9帖分増えます。

そうなると、畳みコーナーをつくるとか、
リビングダイニングを広げるとか、
中庭を広げる、収納を広げるといった
選択肢が生まれます。

家が大きくなればその分、コストも高くなるので、
予算との兼ね合いも考えた上でどうするか考えるべきですけどね。

建てられるかどうかと、
建てるべきかどうかは、全く別の問題です。

とはいえ、これはあくまでも理論上の話なので、
土地によってできる場合もあれば、
できない場合もあるので、
1つの目安としていただければと思います。

逆に言うと、土地を探し始める前に、
自分がどんな家にしたいのかがある程度明確になっていれば
探しやすくなるし、決めるときも決断しやすくなると思うので、
ぜひご夫婦で話し合ってみていただければと思います。

自分自身の予算を把握していかないと、
とんでもなく予算オーバーしてしまう可能性もあるので、
資金計画をしっかりしておくことをおすすめします。

では、次回は60坪の土地について
お伝えしていきたいと思います。

50坪の土地に建つ家

販売されている土地面積の中で
最も比率が多いのが「50坪」ですが、
この広さの土地に建っているおうちの大半が2階建てです。
なので、この広さの土地を買った場合、

当たり前のように2階建てのおうちを建てる前提として
家の打ち合わせが始まっていくのですが、
50坪の土地には、土地の形状や建てる家の大きさ次第で
平屋を建てることができるので、
今回は「50坪」の土地についてお伝えしていきたいと思います。


こんにちは!小笠原です。

今回も
「家の周囲には約10坪の余白が必要だ」と
「車1台につき約4.5坪必要だ」という
2つの前提条件をベースに考えていきたいと思います。

おそらく前回の45坪や、前々回の40坪よりも対象が多いと思うので
最後までお付き合いいただけたらと思います。

車を4台置きたい場合

仮にお子様が2人いたら、
子どもたちが大きくなり
車を持った時のことを考えて、
車を4台置けるようにしたいとお考えになると思います。

そうなると、
4.5坪×4台=18坪+10坪=28坪が、
50坪から差し引かれることになるので、
残りの22坪が、建てられる家の1階部分の最大面積となります。
そして、これを帖数に換算すると、
22坪×2=44帖となります。

では、前回、前々回同様
玄関ポーチ:1帖
玄関:1帖
玄関ホール:1帖
LDK:1帖
トイレ・洗面:1帖ずつ
脱衣所、お風呂:2帖ずつ
階段に2帖必要だと仮定して、
残りの17帖をどうつくるのかを考えてみましょう。

この場合、おすすめなのは
子ども部屋を1階につくることです。
2階よりも1階にあった方が、
子どもたちが自分の部屋を使いやすいからです。

2階は親の気配が感じられないため、
子どもたちが不安を感じてしまうのに対し、
同じフロアにあれば、子供たちは
親の気配を感じつつ自分の部屋で自由に遊ぶことができます。

結果、リビングやダイニングに
子どもたちの物が散乱しにくくもなります。

この部屋は、子供部屋兼、セカンドリビング兼、
子どもたちのもの収納、といった考え方になります。

なので、まずは子供部屋に9帖使うと仮定しましょう。
4.5帖×2室ですね。

残りは8帖となるのですが、
これを全て収納スペースで使うのか?
あるいは、収納スペースを減らして中庭を設けるのか?
ということになります。

仮に、中庭を4帖つくるとしたら
収納スペースは4帖で、
仮に、中庭をつくらないとしたら
収納スペースを8帖分
つくることができます。

ただし、中庭をつくらない場合は、
採光やプライバシーの担保を別の方法で補わないといけません。

車は3台でいい場合

駐車スペースが1台減れば、家に使うことができるスペースが
先程よりも9帖分増えます。

そうなると、2つの選択肢が出てきます。
1つは、2階建てのままで1階の収納を充実させながら、
もっと広い中庭をつくると追いう選択肢。

そしてもう1つは、
寝室も1階につくり、平屋にするという選択肢です。

平屋だと階段がいらなくなるので、
先ほどの9帖に階段の2帖を合わせた11帖を、
寝室や収納といったスペースに使うことができます。

仮に、寝室に6帖、
寝室のクローゼットに3帖としたら、
もう2帖分は、子供部屋の収納や
あるいは別の収納として使うことができます。

または、中庭を広げるという選択肢も取れるようになります。
子ども部屋に収納を設けないとしたら、
もう2帖中庭を広げられます。

いかがですか?

3人家族の方はもちろん、
4人家族の方も、住みやすそうな平屋を
建てることができる気がしませんか?



車が2台でいい場合


そして、もう1台駐車スペースが減れば
さらにもう9帖分家を大きくすることができます。


とはいえ、この場合建築基準法によって
その地域ごとに建てられる建物井制限があり、
建ぺい率が60%で指定されているとしたら、
(ざっくり1階として作れる大きさの限度です)

50坪×60%=30坪までしかつくれないので、
30坪=60帖がこの土地で作ることができる最大の
大きさということになります。

ですが 、先程よりも7帖分家を大きくすることができるので、
その分ゆとりをもって設計することができます。

というわけで、土地が50坪あれば
平屋という選択肢もありますよということを
ぜひ覚えておいていただけたらと思います。

では、次回はさらに5坪広げた55坪の土地について
考えていきたいと思います。


 

45坪の土地に建つ家

こんにちは!松岡です。

さて、今回は前回より土地の広さを5坪大きくして、
45坪の土地に建てることができる家について
お伝えしていきたいと思います。

今回も前回同様に
「家の周囲には役10坪の余白が必要だ」
「車1台につき約4.5坪必要だ」
という2の前提条件をベースに考えてみましょう。

土地が5坪大きくなれば、
どれだけ建物の自由度が広がるのかに着目
していただければと思います。

駐車スペースが3台必要な場合

この場合、駐車スペースには、
4.5坪×3台=13.5坪必要となります。
そして、これに10坪分の余白を足すと23.5坪になるので、
45坪から23.5坪差し引いた21.5坪が、
建てられる家の1階部分の最大面積となります。
そして、これを帖数に換算すると、
21.5坪×2=43坪となります。

では、前回同様
玄関ポーチ:1帖
玄関:1帖
玄関ホール:1帖
LDK:16帖
トイレ、洗面:1帖ずつ
脱衣場、お風呂:2帖ずつ
階段に2帖必要だと仮定して、
残りの16帖をどうつくるのかを考えてみましょう。

仮に、1階に寝室を配置するとして
この部屋の広さを6帖にすると、残りは10帖ですね。

そして、寝室付近に3帖のウォークインクローゼットを
つくるとしたら残りは7帖となります。

また、この収納とは別に2帖の玄関収納と2帖のパントリーを
つくるとしたら、残りが3帖となるのですが、
こうなればこの3帖を「中庭」にしても良さそうですよね。

土地の形によるものの、
車を3台止めるとなると、このようになります。
(この場合、子供部屋は必然的に2階になります)

駐車スペースが2台でいい場合

駐車スペースが2台でよければ、1階の面積を9帖(4.5坪)
広げることができます。

そうなると、寝室に加えて子供部屋も1階に
つくることができるのですが、
そうなれば必然的に平屋となり、
結果、階段がいらなくなるため、9帖に2帖プラスした11帖を
子ども部屋に使うことができます。

子ども部屋を2部屋つくるとしたら、
それぞれ収納も含めて
5.5帖ずつの部屋というわけですね。

要するに、駐車場が2台で良ければ
45坪の土地でも「平屋」を建てることができます。

もちろん、土地の形や周辺環境にもよるし、
建ぺい率による制限もあるので、
絶対というわけではありません。
あくまで可能性として捉えていただければと思います。

駐車スペースが4必要な場合

逆に駐車スペースをもう1台増やしたいとなると、
駐車スペースが3台の場合よりも、
9帖分家を小さくせざるを得ません。
つまり、1階部分を34帖(=17坪)で作らないといけないというわけです。

そうなると、玄関、LDK、水回りなどを除いた
残りの面積は7帖になるのですが、
こうなると間取りの選択肢が少なくなってしまいます。

中庭をつくれば、各個室を全て2階につくらざるを得なくなるし、
1階に部屋をつくるとしたら、
1階に十分な収納をつくれなくなり、
使い勝手が悪く散らかりやすい家になってしまうかもしれないし、
また、中庭もつくれなくなるため
採光やプライバシーの担保を
別の方法で補わないといけなくなります。


つまり、この土地の広さに車を4台置くとなると
住みやすい家になる可能性が
低くなってしまいます。

いかがでしたか?

結論としては、
理論上は45坪広さがあれば、
置く車の台数や土地の形状によっては、
平屋を建てることもできますが、
多くの場合、寝室または子供部屋を
2階に配置するようになるのではないかと思います。


もし、確実に平屋を建てたいと
お考えであれば、50坪以上を目安として、
土地選びをしていただければと思います。

では、次回は
50坪の土地について考えていきたいと思います。

40坪の土地に建つ家

家が建っている土地を見れば、
なんとなくその広さのイメージがつきやすいと思いますが、
家が建っていない土地(更地)はパっと見ただけでは
その広さのイメージがつきにくいと思います。

家が建っていない土地って
なんだか妙に狭く見えてしまうものです。

このような理由から
広めの土地を買おうとしたり、あるいは買ってしまうのですが、
広く買えばその分、土地代も高くなるし
外構工事費用や固定資産税も高くなり、
その後の暮らしに負担を与えかねないので、
今回はちょうどいい土地を
買っていただけるように、
土地の広さの目安についてお伝えしていきたいと思います。


こんにちは!竹上です。

では、土地の広さに対して
どれくらいの家を建てることができるのかについて
具体的な数字をあてはめながら
考えていきたいのですが、
まずは2つの前提条件から
お伝えしていきます。

1つ目は、
「家の周囲には10坪前後の余白が必要だ」
ということです。
給排水や雨水の配管をしたり、
エアコンの室外機を置いたり、
給湯器を置いたり、
通路としてのスペースです。

家の軒や雨樋も自分の敷地を超えてしまったら
いけないですからね。

(もちろん、土地の形状や建てる家によって
必要となる余白は違うので、あくまで1つの目安として
考えていただければと思います)

そして2つ目が、
「車の駐車スペースとして1台あたり
約4.5坪必要だ」ということです。

横幅2.5m×奥行き6m=15㎡
→15㎡×0.3025=4.5375坪
→4.5坪という計算です。


なので、あなたが必要だと思う車の
台数を決めていただくと、
家以外にどのくらいの余白が必要なのか
分かるようになります。

仮に車を最大4台置きたいとしたら、
4.5坪×4台=18坪+10坪=28坪が
家以外に必要だということです。

40坪の土地の場合

では、まずは40坪の土地から考えていきたいと思います。

仮にこの土地に家を建てるとして、
車を4台置きたいとなれば、
40坪-28坪=12坪分しか
1階部分に家をつくることができない
ということになりますよね。

では、12坪だとどんな1階になるのでしょうか?
分かりやすく「坪」を「帖」に
換算して考えてみます。
12坪×2=24帖ということですね。

玄関ポーチ(外玄関):1帖
玄関:1帖
玄関ホール:1帖
トイレ:1帖
洗面:1帖
脱衣所:2帖
お風呂:2帖
階段:2帖
リビングダイニングキッチン:13帖

こんな感じですが
なんだか窮屈そうですよね。

なので、この場合は水回りを2階につくるとか、
リビングダイニングキッチンを2階につくる
といった工夫が必要になります。

また、その工夫とともに
部屋の広さや部屋数についても
柔軟な考えを持たなければいけないし、
収納の作り方も工夫が必要になります。

では、車の数を1台減らして、
3台にしたらどうなるでしょうか?

この場合、家に使える面積が
4.5坪(=9帖)分広がることになります。
となると、リビングダイニングをもっとゆとりをもって
つくることができるし、1階にもう1部屋つくれたり、
または収納を充実させることができます。

また、さらにもう1台車を減らし、
2台にするとどうでしょうか?

この場合、さらに9帖分、家に使える面積が広くなります。
となると、収納を充実させながら
寝室や子供部屋を1階につくることができるようになるし、
あるいは、中庭をつくることもできるようになります。

このように車を置く台数によって
建てられる家は大きく違ってくるし、
そうなれば間取りのつくり方の幅も
大きく違ってきます。

また、40坪と聞くと
かなり狭そうな印象を持ってしまうし、
実際40坪の更地を見たら
「めちゃくちゃ狭っ!!!」って
感じてしまいますが、
車の台数や置き方でえ、
思っているよりも1階が充実した間取りを
つくることもできます。

なので、土地を探す前はには
置きたい車の台数を決めて、
この前提条件を頭に浮かべながら、
広さの目安を算出していただければと思います。

では、次回は45坪の土地について
一緒に考えていきたいと思います。


快適の定義

白平屋.jpg

青空に映える装飾物がない白く美しい平屋のおうち。

斜めにカットされた壁の奥から
チラリと顔を覗かせた天然の木が、
まるでメイン料理の添え野菜のようにその美しさに拍車をかけてくれます。

こんにちは!小笠原です。

今回は交通量が多い場所に建つこちらのおうちをご紹介していきたいと思います。

天然の木をあしらった玄関アプローチを進んだ先にある
玄関ドアを開けると、
その目の前には光が差し込む玄関が広がります。

S-4様邸 1-11.jpg

そしてその窓からは美しい空が見え、
圧倒的な解放感を感じさせてくれるとともに、
まるで外に居るかのような圧倒的な明るさにきっと驚かれるでしょう。

S-4様邸 1-8.jpg

玄関を上がりホールを奥に進むと、
いつも空を眺めながら過ごすことができる、
明るくて解放感に溢れたリビングダイニングキッチンへと続きます。

ソファに腰掛けながら・・・
無垢の床にゴロゴロ寝そべりながら・・・
食卓でご飯を食べながら・・・
キッチンで料理をしながら・・・
空を眺めることができる空間です。

また、その窓の奥にある「中庭」には
一面ウッドデッキがあしらわれており、
天気が良い時期はここで食事をしても良し、
そして夜はここでお酒を飲んでも良しの最高のアウトドアリビングです。

道行く人たちからはもちろん、両隣のおうちの方からも
全く見えない場所にあります。

「中庭」を隔てた正面には、
夫婦の寝室があるのですが、この部屋のメインの採光は
北から採り込むようにしました。


1日中安定した光を採り込め、
また、その光量も優しく柔らかいのが、北から差し込む光だからです。

S-4様邸 1-7.jpg

そして、この窓を開けると
空を眺めることができるので、
春や秋などは、夜空を見ながら眠りについていただくのも
とても風情があっていいのではないでしょうか?

洗面室はキッチンから続く動線にしています。
なので、日中は洗濯干し場としての
役割も果たす「中庭」までも、あっという間にたどり着くことができます。


外から全く見えないので、
せっかくの美しい外観を乱すこともないし、防犯的に考えても安心感があります。

また、それだけではなく、
「中庭」はリビングと寝室のどちらにも繋がっているため、
洗濯物の取り込みもとても楽です!!

上下移動がないだけではなく、水平移動でありながら
ちょっと動いただけで全部できてしまいます!!
平屋だと、畳んだ後の片付けも楽になるはずです。

いかがだったでしょうか?

ただ単に外観が美しいだけではなく、
そうしている意味やその中身の充実感を味わっていただけたのではないでしょうか?

ということで、間取りはその土地で考えられる
デメリットを全て解消できるように考えなければいけないということを
頭の片隅に置きながら、
これから家づくりをしていただければと思います。

そうすることによって
ほんとに住みやすいおうちになります!!

南向き信者が陥る罠

南向きの土地に家を建てる場合、
多くの方がすべての部屋を南向きでつくり、
また、その南に大きな窓をつくります。

しかし、この考え方を基本に家づくりを進めてしまうと、
2階建ての家を建てることになり、
結果、これが今後の暮らしに様々な支障をきたしてしまうかもしれないので、
今回は、そのことにつてシェアしていきたいと思います。

こんにちは!、松岡です。

例えばこちらのおうちは南向きの土地に建てたおうちなのですが、
南面には一切窓をつくっていません。
また、土地の広さは50坪なのですが、2階建ではなく平屋です。

南向きの家.jpg

その理由は明白で、
南に大きな窓をつくった場合、道路から丸見えになってしまうからです。

単純に、丸見えの中過ごすのは居心地が悪いし、
視線を遮るためにカーテンをつけたらつけたで、
丸見えは回避できるものの今度は、家の中が暗くなったり、
風通しが悪くなってしまいます。

また、全ての部屋を南向きで作ろうとすれば
2階建てにせざるを得ないのですが、
そうなればさらに丸見えになる部屋が増えてしまうだけだし、
海が近く風の影響を受けやすい地域では、
ただただ耐震性と耐久性を劣化させる原因となってしまいます。

さらに、南向きの土地に建つ2階建ての家の多くが、
2階にベランダをつくっていますが、
ここで洗濯を干すのって決して防犯上良いとはいえませんよね?
家族構成や道行く人たちにバラしているようなものだからです。

窓から漏れる光でどこの部屋に居るかまでわかってしまうし、
そもそも窓を見ただけで、その部屋が何の部屋かまでわかってしまうのが
この南向きの土地です。

実は1番間取りづくりが難しいのが、
この南向きの土地なのですが、
この南向きの土地の設計をさらに難しくさせているのは、
せっかく南向きの土地を買ったにもかかわらず、
南に窓をつくらないことに対する抵抗感です。

なので、設計をするにあたって
まずはこのバイアスを外すようにしないと、
どうあがいても住み心地に優れたおうちを建てることはできないというわけです。

住みやすさのカギは
南向きの部屋と窓をどこにつくるか

こちらのおうちは
道路面に窓が全くありませんが、
かといって、南向きの窓が全くないわけではありません。

光をたくさん入れたいリビングダイニングは南向きでつくり、
かつ、その南面には大きな窓をつくっています。

リビング窓.jpg

そして、洗濯物にも日が当たり、風が通る場所で干せるようになっているし、
また、道行く人たちから、
洗濯物が全く見えないようになっています。


反面、明るくできるのであれば
それが必ずしも南向きではなくていい部屋、
つまり寝室や子供部屋といった主な目的が寝ることである部屋などは、
全て南以外の方向から採光をとるようにしています。

結果、全ての部屋を1階だけで納めることができ、
耐震性も耐久性も高くなり、
家全体がより使いやすくなったというわけです。

つまり、土地の良し悪しを理解した上で
間取りを考えた結果、
安全性と住居性が格段にアップしたというわけですね。

これぞ「デザイン」の神髄です!!

ということで次回は、そんなこちらのおうちがどうなっているのかについて
さらに詳しくお伝えしていきたいと思います!

窓に対する固定概念

多くの方が、
「窓が多い家ほど明るい」
「窓が大きい家程明るい」と考えですが、
実際は大して相関関係ありません。

理由は、窓をたくさんつくっても
また、窓を大きくしても窓の位置が悪いために
視線が気になり、対策のためにカーテンをつけやることで、
そこから入ってくる光を閉ざしてしまうからです。
採光や解放感のための窓だったはずなのにです・・・。

他方、窓の数を減らしたとしても
また、それらの窓がそれほど大きくなくても、
カーテンがいらない窓さえつくることができれば、
日中ずっと自然光だけで、過ごすことができる家になります。

また、それだけではなく
窓が少なくなればその分コストカットもできるし、
窓という家の開口部分が少なくなることで、
断熱性と耐震性が高くなり、
外壁が汚れる原因が減り、なにより窓掃除の手間を減らすことができます。


こんにちは!竹上です。

さて、今回も前回に続いて窓のことについて
お伝えしていきたいと思います。

今回は、窓の本数を減らすための現実的な考え方についてです。

部屋に2つ窓は必要なのか?

一般的に寝室や、子供部屋には2か所窓を設置します。
理屈としては、2か所窓があれば風が通るからと、
2か所窓がないと部屋が暗いような気がするからだと思います。

しかし、4面ある部屋の壁のうち
2面に窓をつくってしまった場合、
部屋に十分な壁がなくなってしまいます。
残りの2面もクローゼットのドアと部屋への入口のドアによって
壁がなくなっているからです。

その結果、家具をどこに置くか、エアコンをどこにつけるか、
換気扇をどこにつけるか、コンセントをどこにつけるか・・・などに
頭を悩ますことになります。

つまり、壁が少なくなればなるほど、
そのあとの詳細打ち合わせが難しくなってしまいます。

2つの解決策

では、この解決策を考えてみましょう。

1つは部屋を大きくすることです。
部屋の面積を広げれば、その分壁面積も広がるからです。

しかし、この方法はコストが上がってしまうという
デメリットがあります。
仮に1.5帖広げたとしたら、ざっと45万円くらいは
高くなってしまいます。

そして、もう1つの解決策が窓の本数を1本にすることです。
そうすれば4つの面のうち1つは、全ての壁になるからです。

これだけで、随分と家具などの打ち合わせがしやすくなると思うし、
窓が減った分、家のコストを下げることができます。

ただし、この場合家の中が暗くなるんじゃないか?
という不安と風が通らなくなるんじゃないか?とう不安が
頭をよぎると思うので、
この2つを解決しなければいけません。

家の中を暗くしてしまわないためには、
カーテンがいらない窓にするということです!

では、風通しに関しては、どのように考えればいいのでしょう?

これに関しては、窓を開けて換気するときの状況を
頭に思い浮かべてみてください。

換気するとき、あなたは部屋のドアを閉め切ったままするでしょうか?
おそらく室内のドアも全部開けて、家全体で風が通るように換気するのではないでしょうか?

また、四季がある日本では、季節によっては
窓だけでは十分な換気ができないことから、24時間換気システムが義務化されており、
その結果、窓を開けて換気しなくても、必然的に家の中の空気が入れ替わるようになっています。

なので、風通しに関して、
そこまで神経質になる必要はないと思います。

1つ1つ良く考えてみること


このほか、収納にも本当に窓が必要なのかどうかをよく考えるべきです。

北以外の方角に窓をつくれば、
日光で日焼けしてしまうかもしれないし、
窓をつくればその分壁が減ってしまうので、
それに連動して収納力も減ってしまうからです。

トイレに関しても、
実は窓がなくても全く問題ありません。
トイレには24時間換気システムの排気がついていて、
そこから家の中の汚い空気や湿気を外に排出しているからです。

つまり、換気システムさえオンにしておけば、
トイレが臭くなることはないということですね。

トイレの窓は開けっ放しにしやすいし、
開けっ放しにしてしまうと、そこから排気した汚い空気を
再び家の中に入れてしまうかもしれません。
また、風によって室内のドアが【バタン・バタン】と閉まるため、
その音がストレスになってしまう可能性もあります。

お風呂に関しても、
窓がないとカビが生えやすいイメージがありますが、
ここも24時間換気しているため、
実は窓がなくても問題ありません。

とはいえ、お風呂に関しては
個人的には窓があった方がいいと思っているので、
わざわざ無くす必要はないかと思います。

これらは、あくまで私の個人的な意見なので
ほどほどに参考にしてもらえたらと思います。

大事なことはカーテンありきの窓をつくらないということ、
そしていらない窓はつくらないよいうことなので、
その点は覚えておいてくださいね

活きるマドと殺すマドという考え方

S-4様邸 1-3.jpg

ご覧いただければわかるように
ピースフルハウスでは、リビングダイニングキッチンに使う窓は、
天井と同じサイズのものを使用しています。

天井と窓の高さを合わせることによって
そうじゃない窓を使用した場合より、
はるかに抜け感が出るし、室内に多くの光を採り込むことができるからです。

また、光が天井までしっかり届くため
より室内を明るく感じさせてくれるし、
窓枠も必要ではなくなるため、
窓枠の上にたまったホコリを取る必要もありません。

この窓を標準的に使っているのですが、
とはいえこのハイサッシを使う場合、
気を付けなければいけないことがあります。

こんにちは!小笠原です。

さて、今回は前回の内容に捕捉して、
「窓」のことについて
お伝えしていきたいと思います。

カーテンが必要な窓にしない

気を付けなければならないことは、
まさにこれです。
例えば、光がたくさん入ってくるからと、
日当たりが良い場所にその窓をつけたとしても、
同時にそこから人の視線が入ってきてしまうとしたら、
そこにはカーテンが必要になります。

となると、その窓から入ってくる光を遮断してしまうことになります。
レースだけでその視線が遮断できるのならまだしも、
ドレープカーテンまで、閉めざるを得ないとしたら、
全くと言っていいほど光が入ってこなくなってしまいます。

いつもカーテンが閉まったままだと、
庭も空も見ることができません。

また、その窓はおそらく防犯的にも不安を感じるし、
台風時も強い風がバンバン当たるので、
カーテンと同時にシャッターが必要になると思いますが、
窓が天井まである場合、とてもじゃないけど女性ではそのシャッターに手が届きません。

結果、手動シャッターではなく
電動シャッターにせざるを得なくなり、無駄に家をコストアップさせてしまいます。

つまり、ハイサッシを使う場合
設置場所をよく考えてつけないと、家の中が暗くなるだけではなく、
無駄にコストアップを招いてしまうということです。

窓の特徴と見え方に配慮する

さらに、ピースフルハウスが建てる家の多くが
平屋なのですが、平屋の場合すべての窓のつくり方に注意しなければいけません。
すべての窓が歩く人や近所の人の視線にさらされているわけですからね。

例えば、弊社では視線が気になる場所には、
横すべりだし窓を標準的に使い、
かつ、フロストガラスという家の中が丸見えにならないガラスを標準的に使用しています。

窓.jpg

この四角形の窓ですね。
理由は、この窓は上に向かって開くのですが、
それほど窓が開かないため
視線がほとんど入ってこないこと、
そして、窓が軒代わりになるので
小ぶりの雨程度なら全く入ってこないことです。

つまり、天気の日はもちろん
小ぶりの雨程度なら、ずっと窓を開けておくことができます。

フロストガラスを使用していることで、
外から中が見えないので、カーテンも必要なくなります。

また、この窓ではなく引違い窓(1番ポピュラーな窓です)を使う場合、
窓を開けた時、どうしても視線まで一緒に取り込んでしまうのですが、
この問題も設置する高さを変えるだけで一気に解決します。

例えば、一般的には
窓の高さは床から2mの位置に揃えるのですが、
引違い窓をこの高さに設置すると、
外から家の中が丸見えになってしまいます。

そこで窓の高さを床から2mではなく、
あえて天井と合わせてみたらどうでしょうか?
窓の高さが40㎝上がることによって、
外から家の中が見えにくくなります。

理由は、外の地面は家の床よりも60㎝ほど低いため、
仮に窓そのものの高さのサイズが70㎝だとしたら、
2m40㎝(天井高)-70㎝(窓高)+60㎝(地面と床の高さ差)=2m30㎝が、
外から見たときの1番低い窓の高さになるからです。

結果、その窓にもカーテンが必要なくなり、
その分コストカットできるし、
より多くの光を家の中に採り込むことができます。

いかがでしたか?

このように窓のつくり方1つで、家のコストも
家の明るさも、家の快適性も格段に変わってくるのが、
家づくりの隠れた現実の1つです。

なので、暗くて閉鎖的な家にしないために、
窓のつくり方にも配慮しながら
家づくりをしていただければと思います。

デザインが持つチカラ

こんにちは!松岡です。


さて、今回は「デザインが持つチカラ」について
お伝えしていきたいと思います。

携帯電話しかり、家電製品しかり、いろんなプロダクトが
美しさと機能性が共存できている中、
家に関しては、
「美しい家=使い勝手が悪い」とか
「美しい家=住み心地が悪い」
というイメージが未だ拭えてないような感じなので、
その誤解を全力で解いていきたいと思います。

美しさと機能性が共存できない理由

では、なぜ家に関しては美しさと機能性が共存できないのでしょうか?

内装は美しく仕上げることができるのに、
外装に関してはお世辞にも美しいとは言えない家が大量生産されるのでしょうか?

ここには2つの理由があると考えます。

まず1つ目が
美しい家にするためにどうすればいいのかを
建築会社がそもそも知らないということです。

知らないことは、
どう頑張っても実現不可能ですからね。

また、人は基本的に知らないことや新しいことは
否定したくなるものです。

例えば、投資を全くしたことがない人は、
投資について否定的になるでしょうし、
太陽光発電に否定的な意見を持つのは、
太陽光発電をつけていない人だったりします。

それと同じ理由で、
弊社が建てる家のような
デザインが美しい家のつくり方を知らない人たちは、
もっともらしい意見を述べ、
意図的に潰そうとしているのではないでしょうか。

「使い勝手が悪い」
「家の中が暗い」
「コストが高くなる」
「メンテがしにくい」とか、
聞いた人が思わず後ずさりしてしまうような理由を
述べることによってです。
そんな家を見たこともなければ、体験したこともないのに・・・


そして2つ目の理由が、
外観のことも考えながら、間取りを考えていないということです。

つまり、間取り図とずっとにらめっこしてしまっている
ということですね。

間取り図だけを見て、
間取りをいじってしまうと、確実に家のデザインは崩れていきます。

変な場所に窓ができてしまったり、窓が不均一になってしまったり、
正面に換気扇やエアコンの室外機&配管などが出てしまったりするからです。


また、デザインを美しくするためには、
縦横のバランスがとても大事だし、
重心を低くした方がいいので、平屋を基本とすべきなのですが、
一般的には2階建てが基本となっているため、
どうしてもデザインが崩れやすくなってしまいます。

そんなこんなで、機能性は良いんだけど、
デザインがパッとしない家が出来上がってしまうのです。



美しい家は機能性が悪いのか


例えば、ピースフルハウスでは
基本的に平屋を提案するのですが、平屋の場合問題が発生しやすいのが、
防犯面とプライバシー面です。

その問題を解決するために、できるだけ窓の数を減らしつつ、
それらの窓全てからたっぷりと光を採り込めるように、
カーテンが必要じゃない窓だけをつくるようにしています。
M-2様邸.jpg
こんな感じです。

この結果、ご覧いただければわかるように、
美しい外観のおうちが出来上がります。

間取りが分からないことから、
プライバシーも担保され、家の中での居心地がとても良いし、
防犯的にも優れているため、
安心して過ごしていただけます。

また、ピースフルハウスでは、
窓の高さと天井の高さを揃えているのですが、
窓が大きくなればその分、光もたくさん入ってくるし、
また、光も拡散しやすくなるし、
天井まで明るくなることで
家の中がより明るく感じられます。

デザインが持つチカラ.png

抜け感もあって、より解放感を感じながら
暮らしていただけそうですし、
カーテンがいらないということは
カーテンを洗う必要もなくなります。

さらに、家の中のドアも窓同様に天井と高さを揃えて設置していますが、
こうすることで天井がずっと続き、
空間に奥行きが出るため
より解放感を感じていただきやすくなります。

機能面で言っても、
ハイドアはドア枠が必要ないことから
ドア枠の上の埃掃除もしなくて済みます。

窓とドアのことを
お伝えさせていただいたのですが、
デザインを美しくする工夫をしたことによって果たして機能性が
犠牲になってしまっているでしょうか?

もちろん、なっていませんよね。
とはいえ、「百聞は一見に如かず」なので、
これから家を建てようと思っている方は、
ぜひ一度ピースフルハウスのおうちを見に来てもらえたらと思います!!

日当たりが悪い50坪の土地で叶うおうちづくり

こんにちは!竹上です。


さて、前回に引き続き、
最近立て続けにご紹介している
お施主様のおうちについて、
お伝えしていきたいと思います。
3方向ぐるりと家に囲まれた東向きの50坪に建つ「平屋」のおうちです。

真っ白とシルバーのコンビネーションが美しい
窓がないシンプルなファサードのU様邸。

斜めにカットされた壁の奥から、
ちらりと顔をのぞかせている天然の木が、
シンプルさの中に温かみを与えてくれます。


そして、天然の木が貼られている場所が、
U様邸の玄関なのですが、そのドアを開けた瞬間、
その外観からは想像もつかないまぶしい世界が広がります。

玄関を前に進むと、暮らしの中心となる
リビングダイニングへと続きますが、
この空間へも絶え間なく明るい光が差し込み続け、
心地よい光に包まれながら過ごしていただけます。

この明るさは、たとえ雲で太陽が隠れていても、
雨が降っていてもそう衰えません。

また空を眺めながら
ダイニングで食事ができるし、
リビングの畳コーナーでゴロゴロできるし、
キッチンで食事の準備をできるのもU様邸の魅力の1つです。

解放感を感じながら
日々過ごしていただけます!
晴れた日は「中庭」も立派なお部屋の1つになります。
のんびりお茶をしたり、子供も安全に遊べるし、
住む人の好奇心をくすぐります。

外が感じられるということは、
光の移ろいや、四季の移ろいを感じながら
過ごしていただけるので、
日々の暮らしに彩りを与えてくれるでしょう。

キッチンんに進むと、
「中庭」に沿って少しばかり廊下が続くのですが、
その廊下脇に一するのが洗面脱衣所です。

そして、この廊下にある窓は、
南向きとなっているのでですが、
南に隣接して建つ2階建ての家から十分に距離をとった場所に
窓をつくっているため、
南の家の2階から中をのぞき込まれることもなければ、
直射日光も絶え間なく差し込み続けます。


結果、この廊下は外だと乾きにくい真冬や、
花粉が飛散する時期は、絶好の室内干しスペースになるし
それ以外の時期も洗濯物から干し場となる「中庭」まで、
ほんの数歩で辿り着くため、
その作業が激的に楽になります。

また、「中庭」はリビングにも面しているので、
乾いた洗濯物をリビングに取り込むのもよし、
また、畳んだりアイロンがけもできるようにと
広めにつくった洗面脱衣室に取り込むもよし、
すぐに片付けられるように
衣類収納も洗面脱衣室の近くにつくっているので、
これらの作業のために、あちこち動き回らなくていいのも
魅力の1つです。

いかがでしたか?

明るくて解放的な日々の暮らしと、
使いやすく生活しやすそうな住まいを
日当たりが悪そうな50坪の土地に建つ平屋が叶えてくれるんです!!


人生100年時代を迎えると言われている中、
建てたおうちで過ごす何十年という長い時間を、
より快適で、より豊かなものにすることが
間違いなく家づくりの核だと思います。 


なので 、自分自身の暮らしに合った家づくりをすることができるように、
日々の暮らしをイメージしつつも、
周囲の環境との兼ね合いも考えながら、
間取りを考えるようにしていただければと思います。

「当たり前」=居心地の良さじゃないというお話

    こんにちは!小笠原です。

    さて、今回は分譲地内に建つU様邸について
    お伝えしたいと思います。

    U様邸が建つ土地は東向きの50坪の土地で、
    南、北、西に隣接して2階建ての家が建っており、
    また、土地の間口も狭いため
    パッと見は日当たりが悪そうに見えます。

    なので、こういった土地には、
    一般的には2階建ての家を建て、
    できるだけすべての部屋を南向きでつくり、
    その部屋の南には大きな窓をつくることと思います。

    日陰となる部分を避け、直射日光が当たりそうな場所だけで
    家を建てようとするからです。

    そして住みだしてから現実を知る

    しかし、南につくった大きな窓は
    外から丸見えにもなってしまうので、
    間違いなくそこにはカーテンが設置され、
    それらは開けられることなく月日が過ぎ去っていくことでしょう。

    また、カーテンだけにとどまらず、
    防犯や飛散物からガラスを守るためのシャッターまで設置され、
    暑さを遮断するために、
    それらまで閉じ決められた状態になります。

    そして、家の中が暗くなってしまうという
    悲しい週末を迎えることになります。
    これが、一般的な間取りのおうちが
    実際に住み始めてから直面する現実です。

    この窓のための経費
    1ヶ所約30万円ほどでしょうか・・・。



    解決策とその考え方

    では、住んでびっくり(゚д゚)!みたいな状態を
    事前に防ぐためには、
    一体どのようにすればいいのでしょうか?!

    その方法は
    より多くの窓をつくるのではありません。

    窓をたくさんつくっても、
    結局、丸見えになってしまうのでは、
    カーテンやシャッターで光を防いでしまうだけだし、
    窓をつければつくるほど、
    耐震も温熱も悪くなってしまうし、
    コストも高くなってしまうだけだからです。

    この問題を解決するためには、
    直射日光が必要な場所とそうじゃない場所を
    あらかじめ理解しておく必要があります。

    例えば、玄関もリビング同様に
    明るくしたいと思うと思いますが、
    そのために直射日光は必要でしょうか?

    ・・・必要じゃないですよね。


    また、寝室はどうでしょうか?
    日が沈んでいる時間に利用するこの部屋に
    果たして、日当たりの良さを求めるべきなのでしょうか?

    子ども部屋は、子どもたちが家を出て行ったあと、
    どのように使うかまで考えながら、
    家を建てるとしたら、その部屋の日当たりの良さは
    あなたにとって欠かせない条件なのでしょうか?


    では、逆にみんな当たり前のように
    洗面やお風呂場を日が当たらない場所に配置しますが
    あなたは本当にそれでいいのでしょうか?

    室内、室外にかかわらず洗濯を干す場所は
    日当たりが良い場所にしたいと
    お考えにならないのでしょうか?

    また、その動線も少しでも楽にしたい
    とお考えになるのではないでしょうか?

    干すにしても、取り込むにしても、
    また片づけるにしても、
    少しでも無駄のない間取りにしたいと
    お考えなのではないでしょうか?

    人間、ラクしたい生き物なはず・・・!!!

    今お伝えさせていただいた内容は、
    全て、冒頭の家の間取りの作り方とは、真逆の考え方と言っても過言ではありません。

    しかし、この考え方に基づいて
    間取りを考えることができれば、圧倒的に明るくて、
    圧倒的に使いやすくて、
    圧倒的に居心地がいい住まいを
    どんな土地でもつくることができます。

    少々前置きが長くなってしまったので、
    本題のU様邸ついては
    次回、お伝えしていきたいと思います!

    海のにおいに包まれたリラックスできるおうち

    緑豊かな広大な自然に囲まれたリゾート地に佇む
    三角屋根仕上げの平屋のおうち。

    いつも通りファサードに窓がない
    シンプルな仕上げをしつつも、
    アイボリーベースの外壁に、
    天然の木材をアクセントに使用し、
    ポーチの天井を屋根と同じ三角仕上げにすることで、
    同時に可愛さも備え持つおうちに仕上げました。

    こんにちは! 竹上です。

    さて、今回は、海沿いの公園近くの
    緑豊かな環境の中に建つI様邸についてお伝えしていきたいと思います。

    無骨ながらも柔らかな質感を持つ
    モルタル仕上げの玄関ポーチをくぐり、
    無駄な装飾がない文字通りシンプルな玄関ドアを開けると、
    その目の前には、ポーチ同様にモルタルで仕上げられた
    ゆっくりとした土間が広がります。

    そして、床をパイン材で仕上げた玄関ホールを上がったその先は、
    奥行きのある直線型のリビングダイニングキッチンへと続くのですが、
    入った瞬間まず目に飛び込んでくるのは、
    その空間の中間に位置する巨大な窓です。


    20220404153223.png












    その大きさは、横幅がリビングダイニングキッチン全体の約半分、
    高さが天井と同じ2m40㎝なのですが、
    南に設けたこの窓からは1日中ずっと申し分ない光量が届けられます。

    また、同時にその光を遮ってしまう
    カーテンをつけなくていい設計にしているので
    晴の日だけに限らず、雨や曇りの日でも、
    自然光だけで日中過ごすことができるし、
    リビングやダイニングから
    空を眺めながら過ごしていただけます。

    さらに、室内の壁と天井の色を白で統一すること、
    室内ドアも天井と高さを合わせることで、
    室内に差し込む直射日光を家全体に拡散しているため、
    その明るさは家の隅々まで届くし、
    天井まで均等に明るくなることで、
    より明るさを感じていただけるおうちとなっています。

    こんな清々しいリビングで過ごす日常は心も満たされますね!

    リビングダイニングを進み、
    奥にあるキッチンまでくると、
    その隣には洗面台があり、
    さらにその隣に洗面室と隔てて脱衣所があるのですが、
    この脱衣所からリビングダイニング同様に
    「中庭」へと出られるため、
    洗濯機から取り出した洗濯物を、
    手を伸ばせば外に干すことができるし、
    干していても人の目を気にすることがないので、
    パジャマ姿でも平気です!!

    乾いた洗濯物も、そのままリビングに取り込むことができるし、
    畳んだ洗濯物を各自の収納に片づけるにしても、
    上下移動がなく平行移動だけで済みます。

    いかがでしたか?
    とても暮らしやすそうなおうちだと思いませんか?

    あなたが建てるおうちは、
    あなた自身がずっとずっと暮らし続けていくおうちです。

    ストレスなく日々過ごせるように、
    また、あなたの疲れを癒してくれるよう
    より快適な暮らしに密着した視点で間取りを考えさせていただければと思います。

    暮らしやすさをデザインする

    0025.jpg

    「いかに暮らしやすさい家にできるか?」
    これは、家づくりの永遠にテーマですが、
    共働きが当たり前となったい現在、
    家事負担の軽減も全てのご家庭が、
    解決しておきたい大きな課題ではないでしょうか?

    こんにちは! 小笠原です。

    さて、今回は前回に引き続きM様のおうちを
    「家事のしやすさ」や「暮らしやすさ」の目線で追って
    お伝えしていきたいと思います。

    前回、M様邸の洗面コーナーは
    中庭に面したところにあるとお伝えしましたが
    実はこの洗面コーナーの脇には、
    ドアを隔てて脱衣室があります。

    つまりM様邸は
    洗面と脱衣室をあえて分けているのですが、
    こうすることで誰かがお風呂に入っていることを
    気にすることなく洗面を使うことができます。
    (子供が思春期に入った時に
    けっこう重要だったりします・・・)

    また、脱衣室と反対の方向には
    トイレをつくっているのですが、
    洗面とトイレを隣接させれば
    トイレに手洗いをつくる必要がなくなるため、
    コストカットにもなるし、掃除箇所を減らすことにもなります。

    さらに、脱衣室から中庭までも
    数歩で移動できるので
    重たい洗濯物の持ち運びが楽になります。

    2Fのベランダまで運んでなんて
    老後ツラすぎる・・・(・。・;

    室内から手を伸ばせば洗濯物が干せるので、
    真夏の暑さや真冬の寒さを感じながら
    作業する必要もないし、
    人目につかない場所に干せるため、
    お風呂上がりの姿や、パジャマ姿のままでも
    気兼ねなく干すことができます。

    洗濯物の取り込みもとても楽です。
    スリッパを履いて外に出なくても、
    手を伸ばせば洗濯物が取り込めます。

    わずかなテリトリーの中で
    全部の作業ができますが、
    M様邸はリビングの脇にファミリークローゼットを設けているため、
    畳んだ服の片付けまで楽チンにできてしまいます。

    一か所にまとめて持っていき、
    そこでそれぞれの定位置に仕分ければいいだけですよね!!
    かなり時短で洗濯作業ができそうな住まいだと思いませんか?


    掃除もラクにしたくありませんか?


    そして、もう1つお伝えしておきたいことが
    【掃除がラクなこと】です。

    M様邸は、敷地も十分な広さがあったこともあり
    平屋で設計させていただいたのですが、
    平屋にしたことで「ルンバ」が活躍しやすくなります。

    今の家はバリアフリーが当たり前だし、
    M様邸は中庭の周囲をぐるぐる回遊できるのでなおのことです。

    あとは、埃が床に落ちるように工夫をすればいいのですが、
    そのためには埃が溜まりそうなものを
    できるだけなくさないといけません。

    例えば、M様邸には
    窓枠、ドア枠、カーテンレールが一切ないのですが、
    こうすることによってこれらに埃が溜まらず、
    全て床に落ちてくれます。

    また、巾木も通常よりも
    薄いタイプのものを使用しているため、
    その上にも埃が溜まりにくく、
    その分、掃除の手間を省くことができます。

    さらに、何か飾るための棚やニッチなども、
    収納以外には一切作ってないし、
    物を置きがちなキッチンカウンターもあえて厚みを薄くして、
    スマホ以外何も置けないようにしています。

    結果、埃掃除がかなり楽になります。
    置いてあるものを除けながら掃き掃除をしなくても良くなります。

    ということで、家を考えるときは暮らしやすさまで
    しっかりデザインしてください!!

    豊かな日常をつくる

    M-2様邸 1-1.jpg

    道行く人の視線を数秒間、釘付けにしてしまうほどに
    美しいフォルムで佇むM様のおうち。

    混ざり気のない真っ白な壁と深いブルーの空のコントラストが
    まるで自分たちのために
    存在しているかのように感じさせてくれます。

    また、白と相性の良い天然の木材をファサードに使用したことで、
    美しさの中に温かみが生まれ
    その表情をより豊かにしてくれています。

    こんにちは! 松岡です。

    こんなことをわざわざ書かなくても
    美しい建物においては、
    物体そのものがこれら全てを物語ってくれますよね。

    ということで、
    ここからは家の外側についてではなく、
    謎に包まれた家の内側のことについて、お伝えしていきたいと思います。

    ピースフルハウスの建物は、外観からは
    家の中が一切想像できないようになっています。

    文章の一部に日常の中にいつも存在する豊かさ

    白と木のバランスが絶妙な
    美しいファサードの奥にある玄関ドアを開けると、
    信じられないほどに光に満ち溢れたエントランスが
    あなたを迎えてくれます。

    また、その目に前には
    前面にウッドデッキが設けられた「中庭」が広がるとともに、
    再び美しい空があなたの目に飛び込んできます。

    つまり、家の中に入った瞬間から
    明るくて開放的な空間が、目の前に広がっているというわけです。

    そして、エントランスから前に進むと、
    リビングダイニングキッチンが目の前に広がります。

    もちろん、この空間にも「中庭」から
    絶え間なく光が差し込み続けているため、
    まるで外で過ごしているのかの如く
    自然光を浴びながら心地よく過ごしていただけます。

    視線を遮るためのカーテンをする必要がないからです。

    そのため、いつも空を眺めながらここでくつろぐことができるし、
    食事をとることもできるし、
    たとえ雲で太陽が遮られても、雨でどんよりしていても
    昼間は照明をつける必要に追われることがありません。

    また、キッチンで作業しながら
    外で遊ぶ子供たちの様子をずっと見ていられるというのも、
    「中庭」が持つ大きな魅力の1つです。

    外に作った庭で遊ぶとなると、
    あなたも子供と一緒に外に出ないといけないし、
    外で遊ぶとなれば危険も伴います。

    しかし、「中庭」があれば
    人目を気にしなくてよくなるため
    そこで子供たちも水着に着替えて一緒に遊ぶこともできます!!

    では、さらに先に進みますね。
    リビングダイニングを通りすぎると、
    そこにはオープンスタイルの洗面ルームが存在します。

    そして、もちろんこの洗面ルームも
    「中庭」に面しているため、
    自然光に包まれた気持ちいい空間で朝の身支度をすることができます。

    そして、さらに進むと
    そこには子供たちの部屋阿賀広がります。

    この部屋も「中庭」に面していて、
    「中庭」からメインの光を
    採り込むように設計しているため、
    人の目にさらされる外部には風を通す程度の窓しか設置していません。
    結果、防犯性も高くなります。

    また、子供部屋をあえてリビングダイニングと「中庭」を挟んで
    対面して作るようにすることで、
    子どもたちが自分たちの部屋をより使いやすくしています。

    お父さんやお母さんの気配を感じながら
    自室で過ごすことができます。

    結果、リビングダイニングをすっきり保ちやすくなります。

    子ども部屋が2Fにあると、リビングは散乱しがちです。
    だって、まだ遊ぶし!!!
    うちの娘がよく私に言い返してくる言葉です。

    いかがでしたか?
    「中庭」がある暮らしを、
    具体的にイメージしていただけましたか?

    また、間取り1つで日々の暮らしをより豊かにすることができるということを
    イメージしていただけたでしょうか?

    ということで、今回はここまでにして
    次回は暮らしの利便性について
    引き続き、こちらの住まいからお届けしていきたいと思います。


    間取りとコストの相関関係 続編

    K-1様邸 2-2.jpg

    おはようございます。
    竹上です。

    さて、前回の記事では
    より生活に密着した視点で間取りを考えれば
    イニシャルコストを抑えながら、
    良い家を建てることができるというお話をさせていただきましたが、
    イニシャルコストが抑えられれば、
    同時に維持費(ランニングコスト)も抑えられルようになるので、
    今回はそのコストについてお伝えしていきます。

    例えば、弊社では快適性をより高めるために、
    空気の流れを遮断してしまう廊下を
    カットしつつ、部屋数や部屋の広さを見直して
    できるだけ家をコンパクトにしていきます。

    こうすることにより、
    家全体に空気が循環しやすくなり、
    より冷暖房効果が高くなるからです。

    また、同時に最小限の窓で
    明るさと解放感を実現することを意識しているのですが、
    こうすることによって自然と遮断性能も高くなります。
    単純に、窓よりも壁の方が断熱性に優れているからです。

    そして、これらの工夫によって
    面積や部材にかかるコストを抑え、
    結果イニシャルコストを抑えるとともに、
    継続してかかり続ける冷暖房コストも抑えるようにしています。

    さらに、家がコンパクトになれば
    多少ではありますが固定資産税も安くなるし、
    家がコンパクトになった分
    土地もコンパクトにできるとも考えられますよね?!

    となれば、土地の固定資産税も多少なりとも
    安くなるし、土地がコンパクトになれば
    その分外構費用も抑えられるし、
    庭の維持管理の手間も抑えることができるようになります。

    文章の一部に目を背けがちなコストのことも考えておく


    家を所有することによる
    代表的なランニングコストとして、
    光熱費と固定資産税もについて
    お伝えさせていただいたのですが、
    ここからは「メンテナンスコスト」について
    お伝えしていきます。

    これも家を維持していくうえで
    とても大切なランニングコストです。

    弊社では、このメンテナンスコストを
    できるだけ抑えられえるように
    2つのことを意識しながら家づくりを行っています。

    まず、1つ目が【平屋】にすることです。
    平屋にすれば、外壁を塗り替えするときの足場代をカットできるし、
    平屋は2階建てより屋根面積は大きくなるものの、
    屋根より圧倒的に面積が広い外壁が
    2階建てよりも小さくなるため、
    その分塗装代を抑えれるからです。

    つまり、外部の塗り替えにかかるコストを
    安く抑えることができます。

    持ち続けている以上、
    おそらく2~3回は塗り替え工事をしないといけないでしょうから
    積み重ねを考えるとばかになりません。

    そして、2つ目の工夫が、
    家の正面から汚れの原因となる部材を無くしていることです。
    窓、換気扇、エアコンのダクトカバー、室外機、給湯器といった部材です。

    これらが正面になくてもいいように、
    間取りを考えることができれば
    家の正面を汚す原因がなくなります。

    結果、いつも目にする正面が汚れにくくなり、
    汚れが目立たない状態が維持できれば
    塗り替えの周期を少しでも
    長くすることができます。

    いかがでしたか?

    このように弊社では、
    家づくりのイニシャルコストを抑えると同時に、
    ランニングコストも抑えることを意識しながら、
    間取りや外観をご提案させていただいております。

    見た目のデザインはもちろんのこと、
    メリットとして解決を図る機能的で倫理的なデザインにも
    着目しながら弊社の家をご覧になってみてください!!

    間取りとコストの相関関係

    K-1様邸 2-4.jpg

    何に重きを置いて家づくりをするのかと、
    それを実現するための手段は「十人十色」だと思いますが、
    住宅会社もまた何に重きを置いて
    家づくりをしているのかと
    それを実現するための手段は「十社十色」です。

    例えば、耐震に関する考え方をひとつとっても、
    耐震性をよくするということは、
    共通言語ではあるものの、
    それを実現するための手段は会社によって異なります。

    おはようございます。
    松岡です。

    ということで今回は、
    弊社の家づくりに対する考え方を
    ダイジェスト的にお伝えしていきたいと思います。

    まず、耐震に対する考え方としては
    「平屋」にすることをおすすめしています。
    平屋にすれば、上からの荷重が減り、
    台風などの強風に打たれた時、
    トラックなどの重量車が通った時、
    大きな地震が起こった時、
    これらの全ての振動による劣化を軽減できるからです。

    耐震等級3の取得時も、
    2階建てのように間取りに制約が出にくいため、
    自由な間取りを実現しやすいという
    メリットもあります!

    快適性に関しては、
    「温熱環境」「プライバシー」「防犯性」「家事負担軽減」
    の4つが重要なポイントとなりますが、
    その全てを間取りで解決するのが、弊社の基本的なスタンスです。

    間取りで解決することが、
    最も予算を抑えられる手段だからです。

    「温熱環境」に関しては、
    良い断熱材を使いつつも
    空気の流れを遮断する廊下をほぼ無くすこと、
    そして、部屋数や部屋の広さを見直すことで
    家をコンパクトにし、冷暖房効率を高めるようにしています。

    かつ、快適性を劣化させないためにRU
    窓が減らせるような間取りづくりをしています。
    窓がたくさんあると、一見明るく開放的な家になるような気がしますが、
    実際のところは、家の壁が減るため耐久性は劣化するし、
    断熱性能も悪くなってしまいます。

    というわけで、最小限の窓で
    家全体に光が届けられるように
    カーテンが必要ない窓と間取りづくりをすることによって
    家の快適性を最大限に高めているというわけです。
    プライバシー性の強化という点においてもです。

    家が小さくなれば家の価格は安くなるし、
    窓がなくなれば家の価格は安くなるし、
    カーテンが必要なければ家の価格は安くなるので、
    コスト面でもメリットがあります。

    防犯性に関しても、
    間取りだけで解決することができれば
    その分余計な費用がかからなくなります。

    外から見ただけで、間取りがわかる家にしなければ、
    そもそも泥棒から狙われにくくなりますし、
    防犯対策のために
    シャッターや目隠しや植栽をする必要がなくなるし、
    セコムやアルソックなどのセキュリティ対策をする必要も
    なくなるからです。

    家事負担の軽減に関しても、
    間取りでその多くを解決することができます。

    例えば、寝室と子ども部屋を2階につくれば、
    リビングに荷物が集中し片付けにくい家になってしまいますが、
    平屋を基本とすれば、みんなが自分の荷物を自分の部屋に持っていきやすくなります。

    また、収納は離れた場所にあるよりも
    近くにあった方が使い勝手が良いと思いますが、
    2階にたくさん収納をつくるより、1階にたくさん収納があった方が
    圧倒的に片付けやすいのも明確なことです。

    洗濯ものを干しに行くにしても、
    わざわざ2階に干しに行くよりは、
    そのまま数歩歩いただけで干せた方が
    圧倒的に楽チンだとは思いませんか?
    その方が取り込みや片付けをするにしても、圧倒的に楽チンなはずです!

    このように弊社では、
    長く住み続けていただくことになるおうちを、
    より生活に密着した視点で
    間取りを考えることによって、
    余分な出費を増やさないようにしつつ、
    家づくりをするようにしています。

    そして、この話は
    家のイニシャルコストだけじゃなく、
    後々のランニングコストにも影響してくるので、
    次回は間取りとコストの相関関係
    「ランニングコスト編」について、お伝えしていきたいと思います。


    「土地がある」にも種類がある

    Other G 2-1.jpg

    こんにちは!小笠原です。

    仮に実家に家を建てることが出来る土地があるとしたら、
    そして、そこに住んでもそう不便じゃないとしたら、
    新たに土地を購入するのではなく、その土地を有効にすることを
    まず考えてみてもいいのではないでしょうか?

    ましてや、資金計画をした結果、
    土地を買うと確実にそのあとの暮らしが
    しんどくなりそうだとしたら、
    そうすべきではないかと個人的には思っています。

    土地購入費用が丸々浮くとしたら、
    その分、別のことにお金を使うことが出来るからです。

    子どもの教育、進学資金とか、
    趣味、レジャー、旅行費用などなど・・・

    弊社が商圏とさせていただいている松本市や安曇野市、塩尻市は
    そういったお客様が多い様に思います。

    ラッキー♡と飛びつく前に
    一度このブログを読破してもらえると嬉しいです!!

    文章の一部にどんな土地かで話は変わってくる

    例えば、そもそも実家の近くの土地を
    親御さんがあなたのために購入してくれたとしたら、
    こんなラッキーなことはありませんよね。

    その上、水道は引き込まれているし、加入金も払わなくていいし、
    境界もちゃんとできているとかだと
    言うことありません。
    全くお金がいらないわけですからね。

    心理的な負担が無ければ、なお良し!
    感謝して飛びついてください!!

    他方、倉庫や古い建物が建っている土地を
    譲ってくれるとしたら、
    まずその建物を解体しないといけないし、
    水道がそのまま使えないとしたら
    新たに引き込み直さないといけません。

    また、境界が傾いているとか、
    強度的に問題がある場合などは、
    建て替えと同時にやり替えないといけません。

    つまり
    「土地を買わなくていい=土地に全くお金がかからない」
    ということではないということなので、
    手放しで喜ぶのではなく
    こういった付帯工事に、多かれ少なかれお金がかかるということを
    理解しておかないといけないというわけですね。

    さらに、田舎の土地の場合などは
    家を建てるために田んぼや畑といった農地を譲ってくれる場合がありますが、
    この場合は家を建てる敷地の広さに留意しないと
    とんでもないことになってしまいます。

    土地の造成費用は
    土地が広くなればなるほどより高くなるからです。

    特に高いのが残土処分です。
    (農地の場合、表土をすきとって別の種類の土を入れ直すため、
    そのすきとった土の処分をしなければいけません)

    また、残土処分費用だけではなく
    新たに入れる土も、
    体積が増せば増すほど
    高くなるのは当たり前だし、土地の面積が広がれば
    それに伴って隣地との境に新設する境界壁も
    長くなってしまうため、
    その費用も高くなってしまいます。
    (最後の外構工事費用も、
    土地が広いほど高くなってしまいます)
    この他、農地の場合は
    水道が敷地に引き込まれていないため、
    100%水道引き込み工事をしないといけないし、
    農地を宅地に変えるためには
    農地転用申請という許可申請を県や市に行わないといけないため、
    その許可申請費用も別途で必要となります。

    そして、これらを合わせると
    近くの土地を買うのと変わらないか、
    あるいは買った方が安いなんてことも
    十分ありえます。

    このように単純に土地があるといっても、
    その土地がどんな状況なのかによって、
    かかる費用が大きく違ってくるのでそういった隠れた費用も
    忘れずに予算計上しするようにしてくださいね!

    そして、そのうえで
    家にかける予算を決めていただければと思います。

    バブル予算で考えていませんか?

    IMG_9888-Edit-2.jpg

    おはようございます。
    竹上です。

    さて、今回は
    家づくりの方向性とお金(予算)の関係について
    お伝えしていきたいと思います。
    あくまで、私の個人的な意見ですが、
    しばしお付き合いいただければと思います。


    ご夫婦の職業や収入によるものの
    家は奥様の収入をあてにするのではなく、
    ご主人の収入で払える範囲内で建てるのがベストです。

    また、その際でもボーナス払いは使わずに、
    ベタローンで支払える範囲内の予算に抑えるべきです。

    というのも、
    今回のコロナウイルスのような
    不測の事態が起こった時、パートやアルバイトで
    働いている方は、真っ先に仕事を失う可能性が高く、
    そうなれば奥様がパートだった場合その収入を
    あてにしつつ家を建てている方は、窮地に追い込まれてしまうからです。

    また、企業の業績が落ち込んだ場合、
    確実にボーナスがカットされ、この場合も
    一気に生活が苦しくなってしまうからです。

    これは余談ですが、退職金なんてちょっと前に比べたら
    100万円も少ないらしいです。 なんてことだっ( ゚Д゚)

    では、一体どれくらいの予算で
    家づくりをすればいいのか
    という話になるのですが、私は返済金額の上限が、
    毎月の手取り金額の30%だと考えています。

    仮に手取りが25万円だとしたら、
    返済額の上限が7.5万円だし、
    手取り金額が20万円だとしたら、
    返済の上限が6万円ということですね。

    本音で言うと、これを超えるのは
    まあまあ危険だと思っているので、
    住宅会社選びの1つのポイントとしてみても、良いと思います。

    それはさておき、
    では、これくらいの返済金額で家を建てる場合、
    一体どれくらいの予算になるのでしょうか?

    まず、毎月の返済額が7.5万円だとしたら、
    銀行から借り入れできる金額は、
    35年ローンで大体2650万円で、
    30年ローンで大体2300万円です。

    また、毎月の返済額が6万円だとしたら
    銀行から借り入れできる金額は、
    35年ローンで大体2100万円、
    30年ローンで大体1850万円です。

    そして、この金額にそれぞれ自己投資を足した金額が、
    家づくりにかけるべき予算であるということに
    なるのですが、そう考えると
    現実はなかなか厳しいものですよね?

    文章の一部に自己投資金の有無で方向性は変わる


    ぶっちゃけ家づくりは、自己投資の有無とその度合いによって、
    方向性がものすごく変わってきます。

    例えば、銀行から2650万円借入しても問題はなくて、
    かつ、自己資金が500万円~1000万円ほどある方なら、
    それなりに立地にこだわって土地を買って家を建てることが
    できますが、
    銀行から借り入れしていい金額が2100万円で、
    かつ、自己資金がゼロである場合の方の場合、土地を買って
    家を建てるのは現実的ではなくなってしまいます。

    それゆえ、まずは資金計画によって
    どうするべきかの方向性を、
    よく考えることが大事だし、
    可能であれば、後者の場合土地を買わないという選択肢が
    最も望ましいことは言うまでもありません。

    とはいえ、土地がなければ
    土地から買わざるを得ないのですが、
    この場合土地にかける予算と、家にかける予算の
    両方をかなりシビアに考えなければいけません。

    つまり、住む場所や土地の広さ、
    そして家の広さなどが限定されてくるというわけですね。

    ちょっと極端な例を出してしまいましたが、
    私はほとんどの方が、
    どちらかというと前者というよりは、
    後者に近いんじゃないかなと思うので、
    これから家を建てようとお考えの方は、将来かなりシビアに見積もりつつ
    家づくりをしていただければと思います。

    そして、土地にかける予算や家にかける予算を、
    市場のアタリマエに左右されることなく
    自分の予算に照らし合わせつつ真剣に考えるようにしてください。

    建てた後に予算の失敗に気付いても、
    100%取返しがつかないのが家づくりの1番怖いところですから・・・

    見落としがちな隠れ費用

    K-1様邸 2-1.jpg

    A:坪単価15万円の60坪の土地

    B:坪単価5万円だけど120坪ある土地

    どちらも立地的に申し分ない場合
    あなたはどちらを選びますか?

    おはようございます。
    松岡です。

    そりゃBでしょ!!
    と思いましたか?
    建築をやる前の私は多分迷わずBを選んでいます。


    さて、今回は
    土地の隠れた経費についてお伝えします。

    土地の隠れた経費は
    家の予算を大きく狂わせるし、
    その後の暮らしにも響いてくる可能性もあるので
    ぜひ覚えておいてください。

    この場合、Aなら土地代に900万円
    Bなら土地代に600万円
    ということになるのですが、
    土地は土地代だけで買えるものではなく、
    土地ごとに完成度にムラがあり、その穴を埋めるために
    その土地に応じて、様々な工事が必要となります。

    「ムラ」とは・・・?
    例えば、Aの土地は給排水のための費用や、
    境界のための費用が発生しないのに対し、
    Bの土地は給排水のための費用も、
    境界のための費用も発生するとしたら
    状況は変わってきますよね?

    仮に、水道を敷地に引き込むために
    約50万円別途で必要となり、境界をつくるために
    約100万円別途で必要となるとしたら、
    600万円の土地代に150万円が上乗せになってしまうことになります。

    また、60坪の土地に家を建てる場合、
    外構工事は90万円もあればできますが、
    120坪となると土地の余白が60坪も増えるため、
    その分工事費用がかさみ、さらに150万円くらい外構工事費用が
    高くなってしまうかもしれません。

    計算してみると・・・
    A:900万円+90万円=990万円

    B:600万円+50万円+100万円+240万円=990万円

    安いBの土地でも、高かったAの土地でもトントンです。

    ランニングコストと維持管理にも目を向ける

    そして、もう一歩踏み込んで考えていただきたいのが、
    ずっと維持していくためのコストです。

    まず、土地を持つと必要となるのが固定資産税ですが、
    固定資産税は200㎡(約60坪)までと、
    それ以上とでは税金が違ってきます。

    200㎡までは、土地の評価が6分の1になるのに対し、
    それを超えると3分の1になってしまうからです。

    倍も違ってくるんですね!!

    そしてこの結果、一生多くの税金を払っていかざるを得なく
    なってしまいます。

    仮に毎年20,000円固定資産税が高くなってしまうとして、
    今後60年生きるとしたら
    合計120万円高くなるということですね。

    120万円かあ~
    私なら海外旅行に投資に、子供たちのために・・・
    と考えちゃいます。

    また、土地を広く買ってしまうと、
    その分土地の維持管理にも手間がかかることになります。

    除草が大変なことはもちろんのこと、
    お金をかけて外構工事をすればするほど、
    そのメンテナンスに手間もかかることになるかも
    しれませんからね。

    いかがですか?

    分かりやすく説明させていただくために、
    だいぶ極端な例にしてしまいましたが
    要は、土地は
    目に見えている費用だけで考えるのではなく、
    目に見えない費用にも目を向けることが大切ということなんですよね。

    目に見えない費用についての記事はこちら
    詳しくはこちら

    土地選びって奥が深い。
    家と同じように土地だって、
    一生のうちにそう何度もする買い物ではありませんよね。

    経験がないのに失敗はできない。
    そんな買い物だからこそ、お伝えしたいお話です。


    最後までお読みいただきありがとうございました!


    コストを下げつつ保険を充実させる方法

    Other O 2-2.jpg

    地球温暖化の影響によって
    昨今、自然災害による被害が日本各地で増えています。

    そして、それに伴って
    今後もますます火災保険料は
    値上がりしていくのではないでしょうか?

    おはようございます。
    小笠原です。

    さて、今回は
    家を建てると必ず加入しなければいけない
    火災保険についてお伝えしていきます。

    これからの家づくりでは、保証も充実させつつも
    保険料を抑える工夫が、欠かせないポイントになるので
    ぜひ参考にしてもらえたらと思います。

    T構造vsH構造

    建物の構造は大きく分けると
    耐火(T)構造と非耐火(H)構造の2つになるのですが、
    どちらの構造になるかによって
    火災保険料は大きく異なります。

    イメージ的には、
    非耐火構造を100とすると、耐火構造は40という感じです。

    つまり、火災に強い耐火構造の家は
    非耐火構造の家の60%オフってことですね。

    それゆえ、火災保険料抑えるためには
    絶対に耐火構造にすべきなのですが、
    基本的に非耐火構造である木造住宅を耐火にするには、
    「省令準耐火構造」という仕様にしなければいけません。

    ちなみに弊社の建てる家は
    「省令準耐火構造」を標準としています。

    また、火災保険料は補償の範囲によっても
    差異が生じます。
    水災まで網羅するか否か、
    建物だけではなく家財まで網羅するか否か、
    といったところですね。

    もちろん、近年の状況を踏まえると
    たとえ水災の心配がない地域でも、水災補償を外すことは
    できないし、それと同時に家財まで補償の範囲を広げておいた方が
    いいような気もするので、
    そうなれば、なおのこと火災保険の負担を減らすためにも、
    耐火構造にしておくことが必要不可欠なのではないでしょうか?

    地震保険料にも影響する

    日本に住むうえで
    いつ起こってもおかしくない地震に関しても、
    保険をかけておきたいという方も多いと思いますが、
    この地震保険に関しても
    耐火と非耐火とでは、火災保険同様に価格に大きな開きがあります。

    それゆえ、絶対に耐火構造にすべきだし、
    地震保険も火災保険同様に建物本体だけではなく、
    家財まで入ることができるので
    耐火にすることで、大きな負担にならないのであれば
    そこまで網羅しておいてもいいかもしれません。
    (建物より家財の方が、保険がおりやすいと言われているからです)

    この他、地震保険に関しては、
    耐震等級によっても割引率が違ってくるので、
    その点も考慮すれば保険料を
    抑えることができます。

    これらのことを考えると、損害保険は
    できるだけ充実させておいた方がいいのですが、
    とはいえ、そうすることによって予算を圧迫し、
    保険貧乏になってしまっては元も子もありません。

    ですから、保険料が安くなる工夫をしつつ、
    家計の負担にならないように
    今後に備えていっていただければと思います。

    保険も一生必要なランニングコストだし、
    あくまで日々の暮らしと気持ちに
    ゆとりがあることが前提です。

    保険についてご不明点等ございまいたら
    お気軽にご相談ください!!

    最後にセールストークをもう一度。。。
    弊社が建てる家は「省令準耐火構造」を標準としています!

    住宅ローンの経費について

    Other B 2-3.jpg

    住宅ローンには
    変動金利固定金利がありますが、
    いずれを選ぶのかによって
    最初にかかる手数料が大きく異なります。

    また、固定金利の中には
    住宅金融支援機構のフラット35という商品があるのですが、
    この商品と銀行の固定金利商品とでは
    経費の見方が異なるので、その点にも注意しながら
    資金計画をしないといけません。

    おはようございます。
    竹上です。

    さて、今回は
    変動金利と固定金利では異なる
    住宅ローン経費についてお伝えしていきたいと思います。

    変動金利を選ぶ場合最初にかかる手数料は
    保証会社に支払う事務手数料とローン契約書(金銭消費貸借契約書)に
    貼る収入印紙代だけです。
    (保証料という経費も掛かるのですが、
    基本、この費用は金利に上乗せとなります。)

    つまり、具体的には税別で3~5万円ぐらいの
    保証会社事務手数料と、2万円の収入印紙代が
    かかるという感じですね 



    固定金利の場合保証会社事務手数料と収入印紙代に加えて

    税別で借り入れ金額の2%の

    融資手数料がかかるようになります。

    (銀行によって多少の差異はあります)



    つまり、固定金利を選ぶ場合は

    変動金利よりも余分に経費が掛かるので、

    その分土地や家にかける予算を減らすか、

    あるいは家づくりの総予算を増やすかのいずれを

    選択しなければいけないというわけですね 

    銀行で住宅ローンを借りる場合は、最初に融資を
    実行した時から、利息の支払いが発生するので、
    家が完成するまでは、家賃の支払いと利息の支払いが重なる
    ということも理解しておいてください。

    フラット35では、ここからはフラット35で必要となる経費について
    お伝えしていきます。

    まずフラット35の場合
    融資手数料とローンの契約書に貼る収入印紙代は
    必要となりますが、
    保証会社にまつわる経費が一切かかりません。
    つまり、保証会社事務手数料も必要なければ、
    金利に上乗せとなる保証料も
    必要ないということですね。

    ただ、フラット35の場合
    これらとは別に【つなぎ融資の手数料】と【つなぎ融資の金利】という
    経費がかかることになります。

    というのも、フラット35の場合
    住宅金融支援機構から、融資が実行されるのが、
    家が完成してからとなるため、
    それまでに必要となる費用は(土地代、着工金、中間金です)
    窓口となる金融機関が、立替融資するようになっているからです。

    この結果、フラット35の場合は銀行で借りた時のように
    家賃を支払いながら、利息を支払う必要はなくなるのですが、
    つなぎ融資の手数料と金利の合計額を、フラット35の融資実行時に
    (家が完成したとき)
    まとめて差し引かれるようになるので、
    予算計上しておく必要があるんですよね。

    そこそこの費用が必要となるので、
    (25万円~35万円くらい)
    資金計画の時にこの経費を計上し忘れていると、
    後から予算が狂って、大変なことになってしまいますからね。

    なので、フラット35を選ぶ場合は
    この経緯費を忘れず、予算計上していただければと思います。  
     

    そして、家づくりの経費は1つ1つの項目が、
    それなりに大きな金額となるので、
    見落とさないように、最新の注意を払いながら
    資金計画をしてください。


    最後までお読みいただきありがとうございました!

    (追伸)
    フラット35を選ぶ場合は、融資手数料と金利が
    金融機関によって結構違うので、
    この2つを比較しながら選ぶようにするのがポイントです!!

    家づくりのよくある失敗について

    家は一生に一回しか建てないものだし、
    年齢や状況に応じて住み方も変化するので、
    どれだけ熟考して建てたとしても、
    何かしら後から「こうしておけばよかった」といった
    後悔が出てくるものです。

    しかし、そんな中でも
    私が絶対にあってはいけないと思うことが、
    金銭的なミスです。

    多くの方が「家」の購入が家計の中でも
    最も長期的で、最も大きな固定費となるのではないでしょうか?

    そこを、ミスしてしまうと喰らうダメージは大です。

    貯蓄や投資ができない、
    子どもの進学の選択肢を狭めてしまう・・・

    さらに
    家を手放さなければいけなかったり、

    実は家を建てたのに、ローンが支払えず
    家を手放すことになってしまうケースは少なくないのです。

    T-1様邸 2-5.jpg

    おはようございます。
    松岡です。


    さて、今回もちょっとドキっとするお話・・・
    すみません。。
    嫌なお話ですね。
    でも、失策しないようにお伝えしていきます。

    大丈夫です。
    金銭的なミスはあってはいけないですが、
    ちゃんと防ぐことはできる問題です。

    まず、そういった状況を引き起こす一番の原因は
    何なのでしょうか?


    それは・・・

    「真っ先に土地を探してしまうこと」

    え?と思いましたか?
    土地が無いと家が建てられないじゃん!
    と思いますよね?


    土地に使って良い予算を出す前に
    土地を探してしまう

    これが失敗のもとです。
    これをやってしまうと、ほぼ確実に
    土地に余計に予算をつぎ込むことになってしまいます。

    例えば、無理なく毎月支払っていけそうな金額が7万円
    だとしたら、
    35年でローンを組んだ場合
    借りられる金額は2500万円になります。

    そして、これに自己資金を足した額が
    家づくりの総予算になるので、
    仮に自己資金が500万円あったとしたら、
    総予算は3000万円ってことになりますよね?

    でも、じゃあ3000万円を
    丸々土地につぎ込めるかというと
    そんなことはなく、家を持つためにはいろんな経費がかかってくるので
    ここからこれらを差し引くと、
    大体2750万円ぐらいが土地、家、庭にかけられる
    予算ということになるんですよね。

    で、ここで家と庭に2000万円くらいは
    かかりそうだなあと仮定すると、
    土地にかけられる予算は
    750万円ということになるのですが
    実は、土地を買う場合
    さらにいろんな経費が掛かってくるので、
    この場合土地にかけられる実質予算は、
    650万円~700万円ということになります。

    つまり、ほんとは
    650万円~700万円くらいで土地を探さなければいけない
    ということですね。

    なのに、そんなことも分からないまま
    土地を探してしまうと、
    とんでもない金額の土地を買ってきてしまいます。

    仮に土地代だけでも1200万円もする土地を
    買ってきてしまったら
    一体どうなるのでしょうか?

    この場合、600万円くらい家づくりの予算が
    上がってしまいますよね?
    となると、ざっと毎月2万円ほど返済金額が
    上がってしまいます。


    毎月2万円・・・
    何から捻出しますか?
    旅行?
    外食?
    美容代?
    子どものための資金?
    せっかく家を持てたのに、新生活のスタートと共に
    不安を抱える暮らしもスタートです。

    なので、家を建てようと思った時
    いきなり土地から探し始めないように気を付けてくださいね。
    まずは資金計画から始める。
    これを肝に銘じておいてください!

    今回もご覧いただきありがとうございました!


    (追伸)
    でも、資金計画のやり方を間違えちゃうと
    結局一緒なので、
    この点にも注意してくださいね!!
    予算を増やそうとする資金計画には要注意です!


    目に見えるお金と見えないお金

    おはようございます。
    小笠原です。

    前回で、分譲地とそうじゃない土地の違いに触れました。
    今回は、土地の費用以外に
    もしかしたら想定していなかった費用が、
    かかってくるかもしれない!!
    という「見えないお金」についてお伝えします。

    少しドキっとしてしまうお話ですが、最後まで
    読んでいただけると幸いです。

    Other O 2-1.jpg

    皆様は、どのように土地探しを始めますか?

    ・南側道路

    ・立地

    ・周辺環境

    などなどありますよね?!

    ですが、全ての条件に合う土地ってなかなかないものです。

    そうやって、やっとこさ見つけた土地で、いざ「新築を建てよう!」という時に
    アレにも、コレにも想定していなかった費用がかかるとなっては
    もうイヤになってきてしまいます。


    想い描いていた新築はその「見えないお金」のせいで、妥協していく事から
    スタートしなくてはいけないことも・・・

    では、「見えないお金」とは・・・??

    ・解体費用

    古い家が建っていて、解体の費用が買い主負担だったり。
    家が建ってるんだから水道は引き込まなくて良いとは限らず、水道費用もかかってくることも・・・

    ・隣地との境界がない、または構造が弱い
    購入後に境界のことで、揉めないためにも、新設をおすすめします

    ・農地の場合
    農地に家を建てる場合、土地を造成しないといけないのですが、
    この場合、以下の費用が必要となります。


    1.境界擁壁工事

    2.土の入れ替え工事

    3.土の入れ替えに伴う残土処分

    4.水道引き込み工事

    5.水道加入金

    6.排水負担金

    7.農地転用申請 (必要な場合は、農振除外申請)

    まず境界擁壁工事ですが、

    この費用は擁壁をどれくらいの長さにするのかと、
    どれくらいの高さにするのかによって違ってきます。
    つまり、土地が広くなればなるほど
    擁壁が長くなり価格は高くなるし、
    地面が道路より高くなればなるほど
    擁壁に高さが必要となり価格は高くなる、
    ということですよね。


    続いて、土の入れ替え工事ですが、
    この費用も、擁壁同様土地が広くなればなるほど高くなるし、
    地面が高くなればなるほど高くなります。
    土地の面積が増えれば、スキ取って処分しなければいけない
    土の量が増えるし、
    そうなれば残土処分量も増えるからです。

    そして、この残土処理費用が、
    けっこうバカにならなかったりします。


    また、地面が高くなれば、
    その分スキ取った土の上に足す土の量も
    増えてしまいますよね。

    水道の引き込みに関しては、
    土地が接する道路に水道本管がある場合は、
    引き込み工事と加入金を合わせても
    50万もあればできるのですが、
    農地の場合、近くに家が無かったりすると、
    そもそも全面道路に水道本管が無いことがあり、
    そうなれば遠くから水道を引っ張ってこないといけなくなり、
    途方もない費用が必要となるかもしれません。

    なので、そもそも水道本管が
    全面道路に通っているかどうかを
    事前に調べておく必要があるし、
    同時に排水先があるかも調べておく
    必要があります。


    土地の価格は安価ですが、
    こういった費用をふまえ、
    本当に購入できる土地なのか
    じっくり考えたいポイントです。


    このように土地は
    目に見える土地代という金額だけじゃなく、
    目に見えないこういった工事費用がたくさんあります。

    そして、それらに思っている以上に
    費用がかかってしまい、
    家の予算を圧迫してしまうこともあれば、
    家づくりの予算が膨らんでしまい、
    ローンにしわ寄せがきてしまうことも
    決して少なくありません。

    ですから、土地を選ぶ際には
    目に見えない費用のことまで、
    不動産屋さんや建築屋さんに確認することを忘れないようにしていただけたらと思います。

    かつ、土地を広くしすぎないように
    気を付けていただければと思います。

    最後までご覧いただきありがとうございました!

    見るべき土地のポイント(お金編)

    こんにちは。竹上です!

    同じ地域でも、
    不動産屋さんが新たに造成した分譲地と、
    そうじゃない土地では、
    幾分価格に開きがあります。

    もちろん、新規分譲地の方が、
    割高に価格が設定されているわけですが、
    その理由は、家を建てるにあたって
    必要なものが全て整っているからです。

    san-francisco-210230_640.jpg

    例えば新規分譲地の場合、
    敷地が接する前面道路は
    市の認定となっているのが当たり前ですが、
    そうじゃない土地の場合、
    前面道路が常に市の認定道路になっている
    とは限りません。

    また、新規分譲地の場合、
    隣との境界が明確になっているのが当たり前ですが、
    そうじゃない土地の場合、
    境界が不明確なこともあれば、
    境界そのものが存在してないこともあるし、
    仮に境界壁があったとしても、
    構造が悪い場合(傾いている場合)は、
    一旦壊して新たにつくらないと
    いけない場合もあります。

    そして、境界の工事をするとなれば、
    それなりに高額な費用が発生することになります。

    さらに、新規分譲地の場合、
    給排水のことを心配する必要も一切ありませんが、
    そうじゃない土地の場合、
    水道が敷地に引き込まれていないこともあれば、
    仮に引き込まれていたとしても、
    水道管の太さが現在の基準に
    満ちてないこともあります。

    そして、そうなれば前面道路から水道を
    敷地に引き込む工事が必要になるため、
    そのための工事費用が別途で発生することになります。

    hard-hat-4274430_640.jpg

    また、最悪なのは、
    前面道路に水道管がない場合や、
    あったとしても分岐してはいけない場合です。

    この場合、遠くにある水道管から
    水道を引っ張ってこないといけないのですが、
    そうなれば桁違いの工事費用が必要になることがあり、
    せっかく土地を安く買えたとしても、
    かえって割高になってしまうことも
    決して珍しいことではありません。

    排水に関しても、
    新規分譲地の場合は
    何の心配もする必要がありませんが、
    そうじゃない土地の場合、
    購入前にチェックしておく必要があります。

    というのも、排水先がなければ
    そもそも家を建てることが出来ないし、
    あったとしても、
    水利組合が管理している水路に流すとなれば、
    維持管理のための費用が発生するし、
    また、道路をまたいで排水を流すとなれば、
    工事費用が割り増しになったりするからです。

    このように境界や給排水のことは、
    新規分譲地の場合、
    全く心配することはありませんが、
    そうじゃない土地の場合は
    整っていないこともあるので、
    事前に調べておく必要があるし、
    かつ、工事が発生するのであれば、
    その概算金額も把握しておく必要があります。

    assembly-3830652_640.jpg

    ということで、土地を選ぶ際は、
    ただ単に価格だけを見て判断するのではなく、
    それに付随して発生しそうな工事と、
    その金額も考慮しながら判断していただければと思います。

    とはいえ、それでもこういった土地は、
    新規分譲地よりも割安で手に入れやすいのは確かなので、
    個人的にはオススメです!