家事動線を気にしなくていい家とは?

間取りを考える上で、
「家事動線の良さ」はとても重要なことです。

仕事に家事に、そして育児に忙しい
奥様の負担を和らげるためには、
絶対に欠かせない要素です。

しかし、この問題はある固定概念に縛られていたままだと、
実はどれだけ考えてもスッキリ解決できません。

こんにちは!
小笠原です。

例えば、洗濯機が1階にあるのに
干す場所が2階だとしたら、
これはスムーズな動線だとは言えません。
たとえキッチンと脱衣室を隣り合わせに
つくったとしても、です。

水気を含んだ思い洗濯物を持って
階段を上がるのはしんどいし、
ましてや何回にも分けて
持ち運びしなければいけないとしたら、
それだけで結構な労力ですからね。

そこで、この労力を少しでもカットするために
1階のキッチンか脱衣室に勝手口をつくり、
そこから出たところに干し場をつくるというアイデアを
多くの家が採用しているのが、
これはこれで洗濯物の取り込みが大変だという
壁にぶち当たります。

勝手口を通してリビングと外を
何回も行き来しないといけないですよね。

その上、勝手口から外に出て干すとなると
お隣さんやご近所さんと
鉢合わせをすることが多くなるため、
さすがにパジャマやノーメイクといった
油断した状態では出にくいですよね。

これも完璧な解決策とはならないということです。

では、2階に洗濯機を置くという
アイデアはどうでしょうか?

つまり面倒な階段の行き来をなくせるし、
干し場は近いし、片づけるのも近いし、
人目も気になりにくいというアイデアです。

この場合、洗濯機とともに
お風呂場も2階になると思いますが、
リビングダイニングキッチンと水回りが離れるのが
不便かどうかが争点となります。

あと、衣類をどこに収納するのかも
よく考えないといけませんよね。

いつも使うものや、いつも着るものは、
リビングの近くにないと不便だし、
この不便さの積み重ねこそが、
結果的にリビングにリビングの散らかりにつながりますよね。

では、それを解決するために、
水回りと共にリビングダイニングキッチンも
2階に上げてみましょう。
また、2階に衣類収納をつくってみましょう。

そうなると、ずいぶん生活がしやすそうになりますが、
この場合の問題は歳をとってからですね。
足腰が悪くなってしまったら、階段が苦痛になってしまいます。

もちろん、土地面積や立地上
そうせざるを得ない場合は、
そんなことも言っていられないですが 、
もし敷地にゆとりがあるとしたら、
これもあまり現実的な解決策ではなさそうですよね。

ある前提をなくしてみるだけ

ここまで、家事動線が良くなりそうな解決策を
いくつか考えてみたんですが、
これらにはある前提条件があることに
お気づきいただけたでしょうか?

そうです!
どれも家が2階建てであることが
前提条件なんですよね。

つまり2階建てである以上、
どんなに工夫してもどこかしら
家事動線に問題が発生するというわけですね。

では、平屋だと家事動線の問題は
完璧に解決するのでしょうか?

まず、平屋の場合、
洗濯機も干し場も取り込み場所も衣類の収納場所も
全て同じフロアになるので、
その移動はかなり楽になります。

しかし、干し場が勝手口から出た場所だとしたら、
先程と同様に取り込む作業には手間がかかるし、
お隣さんやご近所さんと鉢合わせしてしまいます。

なので、周りのおうちとの兼ね合いも考えつつ、
どこに干し場をつくるかをよく考える必要があります。

つまり、お隣さんやご近所さんから
見えない場所に干し場をつくるためには、
どうしたらいいかを考えなければいけないということです。

これさえできれば、
家事動線なんて気にしながら
家を建てる必要がなくなります。

平屋だとそもそも移動が水平だし、
その距離もほんのわずかだからです。

また、すべての部屋と同じフロアにあるので、
それぞれの部屋と収納をフル活用しやすいからです。

ということで、
「家事動線がいい家にしたい」とお考えであれば、
そもそも2階建てありきで家を考えないようにしてしてください。

とはいえ平屋の場合は、
プライバシーが担保されてないと、
2階建て以上に居心地が悪くなっちゃうかもしれないので、
あくまでその点のは要注意です!!