住宅ローン金利の考え方と対処法

家を建てることによって、
余分に出ていってしまうお金と逆に入ってくるお金があります。

出て行くお金とは住宅ローン金利のことで、
入ってくるお金とは住宅ローン控除によって
返ってくる所得税・住民税のことです。
(この他、補助金や給付金などもある場合があります)

このことは家を建てようと思っている方なら
知っている方が多いとは思いますが、
とはいえ、さすがにこれらがどれくらいなのかまで
把握している方は少ないのではないでしょうか?

こんにちは!
松岡です。

では、今回は例を挙げて
その金額を具体的に出してみた上で
住宅ローンをどのように考えるべきかについて
お伝えしていきます。

年収を500万円、住宅ローン借入れを300万円、
借入れ金利を1%、返済期間を35年と仮定した上で、
計算してみます。

まず入ってくるお金である
「住宅ローン控除」からですが
この方の場合13年分を全て合計すると
約273万円となります。

均して考えてみると、
13年間ずっと毎月17,500円くらいお金が
返ってきます。

では、今度は家を建てることによって
出ていってしまうお金である
「住宅ローン金利」ですが、
途中、繰上げ返済をせず、返済が遅れることも滞ることもなく
返していったとすると、
送支払金利の合計は567.8万円となります。

(※注意:途中で返済事故があった場合、
優遇金利がなくなってしまい、金利とともに
返済金額がアップしてしまうので、
その点も知っておいてくださいね!)

この金利を高いと感じたでしょうか?

あるいは思ったより高くないと感じたでしょうか?

高くてもったいないと感じた方は、
できるだけ自己資金を入れて圧縮すればいいし、
ガンガン繰り上げ返済をして、
圧縮していけばいいかと思います。

そしたら、もしかしたら
家を建てることによって
返ってくるお金よりも少ない金利で
家を建てられるかもしれません。

ただ、個人的な意見としては、
貯金にゆとりがあって
銀行の口座の中にそのお金を置きっぱなしにしておくくらいなら、
その貯金を頭金として入れて
借入れを減らすのも1つの手ですが、
1%の金利の借り入れを減らすよりも、
年利で6~7%ずつ増え続けるであろう積立投資にその資金を
回した方がいいかなと思っています。

そして、そう考えるなら
繰り上げ返済に関しても
一切する必要がないかなと思っています。

理由は、その資金を利息の圧縮に使うよりも
積立投資に回した方がよりお金が増えるから、
そして住宅ローン金利の中には、
もしものことがあった時のための
生命保険が組み込まれるからです。
つまり、早く返済するということは、
せっかくの生命保険を放棄してしまうということもあるからですね。

いくら昔に比べて長生きするようになったとはいえ、
人生何が起こるか分からないですからね。

というわけで結論としては、
①超低金利なので自己資金があっても
金利圧縮のために入れず積立投資に回すこと
②住宅ローン借入れだけで家づくりをすることになるので
返済負担を上げないために家づくりにお金をかけすぎない事
③超低金利なので固定金利の住宅ローンを選ぶこと
④積立投資でお金が増えたとしても繰り上げ返済はしないこと

これがベストな家づくりの資金計画ではないでしょうか。

現金と資産と三大固定費と

銀行の普通預金金利がいくらで、
定期預金金利がいくらなのかまで知っている人は少なくても、
銀行にお金を預けていても増えないということは、
知っている人が多い事実だと思います。

しかし、その事実を頭ではわかっていても、
それ以外の貯蓄方法を知らないか、
あるいは知っていてもなかなか一歩踏み出せないという方も
いらっしゃるのではないでしょうか?

こんにちは!
竹上です。

日本人は金融機関における金融投資の割合が
世界的に見てものすごい低いということを
聞いたことがあります。

つまり、株や投資信託をはじめとした
金融投資にものすごく消極的だということですね。

おそらく、損をすることに
ものすごく拒否反応があったり
知らないことをものすごく嫌う傾向があったり、
そもそも親からそういうことを教えてもらえていないというものもあると思います。


また、働かずしてお金を儲けることが
悪いことという刷り込みが頭の中にあるからかもしれません。

その理由を分析しても仕方がないので、
これ以上は触れませんが、
確実に言えることは
日本人は金融投資に後ろ向きだということですね。

データ的に見ても、
金融資産における金融投資比率が
47%のアメリカや25%のヨーロッパに対し、
日本はたった16%であり、
そのほとんどが富裕層のようです。

実際、2017年にメガバンクのUFJ銀行が
調査した結果、企業勤めの人の45%の人が
投資経験がゼロのようなので、
日本人の投資や資産運用に対するイメージが悪いのかが、
このデータからも伺い知れますよね。

現金だけで資産を持つことのリスク

しかし、考えなければいけないことは、
現金だってリスクが全くないわけではないということです。

というのも、インフレによって物価が上がってしまった場合
持っている現金の価値は
それに逆行して減ってしまうからです。

仮に、現在貯金が300万円あるとして、
100円で買えていたものが
200円に値上がりした場合、
300万円の価値は150万円に目減りしてしまうということですね。

実際、コロナ禍の中
世界の中央銀行が金融緩和で
ジャブジャブとお金をばらまいたことによって、
一気にインフレの波が押し寄せてきているし、
この流れはまだまだ続くどころか、
景気が悪いのに物価だけが上がるスタグフレーションになる可能性も出てきています。

まずは資産形成の原資づくりから

現実的には、現金だけで貯蓄していくのではなく、
資産形成のためにコツコツと
積立投資をしていかないといけないので、
そのためにまずは家計の中から、
そのための資産を捻出しなければいけません。

そして、そのためには
共働きで働くことは当たり前として、
いかに家計における固定費を合理的に減らすかが重要なポイントとなります。

まずは、住宅ローンの返済額です。
そして、そのためには家づくりのやり方からよく考える必要があります。

続いてが生命保険です。
これに関しても家を建てると
余計な死亡保障を外すことができるので、
子どもが巣立った後は
必要以上の保険はいらないと思うので、
その辺も考えた上で入るべきです。

さらに、車持ちの方も良く考えるべきです。

高い車を買えば
単純にその分出費が増えるわけなので、
できるだけ車にはお金をかけない方が賢明だし、
もし、かける場合は価値が落ちにくく、売却時にトントンかあるいは
価値の目減りが少ない車種を調べて買うようにすべきかと思います。

この3つが三大固定費となるので、
将来のことを考えて
この3つのお金の使い方に気を付けていただければと思います。

ほぼ家づくりとは関係ない話でしたが、
とっても大事な話なので、
家づくりを始める前にまずはご夫婦でこれらのことについて
よく話し合っていただければと思います。