家づくり予算の合理的圧縮方法

家は持った方がいいと思うものの、
そこにかけるコストは
よく考える必要があります。

理由は、目下の暮らしに
ゆとりを持たせるためではなく、
不透明な将来に向けて
十分な準備をしていくためです。

前々回リアルな数字を当てはめて
お伝えしたように、
家づくりへのお金の掛け方次第で、
老後資金が2000万円以上
変わってくるかもしれませんからね。

なので、今回は家づくり予算の
合理的な圧縮方法について
ダイジェスト的にお伝えしていきたいと思います。

それぞれの具体的なやり方については、
また別の記事でお伝えするつもりなので、
まずは大枠を掴んでもらえたらと思います。


家づくり予算を圧縮する方法は
大きく分けて4つあり、
この4つを全て実践しなければいけません。

家をコンパクトにする


これは最も基本的なことです。
家のコストは面積に比例するし、
そもそも家のコストをカットしないことには、
予算圧縮なんて無理かなと思います。

とはいえ、これの難しいところは、
面積カットのやり方を間違えると、
狭苦しくて、住みにくい家になってしまうところです。

なので、面積カットを実現するためには、
いらないものだけを抽出し、
省くようにしないといけないのですが、
実はこれさえできれば、
実はあなたが考えているよりも
10坪近い小さい面積で、十分暮らしやすい家を建てることができます。

土地もミニマムにする

2つ目の理由がこれです。
理由は2つ。
そもそも土地が広いと、
その分土地代が高くなってしまうからです。

そして、もう1つの理由が、
土地が無駄に広いとその分余白ができてしまうからです。

つまり、外構工事が必要以上に高くなってしまうからです。

また、土地が広くなると、
外構工事というイニシャルコストとともに、
固定資産税という生涯必要なランニングコストも
高くなってしまいます。

つまり、これは老後資産を
さらに圧迫する原因となってしまいます。

敷地に余白をつくりすぎない

3つ目は、2つ目と若干似ていますが、
少し意味合いが違うので、
別々に記載することにしました。

先程はそもそも土地を広く買い過ぎない
という意味合いでしたが、
これは土地をミニマムにした上で、
更に余白を最小限にするという意味合いです。

簡単に例を挙げるとすれば、
平屋が十分に建てられるにもかかわらず、
わざわざ2階建てを建てないといった感じでしょうか。

2階建てより平屋の方が住みやすいし、
敷地に余白がなくなれば、
その分、庭の維持管理も楽になるし、
何より外構工事費用を
圧縮することができます。

そんなこんなで、
敷地を有効活用することは
予算面においても、
とても大事だということですね。

土地の向きにこだわらない

そして、最後がこれです。
みんな南向きの土地に固執しますが、
南向きも100%の土地ではありません。

理由は、南向きの土地に建っている
家をご覧いただくと一目瞭然です。

カーテンがずっと閉まっているし、
間取りもすぐ分かるし洗濯物は丸見えだし、
という感じではありませんか?

つまり、防犯、プライバシー、デザイン、
この3つ全てが悪くなりやすいのが
この南向きの土地なんです。

そして、この3つを少しでも良くするために、
外構工事により多くのお金をかけざるを得なくなってしまいます。

つまり、土地の選び方によって、
土地代だけではなく、外構代も変わってくるということです。

これまでお伝えしてきたように、
家づくり予算を合理的に圧縮するためには、
単純に家を安くするだけではだめで、
土地、外構費用も同時に安くしないといけません。

そして、そのためには、
まずは自分にとって適切な家の広さと
その概算予算を知らなければいけません。

それが分かれば、
それに必要な土地の広さが分かるし、
そうなれば自ずと、
土地にかけるべき予算も明確になります。

なので、家づくりをするときには
まずはそれを知ることから始めてください。

2階建てと子ども部屋

「家」と聞くとまず頭に浮かんでくるのが
「2階建て」というキーワードですが、
そうなれば必然的に2階につくられるのが
「子供部屋」です。

ですが、自分自身の経験も踏まえて
この当たり前は、
建てる前に本当にそれでいいのかを
よく考えるべきだと感じています。

今回は、2階に子ども部屋をつくった場合、
これからの暮らしがどうなりそうなのか、
一緒に考えていきたいと思います。

こんにちは!
竹上です。

では、たいていの方が
お子様が小さいうちに家を建てられると思うので、
✓子供が小さいうち
✓子供が思春期になった時
✓子供が出て行った後
✓自分たちが歳をとった時

この4つのステージに分けて考えていきたいと思います。

子供が小さいうち

子ども部屋を2階につくった場合、
小さな子どもたちはほぼ確実に
自分の部屋を使うことはありません。
小さなこどもたちは、
絶対にお母さんの近くで遊ぶからです。

そして、子どもたちのおもちゃや絵本が
いつもリビングに散乱することになり、
片付いていない生活感に溢れた家になってしまいます。
持ってくるにしても、片づけるにしても、
階段を上り下りするのは面倒ですよね。

子供が思春期になった場合

思春期になると、
子どもたちはやっと自分たちの部屋を
フル活用しだします。

そして、友達や恋人と電話したりするとき、
親と適度な距離がとれる
2階のプライベートルームは
子どもにとって最高の空間になります。

つまりこの時期を中心に考えるなら、
子ども部屋は2階の方が
良さそうな気がするということですね。

子供が出て行った後

子どもたちがいつ家を出て行くかなんて
全くわかりません。
高校卒業と同時に出て行く子もいれば、
大学卒業まで居る子もいるし、
もしかしたら結婚するまで居る子もいると思います。

ですが、子どもたちは
いつかは出て行くものだとしたうえで
間取りは考えるべきだと思います。

つまり、子どもたちが出て行った後、
今よりも歳をとった自分たちがいかにその部屋が
使いやすいか考えておくべきだということです。
"家を建てる前に"です。

そして、その部屋を収納として
使う可能性が高そうな気がするなら、
2階と1階ではどちらの方が使いやすいのでしょうか。

自分たちが歳をとった時

自分たちがさらに歳をとり、
老後生活を送っているとしたら
寝室は2階と1階ではどちらが使いやすいでしょうか。

洗濯物をわざわざ2階に持って行ったり、
わざわざ2階まで服を着替えに行くよりも、
1階で全て事が足りた方がいいのではないでしょうか。

そうなると、1階を充実させておいた方が
良さそうな気がしますよね。

とはいえ、それに備えて和室か洋室を
もう1室余分に1階につくろうとしたら、
200万円くらい建築コストが上がってしまうので、
やがて使わなくなる子ども部屋を
将来上手く活用する事を
考えておくのも1つの手ですよね。

いかがだったでしょうか?

2階建ての家と
子ども部屋を2階につくることは、
現在の家づくりの当たり前となっていますが、
本当にそれが正解なのか
少し考えてみていただけないでしょうか?

ということで、家を建てるときは実際の暮らしをよく考え、
また、先のことまで想像を巡らせ、
合理的に間取りを考えていただければと思います。

これが無駄なコストカットしながら、
部見やすい家をつくる最善の思考です!!