知らないことによる損失

今の時代、最良な貯蓄方法だと個人的には思っていて、
余計なお節介で色んな人に「つみたてNISA」を勧めているのですが、
実際に積立を開始するためには2つの壁を突破してもらわないといけません。

1つは、どこでやればいいかが分からないという壁。
銀行がいいのか?証券会社がいいのか?
そしてどこの会社がいいのか?ということですね。

そしてもう1つが、何を買ったらいいかが分からないという壁です。
見たことも聞いたこともないかもしれないモノの中から
買うものを選ばないといけませんからね。

そんなこんなで、その壁を突破し一歩を踏み出すことが出来るように、
必要ならば僕もお手伝いさせていただくことがあるのですが、
その際によく思うことが、
知っているか知らないかで大きな差が出てしまう、ということです。


例えば、多くの方が楽天のクレジットカードを持ち、
楽天のサイトで買い物をしていると思いますが、
では、楽天銀行の口座をお持ちかというと、
おそらく、まだそこまで多くないのではないでしょうか。

しかし、仮にあなたが楽天のクレジットカードを持ち、
それをメインで使っているとしたら、
「つみたてNISA」を始めるにあたり楽天証券で口座を開設しつつ、
同時に楽天銀行の口座も開設するとなると、
銀行の預金金利が0.1%になるので、絶対に楽天銀行で口座を開設し、
出来れば貯金の多くをこっちに移すべきだと思います。
なんせ0.1%という利率は、単純に地方銀行の100倍ですからね。
そんなわけで、ただ単に
クレジットカードのポイントを運用するだけじゃなく
証券口座と銀行口座を同時に開設し、
「つみたてNISA」と預金もやっていただくことをオススメします。
楽天の場合は、ポイントを積立投資に使うことも出来ますしね、

「知らない=損失」である事実 このように知っているか知らないかで、 機会損失を起こしていることが度々あるのですが、 こと家づくりにおいても、 知らないことがあなたに損失をもたらすことが結構あります。 例えば、太陽光発電。 これを売電収入だけに目を向けていたのでは、 全く設置する気になれないと思いますが、 電力会社から買う金額を知っていれば、 設置しないという選択は一瞬で消え去ります。 また、家庭で消費する電力の中で、 エアコンをはじめとした冷暖房機器の割合が いかに少ないかという真実をあらかじめ知っていれば、 過度なスペックアップはしつつも太陽光は設置しないという選択肢が いかに愚かなものかお分かりいただけると思います。 さらに、今の社会の流れを知っていれば、 電気料金は今後も確実に上がり続けていくことが分かるでしょうし、 家計の負担を減らすためには、太陽光の設置が必至であるのは 火を見るよりも明らかなことだと思います。 住宅ローンに関しても、充分な知識がないままに、 不動産屋やハウスメーカー、銀行の言いなりに選ぶべきではありません。 もちろん、そうじゃない場合もありますが、 多くの場合、あなたのためにではなく、 向こうにとって都合がいいものを勧められることが多いからです。 また、ただ金利が安いだけで住宅ローンを選ぶ方もありますが、 その仕組みを知らなければ、 結果的に数百万円余分に利息を支払うことになってしまう なんてことも十分あり得ます。 そして、先程の電気料金と住宅ローン金利を合わせただけで、 1000万円ぐらい手元に残る資金に差が生まれるなんてことになりかねません。 というわけなので、 世の中には知らないことで多大な損失をもたらすことがたくさんあるので、 家づくりに関しても、またお金のことに関しても それなりに勉強した上で取り組んでいただけたらと思います。

トータルバランス

土地から買って家を建てるとなると、
4000万円〜4500万円ぐらいの予算になる方が多いと思いますが、
自己資金がたくさん準備出来るなら、無職になった場合でも
向こう半年は暮らしてけるぐらいのお金だけを手元に残し、
残り全てを頭金として入れることをオススメします。

仮に、家づくりの総予算が4000万円で、
あなたの貯金総額が500万円、親からの援助が500万円、
毎月の総出費が25万円だとしたら、
500万円+500万円-(25万円×6ヶ月)=850万円を
頭金として入れることによって
銀行からの借り入れを3250万円にした方がいいというわけですね。

理由は、借り入れが小さくなればその分毎月の返済負担が小さくなり、
フローのお金が出来るからであり、
このフローのお金を積立投資に回すことが出来るからです。
なんせ、お金は現金のまま手元の残しておいても1円も増えないし、
銀行に貯金していても全く増えません。

とはいえ、これだけの自己資金を準備するのは
かなり難しいのが現実だと思います。
なので、今回は自己資金がほとんど準備出来ない方や
全く準備出来ない方はどうするべきか?
お伝えしていきたいと思います。

該当していない方も、
前向きに取り組んだほうがいいことだと思うので、
ぜひ最後までお付き合い下さい。


とにかく毎月のフローを増やす


自己資金が少ない場合、
必然的に銀行からの借入れが増えることになり
毎月の返済が上がってしまうのですが、
そんな中でもしっかりと積立投資はやっていくべきです。
借金が多くなればなるほどお金に対する不安も増えるだろうし、
お金に対する不安を唯一掻き消すことが出来る手段が積立投資だからです。

なので、借り入れが4000万円を超える方は
金利が割高な固定金利ではなく、
金利が割安な変動金利を選び毎月の返済を少しでも小さくしてください。

しかし、これだけでは積立投資の額がまだまだ不十分だと思うので、
同じタイミングでやって欲しいことが、
今入っている生命保険(学資・医療含む)全ての見直しです。

簡潔に理由を詳述べると、
生命保険がいらなくなる理由は、
住宅ローンを借りると掛け捨ての定期保険が引っついてくるからで、
学資保険がいらない理由は、昔のようにお金が増えないからで、
医療保険がいらない理由は、そもそも医療が3割負担な上、
高額療養費制度を使えば治療費がそこまでかからないからです。

そんなこんなで、
最低限の医療(ガン)保険のみを残し
あとは全て見直してもいいというのが僕の考え方です。
そして、見直すことによって出来たお金を全て積立投資に回して下さい。

続いてやって欲しいことが、
車にかけるお金を出来るだけ減らすことです。
車に関しては、ほぼ全ての車種が
買った瞬間から価値が目減りしていくからです。

ゆえ、車は毎月の負担が少しでも小さくなるように
出来るだけ価格の安い車にするか、
あるいはリセールバリューの高い車(買った値段より高く売れる車)を
選ぶようにしてもらえたらと思います。

というわけで、
以上の3つ(金利・保険・車)の選び方を間違えないようにし、
浮いた資金を全て長期積立投資に回していただければと思います。


そもそも論


そして最後に、そもそも論として
家づくりにかける予算を出来るだけ減らすようにして下さい。
諸経費を削減するのは難しいにしても、
土地にかけるお金、家にかけるお金、外構にかけるお金、
この3つは、やり方によってはそれなりに削減出来るからです。

とはいえ、家づくりの予算の削減は、
先程申し上げた金利の選択や保険・車の見直しに比べると
はるかに難しいのが現実です。
また、コストの削り方を間違えると、
居住性が悪くなるという最悪の事態を招くことだって十分あり得ます。

なので、思い立ったらすぐに家づくり始めるのではなく、
また、周りがこうしているからと自分も同じようにするのでもなく、
まずは自らの予算を知り、その予算の中でどうすべきなのかを理解した上で
家づくりを進めていただければと思います。

変動金利と3つの条件

毎月の返済額を70,000円とした場合、
金利が0.6%の変動金利だと2651万円借りることが出来ますが、
金利が1.2%の固定金利だと2399万円しか借りることが出来ません。

つまり、変動金利と固定金利では、
借りられる額が252万円も違ってくるのですが、
これに加えて固定金利は、
銀行に融資手数料という余分な手数料も最初に払わないといけないので、
さらに50万円ほど家づくりにかけられる予算が減ることになります。

ゆえ、毎月の返済負担を上げることなく固定金利を選ぶためには、
家づくりにかける予算を圧縮しなければいけません。

とまあ、これが固定金利を選ぶ場合の基本的なセオリーなのですが、
どっこい現実はというと、
そう簡単には300万円も予算を減らすことが出来ないという方が
ほとんどではないでしょうか。

なので、今回はこの場合のように
仮に300万円思っていたよりも予算オーバーしてしまった時、
どうすればいいのかについて個人的な意見を述べていきたいと思います。


固定金利にする?変動金利にする?


この場合、毎月の返済は上がるけど
ずっと返済が変わらない固定金利を選ぶか、
あるいは、途中で返済が上がってしまうかもしれないけど、
とりあえずは予定通りの返済額となる
変動金利を選ぶかの選択をすることになります。

固定にした場合、
ざっと1万円ぐらい返済が上がってしまうことになるという感じです。

さて、あなたならどちらを選択されるでしょうか?
安定・安心を優先するか?はたまた目先の返済額を優先するか?

この場合、僕は固定金利よりも変動金利をオススメします。
理由は簡単。
固定にしてしまうと毎月の負担が増えることになり、
その分積立投資にお金が回せなくなってしまうからです。
銀行の利息よりも長期積立投資によって増えるお金の方が、
少なく見積もったとしても利率が高いです。

そんなこんなで個人的には、
あくまで積立投資を優先して欲しいと思っている次第です。
もちろん「つみたてNISA」や「iDeCo」といった
国が推奨する制度を利用しつつです。


変動金利の2つの心得


では、変動金利を選ぶことを前提とした場合、
どんなことに注意しておけばいいのかについて、
ここからはお伝えしていきたいと思います。

まず1つ目が、
金利の見直し時点で必ず銀行と金利の交渉をすることです。
地方銀行が取り扱う当初期間固定型の住宅ローンは、
たとえ市場の金利水準が今と変わってなかったとしても、
金利の見直し時点では必ず金利が上がってしまうからです。
なので、金利見直しのタイミングで
銀行と交渉しないといけないということを忘れず覚えておいて下さい。

そして、もう1つが常に健康管理に気を付けることです。
理由は、金利見直しのタイミングで運悪く銀行との交渉が折り合わない場合、
他の銀行に借り換えするという選択肢をとることになるかもしれないからです。

つまり、再び住宅ローンを借りるにあたり、
団体信用生命保険という掛け捨ての定期保険に加入しなければいけないから
健康に注意しといてくださいね、というわけです。

大病を患ってしまっていたら、
入りたくても入ることが出来ないかもしれないし、
あるいは、入ることは出来ても
金利アップの条件付きになってしまうかもしれません。

いかがでしたか?

個人的には、家づくりの予算を少しでも落とし、
固定金利を選べるようにした方が、
ローンや健康管理のことを過度に気にしながら暮らさなくて良くなるので
絶対にいいと思っているのですが、
仮に変動金利を選ばざるを得なくなったとしても、
以上の3つ(積立投資・銀行交渉・健康管理)さえ心得ておけば
別段何の問題もないと思っています。

とはいえ、金利が安い変動金利を選んだにもかかわらず
積立投資が出来なくなる予算で家づくりをするのは99.99%間違っているので、
家づくりの予算設定だけは絶対にミスらないように
気を付けて資金計画を行ってもらえたらと思います。